拡大教科書 Q&A
Q)見えにくさのあるお子さんは、みんな拡大教科書を使ったほうがいいの?
A)文字や図などを拡大する方法は、大きく3つあります。
①見るものに近づく。教科書を近づけてみる方法です。
②視覚補助具を使う。(近用レンズなどの利用)
③教科書の文字などを拡大する。
A)いちばん簡単な方法は①ですが、書見台(本やノートを立てかけて読み書きする台)を利用していなければ、当然姿勢は悪くなりますし、視野も狭くなります。場合によっては、この方法でも見えにくいというお子さんもいます。
次に②ですが、レンズ等の補助具の利用に慣れていないと、使いにくいというお子さんがいます。また、補助具そのものの扱いに時間がとられて、学習のペースに追いついていけないという場合もあります。
③は、使うお子さんの適した文字の大きさに拡大してあれば、いちばん楽に読むことができます。ただし、通常の教科書と大きさや装丁が異なりますので、「友だちと同じものでないと絶対にいや」というお子さんでは、利用は困難になるでしょう。
効率よく学習するために、どの方法で見えやすさをつくるかは、お子さんの眼の状態、学年、教科、場面等によって異なってきます。
Q)何ポイントの文字がいいの?
A)文字が大きければよいというわけではなく、お子さんによってはかえって読書効率を落とすことにもなります(視野が確保されない)。また、文字の拡大によって紙面の量が多くなり、1冊の原本が何分冊にもなる場合もあり、運びにくかったり、該当箇所を探しにくかったりする場合も出てきます。ですから、文字のポイントは、学習効率を考えて決めていく必要があります。
A)8月中に市や県に報告することを考えると、7月までにはそれらの調査をしておくことが大切です。次年度の拡大教科書の利用を希望している場合は、7月までに文字ポイントの調査をすることをお勧めします。
★本校では、「教育的立場からの視力測定」「文字の大きさをどれくらいにすれば速く読めるかの調査」をした上で、本人の希望を聞きながら検討していきます。(サンプル版だけで判断するのは危険です。)
また、教育相談では、学齢児に対してレンズの練習などの他、教科書選定についての教育相談も行っております。
静岡視覚特別支援学校 (054)283-7300
教育相談担当まで