校長挨拶
おはようございます。
春休みを境に、気づけば学年がひとつあがり、新たな出会いが生まれます。
新しい年度の始まりにあたり、今日は、「出会いは必然」ということについて、考えてみましょう。
皆さんは、今日、この浜松江之島高等学校という場所で、新しい出会いを迎えています。初めて授業を受ける先生、そして、これまで共に過ごしてきた仲間たちとの再会、明日には後輩たちの入学、これらの出会いを、皆さんはどのように感じているでしょうか。
もしかしたら、「たまたま同じクラスになっただけ」「偶然、この高校を選んだだけ」と感じる人もいるかもしれません。しかし、私はそうではないと考えます。
皆さんが今日ここにいるのは、決して偶然ではありません。皆さんがこれまで歩んできた道のり、その中で抱いてきた希望や努力、そして、大小の選択の積み重ねが、皆さんをこの場所に導いたのです。
考えてみてください。小学校、中学校での出会い、部活動や習い事での出会い。その時々の出会いが、皆さんの考え方や価値観、そして将来の夢に、何らかの影響を与えてきたはずです。
時には、苦い経験や別れもあったかもしれません。しかし、それら全てが、皆さんを成長させ、今の皆さんを形作っていると言えるでしょう。
そして、今日の出会いもまた、皆さんの人生にとって、かけがえのないものとなるはずです。共に学び、悩み、喜びを分かち合う中で、生涯にわたる友情を育む人もいるでしょう。熱心に指導してくれる先生との出会いが、皆さんの進路を大きく左右するかもしれません。何気ない会話の中から、新たな興味や関心が見つかることもあるでしょう。
これらの出会いを「偶然」で終わらせるのではなく、日々の大小の選択によって自分自身が形作られ、その結果として「必然」として出会いがある、と捉えてみてください。逆に言うと、日々の大小の選択をどのようにするかが、必然的な出会いを生み、自分を成長させるのです。
いい出会いをするため、新たな知識と意見の交歓を旨とする日々の授業を大切にし、前向きな選択ができる知性を身に着けてください。その出会いが周囲の人にも幸福を与えられるような言動が選択できる自己指導力を身に着けてください。出会った人たち一人ひとりを大切にしてください。積極的にコミュニケーションを取り、互いを理解しようと努めてください。時には意見が衝突することもあるかもしれませんが、それもまた、互いを深く知るための大切な過程です。
そして、これからの出会いを、自身の成長の糧としてください。新しい知識や価値観に触れ、自分の可能性を広げてください。困難に立ち向かう勇気と他者を思いやる心を育んでください。
ここにいる全員が、充実した生活を送ることを心から願っています。
令和7年4月8日
静岡県立浜松江之島高等学校 校長 鈴木雅道
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