「和敬清寂」
茶道部は毎週水曜日と金曜日に活動をしてきました。部活動設定日には外部から先生をお招きして、指導していただいています。約三年間で裏千家の薄茶点前を身につけることを目標に、部員一同活動に励んでいます。
六月までは文化祭のために日々練習に取り組んできました。今年度はコロナウイルスの
感染が落ち着き、お客様にお抹茶だけでなくお菓子も召し上がっていただくことができま
した。お抹茶を点てる「点前」や、使っているお道具や飾っているお花を説明する「半
東」、お抹茶を飲む時の作法を説明する係などの役割を全員で担当しました。今年度はあ
りがたいことに新入部員が多く入ってくれました。そのため、作法を教えることに少し苦
労した部分もありました。しかし、一年生同士で分からない所を教え合ってもらい二日間
にわたって開催された文化祭の部展は無事に成功を収めることができました。
文化祭が終わり、三年生が引退してからは二年生が主体となって部活動をするようにな
りました。それからは九月に行われる学校茶道合同茶会に向けての練習を始めました。文
化祭では「立礼」という椅子に座ってするお点前をしましたが、お茶会では「広間席」と
いう畳に座ってするお点前を披露することになりました。それまで練習してきたお点前と
は違うお点前を修得できるか不安でした。そこで、今までしていた放課後の部活動の時間
の練習だけではなく、茶道の先生のご自宅にお邪魔してお稽古に励みました。そのお稽古では、今まではなぜするのか理解できていなかった作法や動作の意味をお聞きしました。また、お道具一つひとつにつけられている名前の由来についてもお話をしていただきました。茶道の腕前を上げるだけではなく、茶道の歴史に迫るお話を聞くこともでき、大変貴重な時間を過ごすことができました。
茶道部は部員のほとんどが初心者で茶道を始めています。そのため、時には間違った作
法をしてしまうこともあります。しかし、私は正しい作法を身に付けることと同じくらい
大切なことがあると思います。茶道には「和敬清寂」という言葉があります。お互いに心
を開いて仲良くし、お互いを敬い、心を清らかにして、どんなときにも動じない心を持つ
という意味です。この言葉にあるように茶道は相手のことを敬い、心を込めておもてなし
をするということが大切なのだと思います。
私たちは、これまでの活動で学んだ茶道の楽しさや魅力をお点前を通じて伝えられるようにこれからも日々の練習に励んでいきたいと思います。