11月5日
韮山の江川太郎左衛門英龍(坦庵公)邸にてイベントがありました。
「江川邸の庭へ」という夕暮れの竹明かり祭りです。庭にステージが作られ、そこで3バンドが演奏しました。
江川英龍という人は勉強家でいろいろ考えることが好きな人だったようです。祖国を守るために海岸沿いに防衛拠点を置いたほうがいいと考え、幕府に進言したことから取り立てられ、地方代官から一気に幕閣にまで昇りつめた人です。
外国船を打ち払うには鉄を溶かして大砲を作る必要があると考えて反射炉を作りました。洋式軍隊編成の必要性からこの邸の庭に青年を集め、日本初の軍隊訓練を行ったり、携帯食料の研究の過程でパンを焼いてみたりしました。今では日本のパンの始祖として「パン祖」などと呼ばれています。
でも本当は自動御燗機みたいな楽しい発明に明け暮れたかったはずなのですが、時代は幕末、そういうわけにいかなかったのです。
バンドメンバーもそこに思いを馳せながら音楽を演奏したことでしょう。きっとそうでしょう。そうであってほしいものです。