7月27日(火)、教職員を対象とした防災講座を開催しました。静岡県賀茂地域局危機管理課の森純平さんを講師に招き、「クロスロード」という災害対応カードゲームを紹介していただきました。
このゲームは、「300人いる避難所で、200人分の食糧を確保した。今、この食糧を配るか配らないか?」といった、災害時に起こる「ジレンマ」に対し、参加者がYESかNOかで自分の意見を示すというものです。
教職員が3つのグループに分かれ、「洪水の危険があるとして、住んでいる地域に「警戒レベル3高齢者等避難」が発表された。しかし、現在深夜12時。今すぐ、避難を始める?」、「大地震のため、小学校体育館に避難しなければならない。しかし、家族同然の飼い犬(ゴールデンリトリーバー、メス3歳)がいる。一緒に避難所に連れて行く?」といった、災害時に起きる判断の難しい設問に対し、参加者は苦渋の決断を下してYESかNOかの答えを一つに絞りました。
参加者はYESまたはNOのカードを同時に出し、少数派になったときは何とも言えない気持ちになりますが、このゲームは、答えを選んだ理由をそれぞれが述べあい、反対の答えを出した人の考えを聞きあうことが重要で、これによって、災害を自分の問題としてとらえられると同時に、他者のさまざまな考えを共有できるということが優れているところなのです。
森さんによると、災害対応においては、必ずしも正解があるとは限らず、また、過去の事例が常に正解でないこともあり、その時点での最善の策を講じることが求められるとのことです。そのためにはこれからも常に防災について考え続けることが必要であると、教職員一同心を新たにしたところです。