皆さんは16歳、17歳になり、3年生は18歳となり成人を迎えます。「大人になる」ことの一つとして「自分自身を知る」ことが挙げられます。「自分を知る」ためには他人を知ることが近道かもしれません。高校時代は新しい出会いを通じて、一生の友人ができることが多い一方、人間関係が難しいと感じることも増えていきます。距離を縮めたい気持ちと距離を置きたい気持ちが共存する経験をするものです。
人それぞれ反応や考え方が異なり、同じ場所で同じ体験をしても感じ方が違うため、相手が期待通りの反応をしないこともあります。この「違いを学ぶ」ことが自分を知る助けになります。
自分とは違う雰囲気や発言を「おもしろいじゃん!」と思うことができれば、いい友達になれるかもしれない。でもそう思えなければ、「なるほど、そういう考え方もあるんだな。」と思うにとどめておく。そのようなことが、「その存在を認めること」であり、相手を、個人を尊重することにつながります。そのような、「違いを学ぶ」経験を通じて、自分はどんな人間なんだろう、どんな人間になりたいんだろう、ということを考え続けましょう
コミュニケーションを図るためには、さまざまな場面で多くの人と関わることが必要です。「コミュニケーション」の語源はラテン語の「communis」で、"com-"には「共に」という意味があります。このことからも、コミュニケーションとは自分の考えや思いを一方的に伝えるだけではなく、相手との共通点を見つけ、共有することが本質だとわかります。相手との違いばかりに注目したり、他人と自分を比較しすぎるのではなく、むしろ共通点を探ることでコミュニケーションはよりスムーズになり、心地よい人間関係を築くことができます。
相手との違いを理解し、共通点を見つけることで、自分自身についても理解が深まっていくのではないでしょうか。コミュニケーションを通じて、自分と他人の違いを受け入れ、共通点を大切にすることが、より豊かな人間関係と自己理解につながります。
皆さんの日々の成長に期待します。