3月16日(木)、定時制課程第72回卒業証書授与式が挙行されました。
今年度は4年生9名、三修制3年生5名の計14名が晴れの日を迎えました。
『校長式辞』より
14名の卒業おめでとうございます。
この日を迎えることができたのも、一人ひとりがたゆまぬ努力を積み重ねた結果です。
皆さんの高校生活の大半はコロナ禍に振り回されました。臨時休校や行事の中止で悔しい思いをしました。仕事をしている人は、勤務先で厳しい直面を迎えた人もいたことでしょう。
しかし、今年度は少しずつ行事も復活し、生徒交流会や合同文化祭で皆さんの元気な姿を見ることができました。この経験は将来大いにプラスになるでしょう。
休校が決まった生徒に向けて、イタリアのアレッサンドロ・ヴォルタ高校のドメニコ・スキラーチェ校長が発表したメッセージが話題になりました。
「最悪の経験からも、得られることはあるものです」「この痛みは、いつか皆さんの財産になるでしょう」と、他人の痛みを思いやることの大切さを説いています。
今、世界ではウクライナ侵攻やトルコ・シリア大地震、日本では自然災害や少子化、エネルギー問題と、様々な困難や課題があります。SDGsの流れの中、皆さんのような若いエンジニアの力がこれからは必要になってきます。
静岡県出身の技術者である本田宗一郎は「失敗が人間を成長させる」という言葉を残しています。
これから14名の皆さんが社会に羽ばたき、有徳のエンジニアとして輝かしい未来を迎えますように祈念いたします。
『卒業生のことば』より
桜のつぼみがふくらみ始め、春の息吹を感じる季節になりました。
本日は、私たち卒業生のために、このような素晴らしい式を挙行していただき、ありがとうございました。
今、こうして壇上に立つと、卒業するということを実感してきました。
2年生のとき、私たちを待っていたのはコロナウイルスによる休校でした。とにかく制限ばかりの日常となりました。
行事の中止、行動制限、アルバイト先でも人員削減や休業。部活動の大会も中止になりました。
修学旅行も直前で行けなくなりました。
当たり前だと思っていた生活は、どこかに行ってしまいました。
今振り返ると、4年間で一番思い出の少ない一年間です。そして、一番辛かった一年間でもあります。
私たちは今日、この沼津工業高校定時制から旅立ち、それぞれの人生へと進んでいきます。
在校生の皆さん、高校生活は、あっという間に過ぎていきます。決して楽しいことばかりではなく、一人ひとり大きな壁にぶつかることがあると思います。しかし、その壁を壊すことができた時には、前とは違う成長した自分が待っているはずです。自分から行動し、挑戦することを恐れずに悔いのないよう、一日一日を大切に、そして、学校生活を楽しんでください。
私たちは、多くの方々の温かいご支援のおかげで、今日という日を迎えることができました。
こうして卒業することができるのは、今まで支えてくれた家族のおかげです。心配ばかりかけてきましたが、家族が誇れるような社会人になって、今度は私が支えていきます。