公開日 2024年11月28日
尊敬する校長先生
先日、「全国初の民間人公立学校長」 内田睦夫さんの訃報に接しました。硬直した教育界とその学校運営への起爆剤として、2000年に教職免許がなくても校長になれる法改正がなされ、その第1号として2001年に大手メーカーから東京都立高校の校長になられたのが内田さんです。当時研究機関に派遣されていた私は、その実践を調査研究させていただくご縁がありました。お話しする中で、ともに静岡県出身で故郷まで同じだったこともあり、たいへん気さくにかつよく面倒を見てくださいました。当時、民間人校長というと企業経営の手法やトップダウン型の強力なリーダーシップというイメージがありました。しかし、内田さんは企業と学校の組織文化の違い、教員の特性などを十分理解したうえで改善すべきことを組織的に進めていました。教員にとっても、内田校長の考えはとても新鮮でしかも納得のいくものだったようです。そこには野球選手として、また指導者としても活躍された経験が生かされていたと感じました。何より、生徒、保護者からの人気が絶大でした。その後、私は学校に戻りましたが、内田さんから学ばせていただいたことは、様々な職場、立場において大きな力となり、校長となった現在の私の大きな支えとなっています。心からご冥福をお祈りするとともに、先生の教えを生かして学校経営に尽力したいと思います。
内田校長の著書は私のバイブルとして現在も校長室の手元に置いています