静岡県立掛川西高等学校ホームページ
ホーム>理数科>理数科案内

理数科クラスの雰囲気はどんなですか?
一言で言えば「明るい」です。全員が入学時点で、高い志を持っており,各自の進路目標実現のために,互いに磨きあう仲間がそろっています。また,一度決意したら、最後まであきらめない粘り強さも大きな特徴です。

 平成25年度入学生の4月11日~12日に実施された宿泊訓練の感想を掲載します。
 最初に山の村での宿泊研修のことを聞いた時、入学してから1週間もたたないうちに行くことやクラスメイトの顔や名前をほとんど覚えていないことから、上手く研修できるのか、問題はおこらないだろうか、みんなと仲良く楽しく過ごせるのだろうかという不安が心の中にありました。しかし、研修に行ってみるとクラスの1人1人が個性豊かでとてもいい人ばかりでした。この研修でみんなと過ごして学んだこと、感じたことは2つありました。
 1つ目はクラスの良さです。1人1人がリーダーとなることができるような力量があり、何事にも積極的に参加してくれる人が多いことに気づき、さすがだなぁと思いました。また、リーダーの指示を聞いて、自分で考えて協力していけるという素晴らしさやお互いへの気遣いや心配りができる優しさ、しっかりやるところと楽しむところのメリハリがついていて、切り替えができるなど良いところがたくさんあることにも気づきました。特に良いなぁと思ったのは何かうまくいかないことや失敗があった時、誰を責める訳でもなく、みんなでカバーしようとしていることに感動しました。こんなに心強い仲間と同じクラスになれて本当に嬉しいです。
 2つ目は掛川西高生としての心構えとあるべき姿勢です。特に、高い目標を持ち、それを実現するために絶え間ない努力をすること。自分をぞんざいにしないこと。地元に貢献できるような存在になること。何かを自然に進んで行うことができるようにすること。これらの言葉が心に残り、これから成っていきたい自分像がより明確になりました。たった2日間という短い期間だったけれど、仲間のことを知り、仲良くなり、これから掛川西高生として恥ずかしくないように頑張っていこうと思えた2日間でした。今回の研修で得たもの、気づいたこと、学んだことを大切にし、この心強いクラスのみんなと共に3年間頑張っていきたいです。特に、この1年間は土台となる1年間なので、クラス目標の「キャンパス」の言葉のように、個性を大切にし、みんなで1つの素晴らしいものを創りあげていけるように一生懸命に1つ1つのことを大切に活動を行なっていきたいです。

理数科での学習は、どのように行われますか?
 理数科と普通科ではカリキュラムが異なるため、クラス単位での授業が多いですが、地歴公民や英語等、一部の教科では普通科の人たちとの混合集団で授業を受けることがあります。ところで、理数科というと、難しい内容を学習していると思われがちですが、決してそんなことはありません。基礎を大切にした上で、知的好奇心を満足させる授業が行われ、授業中は活発に質問が飛び交っています。
 レベルの高い大学に合格する力をつけるために、先生方の指導には厳しいものがありますが、その積み重ねにより、3年間でしっかりとした実力が身についていきます。また、理数科には進路目標を非常に高く持ち、日々の努力を惜しまない人たちが多いので、学年での学習成績がトップレベルの人たちが多くなっています。しかし、ガリ勉の集合体ではなく、お互いにわからないところは聞きあい教えあって、先生に質問に行く前に、自分たちで解決してしまうことも多いです。休み時間や放課後には、普通科のクラスから聞きに来ることもあります。

理数科独自の行事がありますか?
理数科生の高い好奇心を刺激する行事がいくつか用意されています。

①「研究所訪問」
 東京都目黒区駒場にある東京大学生産技術研究所を、2年生の理数科生全員で訪問します。同研究所の大島教授が、平成13年度に出張授業に来てくださった際に、6月の研究所公開を見学することを勧めていただき、実施することになりました。本校の生徒には特別に大学院生の案内役を付けていただき、100を越す研究室が公開されている広大な所内を見学します。
 最先端の素晴らしい研究に接する機会が持てるだけでなく、各研究室の若い大学院生の方々の、生き生きと研究に取り組む姿勢に感銘を受け、「自分も将来、このように研究に取り組みたい。そのためには視野を広く持って、頑張って勉強を続けなくては・・・。」という気持ちになる理数科生が多いです。

②「科学技術・数学特別講座」
 本校の数学と理科の教員が講師となり、授業とは離れて、様々なテーマで講演をします。普通科でも興味、関心のある生徒には参加を呼びかけています。「目からウロコ」の実験をたくさん見せてもらえたり、授業では触れなかった深い思考を促されたり、ノーベル賞受賞の研究についてわかりやすく解説してもらえたりと、好評です。年3回程実施します。
 平成24年度は、以下の演題で実施しました。
  第1回:不斉合成
  第2回:「ネズミの解剖」実習
  第3回:ユークリッドの互除法

③「大学教官出張授業」
 大学の先生を本校にお招きして、授業をしていただく行事です。各先生方が大学で専門に研究されている最新のテーマについてわかりやすく説明してくださり,毎回好評です。
  平成24年度:京都大学 iPS細胞研究所 Dr.Shin Il KIM 
    「iPS細胞について」
  予定 平成25年度:東京大学地震研究所 加藤 愛太郎 助教 
                                (掛川西高卒) 
    仮称「地震について」

④「理数科卒業生と語る会」
 大学院・学部に在籍している、もしくは卒業されて実社会で活躍されている理数科の先輩方をお招きします。自由なトークを通して、大学生活の様子や高校時代のことなど聞くことができます。1年生対象ですが,本音が聞けて,進路選択などにも役立つと好評です。



今年から科目になった「課題研究」
 物理・化学・生物・数学分野から一つのテーマを選び、3~5名の班毎に実験、観察を行い、報告書を作成します。理科・数学の教員が指導者として、テーマを与え助言しますが、原則として、実験計画の立案、準備、実験、考察、まとめは班員が協力して自主的に行います。 初めのうちは何から取り組めばいいのかわからずに戸惑うのですが、班員同士で意見やアイデアを出し合い、失敗を積み重ねながら結果を出していくことに、達成感と喜びを感じます。「この課題研究が楽しみで、理数科を選んだ。」と言う理数科生もいます。

 平成23~25年度のテーマの例をいくつか挙げます。

  ・和算
  ・魔法陣
  ・HOTな電池!
  ・ダンシング・スティック
  ・モンテカルロ法
  ・錯視の研究
  ・人間の感覚のあいまいさを検証する
  ・放射線吸収の計数実験
  ・オリガミクス
  ・環境条件が細菌の増殖に与える影響

理数科に入っても、部活動に参加できますか?
 理数科全体で、運動部へ47.2%、文化部へ43.2%の人たちが所属しています。どの人も自分なりの価値観と目標を持って高校生活を送っています。つまり、勉強と部活動のけじめをしっかりとつけられる人たちが、文武両道を実践しています。なお、運動部については、陸上競技・サッカー・弓道・バスケットボール・バレーボール・硬式テニス・バドミントン・水泳・應援團指導部など、文化部については、音楽・吹奏楽・将棋・自然科学・食物研究などの部で活躍しています。

理数科卒業生の声を聞きたいのですが?
 ある卒業生が書いてくれた合格体験記の一部を、以下に紹介します。理数科生と理数科を目指す皆さんへのエールです。

  『 諦めない自分 』





≪進学先≫ 筑波大学 医学専門学群





 あなたには『夢』がありますか? 僕にはあります。そしてその夢を実現するために、大学にいきます。どうしても夢を叶えたい。その想いが、時として大きな力を発揮させます。
 みなさんもご存知のとおり、国公立大学の試験にはセンター試験と呼ばれるものがあります。そしてこのセンター試験の結果で志望校の合格可能性がわかります。僕の可能性は10%でした。しかし、不思議とショックは大きくありませんでした。どこかこうなることがわかっていたのかもしれません。このとき僕はこう思いました。「可能性は0じゃない。10%もあるんだ!」と。普通に考えたら無謀です。というよりバカです。でも今はバカでよかったと思っています。皆さんにも、『挑戦する勇気』を持ってほしいです。
  (中略)
 さて、僕は陸上部でしたが決して勉強に手を抜きませんでした。好きでやっている陸上を理由にしたくなかったから。むしろ「陸上をやっていなかったら、勉強もできなかったかも」と今では思います。僕は部活動を通して、忍耐力、継続力、集中力、協調性を養うことができ、愉しい思い出を作ることもできました。運動部の人には是非両立を成功させ、どちらも悔いの無いようにしてほしいと思います。
 自分が合格したと知ったときは、驚きと嬉しさでパニックでした。そのときの気持ちは表現できませんが、信じられないという気持ちが強かったです。実感したのは翌日ですね。「自分のやってきたことは間違ってなかったんだ。あの時諦めなくて本当に良かった」と。周りの人が「おめでとう」と言って喜んでくれると、さらに嬉しいですね。皆さんにも是非この気持ちを感じてもらいたいと思います。
 最後に、『自分が諦めた時、可能性はゼロになる』。全ては『自分』です。自分が信じることのできる自分となって、夢を掴んでください。

前へ