東洋医学概論国家試験問題(はり・きゅう) 第1編 東洋医学の基礎理論 第1章 東洋医学の意義と特徴 問題1 東洋医学の特色で適切でないのはどれか。  1.本治による治療では奇穴を用いる。  2.四診によって証の決定を行う。  3.虚実に基づいて補瀉を施す。  4.未病を治す。  (解答1)  (第12回 問題97) 問題2 東洋医学の考え方で誤っているのはどれか。  1.随証療法  2.心身二元論  3.整体観  4.天人合一説  (解答2)  (第16回 問題92) 第2章 陰陽五行論 第1節 陰陽論 問題3 三陰三陽六病位と体幹の部位との組合せで誤っているのはどれか。  1.厥陰 ーー 側面の裏  2.太陽 ーー 背面の表  3.陽明 ーー 腹面の表  4.太陰 ーー 背面の裏  (解答4)  (第14回 問題107) 問題4 陰陽のリズム現象はどれか。  1.陰陽可分  2.陰陽転化  3.陰陽消長  4.陰陽制約  (解答2)  (解説 陰陽相互の関係 ①陰陽互根:上があるから下があるというように、陰陽は互いに相手の存在によって存在しうるものである。 ②陰陽の対立と協調:生命現象は対立的なものである陰陽の統一によって行われている。 ③陰陽消長:陰虚すれば陽実施、陽虚すれば陰実す。陰陽の量的変化を意味する。④陰陽転化:陰極まれば陽となり、陽極まれば陰となる。陰陽の質的変化を意味する。 ⑤陰陽過分:陰中の陰、陰中の陽、陽中の陰、陽中の陽のように、陰陽それぞれの中に様々な段階の陰陽がある。 ⑥陰陽制約:陰陽はバランスを取るように作用しあう。陰陽のバランスが崩れると異常が発生する)  (第8回 問題97) 問題5 生体リズムに関する陰陽学説で最も適切なのはどれか。  1.陰陽消長  2.陰陽対立  3.陰陽制約  4.陰陽互根  (解答1)  (第23回 問題89) 問題6 陰陽法則で陰陽消長を表現しているのはどれか。  1.陰中に陽あり、陽中に陰あり。  2.陰極まれば陽となり、陽極まれば陰となる。  3.陰虚すれば陽実し、陽虚すれば陰実す。  4.陰実するときは陽も実し、陰虚するときは陽も虚す。  (解答3)  (第11回 問題97) 問題7 「陰が不足すれば陽が優勢となり、陽が不足すれば陰が優勢となる」を表現するのはどれか。  1.陰陽互根  2.陰陽消長  3.陰陽転化  4.陰陽制約  (解答2)  (第19回 問題92) 問題8 陰陽関係で、陰極まれば陽となり、陽極まれば陰となる法則はどれか。  1.陰陽可分  2.陰陽転化  3.陰陽消長  4.陰陽互根  (解答2)  (第13回 問題98) 問題9 陰陽の分類について正しい組合せはどれか。  1.血 ーー 陽  2.営 ーー 陰  3.津 ーー 陰  4.腹 ーー 陽  (解答2)  (第17回 問題92) 問題10 陰陽学説で同じ属性の組合せはどれか。  1. 内部 ーー 上部  2. 奇数 ーー 老年  3. 左側 ーー 衛気  4. 静止 ーー 急性  (解答3)  (第24回 問題89) 第2節 五行論 問題11 五行論で誤っている記述はどれか。  1.五行論は陰陽論を含む。  2.相生と相剋の法則がある。  3.難経六十九難による治療法に活用される。  4.色体表は臓腑の病変の診断に応用される。  (解答1)  (第12回 問題98) 問題12 経脈における五行の関係について誤っている記述はどれか。  1.腎経の母経は肺経である。  2.膀胱経の子経は胆経である。  3.肺経の相剋の経は脾経である。  4.心経の相生の経は肝経である。  (解答3)  (第13回 問題99) 問題13 五臓の相生関係で正しい記述はどれか。  1.肝は肺の子である。  2.脾は心の母である。  3.肺は心の子である。  4.腎は肝の母である。  (解答4)  (第9回 問題99) 問題14 五行色体で相生関係にある組合せはどれか。  1.鈎 ーー 毛  2.蔵 ーー 生  3.志 ーー 神  4.語 ーー 呑  (解答2)  (第26回 問題89) 問題15 相克について、正しい記述はどれか。  1.肝は腎を克する。  2.肺は心を克する。  3.心は脾を克する。  4.脾は肝を克する。  (解答 なし)  (第2回 問題99) 問題16 五行の相剋で正しい記述はどれか。  1.金は水を剋す。  2.木は火を剋す。  3.土は金を剋す。  4.火は金を剋す。  (解答4)  (第5回 問題97) 問題17 次の組合せのうち各々が属する五行が相剋関係にあるのはどれか。  1.唾 ーー 涙  2.坐 ーー 臥  3.魄 ーー 魂  4.握 ーー 憂  (解答3)  (第19回 問題93) 問題18 五行色体で相剋関係にある組合せはどれか。  1.筋 ーー ーー 唾  2.血脈 ーー ーー 涎  3.肌肉 ーー ーー 涕  4.皮毛  (解答4)  (第25回 問題90) 問題19 五行色体で相剋関係にある組合せはどれか。  1.焦 ーー   2.面 ーー 唇  3.憂 ーー 噎  4.汗 ーー 涕  (解答4)  (第20回 問題92) 問題20 五行色体で相剋関係にある組合せはどれか。  1.酸 …… 鹹  2.面色 …… 毛  3.汗 …… 涎  4.久坐 …… 久臥  (解答2)  (第27回 問題90) 問題21 五行と五香との組合せで正しいのはどれか。  1.木 ーー   2.火 ーー 香  3.土 ーー 腥  4.金 ーー 腐  (解答1)  (第21回 問題92) 問題22 五行色体の関係で正しい組み合わせはどれか。  1.目 ーー 腎  2.肌肉 ーー 脾  3.毛 ーー 肝  4.髄 ーー 心  (解答2)  (第2回 問題97) 問題23 五行色体の組合せで正しいのはどれか。  1.青 ーー 舌  2.秋 ーー 思  3.甘 ーー 骨髄  4.暑 ーー 徴  (解答4)  (第14回 問題95) 問題24 五行色体の組合せで正しいのはどれか。  1.唾 ーー 呻  2.香 ーー 鼻  3.辛 ーー 思  4.爪 ーー 神  (解答  (第24回 問題92) 問題25 五行色体の組合せで誤っているのはどれか。  1.辛 ーー 鼻  2.焦 ーー 咳  3.歌 ーー 宮  4.液 ーー 唾  (解答2)  (第18回 問題92) 問題26 五行色体表について、正しい記述はどれか。  1.目は腎に属する。  2.肌肉は脾に属する。  3.爪は肺に属する。  4.汗は肝に属する。  (解答2)  (第4回 問題97) 問題27 五行の土に属さないのはどれか。  1.香ばしい  2.涎  3.黄色  4.辛み  (解答4)  (第10回 問題100) 問題28 五志に含まれない七情はどれか。  1.怒  2.喜  3.悲  4.恐  (解答3)  (第4回 問題98) 問題29 五志に含まれないのはどれか。  1.悲  2.恐  3.怒  4.喜  (解答1)  (第20回 問題95) 問題30 五行色体の関係で正しい組合せはどれか。  1.木 ーー 汗  2.火 ーー 涙  3.土 ーー 涎  4.金 ーー 唾  (解答3)  (第5回 問題98) 問題31 五行色体の組合せで誤っているのはどれか。  1.沸 ーー 五香  2.立 ーー 五労  3.辛 ーー 五味  4.徴 ーー 五音  (解答1)  (第16回 問題93) 問題32 五行と五声との組合せで正しいのはどれか。  1.木 ーー 呻  2.火 ーー 呼  3.金 ーー 哭  4.水 ーー 歌  (解答3)  (第6回 問題101) 問題33 五声と五音との組合せで正しいのはどれか。  1.呼 ーー 羽  2.言 ーー 角  3.歌 ーー 徴  4.哭 ーー 商  (解答4)  (第13回 問題101) 問題34 五行色体における五脈と五病の組合せで正しいのはどれか。  1.弦 ーー 呑  2.代 ーー 咳  3.毛 ーー 語  4.石 ーー 欠  (解答4)  (第28回 問題90) 問題35 五臓と五香との組合せで正しいのはどれか。  1.心 ーー 香  2.脾 ーー 腥  3.肺 ーー 焦  4.腎 ーー 腐  (解答4)  (第11回 問題98) 問題36 五臓と五色との対応で正しいのはどれか。  1.心 ーー 青  2.脾 ーー 赤  3.肺 ーー 黄  4.腎 ーー 黒  (解答4)  (第3回 問題97) 問題37 五臓と五液との組合せで正しいのはどれか。  1.肝 ーー 汗  2.心 ーー 涎  3.脾 ーー 涙  4.肺 ーー 悌  (解答4)  (第7回 問題100) 問題38 五臓と五志との組合せで正しいのはどれか。  1.肝 ーー 思  2.脾 ーー 喜  3.肺 ーー 怒  4.腎 ーー 恐  (解答4)  (第8回 問題100) 問題39 五臓と五味との組合せで正しいのはどれか。  1.肝 ーー 辛  2.心 ーー 酸  3.脾 ーー 甘  4.肺 ーー 苦  (解答3)  (第9回 問題98) 問題40 五臓と五主との組合せで正しいのはどれか。  1.心 ーー 筋  2.肝 ーー 血脈  3.腎 ーー 皮毛  4.脾 ーー 肌肉  (解答4)  (第10回 問題99) 問題41 五臓と五主との組合せで正しいのはどれか。  1.肝 ーー 皮毛  2.心 ーー 筋  3.脾 ーー 肌肉  4.肺 ーー 血脈  (解答3)  (第21回 問題95) 問題42 五臓と五役との組合せで正しいのはどれか。  1.腎 ーー 声  2.肺 ーー 色  3.肝 ーー 味  4.心 ーー 臭  (解答4  (第15回 問題92) 問題43 五臓と五労との組合せで誤っているのはどれか。  1.肺 ーー 久しく臥す。  2.肝 ーー 久しく視る。  3.脾 ーー 久しく坐す。  4.腎 ーー 久しく立つ。  (解答2  (第15回 問題93) 問題44 五労と傷られる臓が現す症状の組合せで正しいのはどれか。  1.久視 ーー ーー 語  2.久臥 ーー ーー 欠  3.久坐 ーー ーー 呑  4.久立  (解答3)  (第25回 問題95) 問題45 五神の志を蔵すのはどれか。  1.脾  2.肺  3.腎  4.肝  (解答 3)  (第24回 問題92) 問題46 臓腑と開竅部との組合せで正しいのはどれか。  1.肝 ーー 口唇  2.心 ーー 舌  3.脾 ーー 耳  4.腎 ーー 目  (解答2)  (第12回 問題101) 問題47 五行色体に基づく肝の症状で誤っている記述はどれか。  1.顔色が青い。  2.涙がよく出る。  3.うなり声が出る。  4.爪が変形する。  (解答3)  (第17回 問題94) 問題48 五行色体でみた肺・大腸の症状はどれか。  1.皮膚が色白で、弱い声で話す。  2.目が青みがかって、手足の腱が痛む。  3.顔がほてりのぼせて赤く、脈動が強い。  4.顔や皮膚が黄ばみ、唇が荒れやすい。  (解答1)  (第5回 問題100) 問題49 鼻に開竅する臓の作用で正しいのはどれか。  1.清濁を分ける。  2.納気を主る。  3.治節を主る。  4.昇清を主る。  (解答3)  (解説 清濁を分けるのは小腸 納気を主るのは腎 昇清を主るのは脾の作用である。 「肺は相傅の官。治節これより出づ。」とあり、治節とは管理・調節を意味する。)  (第16回 問題97) 問題50 五臓とその症状との組合せで誤っているのはどれか。  1.肝 ーー 汗をよくかく。  2.脾 ーー 肌肉がやせる。  3.肺 ーー 体臭が生臭い。  4.心 ーー 顔色が赤い。  (解答1)  (第14回 問題106) 問題51 臓腑の働きと五華の組合せで正しいのはどれか。  1.精を蔵する ーー 爪  2.神を蔵する ーー 毛  3.血を蔵する ーー 面色  4.営を蔵する ーー 唇  (解答4)  (第23回 問題91) 問題52 五悪(五気)と五腑との組合せで正しいのはどれか。  1.暑 ーー 小腸  2.寒 ーー 胃  3.風 ーー 大腸  4.燥 ーー 膀胱  (解答1)  (第5回 問題103) 第2編 東洋医学の生理観 第1章 東洋医学における人体の構成 第2章 気・血・津液・精・神の生理 第1節 神気 第2節 精 問題53 生体の活力として働く気の類に含まれるのはどれか。  1.血  2.精  3.魂  4.体  (解答2)  (解説 精とは、気や形の類の源となるもので、これに先天の精・後天の精がある。)  (第21回 問題94) 第3節 気 問題54 気について誤っている記述はどれか。  1.衛気は水穀の精気のことをいう。  2.真気は温煦作用を持つ。  3.宗気は胸中に集まる。  4.営気は血とともに脈中を流れる。  (解答1)  (解説 気の種類と特徴 ①元気:先天の精から変化生成したもので、生命活動の原動力となる気である。②宗気:天の気(清気)と非胃で吸収された水穀の気が肺で交わって胸中にあつまる気である。 ③営気(栄気):後天の精から得られた陰性の気(水穀の精気)のことである。津液を血に変化させ脈中を行き全身を栄養する。 ④衛気:後天の精から得られた陽性の気(水穀の悍気)のことで、脈外を素速く巡り外邪の進入から人体を守る。 ⑤その他の気の概念として、 真気:先天の気と後天の気からなるもので、人体の正常な活動を支える気を総称したもの 臓気:五臓におさまり、それぞれの臓の活動を支えている気 経気:経絡中を行き全身をめぐり、それぞれの経絡の活動を支えている気胃気:胃を働かせる気、および胃の働きによって得られた後天の気のことをいい、この有無は予後に重大な影響をおよぼすとされている。)  (第13回 問題97) 問題55 気について正しいのはどれか。  1.宗気は臍下丹田に集まる。  2.原気は津液を血に変化させる。  3.衛気は臓腑を温める。  4.営気は呼吸を推動する。  (解答3)  (第27回 問題89) 問題56 三焦を通って全身に分布する気はどれか。  1.原気  2.宗気  3.営気  4.衛気  (解答1)  (第25回 問題91) 問題57 元気の説明で正しいのはどれか。  1.血とともに脈中を行く。  2.清気とも言う。  3.夜間に人体の陰の部を二十五周する。  4.先天の精が変化生成したものである。  (解答4)  (第23回 問題92) 問題58 胸中に宿る気はどれか。  1.栄(営)気  2.衛気  3.宗気  4.元気  (解答3)  (第1回 問題98) 問題59 肺に作用して発声・呼吸を推動するのはどれか。  1.営気  2.衛気  3.宗気  4.元気  (解答 3)  (第24回 問題91) 問題60 宗気について適切なのはどれか。  1.胸中に宿る。  2.脈外をめぐる。  3.経絡の機能を維持する。  4.栄養を主る。  (解答1)  (第11回 問題99) 問題61 脉外をめぐる気はどれか。  1.経気  2.宗気  3.営気  4.衛気  (解答4)  (第2回 問題98) 問題62 外邪に対する防御的役割をするのはどれか。  1.宗気  2.経気  3.衛気  4.営気  (解答3)  (第12回 問題99) 問題63 衛気について誤っているのはどれか。  1.水穀の悍気のことをいう。  2.脈外をめぐる。  3.理の開闔を行う。  4.先天の精から得られる。  (解答4)  (第7回 問題97) 問題64 衛気について誤っているのはどれか。  1.理を開闔する。  2.脈外をめぐる。  3.分肉を温める。  4.陰性の気である。  (解答4)  (第16回 問題94) 問題65 後天の精から得られた水穀の桿気はどれか。  1.胃気  2.営気  3.衛気  4.宗気  (解答3)  (第23回 問題90) 問題66 脈中を行き、血をめぐらすのはどれか。  1.原気  2.宗気  3.営気  4.衛気  (解答3)  (第28回 問題91) 問題67 血を生成し、血とともに脈中をめぐる気はどれか。  1.営気  2.清気  3.臓気  4.衛気  (解答1)  (第8回 問題21) 問題68 脾胃の運化作用で生成される気はどれか。  1.真気  2.宗気  3.水穀の気  4.衛気  (解答3)  (第5回 問題99) 問題69 血を脈外に漏らさないようにするのはどれか。  1.固摂作用  2.温煦作用  3.防御作用  4.推動作用  (解答1)  (解説 気の機能 ①推動作用:人体の成長・発育や、臓腑経絡の機能、血・津液の循環などを推進する作用である。 ②温煦作用:人体の体温を正常に維持する作用である。 ③防御作用:人体を種々の外邪から守る作用である。 ④固摂作用:血を脈外に漏らさないようにしたり、余分に尿や汗などの体液が漏れないようにする作用である。 ⑤気化作用:物質をエネルギーに変えたり、エネルギー代謝によって物質を生成したりする作用である。  (第8回 問題99) 問題70 血を脈外に漏らさないようにするのはどれか。  1.推動作用  2.温煦作用  3.気化作用  4.固摂作用  (解答4)  (第21回 問題93) 第4節 血 問題71 血について誤っているのはどれか。  1.営気と共に脈中を流れる。  2.後天の精から造られる。  3.体表部を潤し体温調節に関与する。  4.肝、心との関係が深い。  (解答3)  (解説 体温調節は気の作用である)  (第10回 問題98) 問題72 血について誤っている記述はどれか。  1.肝に貯蔵される。  2.営気とともに脈中をめぐる。  3.心によって推動される。  4.脾が各器官に配分する。  (解答4)  (解説 血は、心、肝、脾と関係が深い。 心は、脈を介して血を全身に送り出し、血の循環や拍動に関与する。肝は、血量を配分し、昼夜の別や、活動する部位、器官に応じて血量を調節している。 脾は、血の生成に関与し、全身的な血量の多少に関係している。また、営気を介して血が脈外にもれないようにしている。)  (第15回 問題94) 問題73 血の説明で正しいのはどれか。  1.衛気と共に脈中を流れる。  2.生成に営気が関与する。  3.量は脾が調節する。  4.温煦作用により循環する。  (解答2)  (第22回 問題92) 第5節 津液 問題74 津液について正しい記述はどれか。  1.津液は腎と膀胱で生成される。  2.津液の代謝機構を三焦気化という。  3.津液は経脈を通じて全身に流れる。  4.津液が停滞する病理変化を津傷という。  (解答2)  (解説 津液とは、体内にある生理的な水分の総称であり、脾胃で吸収された水穀の精から分離して生成され、脾の働き(昇清作用)により肺に送られる。 肺は水道を通調し、津液を全身に散布する。肺の宣発(宣散)(津液を体表に巡らせる作用)によって、皮膚に巡らされた津液は汗として排泄され、粛降(津液を膀胱に降ろす作用)によって、膀胱に降ろされた津液は尿として排泄される。三焦は津液が昇降出入する通路となる。 腎は津液の代謝を調節し、また、不用となった津液を膀胱に貯め排泄する。津液の働きは、滋養・滋潤作用が主であるが、この他体温の調節・身体の運動にも関わっている。 津傷(津液不足)とは、津液が不足した病的状態をいう。 水液停滞とは、余分な津液が体内に停滞した病的状態をいう。)  (第20回 問題93) 問題75 津液について誤っているのはどれか。  1.脳髄を養う。  2.骨に潤いを与える。  3.皮膚に潤いを与える。  4.脈中を流れる。  (解答4)  (解説 津液は三焦を通して運搬される)  (第6回 問題99) 問題76 津液について誤っているのはどれか。  1.心により代謝が促進される。  2.水穀から分離される。  3.体温調節に関与する。  4.皮膚を潤す。  (解答1)  (解説 津とは陽性の水分をいい、清んで粘りけがなく、主として体表部を潤し、体温調節に関与する。また、汗や尿となって体外に排泄される。 液とは陰性の水分をいい、粘りけがあり、体内をゆっくり流れるもので、骨や髄を潤す。体表部では目、鼻、口などの粘膜や皮膚に潤いを与える。 津液は、脾胃(中焦)、肺(上焦)、腎・膀胱(下焦)と関係が深い。脾胃は、水穀から津液を分離し、脾の働きによって、これを上部の肺へ送る。肺は、胃から送られた津液を全身に布散する。 腎は、全身に輸布された津液を管理し、不用のものを膀胱に貯めて尿として排泄する。)  (第12回 問題100) 問題77 運行が失調すると鼓脹を認めるのはどれか。  1.営気  2.衛気  3.血  4.津液  (解答4)  (第22回 問題97) 第3章 臓腑 問題78 臓腑とその付着部で正しい組合せはどれか。  1.胃 ーー 第9胸椎  2.肝 ーー 第10胸椎  3.脾 ーー 第11胸椎  4.胆 ーー 第12胸椎  (解答3)  (第14回 問題96) 問題79 誤っているのはどれか。  1.小腸は受盛の官である。  2.胆は州都の官である。  3.胃は水穀の海である。  4.大腸は伝導の官である。  (解答2)  (解説 心は君主の宮なり、神明これより出づ。 肺は相傅の官、治節これより出づ。 肝は将軍の官、謀慮これより出づ。 胆は中正の官、決断これより出づ。 中は臣使の官、喜楽これより出づ。 脾胃は倉廩の官、五味これより出づ。 大腸は伝導の官、変化これより出づ。 小腸は受盛の官、化物これより出づ。 腎は作強の宮、伎巧これより出づ。 三焦は決の官、水道これより出づ。 膀胱は州都の官、津液ここに蔵し、気、化すときは則ち能く出づ。)  (第1回 問題97) 問題80 五臓の生理機能について誤っている記述はどれか。  1.肝は筋を主る。  2.心は血脈を主る。  3.脾は運化を主る。  4.肺は統血を主る。  (解答4)  (第11回 問題102) 問題81 臓腑について正しい組合せはどれか。  1.心 ーー 将軍の官  2.肺 ーー 作強の官  3.胆 ーー 中正の官  4.小腸 ーー 伝導の官  (解答3)  (第7回 問題98) 問題82 五臓とその役割りとの組合せで正しいのはどれか。  1.心 ーー 臣使の官  2.脾 ーー 伝導の官  3.肺 ーー 相傅の官  4.腎 ーー 中正の官  (解答3)  (第11回 問題101) 問題83 五臓と生理作用の組合せで正しいのはどれか。  1.肝 ーー 封蔵  2.心 ーー 蔵血  3.腎 ーー 治節  4.脾 ーー 昇清  (解答4)  (第28回 問題93) 問題84 臓腑とその生理作用との組合せで正しいのはどれか。  1.肝 ーー 神を蔵す。  2.心 ーー 血を蔵す。  3.胆 ーー 営を蔵す。  4.腎 ーー 精を蔵す。  (解答4)  (第10回 問題97) 問題85 臓腑とその生理作用について正しい組合せはどれか。  1.肺 ーー 治節を主る。  2.心包 ーー 血を蔵す。  3.胆 ーー 清濁を分別する。  4.胃 ーー 糟粕を伝化する。  (解答1)  (第17回 問題93) 問題86 臓腑について誤っている組合せはどれか。  1.腎 ーー 二陰に開竅する。  2.胆 ーー 作強の官である。  3.胃 ーー 腐熟を主る。  4.肺 ーー 水道を主る。  (解答2)  (第15回 問題95) 問題87 臓腑とその作用との組合せで正しいのはどれか。  1.肝 ーー 納気を主る。  2.大腸 ーー 清濁を分別する。  3.脾 ーー 昇清を主る。  4.膀胱 ーー 糟粕を伝化する。  (解答3)  (第22回 問題93) 問題88 臓腑と生理作用の組合せで正しいのはどれか。  1.小腸 …… 受納  2.胃 …… 降濁  3.大腸 …… 化物  4.胆 …… 腐熟  (解答2)  (第27回 問題92) 問題89 臓腑と生理作用との組合せで正しいのはどれか。  1.肺 ーー 運化  2.腎 ーー 統血  3.小腸 ーー 清濁の分別  4.胆 ーー 水穀の受納  (解答3)  (第12回 問題102) 問題90 疏泄を主る臓はどれか。  1.肝  2.脾  3.肺  4.腎  (解答1)  (第6回 問題100) 問題91 肝の臓の生理作用はどれか。  1.納気を主る。  2.運化を主る。  3.神を蔵す。  4.血を蔵す。  (解答4)  (解説 臓腑の生理作用は (1)心 ①心は神を蔵し、五臓六腑を統括する。 ②心は、気血を全身に巡らせる。 (2)肝 ①肝は、魂を蔵し、判断力や計画性などの精神活動を支配する。②肝は、血を蔵す。 ③肝は、疏泄を主る。 (3)脾 ①脾は、営を蔵し、後天の本となる。 ②脾は津液を作り出す。 ③脾は運化・昇清・統血を主る。 ④脾は、水穀の気を取り入れ身体を滋養する。 (4)肺 ①肺は気を主り、心を扶けて、臓腑や器官の働きを調節する。②肺は皮毛を主る。 ③肺は宣発・粛降を主る。 ④肺は理を調節する。 ⑤肺は、天地間の宗気を取り入れ心に送り全身に巡らす。 (5)腎 ①腎は、精を蔵し、生命力の根源である先天の元気を宿す。 ②腎は、津液を主り、全身の水分代謝を調節する。 ③腎は納気を主る。 (6)胆 ①胆は、決断や勇気を主る。 ②胆は、精汁(胆汁)を蔵する。 ③胆は、奇恒の腑の一つである。 (7)胃 ①胃は、脾とともに飲食物を消化吸収し、気を全身に送り出す源となる。②胃を働かせる気、および脾胃の働きによって得た後天の気を総称して、「胃気」とよぶ。胃気の有無は、病人の予後を判断するうえで重要である。 (8)小腸 ①小腸は、上は幽門に連なって胃と通じ、下は大腸と連なり、小腸と大腸の連なる所を闌門という。 ②小腸は、胃から送られてきた糟粕を受け取り、それを水分と固形分に分ける。水分は、前の膀胱へ滲み、固形分は後ろの大腸に送られる。 (9)大腸 ①大腸は、小腸から送られてきた糟粕を転送しながら変化させ、糞便として肛門から排泄する。 (10)膀胱 ①人体内に取り入れられた水分は、腑、脾、腎、三焦の働きにより、全身を巡った後、気化作用によって膀胱に集め貯えられ、やがて尿となって排泄される。(11)三焦 ①三焦は、特定の器官を指すのではなく、飲食物を消化吸収し、これから得られた気血津液を全身に配布し、水分代謝を円滑に行わせる一連の機能を指し、上焦、中焦、下焦に分けられる。 ②三焦の働きは、体温調節作用、気血津液の調整作用、輸瀉作用である。)  (第4回 問題100) 問題92 胆と表裏関係にある臓の生理機能はどれか。  1.血を蔵す。  2.気を主る。  3.腐熟を主る。  4.水を主る。  (解答1)  (第21回 問題97) 問題93 肝について正しいのはどれか。  1.体温調節を行う。  2.第5胸椎に付着する。  3.鼻に開竅する。  4.魂を蔵す。  (解答4)  (第11回 問題103) 問題94 魂を蔵し、判断力や計画性等の精神活動を支配する臓腑はどれか。  1.肝  2.心  3.腎  4.胆  (解答1)  (第2回 問題101) 問題95 心の臓の生理・病理について誤っているのはどれか。  1.心は血脈をつかさどる。  2.心は疏泄をつかさどる。  3.心は神を蔵す。  4.心は舌に開竅する。  (解答2)  (第1回 問題100) 問題96 神を蔵し君主の官といわれるのはどれか。  1.肝  2.心  3.肺  4.腎  (解答2)  (第8回 問題98) 問題97 心について正しいのはどれか。  1.決断を主る。  2.君主の官である。  3.営を蔵する。  4.四肢を主る。  (解答2)  (第14回 問題98) 問題98 脾の生理的作用で正しい記述はどれか。  1.飲食物を清と濁に分ける。  2.目に開竅する。  3.肌肉を主る。  4.血を蔵す。  (解答3)  (第3回 問題100) 問題99 昇清を主るのはどれか。  1.肝  2.心  3.脾  4.肺  (解答3)  (第13回 問題102) 問題100 気血を化生する臓はどれか。  1.肝  2.心  3.脾  4.腎  (解答3)  (第27回 問題94) 問題101 脾の生理機能はどれか。  1.精を蔵す。  2.運化を主る。  3.目に開竅する。  4.液は汗である。  (解答2)  (第21回 問題96) 問題102 営(栄)気を蔵するのはどれか。  1.胆  2.心  3.脾  4.肺  (解答3)  (第4回 問題99) 問題103 呼吸に関与しているのはどれか。  1.肝  2.腎  3.脾  4.心  (解答2)  (解説 呼気は肺、吸気は腎が主どる。)  (第16回 問題96) 問題104 肺の生理作用はどれか。  1.疏泄  2.統血  3.宣散  4.納気  (解答3)  (第9回 問題97) 問題105 肺の生理作用で誤っているのはどれか。  1.気を主る。  2.宣発を主る。  3.納気を主る。  4.皮毛を主る。  (解答3)  (第18回 問題93) 問題106 水の上源といわれる臓腑はどれか。  1.脾  2.肺  3.腎  4.膀胱  (解答2)  (第25回 問題92) 問題107 肺の臓について正しいのはどれか。  1.第3胸椎に付く。  2.口唇に開竅する。  3.作強の官である。  4.統血を主る。  (解答1)  (第13回 問題100) 問題108 腎について、正しい記述はどれか。  1.第三腰椎につく。  2.骨を主る。  3.将軍の官である。  4.神を蔵する。  (解答2)  (第2回 問題100) 問題109 腎の臓の作用で正しいのはどれか。  1.筋を主る。  2.血脈を主る。  3.運化を主る。  4.精を蔵す。  (解答4)  (第6回 問題97) 問題110 腎が主るのはどれか。  1.納気  2.血脈  3.宣散  4.疏泄  (解答1)  (第7回 問題99) 問題111 精を蔵すのはどれか。  1.心  2.脾  3.肺  4.腎  (解答4)  (第3回 問題103) 問題112 臓腑の生理作用のうち骨と髄の生長発育に関係し、耳と二陰に開竅するのはどれか。  1.心  2.肺  3.肝  4.腎  (解答4)  (第1回 問題99) 問題113 胆の腑の作用で正しいのはどれか。  1.津液の生成を主る。  2.大便の排泄を主る。  3.栄養の吸収を主る。  4.決断を主る。  (解答4)  (第6回 問題98) 問題114 小腸について誤っているのはどれか。  1.受盛の官である。  2.蘭門で大腸に連なる。  3.清濁を分ける。  4.中焦に属する。  (解答4)  (第14回 問題97) 問題115 六腑に属する奇恒の腑が、剋する腑の生理作用はどれか。  1.貯尿を主る。  2.受納を主る。  3.決断を主る。  4.昇清を主る。  (解答2)  (第28回 問題92) 問題116 三焦について正しいのはどれか。  1.第12胸椎に付着する。  2.伝導の官である。  3.納気を主る。  4.気血津液を調整する。  (解答4)  (第13回 問題103) 問題117 三焦について誤っているのはどれか。  1.皮膚に潤いを与える。  2.体温を調節する。  3.体液を心へ運搬する。  4.衛気を全身にめぐらせる。  (解答3)  (解説 三焦の働きは 上焦:飲食物から得た気、とくに陽性の衛気を全身に巡らせ、皮膚を潤し、体毛に栄養を与え、体熱を産生し、体温調節をする。 中焦:飲食物を、胃の中で時間をかけて腐熟させ、そこから生じる精気を、営気と血とし、経絡を介して全身に巡らせる。 下焦:糟粕に含まれる不要な水分を分離して、膀胱にしみ込ませる。)  (第15回 問題97) 問題118 中焦の生理機能と関係の深いのはどれか。  1.脾  2.肺  3.腎  4.肝  (解答1)  (第22回 問題94) 問題119 飲食物の伝化・排泄に直接関与しないのはどれか。  1.胆  2.小腸  3.三焦  4.胃  (解答1)  (解説 胆は、精汁の貯蔵と分泌を行って、「精や気血を蔵さない」という腑の共通の性質に反しており、また、他の腑のように飲食物の運搬・伝化・排泄に直接関与することがないので、奇恒の腑の一つともなっている。)  (第15回 問題96) 問題120 津液の代謝に関係しない臓腑はどれか。  1.肝・胆  2.脾・胃  3.肺・大腸  4.腎・膀胱  (解答1)  (第2回 問題102) 問題121 奇恒の腑に属するのはどれか。  1.脳・子宮  2.肝・腎  3.脾・胃  4.心包・三焦  (解答1)  (解説 奇恒の腑とは、一般的にいわれる腑(伝化の腑=胃、大小腸、膀胱、三焦)とは異なる腑で、形体は腑に似ているが、性質や働きは臓に似ているものであり、骨・髄・脳・脈・胆・女子胞をいう。)  (第1回 問題101) 問題122 奇恒の腑でないのはどれか。  1.女子胞  2.髄  3.胆  4.三焦  (解答4)  (第7回 問題104) 問題123 奇恒の腑に属するのはどれか。  1.胆  2.小腸  3.胃  4.大腸  (解答1)  (第11回 問題100) 問題124 奇恒の腑はどれか。  1.胃  2.肝  3.脾  4.胆  (解答4)  (第22回 問題95) 問題125 気恒の腑に属するのはどれか。  1.骨  2.筋  3.肉  4.皮  (解答1)  (第17回 問題95) 第4章 経絡と経穴 問題126 経絡について誤っている記述はどれか。  1.経絡は経脈、絡脈、孫絡で構成される。  2.経脈は奇経八脈、十二経別をも含んでいる。  3.十二経脈は三陰三陽に分類される。  4.奇経八脈は表裏関係を有する。  (解答4)  (解説 経絡とは、気血の運行する通路のことであり、人体を縦方向に走る経脈と、経脈から分支して、身体各部に広く分布する絡脈を総称するものである。 十二経別とは、正経十二経から分れ、身体の比較的深いところを巡る補助経路である。  (第15回 問題98) 問題127 すべての絡脈に血があるときに用いるのはどれか。  1.鳩尾  2.長強  3.大包  4.蠡溝  (解答3)  (第26回 問題93) 問題128 経脈で表裏関係にある組合せはどれか。  1.太陰経 ーー 陽明経  2.厥陰経 ーー 太陽経  3.少陰経 ーー 陽明経  4.少陽経 ーー 少陰経  (解答1)  (第23回 問題93) 問題129 心下付近に結ぶ経筋はどれか。  1.足の三陰  2.足の三陽  3.手の三陰  4.手の三陽  (解答3)  (第25回 問題93) 第3編 東洋医学の疾病観 第1章 病因論 第1節 内因・外因・不内外因 問題130 内因はどれか。  1.六淫  2.七情の乱れ  3.飲食労倦  4.房事過多  (解答2)  (解説 病因には 外因:六淫(風、寒、暑、湿、燥、火)と疫癘 内因:七情(怒、喜、憂、悲、思、恐、驚) 不内外因:飲食,労倦,房時,外傷など)  (第3回 問題101) 問題131 誤っているのはどれか。  1.憂は肺を傷る。  2.恐は肝を傷る。  3.思は脾を傷る。  4.喜は心を傷る。  (解答2)  (第1回 問題102) 問題132 肝を傷る七情はどれか。  1.喜  2.憂  3.恐  4.怒  (解答4)  (第10回 問題103) 問題133 次の文で示す患者の病因で最も適切なのはどれか。  「34歳の男性。1週間前に上司から販売業績が悪いことを責められた。それ以来、やる気がでない。声に力がなく、食欲もない。」  1.飲食不節  2.労倦  3.湿邪  4.怒  (解答2)  (第28回 問題89) 問題134 心を傷る七情はどれか。  1.悲しみ  2.怒り  3.憂い  4.喜び  (解答4)  (第5回 問題102) 問題135 七情で腎を傷るのはどれか。  1.怒  2.思  3.悲  4.恐  (解答4)  (第12回 問題104) 問題136 次の文で示す患者の症状を引き起こす六淫で最も適切なのはどれか。 「40歳の女性。昨日、外出後、頭痛、鼻づまり、咽喉部の痒み、眼瞼および顔面の浮腫が発生した。顔面麻痺様の症状もある。」  1.寒邪  2.風邪  3.湿邪  4.暑邪  (解答2)  (第26回 問題95) 問題137 次の文で示す外邪はどれか。 「百病の長ともいわれ、春に多く発病し多くは皮毛から侵入する。」  1.風  2.寒  3.湿  4.燥  (解答1)  (解説 邪気の特徴は) (1)風 ①風は陽の邪気で、上部を犯しやすい。 風は陽邪で、上に昇りやすい性質があるので、人体の上部に症状が現われることが多い。頭痛、鼻づまり、咽喉痛、顔面の浮腫などがその症状である。②風は衛気を犯す。 風が人体に侵入して衛気を乱すと、発熱、悪風、汗が出るなどの症状が現われる。③風邪による病は変化しやすい。[遊走性] ④風は百病の長。 (2)寒 ①寒は陰の邪気であり、陽気を損傷しやすい。 陽気が損われると、体を温める働きや、体表の防御機能が失われるので、悪寒、悪風などの症状が現われる。 ②寒は、気血を渋滞させ、痛みをひき起こす。 ③寒は、収縮、収斂の作用をもつ。 寒邪が体内に侵入すると、体内の気は収斂し、経脈や筋肉は収縮し、引きつれが起こる。寒邪が皮毛を犯すと、毛あなは収縮して閉ざされ、悪寒、発熱、無汗などの症状が現われる。また寒邪が血脈にあると気血が滞り、頭痛、脈緊などの症状が現われる。(3)暑(熱) ②暑は、陽の邪気で、上昇し、発散する。「炎上性、開泄性]③暑邪は、湿邪を伴うことが多い。 (4)湿 ①湿は陰性の邪気で、人体の下部を犯しやすい。 ②湿は重く、停滞する。 湿邪が体内に侵入して陽気が損われると、頭や体が重く、四肢がだるいなどの症状が現われる。また湿邪が関節に滞ると、関節が痛み腫れる。これを体重節痛という。湿邪には、動きが遅く停滞する性質があるので、湿邪による病は治りにくく、繰り返し再発することもある。 ③湿は、脾胃を犯しやすい。 (5)燥 ①燥は乾燥させる働きがあり、津液を損傷しやすい。 ②燥は、肺を傷つけやすい。 (6)火 ①火は陽性の邪気で、上昇しやすい。[炎上性] ②気や津液を損傷しやすい。 ③生風、動血しやすい。 火邪が肝陰を消耗して、筋脈が充分に栄養を受けられなくなると肝風が生じる。これには、高熱、昏睡、うわごと、四肢の痙攣、頸項部の強直、後弓反張などの症状が現われる。また火邪が脈絡を損傷すると動血現象として、吐血、咳血、鼻出血、血尿、血便などの異常出血が起こる。 ④腫瘍を形成しやすい。 (7)疫癘 ①疫癘は、強力な伝染性、流行性をもつ外邪で、疫気、癘気、疫毒、疫邪、毒気などともよばれる。 ②疫癘は、空気、水、食物を通して、口や鼻から体内に入り、病をひき起こす。③疫癘は急に発病し、症状も重く、短時間に伝染して、広く流行する特徴がある。)  (第3回 問題102) 問題138 外邪で遊走性の痛みを起こすのはどれか。  1.風邪  2.湿邪  3.火邪  4.燥邪  (解答1)  (第21回 問題98) 問題139 次の文で示す患者の症状を引き起こす六淫はどれか。  「55歳の女性。梅雨の頃より頭や体が重く、四肢がだるくなり、関節が腫れ、下痢をするようになった。」  1.風邪  2.暑邪  3.湿邪  4.寒邪  (解答2)  (第25回 問題94) 問題140 外因で体重節痛を引き起こすのはどれか。  1.風邪  2.寒邪  3.湿邪  4.燥邪  (解答3)  (第12回 問題103) 問題141 外邪で動きが遅く、停滞する性質をもつのはどれか。  1.燥邪  2.湿邪  3.熱邪  4.風邪  (解答2)  (第14回 問題101) 問題142 「関節がだるく痛み、頭が重くなる。」の症状を引き起こす病邪の特徴はどれか。  1.粘滞性  2.昇散性  3.開泄性  4.収引性  (解答1)  (第27回 問題91) 問題143 湿邪について、誤っている記述はどれか。  1.陰性の邪気である。  2.津液を消耗しやすい。  3.重く停滞する。  4.脾・胃をおかしやすい。  (解答2)  (第4回 問題104) 問題144 次の文で示す症状の病因はどれか。 「2日前から喉が痛む。鼻がつまり、頭が痛く、顔がむくむ。」  1.風邪  2.湿邪  3.暑邪  4.燥邪  (解答 4)  (第24回 問題94) 問題145 次の文で示す病証から最も考えられる邪気はどれか。 「冷たいビールを飲み、そのままクーラーの効いた部屋で寝て、下痢をした。」  1.寒邪  2.燥邪  3.風邪  4.湿邪  (解答1)  (第16回 問題99) 問題146 外邪で収斂作用をもち、皮毛を収縮させるのはどれか。  1.風邪  2.湿邪  3.寒邪  4.暑邪  (解答3)  (第23回 問題94) 問題147 寒邪の特徴でないのはどれか。  1.収歛作用をもつ。  2.気血を阻滞する。  3.遊走性をもつ。  4.陰性の外邪である。  (解答3)  (解説問題100の解説に、寒は気血を渋滞させるとある。これが2である。)  (第17回 問題96) 問題148 五邪について正しい組み合わせはどれか。  1.湿邪 ーー 肺  2.風邪 ーー 肝  3.暑邪 ーー 腎  4.寒邪 ーー 心  (解答2)  (第2回 問題104) 問題149 外邪とその性質との組合せで誤っているのはどれか。  1.湿邪 ーー 脾胃を犯しやすい。  2.寒邪 ーー 内風を生じる。  3.暑邪 ーー 気と津液を消耗する。  4.風邪 ーー 衛気を犯し、変化しやすい。  (解答2)  (第18回 問題94) 問題150 外邪の特徴で正しいのはどれか。  1.暑邪は肺を傷る。  2.湿邪は身体下部を侵す。  3.燥邪は体表を侵す。  4.風邪は津液を消耗する。  (解答2)  (第22回 問題96) 問題151 外邪とその特徴の組合せで正しいのはどれか。  1.火邪 ーー 動血  2.風邪 ーー 収斂  3.湿邪 ーー 遊走性  4.寒邪 ーー 粘滞性  (解答  (第24回 問題93) 問題152 病邪と損傷する対象との組合せで正しいのはどれか。  1.燥邪 ーー 血  2.火邪 ーー 気  3.湿邪 ーー 津液  4.風邪 ーー 営気  (解答2)  (第17回 問題97) 問題153 不内外因でないのはどれか。  1.過食  2.暑熱  3.過労  4.外傷  (解答2)  (第7回 問題103) 問題154 五労で正しいのはどれか。  1.久しく視ると血を傷る。  2.久しく歩くと肉を傷る。  3.久しく坐ると気を傷る。  4.久しく立つと筋を傷る。  (解答1)  (第28回 問題95) 問題155 病因についての記述で適切でないのはどれか。  1.房事過多は腎をおかしやすい。  2.湿邪は心をおかしやすい。  3.飲食労倦は脾をおかしやすい。  4.風邪は肝をおかしやすい。  (解答2)  (第9回 問題103) 問題156 臓腑と病因との組合せで誤っているのはどれか。  1.肝 ーー 扇風機をかけたまま眠った。  2.心 ーー 炎天下で農作業をした。  3.脾 ーー 受験のためにイライラした。  4.腎 ーー 不審者に追いかけられた。  (解答3)  (第15回 問題99) 問題157 病証と病因の組合せで正しいのはどれか。  1.肝胆湿熱 ーー 肝血虚が胆火に波及したもの  2.心火亢盛 ーー 心陰が亢進したもの  3.脾胃湿熱 ーー 湿が脾胃に長く影響し化熱したもの  4.腎陰虚 ーー 腎気虚が進行し気の温煦作用が低下したもの  (解答3)  (第26回 問題97) 第2節 内生の五邪 問題158 急にめまい、けいれんを起こすのはどれか。  1.内風  2.内寒  3.内湿  4.内燥  (解答1)  (第28回 問題94) 第3節 三毒説 第2章 病機 第3章 病理・病証論 第1節 証  第2節 八綱 問題159 八綱病症で病位を診るのはどれか。  1.陰陽  2.虚実  3.寒熱  4.表裏  (解答4)  (解説 八綱病証では ①病位:表、裏 ②疾病の性質(病情):寒、熱 ③正邪の盛衰(病勢):虚、実 ④八綱の総綱:陰、陽)  (第1回 問題103) 問題160 半表半裏証でみられないのはどれか。  1.往来寒熱  2.胸脇苦満  3.悪風  4.口が苦い  (解答3)  (第14回 問題104) 問題161 正邪の盛衰を診るのはどれか。  1.寒熱  2.燥湿  3.表裏  4.虚実  (解答4)  (第3回 問題104) 問題162 八綱病証で病勢を示すのはどれか。  1.寒熱  2.陰陽  3.表裏  4.虚実  (解答4)  (第8回 問題104) 問題163 八綱病証で実証はどれか。  1.疼痛部を押すと痛みが増強する。  2.長期間微熱が続いている。  3.小便の回数が多い。  4.鈍痛が持続している。  (解答1)  (第19回 問題102) 問題164 虚証の症状で適切でないのはどれか。  1.短気  2.自汗  3.下痢  4.拒按  (解答4)  (解説短気とは、呼吸数が多く、途切れているもので、俗にいう“息切れ”のこと。実証は多く急性で、虚証は多く慢性病にみられる。 自汗とは、いつも汗が出ており、活動後にいっそうひどくなるもので、気虚、陽虚に多く見られる。精神疲労、気力減退、息切れなどを伴うことが多い。)  (第12回 問題105) 問題165 虚証で最もみられるのはどれか。  1.脱肛  2.拒按  3.滑脈  4.口苦  (解答1)  (第28回 問題98) 問題166 虚証にみられないのはどれか。  1.酸痛  2.黄苔  3.盗汗  4.喜温  (解答2)  (解説酸痛とは、だるい痛みのことで、虚証、湿証でみられる。 盗汗とは、寝汗のことであり、陰虚により起こるものが多い。不眠、手足のほてり、口や咽頭の乾きを伴うことが多い。 黄苔は、熱証、裏証でみられる。)  (第16回 問題100) 問題167 八綱病証で疾病の性質を示すのはどれか。  1.表裏  2.寒熱  3.虚実  4.陰陽  (解答2)  (第10回 問題10) 問題168 寒証でないのはどれか。  1.遅脈  2.手足の厥冷  3.小便は少なく赤い。  4.温かいものを好む。  (解答3)  (第2回 問題107) 問題169 陽虚の症状で適切でないのはどれか。  1.小便不利  2.四肢厥冷  3.自汗  4.畏寒  (解答1)  (解説 1.は熱の症状である。 2.、 4.は冷えの症状である。 3.は気虚・陽虚でみられる。)  (第15回 問題100) 問題170 熱証の特徴でないのはどれか。  1.発汗  2.動悸  3.下痢  4.口渇  (解答3)  (第9回 問題102) 問題171 熱証にみられないのはどれか。  1.鼾声  2.月経先期  3.小便自利  4.口渇  (解答3)  (解説 鼾声とは、「いびき」のことで、卒中混迷時や、熱が盛んなときに現われる。月経先期とは、周期が八~九日以上早まるもの。熱証、気虚などにみられる。.小便自利とは、排尿の回数が多く,尿量の多いもの。)  (第17回 問題98) 問題172 陰虚証の症状でないのはどれか。  1.潮熱  2.手足のほてり  3.自汗  4.盗汗  (解答3)  (解説 潮熱とは、毎日、一定時刻になると発熱を繰り返すものをいう。自汗は気虚でおこる。)  (第11回 問題107) 問題173 所見と病証との組合せで正しいのはどれか。  1.隠痛 ーー 陰実証  2.潮熱 ーー 陽実証  3.盗汗 ーー 陰虚証  4.拒按 ーー 陽虚証  (解答3)  (第20回 問題94) 問題174 次の文で示す患者の病証でみられる脈診所見はどれか。 「52歳の男性。主訴は腰痛。不眠や手足のほてりを伴う。仕事の疲れがたまると眩暈や盗汗が起こる。」  1.滑脈  2.弦脈  3.細脈  4.緊脈  (解答3)  (第26回 問題99) 次の文で示す患者について、問題156、問題157に答えよ。 「45歳の男性。首や肩のこりが強く、寝汗をよくかき熟睡できない。便が硬く排便しづらい。」 問題175 最も考えられる病証はどれか。  1.気虚証  2.血虚証  3.陽虚証  4.陰虚証  (解答4)  (第20回 問題99) 問題176 この患者の舌の所見と脈状との組合せで正しいのはどれか。  1.胖舌 ーー 結脈  2.痩舌 ーー 滑脈  3.紅舌 ーー 細脈  4.淡舌 ーー 弦脈  (解答3)  (第20回 問題100) 次の文で示す患者について、問題151、問題152に答えよ。 「頭痛、首と肩がこる、手足の関節が痛む、厚着をしても寒い、微熱、薄白苔、緊脈。」 問題177 最も考えられる病証はどれか。  1.表熱  2.裏熱  3.表寒  4.裏寒  (解答3)  (解説頭痛、首と肩がこる、手足の関節が痛むなどは表証をしめしており、緊脈は表の脈である。東洋医学では自覚症状でも寒熱を判定し寒気は寒証であり、薄白苔も寒証をしめしている。)  (第20回 問題102) 問題178 この患者の症状として正しいのはどれか。  1.口渇  2.食欲不振  3.無汗  4.泄瀉  (解答3)  (解説口渇は実熱証、食欲不振は裏証、無汗は表実証、下痢を泄瀉といい、裏証である。)  (第20回 問題103) 問題179 八綱のうち病証を総括するのはどれか。  1.陰陽  2.虚実  3.寒熱  4.表裏  (解答1)  (第9回 問題106) 第3節 気・血・津液の病理と病証  問題180 次の文で示す患者の病証で最もみられる汗の状態はどれか。  「36歳の男性。主訴は咳嗽。水様の鼻汁を伴い、息切れ、倦怠感も訴える。脈は弱。」  1.自汗  2.盗汗  3.大汗  4.絶汗  (解答1)  (第28回 問題96) 問題181 次の文で示す患者の病証はどれか。  「最近、息切れと無力感があり動くと汗が出る。顔色は蒼白く、不眠、舌質は淡嫩。脈は細弱。」  1.気虚血  2.気血両虚  3.気滞血  4.気不摂血  (解答2)  (第26回 問題96) 問題182 気滞の症状でないのはどれか。  1.胸苦しい  2.息切れ  3.腹部の張った痛み  4.イライラ  (解答2)  (解説 息切れは気虚の症状である。)  (第7回 問題102) 問題183 気滞の症状はどれか。  1.手足のしびれ  2.脹痛  3.出血  4.目のかすみ  (解答2)  (第11回 問題105) 問題184 次の文で示す患者の病証で最もみられる脈状はどれか。  「45歳の女性。主訴は膝痛。10日前に転倒して膝を打撲した。現在も膝内側が腫れて痛み、夜間も痛む。」  1.滑脈  2.洪脈  3.濡脈  4.脈  (解答4)  (第27回 問題95) 次の文で示す患者について、問題161、問題162に答えよ。 「55歳の女性。皮下出血しやすく、皮膚はかさつき、腹が脹る。月経時に血塊を伴う。」 問題185 最も考えられる病証はどれか。  1.水滞  2.血虚  3.気逆  4.血  (解答4)  (第19回 問題97) 問題186 この患者の舌証として正しいのはどれか。  1.紫舌  2.燥苔  3.胖舌  4.灰苔  (解答1)  (第19回 問題98) 次の文で示す患者について、問題163、問題164の問いに答えよ。  「31歳の女性。主訴は頭痛と肩こり。月経は不定期で月経時に頭痛が増悪し、下腹部痛も出現する。月経血に血塊がみられ、舌下静脈の怒張もみられる。」 問題187 本患者の痛みの特徴はどれか。  1.夜間に痛みが増悪する。  2.だるい感じの痛みが現れる。  3.冷やすと疼痛が軽減する。  4.痛む部位が移動する。  (解答1)  (第25回 問題100) 問題188 本患者の病証でみられる脈状はどれか。  1.浮いていて細軟の脈  2.ざらざらとして渋滞したような脈  3.弾力に富み、琴の弦を按じるような脈  4.絹糸のように細くて力があり、按じて左右に移る脈  (解答2)  (第25回 問題101) 問題189 津液の不足による症状はどれか。  1.小便自利  2.目眩  3.口渇  4.自汗  (解答3)  (第19回 問題99) 第4節 臓腑の病理と病証 問題190 肝の病証に含まれるのはどれか。  1.下痢  2.動悸  3.喘鳴  4.頭痛  (解答4)  (解説 臓腑病証は ア 肝の病証 a 肝は血を蔵し疏泄を主どる。 b 筋を養い目に開竅する。 c ストレスなどによって肝気抑鬱がおこると精神的いらいらおこりっぽくなるなどの症状をあらわすとともに気滞から血を生じやすくなる。 d 出産などでは造血機能の障害により血虚をおこす。 イ 心の病証  (第4回 問題102) 問題191 肝の病証に属するのはどれか。  1.息切れ  2.手足の冷え  3.のどのつかえ  4.頻尿  (解答3)  (解説 3.を梅核気という。)  (第6回 問題106) 問題192 肝陽の上亢によるのはどれか。  1.胖大舌  2.吃逆  3.顔面紅潮  4.小腹急結  (解答3)  (第22回 問題98) 問題193 次の文で示す病証に関係する臓はどれか。 「手足の筋のひきつれ、季肋部痛、めまいや目の乾燥がある。」  1.心  2.肝  3.肺  4.腎  (解答2)  (第12回 問題106) 問題194 四肢のふるえとめまいとが共にみられる病証はどれか。  1.肝血虚  2.脾気虚  3.肺陰虚  4.腎陽虚  (解答1)  (第14回 問題103) 次の文で示す病証について、問題168、問題169に答えよ。  「咽喉の閉塞感、怒りっぽい、抑うつ、胸脇苦満」 問題195 最も考えられる脈状はどれか。  1.濡脈  2.弦脈  3.脈  4.結脈  (解答2)  (第17回 問題104) 問題196 本病証に用いる鍼の補瀉法で適切なのはどれか。  1.細い鍼を用いる。  2.経穴をよく按じてから刺入する。  3.呼気に刺入し、吸気に抜鍼する。  4.抜鍼後、鍼孔を指で塞がない。  (解答4)  (第17回 問題105) 問題197 心の病証に属さないのはどれか。  1.不眠  2.難聴  3.言語障害  4.健忘  (解答2)  (第6回 問題105) 問題198 心気虚、心陽虚に共通する症状はどれか。  1.無汗  2.心悸  3.回転性めまい  4.四肢の冷え  (解答2)  (第22回 問題99) 問題199 心・心包の病証で多くみられるのはどれか。  1.裏急  2.胸脇苦満  3.心下痞鞭  4.小腹急結  (解答3)  (第22回 問題103) 問題200 心火亢盛証でみられないのはどれか。  1.口渇  2.不眠  3.舌尖紅  4.結脈  (解答4)  (第27回 問題100) 問題201 次の文で示す患者の病証として適切なのはどれか。 「38歳の男性。半年前の失職以来、不安と不眠がある。起立時のめまいと軽度の動悸とを訴えている。」  1.脾陽虚証  2.肝陰虚証  3.心血虚証  4.腎気虚証  (解答3)  (第18回 問題95) 問題202 脾の病証として適切でないのはどれか。  1.全身倦怠感  2.消化不良  3.性欲減退  4.腹部膨満感  (解答3)  (第10回 問題101) 問題203 脾の病証でみられないのはどれか。  1.軟便  2.咽喉の閉塞感  3.崩漏  4.全身倦怠感  (解答2)  (解説 咽喉の閉塞感を梅核気といい、肝の病でおこる。 崩漏とは子宮出血のことであり、脾の統血作用の衰えによっておこる。)  (第18回 問題96) 問題204 統血作用の失調でみられるのはどれか。  1.秘結  2.崩漏  3.陽萎  4.帯下  (解答2)  (第22回 問題100) 問題205 脾虚の症状はどれか。  1.咳嗽  2.内臓下垂  3.筋けいれん  4.健忘  (解答2)  (解説 内臓下垂は脾気のさようである昇清作用が失調することによりおこるがこのとき気血も上に運ばれなくなりめまい健忘などもあらわれる。)  (第5回 問題101) 問題206 脾虚の症状はどれか。  1.陽萎  2.軟便下痢  3.咳嗽  4.目のかすみ  (解答2)  (解説 陽萎とはインポテンスのことである。)  (第19回 問題94) 問題207 脾の病証でみられる症状はどれか。  1.胸脇苦満  2.心悸亢進  3.腹部膨満感  4.性欲減退  (解答3)  (第8回 問題103) 問題208 次の文で示す臓腑の病証はどれか。 「食後の腹脹、下痢、腹鳴がある。」  1.胆  2.膀胱  3.小腸  4.三焦  (解答3)  (解説 小腸の虚寒病証は、小腸の消化機能の減退、清濁を分別する機能の減退として現われる。これは寒邪の侵入により中焦の陽気が損傷したり、腎陽不足のために温煦機能が低下すると起こる。主症は、食後の腹脹、下痢(未消化便)、腹鳴である。)  (第15回 問題102) 問題209 腹痛、喜按、畏寒、四肢の冷えがみられる脾の病証はどれか。  1.脾陽虚  2.脾陰虚  3.脾気虚  4.脾胃湿熱  (解答1)  (第16回 問題95) 問題210 四肢の冷え、胸痛、畏寒を示す病証はどれか。  1.肝陰虚  2.腎陰虚  3.心陽虚  4.脾陽虚  (解答3)  (解説 畏寒より陽虚である。また、四肢の冷えは、心陽虚、脾陽虚ともにみられる。胸痛は心の症状である。)  (第17回 問題99) 問題211 次の文で示す患者の病証で適切なのはどれか。 「16歳の男子。試験前になると食欲不振、腹部膨満感が起こる。腹鳴や腹痛を伴う下痢を頻発する。」  1.脾胃の湿熱  2.肝腎の陰虚  3.脾腎の陽虚  4.肝脾の不調  (解答4)  (第23回 問題98) 問題212 次の文で示す患者の治療方針で最も適切なのはどれか。  「27歳の女性。月経過多に悩む。食欲不振で大便溏薄、臍部に力がなく、四肢が冷える。面色萎黄。」  1.胃熱を除く。  2.腎精を補う。  3.痰湿を除く。  4.脾気を補う。  (解答4)  (第27回 問題101) 次の文で示す患者について、問題198、問題199の問いに答えよ。「  「56歳の男性。主訴は食欲不振。腹部の痞えや膨満感、重痛を伴う。口が粘る、口苦、臭いの強い下痢がみられる。」 問題213 最も適切な病証はどれか。  1.気滞  2.陽虚  3.陰虚  4.湿熱  (解答4)  (第23回 問題99) 問題214 本患者の病証でみられる脈状はどれか。  1.脈  2.滑脈  3.結脈  4.細脈  (解答2)  (第23回 問題100) 問題215 肺の病証でみられるのはどれか。  1.耳鳴り  2.咳嗽  3.不眠  4.腰痛  (解答2)  (第7回 問題101) 問題216 肺の病証でみられるのはどれか。  1.暑くなくても汗が出る。  2.臓脈が下垂する。  3.腹痛のない下痢が起こる。  4.よくため息が出る。  (解答1)  (第21回 問題102) 問題217 肺の病証にみられないのはどれか。  1.無汗  2.湿疹  3.梅核気  4.短気  (解答3)  (解説肺は皮膚に関係するので、湿疹も肺の病証としてもよいのだろうが、皮膚のざらつきや乾燥などが皮膚の宣発作用の不調として現れるのであって湿疹は疑問である。梅核気とは、咽喉の閉塞感であり、気鬱と痰が咽喉部に結するとおこる。肝気鬱血の典型症状である。 短気とは、呼吸数が多く、途切れているもので、俗にいう“息切れ”のことである。)  (第15回 問題101) 問題218 腎の症状はどれか。  1.難聴  2.血便  3.腋痛  4.胸痛  (解答1)  (第3回 問題99) 問題219 腎の症状として誤っているのはどれか。  1.耳鳴り  2.目の充血  3.四肢の冷え  4.性欲減退  (解答2)  (第11回 問題106) 問題220 腎精の不足が最も疑われるのはどれか。  1.息切れ  2.不妊  3.目のかすみ  4.食欲不振  (解答2)  (第21回 問題101) 問題221 腎陽虚証の症状はどれか。  1.煩熱  2.浮腫  3.不眠  4.口渇  (解答 2)  (第24回 問題95) 問題222 次の文で示す患者の病証はどれか。 「顔に精気が感じられず、いつも腰がだるいという。小腹部は力がなくフワフワしている。最近、耳が聞こえにくくなった。」  1.肝の病証  2.心の病証  3.脾の病証  4.腎の病証  (解答4)  (第4回 問題103) 問題223 次の病証を示す臓腑はどれか。 「発育の遅れ、難聴、不眠、内臓下垂」  1.肝  2.胃  3.肺  4.腎  (解答4)  (第9回 問題101) 問題224 病証と症状の組合せで正しいのはどれか。  1.肝血虚 ーー 目の充血  2.脾気虚 ーー 内臓下垂  3.心陽虚 ーー 盗汗  4.肺陰虚 ーー 壮熱  (解答2)  (第24回 問題96) 問題225 五臓の病証で誤っている組合せはどれか。  1.心 ーー 譫語  2.脾 ーー 脱肛  3.肺 ーー 陽萎  4.腎 ーー 五更泄瀉  (解答3)  (第16回 問題101) 問題226 囃がみられる病証はどれか。  1.胃の虚熱  2.食滞  3.胃の実熱  4.脾胃の湿熱  (解答1)  (第23回 問題95) 問題227 所見と病証との組合せで正しいのはどれか。  1.口淡 ーー 脾気虚証  2.口苦 ーー 脾陽虚証  3.厭食 ーー 胃寒証  4.消穀善飢 ーー 脾気虚証  (解答1)  (第19回 問題101) 第5節 経脈病証  問題228 次の文で示す経絡病証はどれか。 「咳が出て胸苦しく、胸に熱感があり息切れし、手掌がほてる。」  1.心経  2.脾経  3.肺経  4.腎経  (解答3)  (第13回 問題108) 問題229 次の文で示す病証に関係する経絡はどれか。 「咳、喘鳴、胸が張り満ちた感じがあり、上肢の内側に沿った冷えと痛みがある。」  1.手の少陽三焦経  2.手の少陰心経  3.手の厥陰心包経  4.手の太陰肺経  (解答4)  (第2回 問題108) 問題230 喉の腫れ、鼻出血および下の歯の痛みを呈する経脈病証はどれか。  1.大腸経  2.膀胱経  3.三焦経  4.胆経  (解答1)  (第18回 問題97) 問題231 喉の腫れ、鼻出血および下顎歯の痛みはどの経絡病症か。  1.手の太陰肺経  2.手の陽明大腸経  3.足の少陽胆経  4.足の太陽膀胱経  (解答2)  (解説 歯の痛みは、上歯が胃経、下歯が大腸経)  (第2回 問題103) 問題232 次の文で示す経脈病証はどれか。 「顔面の麻痺、下腿前面外側と足背の痛み。」  1.大腸経  2.胃経  3.胆経  4.肝経  (解答2)  (第19回 問題95) 問題233 経脈病証で前胸部、心下部、腋下部の圧迫感、下肢内側の腫れや痛みがみられるのはどれか。  1.陽明胃経病証  2.太陰脾経病証  3.少陽胆経病証  4.厥陰肝経病証  (解答2)  (第25回 問題96) 問題234 次の文で示す病証を呈する経絡はどれか。 「前胸部から心下部への圧迫感、腹部膨満感があり、下肢内側の腫れと痛み、足の母指の麻痺がある。」  1.足の太陰脾経  2.足の太陽膀胱経  3.足の陽明胃経  4.足の少陽胆経  (解答1)  (第9回 問題100) 問題235 次の文で示す経脈病証に用いる経穴について適切なのはどれか。 「舌の根元の痛み、腹部膨満感、下痢、全身倦怠感、下肢内側の痛み。」  1.太谿  2.衝陽  3.太白  4.侠渓  (解答3)  (第20回 問題97) 問題236 次の文で示す経脈病証はどれか。 「心煩、心下痛、舌の強ばり、舌痛、鼠径部や膝の腫痛や冷え。」  1.手の少陰経  2.足の太陰経  3.手の陽明経  4.足の太陽経  (解答2)  (第26回 問題91) 問題237 次の文で示す是動病の経脈はどれか。 「食するともどし、胃部が痛み、腹が張る。よくおくびし、放屁すればすっきりする。全身が重く感じる。」  1.大腸経  2.胃経  3.肺経  4.脾経  (解答4)  (第12回 問題107) 問題238 次の文で示す経絡病証について適切なのはどれか。 「のどが渇き、側胸部が痛む。上肢の前面内側がしびれて痛み、手掌が熱をもって痛む。」  1.三焦経  2.心経  3.肺経  4.小腸経  (解答2)  (第11回 問題104) 問題239 胸苦しさと手掌のほてりを呈する経脈病証の所見で適切でないのはどれか。  1.頭痛  2.咽の渇き  3.腋の腫れ  4.前腕の痛み  (解答1)  (第17回 問題100) 問題240 次の文で示す病証に関係する経絡はどれか。 「頚が腫れ、肩から上腕後内側を経て小指にいたる部位の激しい痛み、難聴がある。」  1.手の陽明大腸経  2.手の太陽小腸経  3.手の少陰心経  4.手の太陰肺経  (解答2)  (第6回 問題103) 問題241 次の文で示す経脈病証はどれか。 「首が腫れ、後ろを振り返ることができない。難聴があり、上肢後面内側が痛む。」  1.手の太陽小腸経  2.手の陽明大腸経  3.手の太陰肺経  4.手の少陰心経  (解答1)  (第22回 問題102) 問題242 次の文で示す経絡病証について適切なのはどれか。 「目の痛みが強く、頭痛もある。背中は張って腰は折れんばかりに痛み、下腿後面の筋がひきつれる。」  1.肝経  2.膀胱経  3.胆経  4.腎経  (解答2)  (第12回 問題108) 問題243 足の太陽膀胱経の病証はどれか。  1.前胸部・腹部・鼠径部の痛み、顔面の麻痺  2.前頭部・後頭部・脊柱の痛み、精神異常  3.側頭部・体幹外側・下肢外側の痛み、顔色のくすみ  4.腰部・大腿・下腿内側の痛み、顔色の黒ずみ  (解答2)  (第26回 問題98) 問題244 腎経の経脈病証の所見として適切でないのはどれか。  1.立ちくらみ  2.足底のほてり  3.季肋部のつかえ  4.血痰  (解答3)  (解説 経絡病証は (1)肺経の病証:呼吸器症状(咳、喘鳴、胸が張り満ちた感じなど)、肺経の走行(上肢の内側)にそった冷えと痛み (2)大腸経の病証:歯痛、鼻、咽の痛み、大腸経の走行(上肢の外側、肩)にそった痛み (3)胃経の病証:精神不安定、腹が膨れて鳴る(腹鳴)、口角がひきつりゆがむ、胃経の走行にそった痛み (4)脾経の病証:嘔吐、胃の痛み、腹の膨満感、排ガスによる症状の軽減、消化不良、心窩部の痛み、軟便、脾経の走行にそった大腿内側と膝内側の腫れと冷え(5)心経の病証:心臓の痛み、心経の走行(上肢の内側)にそった痛みと冷え(6)小腸経の病証:咽の痛み、下顎の腫れ、頚が廻らない、肩や上腕が激しく痛む、難聴、小腸経の走行(頚から顎、肩から手の外側)にそった痛み (7)膀胱経の病証:頭痛(後頭部)、うなじから背部・腰部にかけての痛み、股関節が曲がらない、腓腹筋が裂けそうに痛む、膀胱経の走行にそった痛み(8)腎経の病証、 顔が黒い、喘鳴、立ちくらみ、恐れがち、腎経の走行(咽、だいたい内側、足の裏)にそった痛み、下肢の麻痺、胸中が重苦しく心痛(9)心包経の病証:動機、前腕前面から肘にかけての引き連れ、腋窩の腫れ、笑いたがる、胸中が重苦しい、心臓痛 (10)三焦経の病証:難聴、耳鳴り、咽の腫れ、三焦経の走行にそった痛み(11)胆経の病証:口が苦い、ため息をつく、側胸部の痛み、頭痛(側頭部)や胸脇の痛み、胆経の走行にそった痛み (12)肝経の病証:腰が痛みそらすことができない、男子では陰嚢の痛み、女子では下腹部の痛み)  (第18回 問題98) 問題245 次の文で示す症状はどの経絡病証か。 「空腹感はあるが食欲はなく、顔色は黒ずみ、呼吸が苦しくせき込む。」  1.手の太陰肺経  2.足の太陰脾経  3.足の少陰腎経  4.足の厥陰肝経  (解答3)  (第8回 問題102) 問題246 次の病証を示す経絡はどれか。 「空腹でも食欲がなく膝から下が冷える。腰痛があって臥すことを好む。」  1.足の太陰脾経  2.足の少陽胆経  3.足の少陰腎経  4.足の陽明胃経  (解答3)  (第10回 問題104) 問題247 次の文で示す症状を訴えるのはどの経絡の病証か。 「腋窩部の腫れ、上肢のひきつれ、手掌のほてり及び季肋部のつかえ。」  1.手の太陽小腸経  2.手の厥陰心包経  3.手の陽明大腸経  4.手の少陽三焦経  (解答2)  (第3回 問題98) 問題248 次の文で示す経脈病証はどれか。 「上肢がひきつり、手掌のほてりがある。胸苦しく、精神的に不安定である。」  1.肺経  2.心経  3.心包経  4.三焦経  (解答3)  (第23回 問題97) 問題249 次の文で示す経脈病証はどれか。 「耳鳴りがして音が聞こえにくい。目尻から頬にかけて痛み、発汗を呈する。」  1.小腸経  2.胆経  3.三焦経  4.腎経  (解答3)  (第19回 問題96) 問題250 次の文で示す経脈の病証はどれか。 「48歳の女性。発汗、喉の腫れがあり、耳が聞こえにくく、耳鳴りが続く。」  1.足の陽明経  2.手の太陽経  3.足の少陰経  4.手の少陽経  (解答 4)  (第24回 問題97) 問題251 胆経の病でみられるのはどれか。  1.嘆息  2.喘息  3.噴嚏  4.吃逆  (解答1)  (第27回 問題93) 問題252 経脈病証で「顔がくすみ、皮膚がかさかさして艶がない。口が苦く、よくため息をつく。痛みで寝返りが打てない。」のはどれか。  1.手の太陰経病証  2.手の太陽経病証  3.足の少陽経病証  4.足の厥陰経病証  (解答3)  (第28回 問題97) 問題253 次の文で示す経脈病証はどれか。 「口が苦い、缺盆の部分と腋下が腫れ、膝の外側が痛む。」  1.腎経  2.胃経  3.脾経  4.胆経  (解答4)  (第16回 問題102) 問題254 経脈病証で「顔がすすけて黒く、腰が痛く、陰嚢が腫れて痛み、小便が出ない。」のはどれか。  1.足の厥陰経脈病証  2.足の少陰経脈病証  3.足の少陽経脈病証  4.足の太陽経脈病証  (解答1)  (第27回 問題96) 問題255 次の文で示す経絡病証はどれか。 「腰が痛み、季肋部が張って苦しく、顔色は青黒い。」  1.小腸経  2.脾経  3.肝経  4.三焦経  (解答3)  (第14回 問題105) 問題256 任脈病証に含まれるのはどれか。  1.月経異常  2.頭痛  3.手足の麻痺  4.関節腫脹  (解答1)  (解説 奇経病証は (1)督脈:背骨がこわばり、頭痛、足の冷え・痛み、痔、下腹部から胸までつきあげる痛み、心臓部痛、むくみ、水腫、遺尿、不妊(女)。 (2)任脈:疝気(男)、帯下、月経異常(女)、腹部皮膚の痛み・かゆみ。(3)衝脈:逆気(悪心、嘔吐、めまい、頭痛)して下痢。 (4)帯脈:腹がはり、腰は水中に座っているときのように冷えたり、フワフワすわりが悪い。 (5)陽脈:陰が緩んで陽がひきつる(脛骨神経麻痺。前半身が緩み、後ろ半身がひきつる)。目が痛む。 (6)陰脈:陽が緩んで陰がひきつる(腓骨神経麻痺。後ろ半身が緩み、前半身がひきつる)。 (7)陽維脈:寒熱に苦しむ。 (8)陰維脈:心臓部痛に苦しむ。)  (第4回 問題101) 問題257 経絡病証で背骨のこわばり、頭痛の症状を呈するのはどれか。  1.督脈  2.任脈  3.衝脈  4.帯脈  (解答1)  (第13回 問題105) 問題258 次の文で示す奇経八脈病証はどれか。 「腹がはり、腰は弛緩して、力が入らず、水の中に座っているような無力と寒気を覚える。」  1.督脈  2.任脈  3.衝脈  4.帯脈  (解答4)  (第16回 問題103) 問題259 陽脈病証の症状はどれか。  1.月経異常  2.目の痛み  3.排尿障害  4.下痢  (解答2)  (第12回 問題109) 問題260 下肢と体幹の両側の陰陽を調節し、下肢の陰経と陽経の協調に関与するのはどれか。  1.陽脈  2.陽維脈  3.帯脈  4.督脈  (解答1)  (第26回 問題92) 第6節 六経病証 問題261 三陰三陽病証で往来寒熱、胸脇苦満が現れるのはどれか。  1.太陽病  2.太陰病  3.少陽病  4.少陰病  (解答3)  (解説 六経病証は 素問による六経病証 ①太陽経病:熱病は、陽の一番つよい太陽経に外邪(寒邪)が、まず侵襲する。太陽経の巡る頭頂部が痛み、腰脊部が強ばる症状を起こす。 ②陽明経病:次に、陽明経に外邪(寒邪)が侵襲する。陽明経が主るのは肌肉であり、その経絡は鼻をはさんで目に連なっている。そのため目が痛み、鼻が乾き、安臥することができなくなる。 ③少陽経病:さらに、外邪(寒邪)が少陽経に侵襲する。少陽経が司るのは胆であり、その経絡は胸脇を巡り耳を絡う。そのために胸脇痛、耳聾を起こす。(三陽経絡が病を受けても、末だ臓に侵入しないものは、発汗によって治癒しうる。) ④太陰経病:病気が進行すると、太陰経が邪気を受ける。太陰経は胃中に分布し、咽喉を絡う。そのために腹中脹満し、咽喉の乾きを訴える。 ⑤少陰経病:さらに深く病邪が進行して、少陰経が病を受ける。少陰経は腎を貫き、肺を絡い舌根に繋ぐ。そのために口が燥き、舌乾により渇きを訴える。⑥厥陰経病:最後に病気は厥陰経に達する、厥陰経は、陰器を巡り肝を絡う。そのために煩悶を起こし、陰嚢が収縮する。 傷寒論による六経病 ①太陽病:発病の初期で、悪寒(あるいは悪風)、発熱、頭痛、項強、脈浮という症候の時期の病態。 ②少陽病:発病後四~五日、ないし六~七日を経た時期の病態で、口苦、咽乾、舌苔白、食欲不振、悪心などの症候を現わす。咳は深いところから出るようになり、一種の胸苦しさが起こる(胸脇苦満)。熱型は、悪寒と熱感が交互に起こるようになる(往来寒熱)。 ③陽明病:発病後八~九日以上経た陽病の極期で、体温が高く、全身くまなく熱感に満ち、腹実満、便秘、舌苔黄などの症候を現わす時期の病態。 ④太陰病:陽明病期の後にくるもので、体力衰弱し、身体冷え、腹虚満、腹痛、下痢、嘔吐などの胃腸症状を呈する。 ⑤少陰病:ますます元気がなくなり、臥床してうつらうつらしている。脈は微細で、触れにくくなる。 ⑥厥陰病:上気して顔色は一見赤みがかっているが、下半身は冷え、咽が乾き、胸が熱く、疼み、空腹だが飲食できない。多くはやがて死にいたる。 病はこの順で進行する。)  (第6回 問題110) 問題262 六経病証について正しい組合せはどれか。  1.少陽経病 ーー 陰嚢が縮む。  2.太陰経病 ーー 咽喉が渇く。  3.少陰経病 ーー 難聴が起こる。  4.厥陰経病 ーー 腰背が強ばる。  (解答2)  (第15回 問題103) 問題263 六経弁証の少陽病証でみられるのはどれか。  1.悪風  2.口苦  3.下痢  4.高熱  (解答2)  (第23回 問題96) 問題264 六経病証で病邪が最後に達するのはどれか。  1.太陰経  2.厥陰経  3.陽明経  4.少陽経  (解答2)  (第13回 問題107) 問題265 次の文で示す傷寒論の六経病証はどれか。 「胸中の灼熱様の痛み、激しい口渇、空腹だが飲食ができない、四肢厥冷、嘔吐、下痢。」  1.陽明病  2.太陽病  3.少陰病  4.厥陰病  (解答4)  (第26回 問題90) 第7節 衛気営血病証 第4編 診断論 第1章 診察法の概要 第2章 四診法 第1節 望診(神技) 問題266 神技(望診)で診るのはどれか。  1.顔色  2.筋硬結  3.呼吸音  4.関節痛  (解答1)  (第6回 問題109) 問題267 次の文で示す患者の病証で最もみられる舌所見はどれか。  「54歳の女性。主訴は肩こり。2週間前に感冒にかかり咳が強く出た。現在も透明な鼻汁が出て痰が多い。」  1.膩苔  2.燥苔  3.黄苔  4.剥落苔  (解答1)  (第28回 問題99) 問題268 舌診で気陰両虚の所見はどれか。  1.舌体が腫れて大きい。  2.舌苔が剥落している。  3.舌の色が青紫色である。  4.舌下静脈の怒張がある。  (解答2)  (第27回 問題97) 問題269 目のかすみ、めまい、脇部の隠痛および手足のふるえを呈する病証で最も考えられる舌質はどれか。  1.淡白舌  2.淡紅舌  3.紅舌  4.紫舌  (解答1)  (解説 症例は血虚の症状を示している。また、舌質の色は ①淡紅色:正常な舌色、正常・表証 ②淡舌(淡紅舌):正常な舌色より淡白なもの、陽虚・寒証 ③紅舌(鮮紅舌):正常な舌色よりも赤いもの、陰虚・実熱 ④深紅舌:舌色が深紅色であるもの、陰虚による虚火・熱極 ⑤紫舌:舌色が紫であるもの、血・寒証) ⑥淡白舌:淡白舌については教科書に記載はないが、一般に、舌体の血色がほとんど白に近いのは陽虚や血虚のときに現れやすい。)  (第18回 問題102) 問題270 陰虚による舌質の色はどれか。  1.淡白舌  2.淡紅舌  3.紅舌  4.紫舌  (解答3)  (第21回 問題103) 問題271 次の文で示す患者の病証でみられる舌象はどれか。  「43歳の男性。主訴は頭痛。めまい、目赤、胸脇苦満を伴う。最近、仕事上のストレスを抱えている。」  1.紫舌  2.紅舌  3.青舌  4.淡白舌  (解答2)  (第25回 問題98) 問題272 陰虚にみられる舌苔はどれか。  1.厚苔  2.潤苔  3.膩苔  4.少苔  (解答 4)  (第24回 問題98) 問題273 舌診部位と臓腑との組合せで、正しいのはどれか。  1.舌根部 ーー 心  2.舌辺部 ーー 肺  3.舌中部 ーー 脾  4.舌尖部 ーー 腎  (解答3)  (第4回 問題105) 問題274 腎を診る舌診部位はどれか。  1.舌根  2.舌中央  3.舌辺  4.舌尖  (解答1)  (第7回 問題107) 問題275 舌診で舌尖部に配当されるのはどれか。  1.脾  2.肝  3.心  4.腎  (解答3)  (第14回 問題100) 問題276 顔面と舌の五臓配当で正しい組合せはどれか。  1.オトガイ ーー 舌根  2.鼻 ーー 舌尖  3.左の頬 ーー 舌中  4.右の頬 ーー 舌辺  (解答1)  (第16回 問題98) 第2節 聞診(聖技) 問題277 聞診で用いる感覚はどれか。  1.触覚  2.味覚  3.視覚  4.嗅覚  (解答4)  (第1回 問題108) 問題278 聞診で診るのはどれか。  1.五主  2.五香  3.五味  4.五悪  (解答2)  (第8回 問題106) 問題279 「おくび」について正しい記述はどれか。  1.肺気が鼻に上衝して起こる。  2.胃気の上逆によって起こる。  3.労倦で起こる。  4.宿食で起こる。  (解答2または4)  (第18回 問題99) 問題280 胃気の上逆でみられるのはどれか。  1.喘  2.鼾  3.欠  4.吃逆  (解答4)  (解説 鼾とはいびき、欠とはあくびのことである。)  (第21回 問題99) 問題281 気が逆行して起こる病の総称はどれか。  1.積聚  2.痺  3.厥  4.疝  (解答3)  (解説 積聚:臓腑の気が長く鬱滞してできる腹部の塊を積聚という。痺:風・寒・湿の3つの邪気が混じり合って人体を侵襲し、それによって気の循環が悪くなり、発声する病を痺病という。 厥:冷えを感じる病を厥病という。 疝:腹部の差し込むような激痛を総称して疝(疝気)という。また、これには生殖器疾患・鼠径ヘルニアなどの意味もある。)  (第21回 問題100) 第3節 問診(工技) 問題282 問診と関連する組合せはどれか。  1.酸・苦・甘  2.呼・笑・歌  3.青・赤・黄  4.・焦・香  (解答1)  (第1回 問題104) 問題283 問診で診るのはどれか。  1.脈状  2.体臭  3.悪寒  4.体形  (解答3)  (第5回 問題107) 問題284 問診で診るのはどれか。  1.五主  2.五香  3.五味  4.五液  (解答3)  (第14回 問題99) 問題285 冷え症で他覚的にも冷えが認められる状態を何というか。  1.傷寒  2.悪寒  3.悪風  4.厥冷  (解答4)  (第1回 問題106) 問題286 一定の時刻に発熱する特徴をもつのはどれか。  1.壮熱  2.潮熱  3.但熱不寒  4.往来寒熱  (解答2)  (解説壮熱とは、熱の勢いが強く、高熱が続き、悪熱して悪寒のないもので、裏熱である。潮熱とは、潮が満ちてくるように毎日一定時間になると発熱するものをいう。このうち、午後3時から5時ごろに起こるものを日哺潮熱といい、肺虚証でみられる。また、夜間の潮熱は陰虚証でみられる。 往来寒熱とは、寒気と発熱とを繰り返すことをいい、少陽病・半表半裏証でみられる。)  (第20回 問題98) 問題287 五心煩熱がみられるのはどれか。  1.気虚  2.陽虚  3.血虚  4.陰虚  (解答4)  (解説 五心煩熱とは、胸中の煩熱、掌心や足底の熱感をいう。陰虚すれば、内熱する)  (第13回 問題104) 問題288 食滞について誤っている記述はどれか。  1.食を嫌う。  2.呑酸がある。  3.大便に酸臭がある。  4.消渇が起こる。  (解答4)  (解説食滞(傷食・食積)とは、飲食物が胃に滞って起こる病証であり、主な症状は胃部の脹悶感、疼痛、曖気、嘔吐、呑酸、食を嫌うなどである。 呑酸とは、胃酸が上がってきて咽で酸っぱい感じがすることである。)  (第20回 問題96) 問題289 胃熱による症状はどれか。  1.梅核気  2.心下痞  3.消穀善飢  4.五更泄瀉  (解答3)  (解説 梅核気とは、咽喉の閉塞感のことで、気鬱と痰が咽喉部に結することでおこる。消穀善飢とは、食欲の亢進や食後すぐに空腹感を感じることをいい、胃熱により生ずる。 五更泄瀉とは、腎泄ともいい、夜明け前に下痢をする特徴がある。鶏鳴下痢ともいう。脾腎陽虚によるものが多い。)  (第14回 問題102) 問題290 「消渇」の現代病名はどれか。  1.悪性新生物  2.心筋梗塞  3.糖尿病  4.高血圧症  (解答3)  (第3回 問題107) 問題291 痛みの性質と病証との組合せで誤っているのはどれか。  1.酸痛 ーー 虚証  2.重痛 ーー 湿証  3.刺痛 ーー 血  4.隠痛 ーー 気滞  (解答4)  (第18回 問題100) 問題292 だるい痛みはどれか。  1.刺痛  2.隠痛  3.脹痛  4.酸痛  (解答4)  (第21回 問題104) 問題293 痺証で重だるい痛みはどれか。  1.行痺  2.痛痺  3.着痺  4.熱痺  (解答3)  (解説痺証とは、風・寒・湿の3つの邪気が混じり合って人体を侵襲し、それによって気の循環が悪くなり、発声する病をいう。痺証の主な症状は痛みとしびれであるが、原因となる風・寒・湿の3つの邪気の強弱によって次のように分類される。①行痺(風痺) ーー ーー 風邪の強いもの、痛みが遊走する。 ②痛痺(寒痺) ーー ーー 寒邪の強いもの、激しい痛みを起こす。 ③着痺(湿痺) ーー  (第22回 問題101) 問題294 六経病証の頭痛分類で正しい組合せはどれか。  1.頭頂部 ーー 厥陰経頭痛  2.前頭部 ーー 太陽経頭痛  3.後頭部 ーー 少陽経頭痛  4.側頭部 ーー 陽明経頭痛  (解答1)  (第19回 問題100) 第4節 切診(巧技) 問題295 脈について正しい記述はどれか。  1.左手の関上の脈は肝・胆を診る。  2.弦脈、緊脈は陰脈である。  3.人迎気口脈診は経絡病症を診る。  4.陰脈、陽脈は祖脈である。  (解答1)  (第2回 問題105) 問題296 脈について誤っている記述はどれか。  1.祖脈には数脈がある。  2.七表の脈には実脈がある。  3.八裏の脈には結脈がある。  4.四季に応じる脈には弦脈がある。  (解答3)  (第8回 問題108) 問題297 脈についての記述で誤っているのはどれか。  1.臍下丹田の動悸で先天の原気を診る。  2.虚里の動で腎の働きを診る。  3.四季の移り変わりに応じて変動する。  4.祖脈は脈状の基本である。  (解答2)  (解説 虚里の動は、胃の大絡の状態をみる。)  (第9回 問題107) 問題298 珠をころがしたような脈はどれか。  1.緩脈  2.洪脈  3.滑脈  4.弦脈  (解答3)  (第7回 問題106) 問題299 弱々しく細く指に感じられる脈状で虚証にみられるのはどれか。  1.濡脈  2.洪脈  3.滑脈  4.弦脈  (解答1)  (第8回 問題105) 問題300 虚証でみられるのはどれか。  1.緊脈  2.滑脈  3.細脈  4.洪脈  (解答3)  (第21回 問題105) 問題301 四季と脈状との組合せで誤っているのはどれか。  1.春 ーー 緩脈  2.夏 ーー 洪脈  3.秋 ーー 毛脈  4.冬 ーー 石脈  (解答1)  (第10回 問題106) 問題302 季節と脈状との組合せで正しいのはどれか。  1.春 ーー 緩脈  2.夏 ーー 洪脈  3.秋 ーー 石脈  4.冬 ーー 毛脈  (解答2)  (第18回 問題101) 問題303 六部定位の脈診部位と臓腑との組合せで正しいのはどれか。  1.右の寸口 ーー 肺・大腸  2.左の関上 ーー 脾・胃  3.右の尺中 ーー 腎・膀胱  4.左の寸口 ーー 心包・三焦  (解答1)  (第1回 問題107) 問題304 六部定位脈診で、左手関上の部位を沈めて診る臓腑はどれか。  1.肝  2.腎  3.胆  4.胃  (解答1)  (第4回 問題107) 問題305 脈診で左手関上「浮」に配当される臓腑の募穴はどれか。  1.日月  2.関元  3.章門  4.石門  (解答1)  (第25回 問題97) 問題306 六部定位脈診の部位と臓腑との組合せで正しいのはどれか。  1.右の関上 ーー 肝・胆  2.左の尺中 ーー 腎・膀胱  3.右の寸口 ーー 心・小腸  4.左の寸口 ーー 肺・大腸  (解答2)  (第5回 問題106) 問題307 六部定位脈診で肝の臓の脈状はどこで診るか。  1.左手関上  2.左手寸口  3.右手関上  4.右手尺中  (解答1)  (第6回 問題111) 問題308 六部定位に配当される脈診部位と絡穴部位の組合せで正しいのはどれか。  1.右寸口 ーー 尺側手根屈筋腱の橈側縁、手関節掌側横紋の上方1寸  2.左関上 ーー 長母指外転筋腱と短母指伸筋腱の間、手関節掌側横紋の上方  3.右関上 ーー 前脛骨筋の外縁、外果尖の上方8寸  4.左尺中 ーー 長掌筋腱と橈側手根屈筋腱の間、手関節掌側横紋の上方2寸  (解答3)  (第26回 問題100) 問題309 六部定位脈診で右尺中で診る臓腑はどれか。  1.肝と胆  2.心と小腸  3.心包と三焦  4.腎と膀胱  (解答3)  (第7回 問題105) 問題310 六部定位脈診で腎を診る方法はどれか。  1.右の寸口を浮かせて診る。  2.左の関上を沈めて診る。  3.右の関上を浮かせて診る。  4.左の尺中を沈めて診る。  (解答4)  (第10回 問題107) 問題311 六部定位脈診で左手尺中の沈の部が虚している場合、難経六十九難に基づく治療穴の部位はどれか。  1.足の第1指、末節骨外側、爪甲角の近位外方1分  2.足内側、第1中足指節関節内側の近位陥凹部、赤白肉際  3.膝後内側、半腱様筋腱の外縁、膝窩横紋上  4.下腿後内側、アキレス腱の前縁、内果尖の上方2寸  (解答4)  (第27回 問題98) 問題312 六部定位脈診において左関上で診る臓腑はどれか。  1.肝と胆  2.心包と三焦  3.肺と大腸  4.脾と胃  (解答1)  (第13回 問題106) 問題313 七表の脈でないのはどれか。  1.浮脈  2.遅脈  3.実脈  4.弦脈  (解答2)  (解説七表の脈:浮脈、脈、滑脈、実脈、弦脈、緊脈、洪脈 (不幸確(かつ)実、現金請う) 八裏の脈:沈脈、緩脈、脈、濡(なん)脈、遅脈、伏脈、微脈、弱脈 (チンチフク、カンショクビジャクで、ナン) 九道の脈:長脈、短脈、細脈、虚脈、動脈、牢脈、結脈、促脈、代脈)  (第6回 問題107) 問題314 八裏の脈はどれか。  1.滑脈  2.緊脈  3.結脈  4.濡脈  (解答4)  (第1回 問題105) 問題315 八裏の脈はどれか。  1.伏脈  2.代脈  3.緊脈  4.短脈  (解答1)  (第17回 問題101) 問題316 九道の脈はどれか。  1.細脈  2.浮脈  3.弦脈  4.遅脈  (解答1)  (第9回 問題105) 問題317 左乳下で触れる脈はどれか。  1.胃の気の脈  2.虚里の脈  3.虎口三関の脈  4.腎間の動悸  (解答2)  (第5回 問題104) 問題318 実熱証で診られる脈状はどれか。  1.沈  2.数  3.虚  4.細  (解答2)  (第3回 問題109) 問題319 腹証で正しい組み合わせはどれか。  1.小腹急結 ーー 腎  2.小腹不仁 ーー 血  3.胸脇苦満 ーー 肝  4.心下痞硬 ーー 脾  (解答3)  (第3回 問題106) 問題320 胸脇苦満を示すのはどの臓の病か。  1.肝  2.脾  3.肺  4.腎  (解答1)  (第5回 問題105) 問題321 胸脇苦満を呈する臓はどれか。  1.肝  2.心  3.肺  4.腎  (解答1)  (第10回 問題105) 問題322 血の腹証はどれか。  1.小腹急結  2.心下否硬  3.胸脇苦満  4.小腹不仁  (解答1)  (第6回 問題104) 問題323 小腹不仁を示す臓の病はどれか。  1.肝  2.心  3.脾  4.腎  (解答4)  (第8回 問題107) 問題324 季肋部で診る腹証はどれか。  1.心下痞硬  2.胸脇苦満  3.裏急  4.小腹急結  (解答2)  (第20回 問題101) 問題325 難経の腹診において臍の下で診る病はどれか。  1.肝の病  2.心の病  3.脾の病  4.腎の病  (解答4)  (解説 難経による腹診は 肝:臍の左 心:臍の上 脾:臍の部 肺:臍の右 腎:臍の下である。)  (第2回 問題106) 問題326 難経による五臓と腹診部位との組み合わせで正しいのはどれか。  1.肝 ーー 臍の左側  2.心 ーー 中胃部  3.肺 ーー 心下部  4.腎 ーー 臍の右側  (解答1)  (第3回 問題105) 問題327 腹診で誤っている記述はどれか。  1.胸脇苦満は心実証でみられる。  2.五臓診では肝の状態は臍の左側で診る。  3.上実下虚の腹は脾実腎虚にみられる。  4.天枢穴では大腸の異常を診る。  (解答1)  (第9回 問題104) 問題328 次の文で示す患者の腹診所見はどれか。 「75歳の女性。半年前から膝に力が入らない。姿勢は前かがみで、1回の尿量が少なく、足がむくむ。」  1.胸脇苦満  2.虚里の動  3.少(小)腹急結  4.小腹不仁  (解答 4)  (第24回 問題99) 問題329 切経による実の反応はどれか。  1.緊張  2.陥下  3.不仁  4.冷感  (解答1)  (第4回 問題106) 第3章 証の立て方 第5編 治療論 第1章 東洋医学における治療原則 問題330 東洋医学の治療について誤っている記述はどれか。  1.標治法は経絡の変動を調整する。  2.弁証施治は八綱病証を用いる。  3.補瀉は虚実に応じて行う。  4.正治とは順証に対する治法である。  (解答1)  (解説 弁証施治とは、四診から得られた情報をまとめ、中医学の弁証理論によって証を診断し、証に従って治療方法を決め、治療する全過程である。弁証とは疾患を認識する過程であり、施治とは病気を治療する過程であると考えられる。弁証の方法はいろいろのものがあり、八綱弁証、病因弁証、気血弁証、臓腑弁証、六経弁証などがある。)  (第11回 問題109) 第2章 鍼灸治療 問題331 鍼の補瀉で正しいのはどれか。  1.呼気に刺入し吸気に抜くのは瀉である。  2.抜鍼後の鍼痕を素早く押さえるのは補である。  3.経絡の流れに逆らって刺すのは補である。  4.刺入した鍼に軽い振動を与えるのは瀉である。  (解答2)  (解説 手法による補瀉には次のものがある。 呼吸の補瀉:呼気に刺入し吸気に抜刺するは保、吸気に刺入し呼気に抜刺するは瀉迎随の補瀉:鍼を経絡の流注方向に沿って刺入するは保、鍼を経絡の流注方向に逆らって刺入するは瀉 提按の補瀉:経穴の上をよく按じて刺鍼し、抜鍼後は直ちに鍼孔を閉じるは保、抜鍼後に鍼孔を開けるは瀉 徐疾または出内の補瀉:徐々に、刺痛なく刺入し、徐々に抜鍼するは保、疾く刺入し、疾く抜鍼するは瀉 鍼の細・太の補瀉:細い鍼を用いるは保、太い鍼を用いるは瀉浅深の補瀉:浅く入れて後に深くするは保、深く入れて後に浅くするは瀉寒熱の補瀉:刺入した鍼下の部が熱するは保、刺入した鍼下の部が寒えるは瀉捻転の補瀉:鍼を捻るのに、患側の左側では右回転、右側では左回転させるは保、補法の回転方向の逆を行うは瀉 揺動の補瀉:鍼を刺入して、刺手を震わせて気を促すは保、鍼を刺入して、押手を揺るがせて気を泄らすは瀉 弾爪の補瀉:穴を按圧し、爪で弾いて気血を呼んで刺入するのが補、そのまま刺すのが瀉である 開闔の補瀉などがある。)  (第1回 問題110) 問題332 鍼治療の補瀉で正しい記述はどれか。  1.抜鍼後に鍼孔を押さえるのは瀉である。  2.経絡の流注方向に沿って刺入するのは補である。  3.太い鍼を用いるのは補である。  4.呼気に刺入し、吸気に抜鍼するのは瀉である。  (解答2)  (第13回 問題109) 問題333 補瀉について、誤っている記述はどれか。  1.吸気に刺入し、呼気に抜くと補法になる。  2.一般的に太い鍼は瀉法になる。  3.経絡の流れに沿って刺入すると補法になる。  4.速く刺入し、速く抜くと瀉法になる。  (解答1)  (第4回 問題111) 問題334 鍼治療の補瀉で誤っている記述はどれか。  1.呼気に刺入し吸気に抜くのは補である。  2.弾爪は補である。  3.鍼孔を押さえるのは補である。  4.経絡の流れに逆らって刺すのは補である。  (解答4)  (第5回 問題111) 問題335 実証に対する鍼治療の手技として正しい記述はどれか。  1.呼気時に刺入し吸気時に抜く。  2.鍼尖を経絡の流れに沿って刺入する。  3.ゆっくり刺入しゆっくり抜く。  4.抜鍼しても鍼孔を閉じない。  (解答4)  (第3回 問題111) 問題336 陽実証に対する刺法で適切なのはどれか。  1.抜鍼後に直ちに鍼孔を閉じる。  2.速刺速抜で刺鍼する。  3.経気の流れに沿って刺鍼する。  4.呼気時に刺入し、吸気時に抜く。  (解答2)  (第10回 問題111) 問題337 補法に該当しない刺鍼法はどれか。  1.細く柔らかい鍼を用いる。  2.経気の流れにしたがって鍼を静かに刺入する。  3.吸気に刺入し、呼気に抜く。  4.抜鍼後は素早く鍼孔を閉じる。  (解答3)  (第8回 問題111) 問題338 迎髄の補瀉で瀉法となるのはどれか。  1.太白穴に踵の方向に向けて刺す。  2.復溜穴に足関節の方向に向けて刺す。  3.経渠穴に手関節の方向に向けて刺す。  4.陽池穴に肘関節の方向に向けて刺す。  (解答2)  (第9回 問題109) 問題339 迎随の補瀉で補法はどれか。  1.孔最に肘関節に向けて刺す。  2.地機に足関節に向けて刺す。  3.三陽絡に手関節に向けて刺す。  4.陰市に膝関節に向けて刺す。  (解答4)  (第19回 問題105) 問題340 迎随の補瀉で補法はどれか。  1.太淵穴では肘関節に向けて刺す。  2.外関穴では手関節に向けて刺す。  3.足臨泣穴では足関節に向けて刺す。  4.三陰交穴では膝関節に向けて刺す。  (解答4)  (第22回 問題105) 問題341 肘関節に向けて刺入すると補法になる経穴の部位はどれか。  1.尺骨内縁と尺側手根屈筋の間、手関節背側横紋の上方5寸  2.長掌筋腱と橈側手根屈筋腱の間、手関節掌側横紋の上方5寸  3.肘頭と肩峰角を結ぶ線上、肘頭の上方2寸  4.肘後外側、上腕骨外側上顆の上縁、外側顆上稜の前縁  (解答1)  (第26回 問題101) 問題342 補法となる艾の取扱いはどれか。  1.底面を広くする。  2.皮膚に密着させる。  3.軟らかくひねる。  4.火力を強める。  (解答3)  (第2回 問題110) 問題343 施灸で補法になるのはどれか。  1.風を送って燃やす。  2.底面を広くする。  3.灰に重ねてすえる。  4.皮膚に密着させる。  (解答3)  (第5回 問題110) 問題344 補の施灸で誤っているのはどれか。  1.小さい艾を用いる。  2.艾を軟らかくひねる。  3.風を送り燃焼させる。  4.灰の上に重ねて施灸する。  (解答3)  (第7回 問題111) 問題345 補の施灸法として誤っているのはどれか。  1.灰を取らずに施灸する。  2.底面を狭くする。  3.自然に燃やす。  4.皮膚に密着させる。  (解答4)  (第11回 問題108) 問題346 施灸で補法はどれか。  1.取穴数を多くする。  2.間を置かず施灸する。  3.艾を強く押しつけて置く。  4.艾の底面を小さくする。  (解答4)  (第19回 問題103) 問題347 瀉法はどれか。  1.艾に風を送って燃やす。  2.灰の上から施灸する。  3.前揉捏してから刺鍼する。  4.抜鍼後、鍼孔を閉じる。  (解答1)  (第18回 問題104) 問題348 難経六十九難による治療では肺が虚している時、これを補するのに最も適している経穴はどれか。  1.二間  2.公孫  3.列缺  4.太白  (解答4)  (第1回 問題111) 問題349 難経六十九難による補法で正しい組み合わせはどれか。  1.肝虚 ーー 中封、湧泉  2.脾虚 ーー 隠白、然谷  3.肺虚 ーー 大敦、魚際  4.腎虚 ーー 経渠、復溜  (解答4)  (第2回 問題111) 問題350 難経六十九難の治療法則で肝虚証の治療穴はどれか。  1.曲泉  2.大敦  3.太衝  4.中封  (解答1)  (第22回 問題104) 問題351 難経六十九難で心が虚している時、補の治療で最も適切な経穴はどれか。 1.少商  2.少衝  3.少沢  4.少府  (解答2)  (第4回 問題109) 問題352 難経六十九難の治療法則で原穴を選穴するのはどれか。  1.肝虚証  2.脾虚証  3.肺虚証  4.腎虚証  (解答3)  (第28回 問題100) 問題353 難経六十九難で太淵と太白に補法を行うのはどれか。  1.肝虚証  2.心虚証  3.脾虚証  4.肺虚証  (解答4)  (第9回 問題111) 問題354 難経六十九難に基づく腎虚証の治療穴の部位はどれか。  1.太谿の上方3寸でアキレス腱の前  2.神門の上方1寸5分で尺側手根屈筋腱の橈側  3.膝窩横紋の内端で半腱様筋腱と半膜様筋腱の間  4.太淵の上方1寸で橈骨動脈の拍動部  (解答4)  (第17回 問題103) 問題355 次の文で示す症状に対し、難経六十九難に基づく適切な治療穴はどれか。 「食欲がなく、腹部膨満感、下痢があり、手足に無力感がある。」  1.足関節後内側、内果尖とアキレス腱の間の陥凹部  2.手掌、第5中手指節関節の近位端と同じ高さ、第4・第5中手骨間  3.前腕、橈骨下端の橈側で外側に最も突出した部位と橈骨動脈の間、手関節掌側横紋の上方1寸  4.足内側、第1中足指節関節の近位陥凹部、赤白肉際  (解答 4)  (第24回 問題100) 問題356 六部定位脈診で左手関上の沈が虚している場合、難経六十九難に基づく治療穴で適切なのはどれか。  1.曲泉と陰谷  2.労宮と大都  3.太淵と太白  4.復溜と経渠  (解答1)  (第10回 問題108) 問題357 六部定位脈診で左手尺中の沈が虚している場合、難経六十九難に基づく配穴で適切な組合せはどれか。  1.中衝 ーー 大敦  2.尺沢 ーー 陰谷  3.陰谷 ーー 曲泉  4.経渠 ーー 復溜  (解答4)  (第19回 問題104) 問題358 難経六十九難の法則で脾虚証に補法を行う経穴はどれか。  1.至陰  2.大都  3.復溜  4.曲泉  (解答2)  (第20回 問題105) 問題359 難経六十九難による瀉法で正しい組み合せはどれか。  1.肺実証 ーー 商丘、経渠  2.脾実証 ーー 行間、少府  3.肝実証 ーー 尺沢、陰谷  4.心実証 ーー 神門、太白  (解答4)  (第3回 問題110) 問題360 難経六十九難の治療で大敦穴に瀉法を行った。実していた経絡はどれか。 1.肺経  2.心経  3.脾経  4.腎経  (解答4)  (第5回 問題109) 問題361 肝実証で難経六十九難に基づく治療穴はどれか。  1.大敦  2.行間  3.太衝  4.曲泉  (解答2)  (第6回 問題102) 問題362 難経六十九難で経渠穴と商丘穴とに瀉法を行うのはどれか。  1.肝実証  2.脾実証  3.肺実証  4.腎実証  (解答2)  (第7回 問題109) 問題363 難経六十九難で肝実証に行間穴とともに瀉法を行う経穴はどれか。  1.大敦  2.少府  3.中封  4.然谷  (解答2)  (第8回 問題110) 問題364 次の文で示す経脈病証に対し、難経六十九難の治療法則を考慮して施術を行う場合、最も適切な経穴はどれか。 「顔色が黒ずむ、呼吸が苦しく咳がでる、立ちくらみ、食欲がない、寝ることを好んで起きたがらない。」  1.太渓  2.大都  3.曲泉  4.経渠  (解答4)  (第23回 問題101) 問題365 難経六十九難により腎虚の補法を行う選穴部位はどれか。  1.上腕二頭筋腱外方の陥凹部、肘窩横紋上  2.手関節前面横紋上で、橈骨動脈拍動部  3.足内側、舟状骨粗面の下方、赤白肉際  4.太渓の上方2寸で、アキレス腱と長指屈筋との間  (解答4)  (第25回 問題99) 問題366 難経六十九難の治療法則で原穴を選穴するのはどれか。  1.肝虚証  2.脾虚証  3.肺虚証  4.腎虚証  (解答3)  (第28回 問題100) 問題367 九鍼のうち皮膚の摩擦に用いられるのはどれか。  1.鋒鍼  2.員(円)鍼  3.鈹鍼  4.円(員)利鍼  (解答2)  (解説皮膚を破る鍼:大鍼、鋒鍼、鈹鍼 刺入する鍼:毫鍼、員(円)利鍼、長鍼 刺入せずに接触・摩擦する鍼:鍼、員(円)鍼、鍼)  (第3回 問題108) 問題368 古代九鍼で「皮膚を破る鍼」とされているのはどれか。  1.鋒鍼  2.毫鍼  3.大鍼  4.鍼  (解答1)  (解説 以前は、刺入する鍼として毫鍼、員(円)利鍼、長鍼、大鍼の四つであった。)  (第12回 問題110) 問題369 古代九鍼で按圧するのはどれか。  1.員利鍼  2.長鍼  3.員鍼  4.大鍼  (解答3)  (第16回 問題104) 問題370 鈹鍼を用いる古代刺法はどれか。  1.刺  2.傍鍼刺  3.絡刺  4.大瀉刺  (解答4)  (第13回 問題110) 問題371 陰陽の邪気を出し、水穀の気の循りを良くする刺法はどれか。  1.十二刺  2.九刺  3.五刺  4.三刺  (解答4)  (解説 三刺とは、陰陽の邪気を出し、水穀の気の循りを良くする方法で、次のように、浅いところから深い所まで三度刺すものである。 一刺目は、浅く皮を絶ち、陽邪を出し、血気を将来する。 二刺目は、少し深く刺して肌肉に到らせ、陰邪を出す。 三刺目は、更に深く分肉の間に入れて、穀気を将来する。)  (第9回 問題110) 問題372 誘導法に相当する鍼の刺法はどれか。  1.偶刺  2.豹文刺  3.遠道刺  4.分刺  (解答3)  (解説 九刺(九変に応ずる刺法) 輸刺:五臓の病のとき、毫鍼、員鍼、鍼などで手足の末端近くの輸穴(榮・兪・原穴)を刺す。輸穴を刺すので輸刺という。 遠道刺:病が上(頭面,頸部や体幹部、六腑など)にあるとき、毫鍼で膝の周囲やその下にある穴(主として下合穴)を刺す。病所より遠く離れた下肢に刺すので遠道刺という。 経刺:経脈が病んだとき、毫鍼で経脈上の反応(結絡、経分)にやや深く刺す。経脈に刺すので、経刺という。 絡刺:絡脈が病んだとき、毫鍼や三稜鍼で血絡を浅く刺して瀉す。絡脈に刺すので絡刺という。 分刺:毫鍼・員鍼で分肉の間を刺す。分肉に刺すので分刺という。大瀉刺:大膿を鈹鍼で瀉す。大いに膿血を瀉すので大瀉刺という。毛刺:皮膚の痺(表在性の知覚異常や神経痛)のとき、鍼や毫鍼で皮膚のごく浅いところを刺す。皮毛に刺すので毛刺という。 巨刺:経脈が病んでいるとき、左側に症状があれば右側を、右側に症状があれば左側を刺す。上記の経刺を行う。巨はモノサシ、サシガネのことで、全体(左右)のバランス調整の意。 刺:燔鍼(=焼き鍼のこと.大鍼を熱したもの)で、筋がひきつって痛むとき、圧痛点を治療点として刺す。)  (第1回 問題109) 問題373 次の文で示す刺法はどれか。 「病上にあればこれを下にとり、腑兪を刺す。」  1.輸刺  2.経刺  3.巨刺  4.遠道刺  (解答4)  (第6回 問題108) 問題374 遠道刺の刺法はどれか。  1.病、分肉にあればその間を刺す。  2.病、右にあれば左に取る。  3.病、上にあれば下に取る。  4.病、体表にあれば皮毛を刺す。  (解答3)  (第11回 問題111) 問題375 次の文で示す刺法はどれか。 「右を病めば左を取り、左を病めば右を取る。」  1.輸刺  2.経刺  3.分刺  4.巨刺  (解答4)  (第4回 問題110) 問題376 右肩関節痛に対して左肩に刺鍼する刺法はどれか。  1.遠道刺  2.絡刺  3.毛刺  4.巨刺  (解答4)  (第17回 問題102) 問題377 患部の左右反対側に治療する刺法を含むのはどれか。  1.三刺  2.五刺  3.九刺  4.十二刺  (解答3)  (第10回 問題110) 問題378 次の文で示す刺法はどれか。 「燔鍼を刺して即ち痺を取る。」  1.大瀉刺  2.分刺  3.輸刺  4.刺  (解答4)  (第7回 問題108) 問題379 九変に応ずる刺法で筋痺のときに圧痛点へ刺すのはどれか。  1.刺  2.絡刺  3.輸刺  4.経刺  (解答1)  (第20回 問題104) 問題380 九変に応じる刺法について誤っている組合せはどれか。  1.毛刺 ーー 皮膚に浮痺があるとき  2.分刺 ーー 肌肉に邪気があるとき  3.遠道刺 ーー 病が上部にあるとき  4.輸刺 ーー 深部に熱があるとき  (解答4)  (第15回 問題105) 問題381 古代刺法で毛刺が含まれるのはどれか。  1.十二刺  2.九刺  3.五刺  4.三刺  (解答2)  (第13回 問題111) 問題382 古代刺法で兪募配穴に発展したのはどれか。  1.偶刺  2.揚刺  3.報刺  4.傍鍼刺  (解答1)  (第15回 問題104) 問題383 十二刺で筋痺の治療に用いる刺法はどれか。  1.賛刺  2.揚刺  3.報刺  4.恢刺  (解答4)  (第14回 問題108) 問題384 「寒気の浅きもの」に対する刺法はどれか。  1.恢刺  2.直鍼刺  3.賛刺  4.斉刺  (解答2)  (第5回 問題108) 問題385 骨痺に対する刺法はどれか。  1.短刺  2.報刺  3.揚刺  4.浮刺  (解答1)  (第8回 問題109) 問題386 次の文で示す症状に用いる刺法はどれか。 「足から膝にかけて冷えがあり、水様便が出る。」  1.短刺  2.偶刺  3.陰刺  4.報刺  (解答 3)  (第24回 問題101) 問題387 十二刺に含まれないのはどれか。  1.浮刺  2.直鍼刺  3.賛刺  4.大瀉刺  (解答4)  (第18回 問題103) 問題388 十二刺の刺法で正しい組合せはどれか。  1.骨痺を治す ーー 短刺  2.寒痺を治す ーー 偶刺  3.心痺を治す ーー 恢刺  4.筋痺を治す ーー 浮刺  (解答1)  (第11回 問題110) 問題389 十二刺のうち、患部に一鍼、その傍に一鍼ずつ刺す刺法はどれか。  1.恢刺  2.揚刺  3.報刺  4.斉刺  (解答4)  (第16回 問題105) 問題390 五臓五刺で関刺を用いるのはどれか。  1.肝  2.心  3.脾  4.腎  (解答1)  (第7回 問題110) 問題391 五臓五刺で心に応ずる刺法はどれか。  1.合谷刺  2.半刺  3.豹文刺  4.輸刺  (解答3)  (第9回 問題108) 問題392 五臓五刺の方法で、肺の臓に対する刺法はどれか。  1.関刺  2.豹文刺  3.合谷刺  4.半刺  (解答4)  (解説 五制(五臓に応ずる刺法) 半刺:毛を抜くように、肉を傷つけずにきわめて浅くすばやく鍼を刺し、すばやく抜いて、皮気(皮膚表面の症状)をとる。刺したかどうかわからぬくらい浅いので、半刺という。刺す対象は皮膚であり、皮膚は肺の生るところなので、肺に応ずる。豹文刺:浅くたくさん刺して脈に当て、血をにじませて経絡の血の滞りを取る。出血の様が豹の毛皮の紋のようなので、豹文刺という。刺す対象は血脈であり、血脈は心の主るところなので、心に応ずる。 関刺:筋痺のとき、出血しないように慎重に関節部の筋に深く刺して緩め、痛みを取る。関節部に刺すので、関刺という。刺す対象は筋であり、筋は肝の主るところなので、肝に応ずる。 合谷刺:肌肉の痺(肌肉がしびれ痛み、だるい)のとき、皮下の肉に鶏の足のように3本の鍼を開いて斜めに刺す。3本が谷間の深いところのようなので、合谷刺という。刺す対象は肌肉であり、肌肉は脾の主るところなので、脾に応ずる。輸刺:骨痺のとき、まっすぐに深く刺して骨に至らせ、まっすぐに抜く。輸は至る、という意味で、深く骨に至るので輸刺という。刺す対象は骨であり、骨は腎の主るところなので腎に応ずる。)  (第4回 問題108) 問題393 五臓五刺で鍼を深く刺入し、骨痺を取る刺法はどれか。  1.関刺  2.半刺  3.輸刺  4.合谷刺  (解答3)  (第10回 問題109) 問題394 五臓五刺で正しい組合せはどれか。  1.脾 ーー 半刺  2.肺 ーー 関刺  3.肝 ーー 合谷刺  4.腎 ーー 輸刺  (解答4)  (第12回 問題111) 問題395 五刺について正しい組合せはどれか。  1.輸刺 ーー 骨  2.関刺 ーー 血脈  3.豹文刺 ーー 肌肉  4.合谷刺 ーー 筋  (解答1)  (第14回 問題109) 問題396 鍼の刺法について正しい組み合わせはどれか。  1.半刺 ーー 肺  2.豹文刺 ーー 腎  3.兪刺 ーー 血絡  4.報刺 ーー 腹痛  (解答1)  (第2回 問題109) 問題397 体重節痛を起こした場合、治療部位として適切なのはどれか。  1.前脛骨筋腱内側の陥凹部、内果尖の前方  2.第4・第5中足骨間、第4中足指節関節近位の陥凹部  3.足内側、舟状骨粗面の下方、赤白肉際  4.第5中足指節関節の近位陥凹部、赤白肉際  (解答4)  (第26回 問題94) 問題398 大腸の病変に用いる下合穴はどれか。  1.陽陵泉  2.足三里  3.上巨虚  4.委陽  (解答3)  (第27回 問題99) 第3章 日中の鍼灸医学の特徴 第4章 手技療法 第5章 薬物療法(漢方薬・湯液) 第6編 東洋医学の沿革 第1章 原始医学 第2章 中国 第3章 日本