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白杖の種類
視覚障害者が道を歩くときに便利な道具である白杖。
白杖には3つの役割があります。
①安全の確保
白杖で1~2歩先を確認することで、障害物などの存在を知り、安全を確保することができます。
②情報収集
路面の状況や段差などの歩行に必要な情報を得ることができます。
③シンボル
視覚障害者の存在を周囲に知らせることができます。

そんな白杖ですが、実はたくさんの種類があります。
・直杖
継ぎ目のない一本杖で、耐久性、情報の伝達性に優れています。
・折りたたみ杖
使わないときは小さく折りたたんでバックの中に入れておけるため、持ち運びにはとても便利です。

また、白杖の先端、路面に直接接する部分であるチップ(石突き)も多くの種類があります。
・スタンダートチップ
小さな段差や境界線を検知しやすく情報伝達性には優れていますが、粗い路面では引っ掛かりやすいです。
・ティアドロップ
丸みのある石突きとなっており、粗い路面でも引っ掛かりにくいですが、少しを重みを感じる人もいるようです。
・ローラーチップ
地面にすりつけ、横にローラーを回転させながら使用します。

このように白杖には様々な種類があり、本校児童生徒は、本人のニーズや歩行の状況などを考慮しながら自分に合った白杖を選んでいます。

外部専門家と連携した歩行指導
自立活動の時間に行われる歩行練習では、児童生徒の実態に応じて外部専門家から個別にアドバイスをいただきながら指導を行っています。
 1月11日に行われた普通科生徒の歩行練習では、雨の日の白杖歩行のポイントについて学びました。天候が悪いときは出かけないという選択肢もあること、点字ブロックが滑りやすくなっていること、普段と車の音の聞こえ方が異なることなどを確認しました。また、白杖で水溜まりを確認することは難しいため長靴を使用するとよいことや、合羽を着る場合はそのままバスに乗ることができないので考えて使用するとよいことなど、生活に役立つ情報も教えていただきました。今後は天気予報を確認する習慣を身に付け、今回学んだことを確認しながら歩行練習を行っていきたいと思います。

点字ブロック
 「視覚障害者誘導用ブロック」通称点字ブロックは、1965年に三宅精一氏によって考案され、1967年3月18日、岡山県立岡山盲学校に近い国道交差点に敷設されたのが最初です。この交差点には記念の石碑が建てられています。 現在、点字ブロックはJIS規格になっており、それを元に国際規格もできました。
 
点字ブロックには、形状の違う2種類のブロックがあります。

・「警告ブロック(点状ブロック)」は注意する位置を示すブロックで、横断歩道の前や階段の前など、状況や方向が変化する所や特定の目的物の前などに設置されています。

・「誘導ブロック(線状ブロック)」は進行方向を示すブロックで、突起の方向にしたがって進むことを示しています。

 街中などでは、点字ブロックの上に自転車を停めたり、すぐ横に看板を置いたりする人がおり、社会的な問題の一つになっています。


白杖
 白杖(はくじょう)は、盲人が歩くときになくてはならない大切な道具です。白杖には主に3つの機能があります。

1 前方の安全を確認する(障害物などがないか)

2 前方の様子を知る(段差などの変化がないか)

3 視覚障害者であることを周囲の人に伝える

【道路交通法】では、白杖や盲導犬について次のように規程されています。

■道路交通法 -------------------------------------------------
第14条 目が見えない者(目が見えない者に準ずる者を含む。以下同じ。)は、道路を通行するときは、政令で定めるつえを携え、又は政令で定める盲導犬を連れていなければならない。
2 目が見えない者以外の者(耳が聞こえない者及び政令で定める程度の身体の障害のある者を除く。)は、政令で定めるつえを携え、又は政令で定める用具を付けた犬を連れて道路を通行してはならない。

また、【道路交通法施行令】で、つえの色について規定されています。
■道路交通法施行令 -------------------------------------------
第8条 道路交通法第十四条第一項及び第二項の政令で定めるつえは、白色又は黄色のつえとする。

 以上のことから、盲人は道路を通るときに白または黄色のつえを持つか、盲導犬を連れていなくてはなりません。使われているつえはほとんどが白なので、盲人が持つつえのことを白杖とよびます。

点字の仕組み
 点字は縦3、横2の計6つの点で構成されています。この6つの点のかたまりを1マスといいます。点字は点の大きさやマスとマスの間隔が決められていて、大きさを変えたり書体を変えたりすることはできません。点字は全てをひらがなで書くようなものですから、分かりやすいように分かち書きで表記します。

 各点には番号があり、その組み合わせで日本語の50音を表します。全ての清音はひとマスで表すことができますが、濁音(がぎぐげご等)や半濁音(ぱぴぷぺぽ)は1マスでは表せないため、2マスをつかって表します。促音(らっぱ、なっぱ等)や拗音(きゃきゅきょ等)も特別な表記をします。数字やアルファベットは数符や外字符などの記号つけて表します。
 
 また、次のような場合は通常の日本語とは違う表記をします。

 ・助詞の「は」→「わ」 ぼくは→ぼくわ
 ・助詞の「へ」→「え」 がっこうへ→がっこうえ
 ・音を伸ばして"お"と発音する「う」→「ー(長音)」 おとうさん→おとーさん

 ※下のPDFの資料を参照してください。

 点字を書くためには点字盤と点筆(てんぴつ)が必要です。点字紙も必要です。どちらも一般の文房具屋では購入できず、日本点字図書館などから通販で購入します。
 点字を書くためには、点字タイプライターを使うこともできます。また、パソコンで点字の文書を作成し、点字プリンターで打ち出すこともできるようになり、大量の点字文書の作成などにはとても便利です。

 点字には通常の日本語表記とは違う約束がたくさんありますから、正しく学ぶ必要があります。点字に興味のある方は、自治体などが主催する点字教室や、地域の点訳ボランティアのグループなどに参加してはいかがでしょう。

 基本的な点字の仕組みPDFはこちら

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