臨床医学各論 国家試験問題(はり・きゅう) 第1章 整形外科疾患 問題1 疾患と牽引方法との組合せで正しいのはどれか。  1.大腿骨骨幹部骨折 ーー 直達牽引  2.腰椎椎間板ヘルニア ーー スピードトラック牽引  3.大腿骨頸部骨折 ーー 骨盤牽引  4.筋性斜頸 ーー 頸椎牽引  (解答1)  (第21回 問題68) 問題2 肩関節周囲炎について適切でない記述はどれか。  1. 70歳代に好発する。  2. 早期に肩関節の可動域制限を認める。  3. 回旋運動を伴う動作で痛みが増強する。  4. ペインフルアークサインがあれば腱板損傷を疑う。  (解答1)  (第19回 問題64) 問題3 変形性関節症について誤っている記述はどれか。  1.成人の半数以上にみられる。  2.膝関節に好発する。  3.運動開始時の痛みが特徴的である。  4.強直を起こしやすい。  (解答4)  (第6回 問題82) 問題4 変形性関節症について誤っている記述はどれか。  1.関節の退行性変化である。  2.荷重関節に好発する。  3.運動開始時の痛みが特徴的である。  4.関節強直を起こしやすい。  (解答4)  (第14回 問題73) 問題5 変形性関節症のエックス線所見でないのはどれか。  1.関節裂隙の狭小化  2.骨棘の形成  3.骨嚢胞の形成  4.骨萎縮  (解答4)  (解説 骨萎縮:骨組織が局所性に減少した状態で、局所性の骨吸収の亢進によって発生する(上肢あるいは下肢を動かさない(動かせない)、あるいは下肢であれば体重がかからないことによって、骨にかかる負担が減ってしまい、骨そのものの強度が下がってしまう状態)。 長期の安静、臥床や非荷重、麻痺などで力学的ストレスが減少した状態では、初期に破骨細胞数の増加による骨吸収の亢進、次いで骨形成の低下をもたらし、その結果局所的な骨量の急激な減少が起きる(廃用性骨萎縮)。 骨嚢胞:変形性関節症などにおいて、軟骨損傷部から関節液などが骨に侵入し、骨の溶解が起こり、穴があいてしまった状態のこと。  (第24回 問題61) 問題6 変形性関節症でヘバーデン結節のみられる関節はどれか。  1.指関節  2.肩関節  3.股関節  4.膝関節  (解答1)  (第8回 問題78) 問題7 ヘバーデン結節について誤っているのはどれか。  1.女性に多い。  2.近位指節間関節に生じる。  3.変形性関節症である。  4.初期には軽度発赤・熱感を伴う。  (解答2)  (第16回 問題70) 問題8 関節疾患について正しいのはどれか。  1.関節拘縮の原因は関節包内の骨・軟骨にある。  2.変形性関節症は退行変性である。  3.関節リウマチの原因は細菌である。  4.関節強直の原因は関節包外の軟部組織にある。  (解答2)  (第22回 問題68) 問題9 二次性変形性関節症の原因とならないのはどれか。  1.ペルテス病  2.先天性股関節脱臼  3.重症筋無力症  4.血友病  (解答3)  (解説 ペルテス病: 成長期における大腿骨頭の阻血性壊死と,それに引き続いて起こる骨頭の扁平化を特徴とする. 血友病では出血の反復により血友病性関節症をみる.)  (第10回 問題81) 問題10 変形性股関節症の原因とならないのはどれか。  1.ペルテス病  2.単純性股関節炎  3.外傷性股関節脱臼  4.大腿骨頭すべり症  (解答2)  (解説 単純性股関節炎は安静のみで治癒することが多く、変形性股関節症の原因とはならない。  ・単純性股関節炎は、比較的頻度が高く、小児股関節痛・跛行の原因としては最もよくみられる疾患である。発症年齢は3〜10歳(平均5〜7歳)に多く、2〜4:1で男児に好発する。通常片側に発症し、感冒の後に生じることもある。 発生機序は、何らかのウィルス感染を原因とする考えもあるが、正確な機序に関しては不明である。 病態は一過性の滑膜炎であり、関節内に水腫をきたすため関節内圧が上昇して疼痛をきたす。安静によって水腫が消退していくと関節内圧の減少とともに疼痛および関節可動域が改善する。 症状は、急に生じる歩行障害、跛行が主な症状で、疼痛の部位は股関節というより訴えは大腿部〜膝痛であることが多い。 治療は、安静のみで治癒することが多い。)  (第26回 問題56) 問題11 15歳の肥満男子。軽微な外傷後跛行を主訴として来院した。最も考えられるのはどれか。  1.ペルテス病  2.変形性股関節症  3.結核性股関節炎  4.大腿骨頭すべり症  (解答4)  (解説 ペルテス病は、成長期における大腿骨頭の阻血性壊死と、それに引き続いて起こる骨頭の扁平化を特徴とする。 2〜10歳の男児に好発し、15〜20%が両側例である。通常股関節から大腿にかけての疼痛と跛行で気づかれることが多い。 この場合、急性症状はみられないと考えられる。また、年齢的にも少し異なるように思える。)  (第13回 問題73) 問題12 生後3か月検診で右股関節の開排制限を認めた。最も考えられる疾患はどれか。  1.ペルテス病  2.先天性股関節脱臼  3.大腿骨頭すべり症  4.大腿骨頭壊死症  (解答2)  (第21回 問題60) 問題13 骨粗鬆症について誤っているのはどれか。  1.閉経後の女性に発生しやすい。  2.海綿骨の骨量が減少する。  3.腰背部痛の原因となる。  4.脊椎圧迫骨折があれば手術を行う。  (解答4)  (第3回 問題82) 問題14 骨粗鬆症で、正しい記述はどれか。  1.骨の絶対量が減少する。  2.脊柱は前彎する。  3.血清カルシウムは低下する。  4.骨皮質は厚くなる。  (解答1)  (第4回 問題86) 問題15 骨粗鬆症について誤っている記述はどれか。  1.骨の化学的成分は正常である。  2.骨の絶対量は減少する。  3.閉経後に生じるのは高回転性である。  4.甲状腺機能亢進症でみられる。  (解答3)  (第6回 問題83) 問題16 骨粗鬆症の原因でないのはどれか。  1.クッシング症候群  2.コルチコステロイドの投与  3.ビタミンA欠乏  4.閉経  (解答3) 解説 クッシング症候群になると副腎皮質ホルモン(コルチゾール)が大量に作られるようになる。コルチゾールはビタミンDと拮抗し、骨を作る細胞の働きを抑えるほか、腸のカルシウム吸収を抑え、尿にカルシウムを排出してしまうため、骨粗しょう症を合併する例が多くなる。 コルチコステロイド(副腎皮質ステロイド薬):ステロイドホルモンを薬として使用すると、体の中の炎症を抑えたり、体の免疫力を抑制したりする作用があり、さまざまな疾患の治療に使われている。多量のステロイド薬の服用を続けると、骨の密度が薄くなることで、骨がもろくなる骨粗鬆症をおこすことがある。副作用も多いため注意が必要な薬である。 閉経後骨粗鬆症:エストロゲンは破骨細胞の働きを抑え、骨の形成を促進する方向に働いている。閉経によってエストロゲンが欠乏すると、骨の破壊が再生を上回るようになり、骨量が減少し骨粗鬆症となる。  (第24回 問題62) 問題17 骨粗鬆症患者に好発する骨折はどれか。  1.鎖骨骨幹部骨折  2.橈骨近位部骨折  3.大腿骨近位部骨折  4.脛骨遠位部骨折  (解答3)  (解説 骨粗鬆症の主な骨折部位は、胸腰椎移行部。その他、好発部位は、大腿骨近位骨折・橈骨遠位端骨折(コーレス骨折)である。)  (第25回 問題59) 問題18 骨粗鬆症における骨折危険因子でないのはどれか。  1.運動  2.喫煙  3.糖尿病  4.副腎皮質ステロイド薬  (解答1)  (第27回 問題57) 問題19 骨密度が保たれていても骨折を起こしやすいのはどれか。  1.糖尿病  2.高血圧症  3.脂質異常症  4.高尿酸血症  (解答1)  (解説 2型糖尿病では骨密度が維持されているのに骨折リスクが高い。高血糖による終末糖化産物の増加などが骨質を劣化させ、骨の脆弱性をもたらすためとされる。 2型糖尿病における骨脆弱性の主な要因は骨質の劣化である。中でも、コラーゲンの劣化が重要である。コラーゲン同士を結合させている架橋には、酵素依存的な「生理的架橋」と高血糖により増加したペントシジンなどの終末糖化産物(AGEs)が形成する「AGEs架橋」があり、後者の増加が骨強度を低下させることとなる。 簡単にまとめると、2型糖尿病では高血糖の状態が続いて酸化ストレスが起こり、骨基質になるコラーゲンに終末糖化産物(AGEs)が蓄積する。その結果として骨質が脆弱化し、骨は、しなやかさを失い、骨折を起こしやすくなる。)  (第26回 問題59) 問題20 骨肉腫について誤っている記述はどれか。  1.骨原性の悪性腫瘍では最も多い。  2.中年以後の発症が多い。  3.膝周囲の発症が多い。  4.疼痛・腫脹・発赤がみられる。  (解答2)  (第15回 問題67) 問題21 骨肉腫の初発症状でよくみられるのはどれか。  1.発熱  2.運動時痛  3.腫脹  4.間欠跛行  (解答2)  (第23回 問題66) 問題22 骨疾患で血液検査が正常なのはどれか。  1.脊椎カリエス  2.脊椎側弯症  3.上皮小体機能亢進症  4.多発性骨髄腫  (解答2)  (第5回 問題79) 問題23 骨疾患と好発時期との組合せで正しいのはどれか。  1.くる病 ーー 小児期  2.骨肉腫 ーー 老年期  3.転移性骨腫瘍 ーー 青年期  4.骨粗鬆症 ーー 思春期  (解答1)  (第22回 問題74) 問題24 骨疾患と病態の組合せで正しいのはどれか。  1.くる病 ーー ビタミンC欠乏  2.骨軟化症 ーー 類骨の増加  3.骨粗鬆症 ーー 骨量の増加  4.多発性骨髄腫 ーー 骨硬化  (解答2)  (第23回 問題61) 問題25 骨腫瘍で予後が悪いのはどれか。  1.軟骨肉腫  2.内軟骨腫  3.外骨腫  4.類骨腫  (解答1)  (第26回 問題55) 問題26 特発性側弯に関して正しい記述はどれか。  1. 3歳頃までに気付かれることが多い。  2. 前屈させると背部は水平となる。  3. コブ法は湾曲の程度の計測法である。  4. 肺機能は低下しないのが特徴である。  (解答3)  (第18回 問題64) 問題27 疾患とその特徴との組合せで正しいのはどれか。  1.原発性骨粗鬆症 ーー アルカリフォスファターゼ値の異常  2.骨肉腫 ーー 老人に好発  3.脊椎カリエス ーー 脊柱の運動制限  4.股関節脱臼 ーー 硬性墜落跛行  (解答3)  (解説 アルカリフォスファターゼ(ALP)はリン酸化合物を分解する酵素で、肝臓や小腸、腎臓、骨などに存在し、これらの組織に異常があるとALPが血液中に漏れ出てくる。 基準値より高い場合には、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝癌などの肝臓系の病気や、胆道疾患(閉塞性黄疸、胆石症、胆道癌など)、さらに骨腫瘍、くる病、骨軟化症、潰瘍性大腸炎、甲状腺機能亢進症、尿毒症などの疑いがある。また、低い場合には前立腺肥大、甲状腺機能低下症などの場合がある。 硬性墜落歩行とは脚長差によって起こる異常歩行である。)  (第10回 問題80) 問題28 疾患と症候との組合せで誤っているのはどれか。  1.脊柱側弯症 ーー 肋骨隆起  2.腰椎椎間板ヘルニア ーー ラセーグ徴候  3.強直性脊椎炎 ーー 亀背  4.頸椎脱臼骨折 ーー 四肢麻痺  (解答3)  (解説 強直性脊椎炎とは、靱帯付着部の炎症性変化を特徴とする慢性多発性の関節炎で、進行すると骨性癒合する。脊椎椎間関節、椎体辺縁、仙腸関節が主に侵される。10〜40歳が好発年齢で、男性に多い。症状は、夜間や早朝の腰背部痛が特徴で、進行すると脊柱の可動性がなくなり後弯が増強してくる。 よって亀背は必発の症状ではないと考え、3を正解とした。)  (第11回 問題72) 問題29 疾患と症状との組合せで、正しいのはどれか。  1.変形性関節症 ーー 安静時痛  2.坐骨神経痛 ーー 腱反射亢進  3.脊柱管狭窄症 ーー 間歇性跛行  4.胸髄損傷 ーー 四肢麻痺  (解答3)  (第4回 問題83) 問題30 脊椎・脊髄疾患と身体所見の組合せで正しいのはどれか。  1.脊髄ショック ーー 痙性麻痺  2.頸椎捻挫 ーー バレー・リュー症状  3.L3-L4椎間板ヘルニア ーー アキレス腱反射の低下  4.腰部脊柱管狭窄症 ーー 鶏歩  (解答2)  (解説 バレリュー症状は、首の損傷によって自律神経(主に交感神経)が刺激を受けることで発症するもので、痛みに加え、筋肉の凝り、耳鳴り、めまいなどの多彩な症状が認められる。)  (第23回 問題63) 問題31 脊椎疾患と所見の組合せで正しいのはどれか。  1.頸椎椎間板ヘルニア …… 間欠跛行  2.頸椎後縦靭帯骨化症 …… 膝蓋腱反射の減弱  3.腰椎椎間板ヘルニア …… アキレス腱反射の亢進  4.腰部脊柱管狭窄症 …… 会陰部のしびれ  (解答4)  (解説 脊柱管狭窄症の症状  脊柱管狭窄症では、神経性間欠跛行を呈する。この跛行は特徴的な症状で、姿勢を変える(体幹を屈曲したり、しゃがみ込む)ことにより、下肢に出現した症状が消失して再び歩き始めることができる。これは、閉塞性動脈硬化症による血管性間欠跛行と、腰部脊柱管狭窄による神経根性間欠跛行を鑑別する上で重要である。 馬尾性間欠跛行は、両下肢、殿部、および会陰部の異常感を伴い、しびれ、灼熱感、ほてりといった愁訴が多い。下肢脱力感も訴え、膀胱直腸障害を伴うことがある。)  (第27回 問題59) 問題32 腰背部痛の原因で生命の危険をきたすのはどれか。  1.腰部脊柱管狭窄症  2.子宮内膜症  3.尿管結石  4.解離性大動脈瘤  (解答4)  (第14回 問題75) 問題33 先天性股関節脱臼について誤っている記述はどれか。  1.女児に多い。  2.開排制限がある。  3.大腿内側の皮膚溝が非対称となる。  4.内反足を伴う。  (解答4)  (第2回 問題79) 問題34 先天性股関節脱臼について誤っている記述はどれか。  1.女児に多い。  2.オルトラニー徴候を認める。  3.大腿内側皮膚溝は非対称となる。  4.幼児期には腰椎後彎を認める。  (解答4)  (解説 股関節が脱臼している場合、開排位で大腿骨頭を脱臼させたり整復したりすると轢音が触知される。この脱臼と整復の順序の違いでオルトラニー徴候とバーローテスト陽性とがある。))  (第9回 問題79) 問題35 先天性股関節脱臼について誤っている記述はどれか。  1.下肢の短縮がみられる。  2.大腿内側皮膚溝は非対称となる。  3.屈曲外転時にクリック音が触知される。  4.幼児期に腰椎後弯を認める。  (解答4)  (第16回 問題71) 問題36 生後3か月の発育性股関節形成不全の患児でみられるのはどれか。  1.アリス徴候  2.トレンデレンブルグ徴候  3.ドレーマン徴候  4.フローマン徴候  (解答1)  (解説 トレンデレンブルグ徴候は、発育性股関節形成不全(先天性股関節脱臼)の幼児期にみられる症状である。 アリス徴候:発育性股関節形成不全(先天性股関節脱臼)でみられる。仰臥位で両膝を屈曲させ、両下腿をそろえると、脱臼側で膝の位置が低くなる徴候。 トレンデレンブルグ徴候:先天性股関節脱臼でみられる。股関節外転筋力の低下で低下側とは反対側の骨盤が下がる徴候。 ドレーマン徴候:大腿骨頭すべり症を調べる検査。患者を仰向けに寝かせ、患部側の脚の膝を曲げ、その膝を股関節に近づけるように真っ直ぐ曲げていく。正常ならば、ほぼ身体の正中線と平行に膝先が真っ直ぐ胸に向かっていくが、大体骨頭すべり症があると、膝先が身体の外側に自然とずれてしまう。この状態を ドレーマン徴候陽性という。) フローマン徴候:尺骨神経まひの検査法。母指内転筋の筋力低下を長母指屈筋が代償するため、母指と示指で物を挟むときに母指IPの過屈曲を生じ、母指、示指のつまみ運動ができない徴候。  (第25回 問題58) 問題37 形態異常の組み合わせで正しいのはどれか。  1.先天性股関節脱臼 ーー 処女歩行遅延  2.先天性内反足 ーー X脚  3.生理的内反膝 ーー O脚  4.外反母指 ーー 間歇性跛行  (解答1)  (解説 O脚とは病的なものを意味し、生理的なものには用いない。)  (第7回 問題81) 問題38 外反母趾について正しいのはどれか。  1.凹足に発症することが多い。  2.足の内在筋の弱化は認めない。  3.第1中足趾節関節は上方に突出する。  4.バニオンは滑液包の腫脹である。  (解答4)  (第22回 問題76) 問題39 第4・5腰椎間椎間板ヘルニアの症状で正しいのはどれか。  1.膝蓋腱反射消失  2.ラセーグ徴候陽性  3.アキレス腱反射消失  4.母指底屈力低下  (解答2)  (解説 第4・第5腰椎椎間板ヘルニアでは第5腰神経が障碍される。)  (第5回 問題78) 問題40 第4−5腰椎椎間板ヘルニアについて正しいのはどれか。  1.ラセーグテスト陰性  2.膝蓋腱反射正常  3.下腿後面部の感覚鈍麻  4.大腿四頭筋萎縮  (解答2)  (第8回 問題80) 問題41 L4-L5椎間板ヘルニアについて正しい記述はどれか。  1.下肢症状は両側性に出現することが多い。  2.好発年齢は60歳代である。  3.下肢伸展挙上テストは陽性である。  4.膝蓋腱反射が減弱する。  (解答3)  (第21回 問題69) 問題42 L5-S1の椎間板ヘルニアの所見で誤っているのはどれか。  1.ラセーグ徴候陽性  2.膝蓋腱反射消失  3.アキレス腱反射消失  4.腓腹筋筋力低下  (解答2)  (第2回 問題80) 問題43 椎間板ヘルニアについて誤っているのはどれか。  1.脱出した髄核が神経根を圧迫する。  2.L5ーS1間のヘルニアでは大腿四頭筋の筋力が低下する。  3.単純エックス線写真で椎間腔は狭小化する。  4.再発を繰り返す患者には手術を行う。  (解答2)  (第3回 問題83) 問題44 腰椎椎間板ヘルニアで正しい記述はどれか。  1.中年以降の男性に好発する。  2.坐骨神経痛が頻発する。  3.第3−4腰椎間で最も多い。  4.知覚障害は出現しない。  (解答2)  (第12回 問題82) 問題45 下部腰椎椎間板ヘルニアで認めにくい記述はどれか。  1.坐骨神経痛を伴う。  2.ギックリ腰ではじまる。  3.大腿内側の知覚障害を認める。  4.髄核は後側方に脱出する。  (解答3)  (第13回 問題75) 問題46 頚椎後縦靱帯骨化症が多くみられる部位はどれか。  1.C1  2.C3  3.C5  4.C7  (解答3)  (第2回 問題75) 問題47 頸部後縦靱帯骨化症について誤っている記述はどれか。  1. 50歳以上に多い。  2. 原因はカルシウムの過剰摂取である。  3. 進行性の痙性四肢麻痺を起こす。  4. 転倒予防のための生活指導を行う。  (解答2)  (第19回 問題63) 問題48 頸椎症について正しいのはどれか。  1.脊髄症型では一側の肩甲背部の疼痛が起こる。  2.神経根型では深部反射亢進が起こる。  3.関連痛型では手術療法が第1選択である。  4.保存療法では頸椎牽引が有効である。  (解答4)  (第23回 問題65) 問題49 頸椎症性神経根症でみられるのはどれか。  1.握力低下  2.腱反射亢進  3.尿閉  4.病的反射  (解答1)  (解説 頸椎症には、障害の程度により頸椎症性神経根症と頸椎症性脊髄症とがある。神経根症の主な症状は、片側の上肢の限局した部分のしびれ、痛みと筋力低下、頸部や肩甲骨部の疼痛などである。このため、握力低下を呈する。所見として腱反射は減弱し、病的反射はみられない。また、神経根症では、脊髄症の特徴的な症状である手指巧緻運動障害、痙性歩行障害、膀胱直腸障害などもみられない。)  (第26回 問題58) 問題50 脊椎分離すべり症について正しい記述はどれか。  1.青少年にはみられない疾患である。  2.胸腰椎移行部に起こる頻度が高い。  3.上関節突起と下関節突起間に病変がみられる。  4.腰椎後弯が増強する。  (解答3)  (第20回 問題64) 問題51 脊椎分離症で誤っているのはどれか。  1.上下関節突起間に起こる。  2.腰椎下部に好発する。  3.初期より神経根症状を示す。  4.スポーツ選手に多い。  (解答3)  (第17回 問題66) 問題52 腰部脊柱管狭窄症について誤っている記述はどれか。  1.腰椎屈曲位で疼痛が軽減する。  2.間欠跛行がある。  3.下肢症状は片側性である。  4.安静時痛は少ない。  (解答3)  (第14回 問題74) 問題53 脊髄損傷の合併症とその処置との組合せで誤っているのはどれか。  1.呼吸麻痺 ーー 酸素マスク  2.過高熱 ーー 副腎皮質ステロイド薬  3.褥瘡 ーー 体位変換  4.尿閉 ーー 導尿  (解答1)  (解説 呼吸麻痺には気管内挿管が必要)  (第5回 問題77) 問題54 長期臥床による生体への影響で誤っているのはどれか。  1.骨のカルシウムの減少  2.脊柱支持筋力の低下  3.心拍出量の減少  4.酸素摂取量の増加  (解答4)  (第12回 問題72) 問題55 第6頚椎脱臼骨折による脊髄損傷患者の初期に見られるのはどれか。  1.呼吸停止  2.痙性麻痺  3.弛緩性麻痺  4.交替性麻痺  (解答3)  (解説 第6頚椎脱臼骨折では、横隔神経は損傷されないので横隔膜による呼吸は可能となる。)  (第1回 問題76) 問題56 頚髄損傷について誤っている記述はどれか。  1.上位頚髄損傷では呼吸障害がある。  2.下位頚髄損傷では排尿は正常である。  3.麻痺性イレウスを合併する。  4.体温調節の障害がある。  (解答2)  (第15回 問題68) 問題57 脊髄損傷の機能障害評価法で正しいのはどれか。  1.ブルンストロームステージ  2.バーセルインデックス  3.フランケル分類  4.ハミルトン評価尺度  (解答3)  (解説 脊髄損傷の評価尺度として、以下のような指標が挙げられる。  ・フランケル分類  ・改良フランケル分類  ・ASIA機能評価尺度  ・ASIAスコアニングシステム  ・ASIA運動スコア  ・頸椎損傷高位評価表 @  ・「フランケル分類」は、脊髄損傷の麻痺を評価するときにつかわれるものである。このフランケル分類を改良して、その後の経過によって一部さらに細分化しているのが「改良フランケル分類」である。  ・「ASIA機能評価尺度」はASIA(アメリカ脊髄障害協会)によって定められた脊椎障害の評価指標である。また「ASIAスコアニングシステム」は脊髄損傷の神経学的分類を評価するときに、「ASIA運動スコア」は運動機能をスコア化して評価するときに使われるもので、同じくASIAによって定められた指標である。  ・「頸椎損傷高位評価表」は損傷を受けた脊髄の位置と筋力の程度から分類をおこなう指標で、総合せき損センターが発表している。 こうした指標を使いながら、麻痺の程度、患者が持っている筋力などをあきらかにしていく。  ※フランケル分類  Complete〔完全麻痺〕、損傷高位以下の運動知覚完全麻痺。  Sensory only〔知覚のみ〕、運動完全麻痺で、知覚のみある程度保存。  Motor useless〔運動不全〕、損傷高位以下の筋力は少しあるが、実用性がない。  Motor useful〔運動あり〕、損傷高位以下の筋力の実用性がある。  Recovery〔回復〕、筋力弱化なく、知覚障害なく、括約筋障害なし)  (第27回 問題58) 問題58 骨折について、正しい記述はどれか。  1.粉砕骨折とは、複雑骨折のことである。  2.骨端部骨折では、関節の機能障害を生じやすい。  3.骨折部位を中心に約15pの副子を当てる。  4.骨に鋼線を刺入して、牽引する方法を介達牽引法という。  (解答2)  (第4回 問題87) 問題59 大腿骨頚部内側骨折について誤っているのはどれか。  1.老人に多い。  2.下肢は外旋位をとる。  3.骨頭への血行は保たれている。  4.骨癒合に長期間を要する。  (解答3)  (第3回 問題81) 問題60 高齢者の転倒しやすい理由でないのはどれか。  1.立ち直り反応の亢進  2.感覚機能の低下  3.関節可動範囲の制限  4.重心動揺の増大  (解答1)  (第12回 問題70) 問題61 高齢者に起こりやすい骨折で誤っているのはどれか。  1.上腕骨顆上骨折  2.橈骨遠位端骨折  3.腰椎圧迫骨折  4.大腿骨頸部骨折  (解答1)  (解説 上腕骨顆上骨折は小児の骨折中最も多い)  (第12回 問題71) 問題62 高齢者が起こしやすい骨折はどれか。  1.鎖骨骨折  2.上腕骨近位部骨折  3.上腕骨顆上骨折  4.上腕骨外顆骨折  (解答2)  (解説 若い人では、骨折しやすい部位について特定できませんが、高齢者では、手首、股関節部、脊椎、肩関節部などが代表的です。これは転倒によってわずかな外力で骨折を起こしやすい部位と一致しています。)  (第17回 問題65) 問題63 高齢者に多い骨折として適切でないのはどれか。  1.鎖骨骨折  2.上腕骨近位部骨折  3.脊椎圧迫骨折  4.大腿骨頸部骨折  (解答1)  (第18回 問題65) 問題64 発育期に多いスポーツ障害で適切でないのはどれか。  1.離断性骨軟骨炎  2.腰椎分離症  3.疲労骨折  4.内反足  (解答4)  (第16回 問題72) 問題65 脱臼の症状で誤っているのはどれか。  1.発赤  2.疼痛  3.変形  4.ばね様固定  (解答1)  (第2回 問題77) 問題66 外傷性脱臼について正しい記述はどれか。  1.関節包は破れていない。  2.ばね様固定を認める。  3.習慣性脱臼と陳旧性脱臼は同じである。  4.整復後痛みがなければ他動運動を開始する。  (解答2)  (第6回 問題81) 問題67 外傷性脱臼について正しい記述はどれか。  1.整復後直ちに運動を開始する。  2.頻度の高いのは肩関節である。  3.腫脹が治まってから整復する。  4.肘関節脱臼では血管損傷を合併することが多い。  (解答2)  (第11回 問題78) 問題68 肩関節脱臼で正しいのはどれか。  1.病的脱臼が多い。  2.後方脱臼が多い。  3.腕神経叢麻痺を起こす。  4.関節強直を起こす。  (解答3)  (解説 肩関節脱臼は多くは前方脱臼であり後方脱臼はまれである。合併症に肩甲臼蓋、上腕骨頭の骨折、神経血管損傷がある。)  (第20回 問題63) 問題69 外傷性肩関節脱臼について正しいのはどれか。  1.若年者の初回脱臼は反復性に移行しやすい。  2.高齢者では上腕骨大結節骨折の合併はまれである。  3.後方脱臼が最も多い。  4.整復後は可及的早期に可動域訓練を開始する。  (解答1) 解説 上腕骨頭のずれる方向によって前方脱臼、後方脱臼、下方脱臼(垂直脱臼ともいう)に分けられ、前方脱臼が全体の95%以上を占め、後方脱臼と下方脱臼はまれである。 できるだけ早い段階で脱臼した関節を元に戻すことが必要。整復を行った後、2ヶ月間程度は、脱臼を起こした方向に動かさないように固定することが大切である。完全に関節が治癒していない状態で頻繁に動かすと、関節包がきちんと修復されず、ちょっとした動作で脱臼を繰り返す「反復性肩関節脱臼」になってしまうため 充分注意が必要である。  (第24回 問題65) 問題70 胸郭出口症候群で適切な記述はどれか。  1.高齢者に多い。  2.前斜角筋による圧迫が原因となる。  3.動脈は圧迫されない。  4.上肢帯の筋力は症状と関連しない。  (解答2)  (第20回 問題62) 問題71 胸郭出口症候群の診断に有用なテストはどれか。  1.パトリックテスト  2.ライトテスト  3.ヤーガソンテスト  4.ブラガードテスト  (解答2)  (第7回 問題79) 問題72 膝半月板損傷で見られるのはどれか。  1.前方引き出し症状陽性  2.後方引き出し症状陽性  3.嵌頓症状  4.側方動揺性  (解答3)  (第1回 問題77) 問題73 膝関節のスポーツ外傷で誤っている組合せはどれか。  1.前十字靭帯損傷 ーー ラックマンテスト  2.内側側副靭帯損傷 ーー 外反動揺性  3.外側側副靭帯損傷 ーー 引き出し症状  4.半月板損傷 ーー マクマレーテスト  (解答3)  (解説 膝のスポーツ外傷では次の症状をみる。 半月板損傷ではマクマレーテストやアプレイの押しテストが陽性となる。ロッキング(嵌頓)現象・クリック音なども呈する。 十字靭帯損傷では前十字靱帯損傷が多く、ラックマンテストや前方引き出してすとが陽性となる。 側副靱帯損傷では内側側副靱帯損傷が多く、アプレイの引きテストや膝の外反・内反ストレステストが陽性となる。)  (第8回 問題84) 問題74 スポーツ障害の組合せで誤っているのはどれか。  1.衝突症候群 ーー 水泳肩  2.上腕骨外側上顆炎 ーー テニス肘  3.使いすぎ症候群 ーー 疲労骨折  4.絞扼性症候群 ーー 野球肘  (解答4)  (解説 スポーツ障碍は次のように分類される。 (1)オーバー・ユース症候群: 競技特有の動作の反復によっておこる過使用症候群で、野球肩・テニス肘・ランナー膝など (2)インピジメント症候群: 結節間溝部や肩峰下などの狭い骨の隙間などを腱や筋が走向するぶいで繰り返し衝撃を受けることによっておこるもので衝突症候群ともいわれる。 肩関節の外転・外旋位からの反復動作で起こることが多く、野球の投球動作・クロールなどの水泳・バレーボールのスパイクなどで肩峰下滑液包炎・上腕二頭筋長頭腱鞘炎・棘上筋腱などの腱板炎などをおこすことが多い。 (3)entrapment症候群(絞扼性症候群: 解剖学的特徴から神経が牽引・圧迫・絞扼などの機械的刺激を受けやすい部位におこる一種の末梢神経炎である。野球などの肩の運動で、大きなしかもスピードを要する競技によっておこる肩甲上神経炎・ランニング競技でシューズの不適正などによって第3第4趾間の背面に痛みをおこすモルトン病などがある。 (4)疲労骨折: 小外傷の反復による。下腿骨とくに脛骨におこりやすい。長距離走によるものは下3分の1に好発する。跳躍競技によるものは中央部に好発する。腰椎分離症の一部。)  (第7回 問題80) 問題75 下腿の区画と筋の組合せで正しいのはどれか。  1.前区画 ーー 長指屈筋  2.外側区画 ーー 後脛骨筋  3.深後区画 ーー 長腓骨筋  4.浅後区画 ーー ヒラメ筋  (解答4)  (解説 コンパートメント症候群:複数の筋がある部位では,いくつかの筋ごとに,骨,筋膜,筋間中隔などで囲まれた区画に分かれて存在する。その区画のことをコンパートメント(筋区画)という。骨折や打撲などの外傷が原因で筋組織などの腫脹がおこり,その区画内圧が上昇すると,その中にある筋,血管,神経などが圧迫され,循環不全のため壊死や神経麻痺をおこすことがある。これをコンパートメント症候群という。とくに多くの筋が存在する前腕,下腿や大腿部で起きやすい。  ・下腿は骨・筋膜・骨間膜・筋間中隔により、前側・外側・後側(浅層・深層)の4区画に分けられる。 @前側:前脛骨筋、長母指伸筋、長指伸筋 A外側:長・短腓骨筋 B浅後側:腓腹筋、ヒラメ筋、足底筋 C深後側:後脛骨筋、長母指屈筋、長指屈筋)  (第26回 問題57) 問題76 過度の動作と傷害の組合せで正しいのはどれか。  1.腰部前屈 ーー 腰部脊椎分離症  2.ジャンプ着地 ーー 膝蓋靱帯炎  3.ボールキック ーー 膝前十字靱帯損傷  4.バットの素振り ーー 手の舟状骨骨折  (解答2)  (第23回 問題64) 問題77 スポーツ中に肉ばなれを起こしやすいのはどれか。  1.大殿筋  2.大腰筋  3.前脛骨筋  4.腓腹筋  (解答4)  (第26回 問題60) 問題78 筋・腱疾患と運動機能検査の組合せで正しいのはどれか。  1.胸郭出口症候群 ーー ドロップアームサイン  2.腱板損傷 ーー ヤーガソンテスト  3.進行性筋ジストロフィー ーー ガワーズサイン  4.上腕骨外側上顆炎 ーー ファレンテスト  (解答3)  (第23回 問題62) 問題79 疾患と徒手検査との組合せで正しいのはどれか。  1.上腕骨外側上顆炎 ーー チェアテスト  2.胸郭出口症候群 ーー スピードテスト  3.手根管症候群 ーー ライトテスト  4.腱板炎 ーー ファレンテスト  (解答1)  (第22回 問題69) 問題80 徒手検査と疾患の組合せで正しいのはどれか。  1.トムゼンテスト ーー 頸肩腕症候群  2.ライトテスト ーー 肘部管症候群  3.ファレンテスト ーー 手根管症候群  4.ヤーガソンテスト ーー 腱板損傷  (解答3)  (第24回 問題63) 問題81 装具と疾患の組合せで正しいのはどれか。  1.ミルウォーキーブレース ーー 側弯症  2.ボストンブレース ーー 斜頸  3.デニスブラウン副子 ーー 発育性股関節形成不全(先天性股関節脱臼)  4.リーメンビューゲル装具 ーー 先天性内反足  (解答1)  (解説 デニスブラウン装具:内反足の治療過程においてしばしば用いられる。この装具は英国のデニスブラウンによって1930年前後に作られた。 構造:アルミの板をL字形に曲げ、足裏と踵にぴったりと当て、絆創膏で固定。次に、両側のアルミの足底の部分をアルミのバーで固定。固定の際には足が70度くらい外に向くようにする。  (第24回 問題64) 第2章 神経疾患 問題82 脳圧亢進時にみられない症状はどれか。  1.うっ血乳頭  2.頻脈  3.頭痛  4.嘔吐  (解答2)  (第16回 問題74) 問題83 脳血管障害で誤っているのは、どれか。  1.クモ膜下出血は、低血圧の人に多い  2.脳塞栓症は、心臓疾患の人に多い  3.脳血栓症は、脳梗塞の原因となる。  4.左側の脳血管障害は、失語症を伴うことが多い  (解答1)  (第1回 問題81) 問題84 脳血管障害について正しい記述はどれか。  1.一過性脳虚血発作は麻痺を残さない。  2.クモ膜下出血は慢性に発症する。  3.脳梗塞は若年者に多い。  4.脳血栓は過激な体動時に多い。  (解答1)  (第3回 問題85) 問題85 左大脳半球の脳卒中の症状で誤っているのはどれか。  1.対麻痺  2.共同偏視  3.失語  4.半身感覚障害  (解答1)  (第5回 問題84) 問題86 下方あるいは鼻先を見つめるような眼球共同偏視をきたす出血部位はどれか。  1.視床  2.橋  3.小脳  4.被殻  (解答1)  (解説 大脳病変で生じる水平性共同偏視は、刺激性の病変では病巣と反対の方向へ、破壊性の病変では病巣側へ向かう。 一方、橋の破壊性病変では、眼球は病巣と反対の方向に偏位する。 下方への垂直性共同偏視は、視床出血の際にみられ、両眼が鼻先をみつめたような型となる。 上方への共同偏視は、睡眠中や、てんかん発作のときなどにみられる。)  (第11回 問題86) 問題87 閉塞により同名半盲をきたしやすい血管はどれか。  1.前大脳動脈  2.中大脳動脈  3.後大脳動脈  4.椎骨動脈  (解答3 2)  (第14回 問題76) 問題88 脳梗塞の症候でみられないのはどれか。  1.片麻痺  2.項部硬直  3.失語症  4.感覚障害  (解答2)  (第6回 問題85) 問題89 細菌性髄膜炎の髄液検査所見で正しいのはどれか。  1.細胞数減少  2.蛋白低下  3.糖低下  4.髄液圧下降  (解答3)  (第11回 問題85) 問題90 感染による中枢神経疾患はどれか。  1.麻痺性痴呆  2.脊髄空洞症  3.パーキンソン病  4.脊髄小脳変性症  (解答1)  (解説 麻痺性地方(進行麻痺)は梅毒スピロヘータによる髄膜脳炎である。)  (第8回 問題85) 問題91 疾患と症状との組合せで正しいのはどれか。  1.単純ヘルペス脳炎 ーー 側頭葉症状  2.ポリオ ーー 痙性単麻痺  3.脊髄癆 ーー 膝蓋腱反射亢進  4.髄膜炎 ーー ロンベルグ徴候  (解答1)  (解説 ヘルペス脳炎は単純疱疹ウイルス感染による脳炎。 1)重篤な経過をとること、 2)病変部位が広範囲で、出血と壊死を主病変とし、好発部位は側頭部および前頭部であること、 3)封入体をニューロン、グリア細胞内にみとめることなどを特徴とする。) 78  (第9回 問題73) 問題92 聴神経鞘腫でみられにくいのはどれか。  1.顔面神経麻痺  2.嗅覚異常  3.耳鳴り  4.失調性歩行  (解答2) 聴神経鞘腫とは、聴神経の神経鞘から発生する成人の良性脳腫瘍。主に内耳道付近から発生し小脳橋角部を占拠する。小脳橋角部腫瘍の大部分は本腫瘍である。患側の耳鳴、難聴、眩暈、顔面知覚麻痺、顔面神経麻痺、小脳症状、言語障害、嚥下障害などを引き起こす。 また中脳水道や第四脳室を圧迫閉塞するため水頭症をきたす。摘出術により治癒する)  (第14回 問題77) 問題93 難聴を初発症状とすることが多いのはどれか。  1.神経膠腫  2.髄膜腫  3.神経鞘腫  4.下垂体腺腫  (解答3)  (第20回 問題83) 問題94 パーキンソン病の症状でないのはどれか。  1.筋強剛(固縮)  2.振戦  3.無動  4.難聴  (解答4)  (第3回 問題86) 問題95 パーキンソン病について誤っている記述はどれか。  1.50〜60歳代で初発する。  2.手指振戦は通常左右同時に出現する。  3.進行すると前傾前屈姿勢となる。  4.種々の自律神経症状がみられる。  (解答2)  (第16回 問題75) 問題96 パーキンソン病の振戦が最も起こりやすいのはどれか。  1.じっとしているとき  2.何か物を取ろうとするとき  3.字を書くとき  4.からだの前で手を保持するとき  (解答1)  (第17回 問題63) 問題97 パーキンソン病の非運動症状として適切なのはどれか。  1.視力障害  2.失語症  3.起立性低血圧  4.乏尿  (解答3)  (第18回 問題63) 問題98 オリーブ橋小脳萎縮症でみられないのはどれか。  1.パーキンソニズム  2.体幹失調  3.失語症  4.自律神経症状  (解答3)  (第13回 問題85) 問題99 ウィルソン病でみられないのはどれか。  1.肝硬変  2.対麻痺  3.構音障害  4.角膜輪  (解答2)  (解説 ウィルソン病とは、肝硬変,進行性錐体外路症状およびカイザー・フライシャー角膜輪を3主徴とする先天性銅代謝異常症で、常染色体性劣性遺伝である。)  (第10回 問題78) 問題100 ウィルソン病でみられないのはどれか。  1.片麻痺  2.カイザーフライシャー角膜輪  3.構音障害  4.肝硬変  (解答1)  (解説 ウィルソン病とは体内に過剰な量の銅が存在し、これにより肝臓および神経系の損傷を含むさまざまな影響が起こる遺伝的疾患である。 腹部の膨隆、脾腫、皮膚または目の黄染(黄疸)、吐血 脱力、腕あるいは手の振戦、四肢の異常な肢位(ジストニー)言語障害、錯乱または譫妄、痴呆などをしめす。 徴候と検査ではカイザー- フライシャー輪(虹彩の回りのさび色あるいは茶色の輪)、眼球の運動制限 肝臓あるいは脾臓の異常(肝硬変及び肝臓壊死を含む)、協調運動の障害、筋のコントロールの喪失、筋の振戦、認知および知的機能の喪失、記憶喪失、錯乱(譫妄または痴呆)その他の中枢神経系の異常 血清セルロプラスミン値の低値、銅の血中濃度低値、尿中の銅の高値を示し、 溶血性貧血あるいは白血球数の減少がみられることもある。)  (第15回 問題65) 問題101 筋萎縮性側索硬化症の症状で誤っているのはどれか。  1.深部反射の減弱  2.線維束性攣縮  3.嚥下障害  4.バビンスキー反射陽性  (解答1)  (解説 筋萎縮性側索硬化症は中年以降に発症し,筋萎縮と線維束攣縮を主徴とする原因不明の疾患で,男性に多くみられる.病理所見は,脊髄前角細胞および延髄運動核の変性と,錐体路の変性である.よって筋萎縮部位では深部反射は減弱するが他の部位では錐体路症状としての深部反射の亢進がみられることもある。よってこの中では1がだとうであろう。)  (第5回 問題88) 問題102 筋萎縮性側索硬化症でみられない症候はどれか。  1.線維束攣縮  2.深部反射亢進  3.筋力低下  4.不随意運動  (解答4)  (解説 臨床的には不随意運動は錐体外路障碍によって生ずる者を意味する。よって線維束攣縮は不随意運動ではない。)  (第8回 問題86) 問題103 筋萎縮性側索硬化症でみられるのはどれか。  1.膀胱直腸障害  2.感覚障害  3.嚥下障害  4.眼球運動障害  (解答3)  (第23回 問題58) 問題104 筋萎縮性側索硬化症で最も侵されやすい脳神経核はどれか。  1.動眼神経核  2.三叉神経運動核  3.顔面神経核  4.舌下神経核  (解答4)  (解説 筋萎縮性側索硬化症の病理所見は、脊髄前角細胞および延髄運動核の変性と、錐体路の変性である。)  (第13回 問題72) 問題105 脊髄空洞症で障害されない感覚はどれか。  1.痛覚  2.温覚  3.触覚  4.冷覚  (解答3)  (第2回 問題78) 問題106 アルツハイマー病で適切な記述はどれか。  1.大脳皮質に老人斑を認める。  2.病初期からゲルストマン症候群がみられる。  3.片麻痺がみられる。  4.まだら認知症が特徴的である。  (解答1)  (解説 ゲルストマン症候群とは、手指失認、左右障害、失算、失書の4症状からなる症候群であって、優位半球(大多数では左半球)の頭頂葉・後頭葉病変、とくに角回領域の病変により発現する。 これら4症状のみを呈する例は少なく、これに他の高次神経機能障害を伴ったり、逆に2〜3の症状しかみられない例のほうが多い。 まだら認知症は、血管性認知症の特徴である。)  (第20回 問題76) 問題107 認知症の初期症状として人格障害が特徴的なのはどれか。  1.アルツハイマー病  2.レビー小体型認知症  3.脳血管性認知症  4.ピック病  (解答4)  (解説 レビー小体型認知症:初老期または老年期に発病し、慢性、進行性の経過をとる精神疾患で、基本症状はパーキンソン症状である。)  (第18回 問題62) 問題108 認知症の症状とその原因となる病態の組合せで正しいのはどれか。  1.トイレ以外で放尿する …… 失行  2.テレビのリモコンが使えない …… 失認  3.「財布がない」と大騒ぎをする …… 記銘力障害  4.料理ができない …… 見当識障害  (解答3)  (解説 選択肢の正答  ・トイレ以外で放尿する:見当識障害  ・テレビのリモコンが使えない:失行  ・料理ができない:失行 認知症では、記銘力(新しいことをおぼえる力)が低下するため、昔の記憶は保たれていても、とくに近時記憶(長期記憶のなかで数分から数時間ほど保たれる記憶)が失われてしまう。 「財布がない」と大騒ぎするのは、財布を数分から数時間前に何処に置いたかを忘れてしまったためであり、これは、記銘力障害によるものである。   ・認知症は、脳の認知機能が著しく低下した状態である。認知機能というのは、記憶、言語、理解、判断、論理、計算、遂行、注意など、「自分や周囲を正確に認識し、きちんと実行するための知的機能」といえる。 認知症の症状は、もの忘れ(記憶障害)、失語、失行、失認、遂行障害といった種々な形であらわれる。  ・認知機能の低下:認知症の初期段階では「もの忘れ」が目立つ。(記銘力障害)  ・今、いる場所、日付や時間、話している相手などを認識できなくなる。(見当識障害)  ・言語を理解したり正しく話すことなどに支障をきたす。(失語)  ・身についていた動作や行動などが目的どおりに行えなくなる。(失行)  ・見たもの、聞いたものなどを正確に認識できなくなる。(失認)  ・判断力や注意力が低下して、物事の計画・実行が円滑にできなくなる。(遂行機能障害)など。)  (第27回 問題72) 問題109 アスペルガー症候群に伴わないのはどれか。  1.知的障害  2.反復行動  3.特定分野への強いこだわり  4.社会的コミュニケーション障害  (解答1)  (解説 アスペルガー症候群は、自閉症にみられる特徴(社会性発達の質的障害、コミュニケーションの質的障害、興味や活動の偏り)を共通の類似点として持っている。しかし、自閉症では知的障害や言語発達に遅れを伴うことがあるが、アスペルガー症候群ではそれらはみられない。知的レベルが正常であり、言葉の発達に遅れはないことなどから、一見すると「ちょっと変わった人」程度に認識されることもある。しかし、アスペルガー症候群の人が社会生活を送る際に困難さを伴う点においては自閉症と相違はなく、治療を行うことはとても重要である。 アスペルガー症候群と自閉症には重複する部分も多く、近年は「自閉症スペクトラム」としてひとつの疾患概念に含めて考えられるようになってきている。アメリカ精神医学会による最新診断マニュアル(DSM-5)からアスペルガー症候群は削除されている。)  (第27回 問題66) 問題110 痴呆が認められない疾患はどれか。  1.アルツハイマー病  2.脳血管障害  3.正常圧水頭症  4.神経症  (解答4)  (解説 正常圧水頭症は記銘力障害、歩行障害、失禁を三主徴とし、画像上、脳室の拡大を認めるが、頭蓋内圧は正常範囲にあり、シャント手術により症候が改善するという特徴をもつ、)  (第5回 問題87) 問題111 痴呆が出現しない疾患はどれか。  1.小脳橋角部腫瘍  2.ハンチントン舞踏病  3.アルツハイマー病  4.ウイルソン病  (解答1)  (第8回 問題87) 問題112 伝染力のある痴呆性疾患はどれか。  1.ビンスワンゲル病  2.ピック病  3.クロイツフェルト・ヤコブ病  4.正常圧水頭症  (解答3)  (解説 ビンスワンゲル病とは、慢性高血圧患者にみられる進行性の器質性痴呆の一型。 病気の始りはふつう40〜50歳代に至る間で、経過は進行性で2〜3年にわたる。その間に痙攣や焦点性神経症状も出現する。 ピック病とは、初老期痴呆の一つ、50歳代の初老期に好発する。)  (第12回 問題87) 問題113 重症筋無力症について正しい記述はどれか。  1.筋の易疲労性を呈する。  2.男性に多い。  3.血清クレアチンキナーゼが上昇する。  4.遺伝性疾患である。  (解答1)  (第15回 問題69) 問題114 進行性筋ジストロフィーについて誤っている記述はどれか。  1.遺伝性疾患である。  2.デュシェンヌ型は青年期に発病する。  3.骨格筋の萎縮を生じる。  4.登はん性起立がみられる。  (解答2)  (第2回 問題73) 問題115 筋緊張性ジストロフィーの症状で誤っているのはどれか。  1.筋トーヌスの亢進  2.ミオトニア  3.性腺萎縮  4.白内障  (解答1)  (解説 筋緊張性ジストロフィーとは、多組織の障害を示す常染色体性優性の遺伝性疾患である。 四肢、舌の筋強直現象(ミオトニー)をはじめ、顔面筋、頸部、上下肢の筋萎縮と脱力が主徴である。 前頭部脱毛、性腺機能低下などの多系統内分泌機能障害、糖尿病がみられ、白内障、心筋障害が頻発する。)  (第9回 問題72) 問題116 デュシェンヌ型筋ジストロフィーについて正しいのはどれか。  1.女性に多い。  2.関節の拘縮のため踵足になる。  3.ガワーズ徴候がみられる。  4.血清CK値は正常である。  (解答3)  (第22回 問題63) 問題117 症状と原因との組合せで、誤っているのはどれか。  1.腱反射消失 ーー 錐体路障害  2.知能障害 ーー 大脳皮質萎縮  3.失語症 ーー 高次脳機能障害  4.筋萎縮 ーー 前角細胞変性  (解答1)  (第4回 問題84) 問題118 神経疾患について正しい組合せはどれか。  1.脳虚血発作 ーー 脳圧亢進  2.脊髄空洞症 ーー 失語症  3.進行性麻痺 ーー 血管けいれん  4.脳腫瘍 ーー 乳頭浮腫  (解答4)  (第6回 問題74) 問題119 ギラン・バレー症候群の症状でないのはどれか。  1.四肢の脱力  2.片側の顔面麻痺  3.嚥下障害  4.呼吸障害  (解答2)  (解説 顔面麻痺は両側性)  (第2回 問題76) 問題120 ギラン・バレー症候群で見られない症状はどれか。  1.急性発症  2.四肢脱力  3.髄液の蛋白細胞解離  4.振戦  (解答4)  (第3回 問題80) 問題121 ギラン・バレー症候群で誤っているのはどれか。  1.意識障害  2.顔面神経麻痺  3.感冒様前駆症状  4.四肢麻痺  (解答1)  (第6回 問題87) 問題122 ギラン・バレー症候群で誤っているのはどれか。  1.髄液蛋白減少  2.四肢脱力  3.深部反射減弱  4.顔面神経麻痺  (解答1)  (解説 ギランバレー症候群では髄液タンパク細胞解離がみられる。)  (第8回 問題71) 問題123 ギラン・バレー症候群について正しい記述はどれか。  1.中枢神経障害である。  2.対称性の四肢脱力がみられる。  3.髄液検査で細胞数の増加を認める。  4.自然軽快は少ない。  (解答2)  (第21回 問題82) 問題124 錐体外路系疾患はどれか。  1.筋萎縮性側索硬化症  2.重症筋無力症  3.舞踏病  4.アルツハイマー病  (解答3)  (第7回 問題87) 問題125 不随意運動のみられない疾患はどれか。  1.舞踏病  2.ウイルソン病  3.筋萎縮性側索硬化症  4.アテトーゼ  (解答3)  (第6回 問題73) 問題126 神経疾患と症状との組合せで誤っているのはどれか。  1.パーキンソン病 ーー 無動  2.進行性筋ジストロフィー症 ーー 筋強剛(固縮)  3.脊髄空洞症 ーー 感覚解離  4.アテトーゼ ーー 不随意運動  (解答2)  (解説 脊髄空洞症: 脊髄内に膠細胞による組織で境された細長い空洞が存在するもので,臨床的には知覚解離(温痛覚は失われるが,触覚は残っている)がみられる. アテトーゼ: ある姿勢を維持したり,運動を行おうとする時に現れる不随意運動.顔面,手,指などに認められることが多く,一般に不規則なゆっくりとした動きで,精神的緊張,疲労時などに増悪する.睡眠時,休息時などでは現れない.病因は基底核とくに線条体の病変に由来するとみられている.)  (第7回 問題86) 問題127 疾患と症状との組合せで、誤っているのはどれか。  1.ウイルソン病 ーー 羽ばたき震顫  2.脊髄空洞症 ーー 感覚解離  3.筋萎縮性側索硬化症 ーー 筋力低下  4.パーキンソン病 ーー 視力障害  (解答4)  (第4回 問題82) 問題128 神経疾患とその診断に有用な検査との組合せで正しいのはどれか。  1.アルツハイマー病 ーー 筋電図検査  2.ギラン・バレー症候群 ーー 髄液検査  3.筋萎縮性側索硬化症 ーー 頭部CT検査  4.脊髄空洞症 ーー 神経生検  (解答2)  (解説 ギランバレー症候群では、たんぱくさいぼうかいり(髄液の蛋白量増加があるにもかかわらず、細胞数の増加がない)をみる。)  (第11回 問題87) 問題129 神経疾患と所見との組合せで正しいのはどれか。  1.多発性硬化症 ーー 髄液蛋白減少  2.多発性神経炎 ーー 痙性麻痺  3.脊髄癆 ーー 腱反射亢進  4.シャイ・ドレーガー症候群 ーー 起立性低血圧  (解答4)  (解説 シャイ・ドレーガー症候群: 40〜60歳に発病し,慢性進行性の経過を示す.男性に多くみられる.症状は陰萎で始まることが多く,ついで起立性の低血圧(立ちくらみ,目まい,失神発作など),排尿排便障害(膀胱,直腸括約筋のトーヌスの異常),瞳孔異常が出現する.また構音障害,失調,振戦,硬直などの小脳症状やParkinson様症状もみられる.病理学的には,脊髄中間外側核の神経細胞の脱落,変性がみとめられるほか,小脳,大脳基底核,黒質,オリーブ核などにも変性がみられる.)  (第7回 問題85) 問題130 疾患と病変部位との組合せで誤っているのはどれか。  1.筋萎縮性側索硬化症 ーー 脊髄前角  2.ポリオ ーー 脳幹網様体  3.重症筋無力症 ーー 神経筋接合部  4.パーキンソン病 ーー 中脳黒質  (解答2)  (第12回 問題86) 問題131 罹患神経と疾患との組合せで正しいのはどれか。  1.正中神経 ーー 手根管症候群  2.視神経 ーー ギラン・バレー症候群  3.動眼神経 ーー ベル麻痺  4.腓骨神経 ーー 梨状筋症候群  (解答1)  (第7回 問題72) 問題132 症候群と神経との組合せで正しいのはどれか。  1.肘部管症候群 ーー 橈骨神経  2.手根管症候群 ーー 正中神経  3.梨状筋症候群 ーー 大腿神経  4.足根管症候群 ーー 総腓骨神経  (解答2)  (第22回 問題75) 問題133 手根管症候群について誤っているのはどれか。  1.正中神経低位麻痺  2.母指球筋の萎縮  3.母指の対立運動障害  4.骨間筋の萎縮  (解答4)  (解説 骨間筋の萎縮は尺骨神経麻痺でみられる。)  (第10回 問題82) 問題134 手根管症候群の原因とならないのはどれか。  1.妊娠  2.甲状腺機能亢進症  3.関節リウマチ  4.糖尿病  (解答2)  (解説 手根管症候群は女性に多いこと、閉経後や妊娠時にみられることなどホルモンとの肝経が深いのではないかと考えられている。)  (第12回 問題81) 問題135 手根管症候群で誤っている記述はどれか。  1.関節リウマチが原因となる。  2.ティネル徴候が陽性となる。  3.ファーレンテストは陽性となる。  4.神経伝導速度は正常である。  (解答4)  (第15回 問題66) 問題136 フローマン徴候がみられるのはどれか。  1.正中神経麻痺  2.腋窩神経麻痺  3.橈骨神経麻痺  4.尺骨神経麻痺  (解答4)  (第21回 問題76) 問題137 ベル麻痺の症候でみられないのはどれか。  1.兎眼  2.味覚障害  3.聴覚過敏  4.顔面痛覚鈍麻  (解答4)  (解説 顔面神経はアブミ骨筋を支配していることより、これが麻痺すると聴覚過敏となる。)  (第6回 問題88) 問題138 末梢性顔面神経麻痺でみられる症状はどれか。  1.嗅覚障害  2.対光反射消失  3.顔面知覚低下  4.味覚障害  (解答4)  (第21回 問題81) 問題139 ラムゼイハント症候群で正しい記述はどれか。  1.顔面神経麻痺が起こる。  2.深部反射が亢進する。  3.呼吸筋麻痺が起こる。  4.味覚は正常である。  (解答1)  (解説 ラムゼイハント症候群: 耳介とその周辺の頸部、後頭部のヘルペスがあり、神経痛様の疼痛を伴い、顔面神経の麻痺、聴神経の症状(難聴、耳鳴、眩暈)の三徴候を示す。)  (第7回 問題73) 問題140 特発性三叉神経痛で正しい記述はどれか。  1.若年者に多い。  2.一日中シクシク痛む。  3.疼痛を誘発する部位がある。  4.内服薬は無効である。  (解答3)  (第17回 問題83) 問題141 特発性三叉神経痛について正しいのはどれか。  1.若年者に多い。  2.前駆症状を伴う。  3.罹患枝は第2枝が多い。  4.痛みは持続的である。  (解答3)  (第22回 問題81) 問題142 群発頭痛について正しいのはどれか。  1.女性に多い  2.ドライアイを伴う  3.両側性である  4.片頭痛発作時の治療に準じる  (解答4)  (第19回 問題81) 問題143 片頭痛について正しいのはどれか。  1.50歳代に多い。  2.閃輝暗点がみられる。  3.痛みは非拍動性である。  4.入浴が有効である。  (解答2)  (第22回 問題82) 問題144 前駆症状を伴うのはどれか。  1.緊張型頭痛  2.片頭痛  3.三叉神経痛  4.大後頭神経痛  (解答2)  (第13回 問題86) 第3章 口腔疾患 問題145 歯周病の増悪因子でないのはどれか。  1.喫煙  2.舌炎  3.妊娠  4.糖尿病  (解答2)  (解説 喫煙:歯周病菌と戦う白血球の機能が低下してしまう。歯肉に酸素や栄養を供給するのに大切な血管が、タバコのニコチンにより収縮してしまう。肉を修復するために必要な線維芽細胞の働きが抑制される。歯と歯肉の境目にある溝の中の酸素が不足し、酸素が大嫌いな歯周病菌にとって繁殖しやすい環境を作ってしまう。 妊娠:初期のつわりのひどい時期は歯ブラシを口に入れただけで吐き気をもよおすことも多く、どうしても歯みがきが怠りがちになり、歯周病になりやすい状態である。 糖尿病:高血糖により免疫力が低下。歯周病菌にかかりやすくなる。高血糖により歯茎の血管が傷んでいるためダメージを受けやすく、歯周病を悪化させやすい。歯周病菌が血液に入り込んで全身にわたり、血糖コントロールに悪影響を及ぼすため、糖尿病悪化につながる。)  (第25回 問題62) 問題146 う歯について誤っているのはどれか。  1.微生物によって産出される酸が歯を脱灰する。  2.食事中の糖の量に関係する。  3.唾液の流出が少ないとう歯に成りやすい。  4.C1(1度)で痛みを生じる。  (解答4)  (第1回 問題70) 問題147 う歯の要因でないのはどれか。  1.口腔内細菌  2.食物  3.歯の質  4.年齢  (解答4)  (第9回 問題78) 第4章 消化器疾患 問題148 胃潰瘍について誤っている記述はどれか。  1.女性より男性に多い。  2.好発部位は胃の大弯である。  3.エックス線像でニッシェがみられる。  4.ヘリコバクター・ピロリの感染と関係がある。  (解答2)  (解説 胃潰瘍の好発部位は胃角部および胃角部小彎である。)  (第17回 問題69) 問題149 ダンピング症侯群を起こす原因はどれか。  1.胃切除  2.過敏性腸症侯群  3.食道炎  4.虫垂炎  (解答1)  (解説 ダンピング症候群とは胃切除または胃腸吻合術を受けた患者の食後に起こり、心窩部膨満感、悪心,嘔吐などの消化器症状と、脱力感、動悸、頻脈、発汗などの循環失調症状を伴う一連の症状に対してつけられた用語である。食物が吻合孔から空腸内に急速に墜落(dump)するため生じると考えられている。)  (第4回 問題76) 問題150 胃切除後症候群の症状でないのはどれか。  1.冷や汗  2.腹痛  3.下痢  4.嚥下障害  (解答4)  (解説 胃切除後症候群とはダンピング症侯群のことである。)  (第7回 問題74) 問題151 胃切除術後のダンピング症候群の所見で誤っているのはどれか。  1.冷汗  2.腹痛  3.高血糖  4.下痢  (解答3)  (第21回 問題74) 問題152 過敏性腸症候群について正しい記述はどれか。  1.下血を見ることが多い。  2.便秘と下痢とを繰り返すタイプがある。  3.発熱を繰り返す。  4.ストレスとは無関係である。  (解答2)  (第3回 問題78) 問題153 過敏性腸症候群でよくみられるのはどれか。  1.発熱  2.嘔吐  3.下痢  4.血便  (解答3)  (第24回 問題70) 問題154 潰瘍性大腸炎の特徴でないのはどれか。  1.粘血便  2.敷石状病変  3.全周性潰瘍  4.中毒性巨大結腸  (解答2)  (解説 敷石状病変はクローン病の特徴である。)  (第18回 問題75) 問題155 潰瘍性大腸炎の合併症でないのはどれか。  1.口腔内アフタ  2.ブドウ膜炎  3.結節性紅斑  4.痔瘻  (解答4)  (解説 潰瘍性大腸炎は、アフタ性潰瘍、ぶどう膜炎、結節性紅斑、壊疽性膿皮症、関節縁、原発性硬化性胆管炎などの消化管外病変がしばしば認められる。)  (第20回 問題66) 問題156 クローン病の合併症はどれか。  1.巨大舌  2.唾液減少  3.手掌紅斑  4.痔瘻  (解答4)  (解説 クローン病は原因不明の難病で、主として口腔から肛門までの消化管全域に、非連続性の炎症および潰瘍を起こす原因不明の疾患である。 本疾患における病変は消化管の粘膜から漿膜までの全層を侵し、進行すると腸管が狭くなる狭窄によって腸閉塞をきたすことや、腸管に穴のあく穿孔や瘻孔、それらに膿が溜まった膿瘍ができることがある。特に、回腸末端から盲腸にかけての回盲部に好発する。 若年層での発症が顕著であり欧米先進国での患者数が圧倒的に多いため、食生活の欧米化、即ち動物性蛋白質や脂質の摂取が関係しているとも考えられている。)  (第15回 問題72) 問題157 痔瘻を合併しやすいのはどれか。  1.過敏性腸症候群  2.急性細菌性腸炎  3.潰瘍性大腸炎  4.クローン病  (解答4)  (解説 クローン病の症状:潰瘍性大腸炎とほぼ同様で、腹痛・発熱・血性下痢・体重減少(高度の栄養障害)等であり、潰瘍性大腸炎と異なるのは痔瘻等の肛門病変を伴うことと、びらんや潰瘍が非連続性にみられることである。)  (第25回 問題69) 問題158 腸閉塞症について誤っている組合せはどれか。  1.閉塞性腸閉塞 ーー 糞塊  2.絞扼性腸閉塞 ーー 腸捻転  3.麻痺性腸閉塞 ーー 下痢  4.腸重積 ーー 血便  (解答3)  (第2回 問題82) 問題159 麻痺性イレウスの症状で誤っているのはどれか。  1.嘔吐  2.腹痛  3.下痢  4.膨満感  (解答3)  (第19回 問題66) 問題160 最も治りやすい肝炎はどれか。  1.A型肝炎  2.B型肝炎  3.C型肝炎  4.劇症肝炎  (解答1)  (第2回 問題83) 問題161 肝炎について正しい記述はどれか。  1.A型肝炎は慢性化しやすい。  2.急性B型肝炎は慢性化しやすい。  3.C型肝炎は慢性化しやすい。  4.A型肝炎は輸血で起こりやすい。  (解答3)  (第3回 問題79) 問題162 肝炎の感染経路で正しいのはどれか。  1.A型肝炎は血液で感染する。  2.B型肝炎は性行為で感染する。  3.C型肝炎は生鮮魚介類の摂取で感染する。  4.E型肝炎は母子感染する。  (解答2)  (第27回 問題71) 問題163 ウイルス性肝炎に関して正しい記述はどれか。  1.A型は輸血で感染する。  2.B型はDNAウイルスによる。  3.C型はワクチンで予防できる。  4.E型は慢性化しやすい。  (解答2)  (第18回 問題68) 問題164 C型急性肝炎について正しい記述はどれか。  1.経口感染である。  2.高熱がみられる。  3.慢性化はない。  4.劇症化はまれである。  (解答4)  (第15回 問題73) 問題165 A型肝炎について誤っているのはどれか。  1.ワクチンにより予防できる。  2.集団発生を起こす。  3.劇症化しやすい。  4.経口感染する。  (解答3)  (解説 激症化しやすいのはB型肝炎である。)  (第9回 問題80) 問題166 B型肝炎について正しい記述はどれか。  1.成人の初感染は慢性化しやすい。  2.HBe抗原陽性では感染力が弱い。  3.垂直感染がみられる。  4.慢性肝炎からは肝硬変に進展しにくい。  (解答3)  (第16回 問題64) 問題167 C型肝炎で適切でない記述はどれか。  1.経口感染する。  2.食欲不振がある。  3.肝腫大がある。  4.肝硬変に移行しやすい。  (解答1)  (第6回 問題77) 問題168 肝硬変で誤っているのはどれか。  1.肝が肥大する。  2.食道静脈瘤を生じる。  3.手掌紅斑を生じる。  4.腹水を生じる。  (解答1)  (第1回 問題74) 問題169 肝硬変の症状でないのはどれか。  1.皮膚線条  2.手掌紅斑  3.メズサの頭  4.クモ状血管腫  (解答1)  (解説 皮膚線条とはある疾患や状態にともない帯状または線状を呈する皮膚の異常をいい、妊娠肥満クッシング症候群やステロイド外用薬長期乱用などでみられる。)  (第10回 問題79) 問題170 肝性昏睡にみられない症状はどれか。  1.はばたき振戦  2.傾眠傾向  3.アンモニア口臭  4.下肢対麻痺  (解答4)  (第2回 問題81) 問題171 胆石症で適切でないのはどれか。  1.コレステロール結石  2.ビリルビン結石  3.アルカリフォスファターゼ値低下  4.黄疸  (解答3)  (解説 アルカリフォスファターゼ値は肝疾患癌の骨転移肺梗塞腎臓癌などで上昇。)  (第6回 問題75) 問題172 急性膵炎で誤っている記述はどれか。  1.飲酒家に多い。  2.血清アミラーゼ値が下降する。  3.尿中アミラーゼ値が上昇する。  4.激烈な心窩部痛がある。  (解答2)  (第2回 問題84) 問題173 急性膵炎の原因で最も多いのはどれか。  1.胆石  2.アルコール多飲  3.脂質異常症  4.膵癌  (解答2)  (第27回 問題70) 問題174 慢性膵炎で正しい記述はどれか。  1.胆石によるものが多い。  2.便秘が多い。  3.腹部超音波検査で石灰化像がみられる。  4.病初期より糖尿病が発症する。  (解答3)  (第21回 問題62) 問題175 膵臓癌で適切でない記述はどれか。  1.体重減少がある。  2.食欲不振がある。  3.心窩部痛を起こしやすい。  4.血清アミラーゼ値が低下する。  (解答4)  (第6回 問題76) 問題176 膵癌について誤っている記述はどれか。  1.膵腺房細胞から発生することが多い。  2.高齢の男性に多い。  3.血清腫瘍マーカーとしてCA19−9を用いる。  4.膵頭部癌では閉塞性黄疸をきたしやすい。  (解答1)  (第13回 問題78) 問題177 膵癌について正しいのはどれか。  1.膵体部に好発する。  2.内分泌腫瘍が多い。  3.膵尾部癌では早期に症状が現れる。  4.CA19−9は診断的価値が高い。  (解答4)  (第22回 問題62) 問題178 膵管上皮由来の膵臓癌でみられないのはどれか。  1.黄疸  2.背部痛  3.低血糖  4.CEA陽性  (解答3)  (解説 腫瘍マーカーとは、癌の進行とともに増加する生体因子のことである。主に血液中に遊離してくる因子を抗体を使用して検出する。また、生検検体や摘出された腫瘍の病理組織標本を免疫染色し、腫瘍の確定病理診断や組織型の鑑別に用いられる。 多くの腫瘍マーカーは健康人であっても血液中に存在するので、腫瘍マーカー単独で癌の存在を診断できるものはPSA(前立腺癌のマーカーに用いる)など少数であるといわれている。しかし、癌患者の腫瘍マーカーを定期的に検査することは、再発の有無や病勢、手術で取りきれていない癌や画像診断で見えない程度の微小な癌の存在を知る上で、確実ではないが有用な方法である。 代表的な腫瘍マーカーと主な陽性疾患としては、 肝臓癌:α‐フェトプロテイン(AFP) 大腸癌:胎児性抗原(CEA) 膵臓癌:膵癌細胞抗原(CA19-9) 卵巣および精巣の腫瘍:人絨毛性ゴナドトロピン(HCG) 前立腺癌:前立腺特異抗原(PSA)  (第15回 問題74) 問題179 正しいのはどれか。  1.A型肝炎は細菌の感染による。  2.B型肝炎は血液を介して感染する。  3.急性膵炎では血清アミラーゼ値が下降する。  4.胆石は水に溶解しやすい。  (解答2)  (第1回 問題73) 問題180 下痢の原因疾患でないのはどれか。  1.過敏性腸症候群  2.大腸炎  3.虫垂炎  4.クローン病  (解答3)  (第7回 問題75) 問題181 脱水を起こしやすいのはどれか。  1.腸閉塞  2.大腸ポリープ  3.胃下垂  4.食道憩室  (解答1)  (解説 腸閉塞:何らかの原因で小腸や大腸の中を食べたものやガスが通過できなくなり、腸の内容物が肛門方向に運ばれないため、それによって激しい腹痛などを引き起こす病気。別名イレウスとも呼ばれる。 症状が悪化すると、嘔吐や腸管の吸収障害により、腸内で水分が正常に吸収されなくなり、著しい脱水と電解質異常をきたす。  (第24回 問題71) 問題182 40歳の肥満女性。右季肋部の疼痛と発熱、黄疸が認められた。最も考えられるのはどれか。  1.膵尾部癌  2.総胆管結石  3.腎結石  4.肝硬変  (解答2)  (第14回 問題68) 問題183 正しい組み合わせはどれか。  1.流行性耳下腺炎 ーー ムンプスウイルス感染  2.消化性潰瘍 ーー 大腸菌感染  3.虫垂炎 ーー ビタミンC欠乏  4.イレウス ーー アレルギー  (解答1)  (第1回 問題72) 問題184 疾患と原因との組合せで正しいのはどれか。  1.マロリー・ワイス症候群 ーー 喫煙  2.潰瘍性大腸炎 ーー ヘリコバクター・ピロリ菌  3.過敏性腸症候群 ーー 免疫異常  4.ポイッ・イェガース症候群 ーー 遺伝  (解答4)  (解説 マロリー・ワイス症候群とは、嘔吐により噴門近傍部の粘膜に裂創が生じ、大量吐血をきたしたものを総称してよぶ。 ポイッ・イェガース症候群とは、消化管の特殊なポリポーシス。1)口唇、口腔粘膜、指趾などに色素沈着、2)胃、小腸、大腸に消化管ポリポーシス、3)遺伝性を有する、の三徴候をもつ。)  (第14回 問題67) 問題185 疾患と検査との組合せで誤っているのはどれか。  1.胆石症 ーー 超音波検査  2.急性膵炎 ーー 内視鏡検査  3.大腸癌 ーー 便潜血反応  4.肝癌 ーー CT検査  (解答2)  (第8回 問題75) 問題186 疾患と危険因子との組合せで正しいのはどれか。  1.肝細胞癌 ーー ウイルス感染  2.喉頭癌 ーー 細菌感染  3.大腸癌 ーー 高繊維食摂取  4.肺癌 ーー 飲酒  (解答1)  (第11回 問題79) 第5章 呼吸器疾患 問題187 症状とその軽減体位との組合せで誤っているのはどれか。  1.うっ血性心不全 ーー 起坐位  2.一側性気胸 ーー 患側上位の側臥位  3.一側性胸水 ーー 健側上位の側臥位  4.腹痛 ーー 仰臥位  (解答4)  (第9回 問題83) 問題188 呼吸とその原因との組合せで誤っているのはどれか。  1.頻呼吸 ーー 脳圧亢進  2.クスマウル大呼吸 ーー 糖尿病性アシドーシス  3.起坐呼吸 ーー 心不全  4.チェーン・ストークス呼吸 ーー 尿毒症  (解答1)  (解説 頻呼吸は、発熱時や肺炎、心不全、髄膜炎、尿毒症などでみられる。 脳圧亢進では、徐呼吸(呼吸緩徐)やビオー呼吸などがみられる。 クスマウル大呼吸は異常呼吸のパターンの一つで,ゆっくりとした深く大きい呼吸.吸気のほうが呼気より長い.糖尿病や尿毒症など,代謝性アシドーシスにみられる. 起坐呼吸は、気管支喘息や左心不全でみられる。 チェーンストークス呼吸は浅く数の少ない呼吸から深く数の多い呼吸に移行し,ついで再び浅くなり呼吸停止の状態になり,これを反復する.周期性呼吸の一つであり,脳が酸素欠乏状態にあるときや,器質的障害があって呼吸中枢の感受性が低下しているときに起こる。尿毒症、心臓病、腎臓病、脳圧亢進時、麻酔薬の中毒などでみられる。)  (第8回 問題74) 問題189 急性肺炎の検査所見で、誤っているのはどれか。  1.赤沈亢進  2.CRP陽性  3.好中球増多  4.血小板増多  (解答4)  (解説 1〜3で炎症の存在を示し、好中球の増加は細菌感染も意味している。)  (第4回 問題72) 問題190 細菌性肺炎で変化しないのはどれか。  1.赤血球数  2.CRP値  3.赤血球沈降速度  4.白血球数  (解答1)  (第12回 問題83) 問題191 マイコプラズマ肺炎で正しい記述はどれか。  1.ウイルス性の疾患である。  2.水痘様の発疹が出る。  3.頑固な咳を伴う。  4.成人に感染しない。  (解答3)  (解説 @マイコプラズマ肺炎はウイルスと細菌の中間に位置する 病原体であるマイコプラズマ・ニューモニエの感染でおこる肺炎である。 A流行はほぼ4年ごとの周期性を示し、6〜7カ月にわたり遷延する(最近この周期性にかげりがみられてきている)。 B小児・若年成人が中心で、1才以下には比較的少ない。熱発で発症し長引く、しつこい乾いた咳が特徴である。 C胸部レントゲン写真は特徴的ではなく、間質性肺炎(気管支肺炎)と大葉性肺炎との混合したパターンを示す。 D職場内・家族内感染の傾向が強い。 E経過は一般に良好で、必ずしも入院加療は必要ではないが、合併症のある時には入院治療が必要である。 F肺炎マイコプラズマは心筋炎・心外膜炎、中耳炎、鼓膜炎、多形紅斑(かなり多い)、ステーブン・ジョンソン症候群、髄膜炎、脳炎、多発神経炎、寒冷凝集素症、血小板減少症など多彩な病変を起こすこともある。)  (第9回 問題70) 問題192 マイコプラズマ肺炎で正しい記述はどれか。  1.老年者に頻度が高い。  2.潜伏期は2〜3日である。  3.消化器症状はみられない。  4.乾性咳が多い。  (解答4)  (第20回 問題70) 問題193 肺結核について正しいのはどれか。  1.肺炎球菌の感染により発症する。  2.発熱することはない。  3.胸部X線検査は診断に有用である。  4.ステロイドホルモンが治療に有効である。  (解答3)  (第1回 問題78) 問題194 肺結核について正しいのはどれか。  1.接触感染の頻度が高い。  2.一次結核症の頻度が高い。  3.クオンティフェロン法は診断に用いられる。  4.糖尿病合併患者では再発率が低い。  (解答3)  (解説 クォンティフェロン法は結核の診断で用いる血液検査である。結核の代表的検査としてツベルクリン検査があるが、BCG接種を行っている国ではツベルクリン検査は陽性となることが多い。クォンティフェロン法はBCGの影響を受けることなく結核の感染の有無を評価できる。)  (第22回 問題64) 問題195 肺結核の診断に用いられないのはどれか。  1.BCG  2.喀痰検査  3.胸部エックス線検査  4.ツベルクリン反応  (解答1)  (第12回 問題85) 問題196 肺結核を疑う症状で適切でないのはどれか。  1.胸痛  2.喀痰  3.微熱  4.咳嗽  (解答1)  (第17回 問題71) 問題197 肺抗酸菌症について正しいのはどれか。  1.結核患者は届け出る必要はない。  2.咳が4週間以上持続している場合は肺結核を考慮する。  3.抗結核薬は1剤を投与する。  4.非結核性抗酸菌症も結核と同様に隔離する必要がある。  (解答2)  (解説 肺抗酸菌症:結核を含めた菌類によっておこる感染症の総称。原因菌として結核と非結核性抗酸菌(MAC)の2つがある。 非結核性抗酸菌(MAC):結核との大きな違いは、ヒトからヒトへ感染しないこと、病気の進行が緩やかであること、抗結核薬があまり有効でないことなどがある。結核同様、ほとんどは肺の病気である。結核の減少とは逆に発病者が増えてきており、確実に有効な薬がないため、患者数は蓄積され、重症者も多くなってきている。また、HIV感染者への感染(エイズ合併症)が問題になっている。日本で最も多いのはMAC菌(マイコバクテリウム・アビウム・イントラセルラーレ)で、約80%を占める。 結核発生届けの義務:活動性の結核が確認された場合、医師及び病院の管理者は感染症法に基づき、直ちに最寄りの保健所長を経由して都道府県知事に届け出なければならないと定められている。 結核を疑うべき事項:咳等の症状が2週間以上続くとき・胸部レントゲン写真などで、浸潤影や空洞を認めるとき・微熱、全身倦怠感、食欲不振、体重減少などが持続し、感染症が疑われるとき 結核薬:排菌陽性者→服用期間は、基本的に6ヵ月(個人の病状や経過によって長くなることがある)。 通常の場合、まずは2ヶ月、4種類の抗結核薬(リファンピシン・イソニアジド・ピラジナミド・ストレプトマイシンまたはエタンブトール)を内服する。その後の4カ月は2剤を(リファンピシン・イソニアジド)を内服する。  (第25回 問題65) 問題198 呼吸器感染症について正しいのはどれか。  1.上気道炎の治療は主に抗菌薬である。  2.65歳以上の高齢者には肺炎球菌ワクチンが推奨されている。  3.インターフェロンγ遊離試験は非結核性抗酸菌症で陽性となる。  4.日本の結核患者数は先進国の中では少ない。  (解答2)  (解説 成人肺炎球菌ワクチンには2種類あり、現在、定期接種となっているのは23価肺炎球菌ワクチン(23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン)である。 定期接種では、B類疾病(個人予防を目的とする感染症)の一つに・成人用肺炎球菌ワクチン(高齢者が対象)として位置づけられていて、「日本呼吸器学会. 成人肺炎診療ガイドライン2017」では、65歳以上の高齢者には成人肺炎球菌ワクチンの接種が強く推奨されている。)  (第26回 問題66) 問題199 肺気腫の発症に最も関与する疾患はどれか。  1.胸膜炎  2.気胸  3.肺癌  4.慢性気管支炎  (解答4)  (解説 肺気腫とは呼吸細気管支から末梢の肺胞腔が拡張または破壊により,内腔が異常に拡大している状態をいい、咳嗽・喀痰・呼吸困難を主徴とする。)  (第3回 問題69) 問題200 肺癌の検査法で適切でないのはどれか。  1.超音波検査  2.CT検査  3.MRI検査  4.PET(ポジトロンCT)検査  (解答1)  (第21回 問題71) 問題201 肺癌について正しいのはどれか。  1.死亡数は女性が多い。  2.骨転移はまれである。  3.小細胞癌が最も多い。  4.受動喫煙は危険因子である。  (解答4)  (第26回 問題62) 問題202 中皮腫と関連するのはどれか。  1.塩蔵食品  2.アルコール  3.アスベスト  4.アセトアルデヒド  (解答3)  (解説 中皮腫とは、中皮細胞由来の腫瘍の総称であり、良性中皮腫と、悪性中皮腫の2種がある。特に問題になるのが悪性中皮腫である。悪性中皮腫は胸膜または腹膜にがん細胞が形成される疾患である。多くの場合、アスベスト(石綿)の曝露が原因とされている。曝露から発病までの期間は、一般的に30〜40年くらいといわれる。)  (第26回 問題61) 問題203 肺気腫について、誤っている記述はどれか。  1.ビール樽状胸郭を示す。  2. 1秒率が低下する。  3.肺野のエックス線透過性が亢進する。  4.動脈血酸素分圧が上昇する。  (解答4)  (第4回 問題71) 問題204 肺気腫について正しい記述はどれか。  1.肺胞の胞隔に線維化をきたす。  2.CO2ナルコーシスをきたす。  3.呼気は短縮する。  4.肺機能検査で残気量が減少する。  (解答2)  (第21回 問題70) 問題205 肺気腫について正しいのはどれか。  1.漏斗胸がみられる。  2.呼吸音が減弱する。  3.吸気が延長する。  4.残気量が減少する。  (解答2)  (解説 漏斗胸:胸骨やろっ骨が陥凹して胸の中央が漏斗(ろうと)のようにくぼむ病気で、小児期に発症する胸郭の変形。遺伝が関係している場合もあり、くる病、マルファン症候群、骨形成不全症などさまざまな疾患の一症状として出現することがあるが、その一方で全く遺伝的関係のない場合もある。 肺気腫の症状及び検査所見:自覚症状→労作時の息切れから始まる。息切れは次第に進行し、安静時にもみられるようになる。 その他の呼吸器系の症状→持続する咳嗽・喀痰、呼吸促迫、呼吸音の減弱、呼気の延長等 その他の症状→体重減少、樽状胸、ばち指等 X線およびCT検査→肺の過膨張、横隔膜の平低化、滴状心等 肺機能検査→残気量の増加、肺活量・1秒量・1秒率の低下 その他の検査→血液中酸素分圧の低下(低酸素血症)、炭酸ガスの増加(高炭酸ガス血症)、打診上鼓音  (第24回 問題72) 問題206 肺気腫の原因として適切でないのはどれか。  1.加齢  2.肺癌  3.慢性気管支炎  4.喫煙  (解答2)  (第6回 問題79) 問題207 肺気腫の病変部位でないのはどれか。  1.気管支  2.終末細気管支  3.呼吸細気管支  4.肺胞  (解答1)  (第19回 問題69) 問題208 慢性気管支炎で、誤っている記述はどれか。  1.喫煙により悪化する。  2.気道抵抗が増加する。  3.湿性ラ音が聴取される。  4.高熱を伴う。  (解答4)  (第4回 問題73) 問題209 慢性気管支炎について誤っている記述はどれか。  1.1か月以上持続する気管支炎をいう。  2.閉塞性呼吸器疾患である。  3.主な症状は湿性の咳嗽である。  4.治療として禁煙が重要である。  (解答1)  (第13回 問題82) 問題210 慢性気管支炎について正しい記述はどれか。  1.拘束性呼吸器疾患である。  2.若年者に多い。  3.喫煙が発病の原因となる。  4.乾性の咳嗽を認める。  (解答3)  (第14回 問題69) 問題211 COPDで正しいのはどれか。  1.喫煙は関与しない。  2.安静時の呼吸困難が特徴である。  3.肺機能検査では閉塞性障害が特徴である。  4.発作時に気管支狭窄音を伴う。  (解答3)  (解説 慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは、従来、慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた疾患の総称である。主に、タバコに含まれる有害物質を長期に吸入曝露することで生じた肺・気管支の炎症性疾患である。喫煙習慣を背景に中高年に発症する生活習慣病といえる。 COPDの肺機能検査では閉塞性障害が特徴であり、1秒率・1秒量の低下が著名である。 主な症状として、労作時呼吸困難、慢性の咳嗽や痰がある。一部の患者では、喘鳴や発作性呼吸困難など喘息様症状を合併する場合もある。)  (第27回 問題65) 問題212 気管支喘息について正しい記述はどれか。  1.若年者より老人に多い。  2.低酸素血症をきたしやすい。  3.人口呼吸は禁忌である。  4.予後は良好である。  (解答2)  (第7回 問題83) 問題213 気管支喘息について誤っている記述はどれか。  1.気道の炎症がみられる。  2.気道の狭窄を呈する。  3.発作時は咳嗽・息苦しさがみられる。  4.肺機能検査では拘束性障害を示す。  (解答4)  (解説 拘束性換気障害とは、肺‐胸郭系のコンプライアンスの低下により起こる換気障害をいう。臨床的にはパーセント肺活量の低下により判定できる。胸膜肥厚、胸水貯留、胸郭変形、間質性肺疾患は拘束性障害をきたす。 閉塞性換気障害とは、気道抵抗の上昇により起こる換気障害である。臨床的には1秒率の低下により判定できる。肺気腫、慢性気管支炎、気管支喘息、汎細気管支炎は閉塞性障害をきたす。)  (第17回 問題70) 問題214 成人の気管支喘息について正しいのはどれか。  1.患者数は減少傾向にある。  2.症状は昼間に起こりやすい。  3.治療は吸入ステロイド薬が中心である。  4.治癒率は50%である。  (解答3)  (解説 気管支喘息は、現在大人も子どもも増加傾向にある。成人の気管支喘息は、過去30年間で約3倍にも増加したといわれている。発作が起こりやすい時間は、深夜から早朝である。 吸入ステロイド薬は、喘息の基本病態である気道の炎症をおさえる効果が強力で、 副作用が少ないことから世界的に喘息治療の第一選択薬として位置づけられている。成人の治癒率は10%以下である。)  (第25回 問題64) 問題215 肺炎について正しいのはどれか。  1.原因はウイルス感染が多い。  2.若年者は高齢者と比較して死亡する危険性が高い。  3.肺炎球菌ワクチンの接種が推奨されている。  4.マイコプラズマ肺炎では湿性咳嗽が多い。  (解答3)  (解説 肺炎球菌ワクチン:厚生労働省の推奨により、2014年(平成26年)10月1日から、高齢者(65歳以上)に向けた肺炎球菌ワクチンの定期接種が行われるようになった。 肺炎球菌は、さまざまある肺炎の病原菌の中でも特に病原性が強く、肺炎のおよそ半数は、この肺炎球菌によるものといわれている。しかも、肺炎は日本人の死因第3位であり、その多くが65歳以上の高齢者であることから、厚生労働省では肺炎球菌ワクチンの定期接種を推奨するようになった。 肺炎:原因としては肺炎球菌によるものが最も多い。高齢者では重症化することが多く、予後が悪い。肺炎による死亡数は死因の第3位である。 マイコプラズマ肺炎:15〜20歳程度の若年者に多くみられる肺炎で、4年に1度流行する傾向がある。原因は肺炎マイコプラズマの感染である。症状の特徴は頑固な乾性咳が数カ月にわたり持続することで、睡眠が妨げられることもある。  (第24回 問題67) 問題216 急性間質性肺炎について正しい記述はどれか。  1.若年者に多い。  2.肺コンプライアンスが低下する。  3.細菌感染が原因である。  4.予後は比較的良好である。  (解答2)  (解説 肺は血液中のガスを大気中のものと交換する器官であり、大気を取り込む肺胞と毛細血管とが接近して絡み合っている。それらを取り囲んで支持している組織が間質である。 通常、肺炎といった場合には気管支もしくは肺胞の炎症であり、中でも細菌の感染によるものを指す。間質性肺炎の場合は支持組織に起こった炎症であり、肺胞性の肺炎とは異なった症状・経過を示す。大きな特徴は2つである。 肺コンプライアンスの低下: 肺の支持組織が炎症を起こして肥厚することで、肺の膨張・収縮が妨げられる。肺活量が低下し、空気の交換速度も遅くなる。 ガス交換能の低下: 間質組織の肥厚により毛細血管と肺胞が引き離される。その結果、血管と肺胞の間でのガス交換(拡散)効率が低下し、特に酸素の拡散が強く妨げられることになる。 症状としては、呼吸困難や呼吸不全が主体となる。また、肺の持続的な刺激により咳がみられ、それは痰を伴わない乾性咳嗽である(痰は気管支や肺胞の炎症で分泌されるため)。 肺線維症に進行すると咳などによって肺が破れて呼吸困難や呼吸不全となり、それを引きがねとして心不全を起こし、やがて死に至ることも多い。 診察上特徴的なのは胸部聴診音で、パチパチという捻髪音 fine crackleが知られる。これはマジックテープをはがす音に似ているため、マジックテープのメーカー(ベルクロ社)にちなんでベルクロラ音とも呼ばれる。また、呼吸器障害を反映してばち指のみられることもある。 単純X線撮影および胸部CTではすりガラス様陰影 ground-grassが特徴的である。これは、比較的一様に濃度が上がった、ぼやっとした肺陰影である。進行すると線維化を反映して蜂巣状を呈するようになっていく。診断は画像診断でほぼ確定することができる。 呼吸生理学検査では、肺活量、一秒率、一酸化炭素拡散能の低下がみられる。これは重症度判定の目安になる。 血液検査では、非特異的だがLDH、血沈の上昇が知られる。特異性の高い所見としてはSP-A、SP-D、KL-6の上昇があり、これは炎症の活動度の判定や治療効果の判定に信頼性が高い。 硝子膜形成、II型上皮の腫大・増生、肺胞壁への炎症細胞浸潤がみられる。末期には蜂窩肺となる 炎症の抑制を目的としてステロイドや免疫抑制剤が使用されるが、奏功しない場合も多い。また、感染が原因である場合これらは増悪を招くおそれがある。 予後は、タイプにもよるが、進行性で治療に抵抗性のものでは数ヶ月で死に至るものもある。慢性的に進行した場合は10年以上生存することも多い。マイコプラズマ肺炎など一過性の感染によるものの場合は感染の終息とともに回復する。 原因としては、ウイルス、マイコプラズマの感染により間質性肺炎を来すことがある。特にマイコプラズマによるものは頻度も高く、マイコプラズマ肺炎と呼ばれテトラサイクリン、マクロライドなどの抗生物質が有効である。 関節リウマチ、全身性強皮症、皮膚筋炎、多発性筋炎、MCTDなど線維化を来す膠原病の一症候として間質性肺炎が出現する頻度が高い。これらの疾患では間質性肺炎が致命的となることも多い。 強い放射線を浴びて発症することがある。画像診断程度の線量ではまず発生することはなく、放射線療法程度の強い被爆に起こる。照射野に一致した四角い炎症像を呈することが特徴。 薬剤が原因となるものとしては、ブレオマイシンなどの抗癌剤、漢方薬の小柴胡湯、インターフェロン、抗生物質などによるものがよく知られている。これらが疑われたときには原因薬剤の速やかな中止が第一となる。 中毒としては、パラコート中毒の際に細胞障害の結果起きることがある。この場合、パラコートの細胞障害作用には酸素が働いているため酸素投与は絶対禁忌となる。 以上に挙げた明確な原因を持たないものは特発性間質性肺炎(IIP: Ideopathic Interstitial Pneumonitis)と呼ばれる。)  (第15回 問題71) 問題217 肺線維症でみられないのはどれか。  1.胸痛  2.乾性咳嗽  3.息切れ  4.肺活量減少  (解答1)  (第13回 問題83) 問題218 特発性肺線維症をきたす危険因子でないのはどれか。  1.喫煙  2.過食  3.薬剤  4.感染  (解答2)  (第18回 問題69) 問題219 特発性肺線維症について誤っている記述はどれか。  1.60歳代に多い。  2.細菌性肺炎に含まれる。  3.重篤な呼吸障害を生じる。  4.肺胞隔壁に炎症・線維化をきたす。  (解答2)  (第20回 問題69) 問題220 肺癌と関係ないのはどれか。  1.ギラン・バレー症候群  2.ホルネル症候群  3.上大静脈症候群  4.嗄声  (解答1)  (第5回 問題69) 問題221 肺癌の隣接臓器への浸潤による症状でないのはどれか。  1.嚥下障害  2.散瞳  3.嗄声  4.頸部静脈怒張  (解答2)  (解説 ホルネル症候群では、縮瞳となる。)  (第10回 問題71) 問題222 原発性肺癌が頸部交感神経節に浸潤した場合にみられるのはどれか。  1.うっ血乳頭  2.血痰  3.眼裂狭小  4.女性化乳房  (解答3)  (解説 肺癌が頸部交感神経節に浸潤して交感神経麻痺を引き起こし、ホルネル症候群があらわれる。ホルネル症候群とは、縮瞳、眼瞼下垂(眼裂狭小)、眼球陥凹を三大徴候とする症候群。)  (第16回 問題66) 問題223 ホルネル症候群がみられやすいのはどれか。  1.食道癌  2.胃癌  3.大腸癌  4.肝臓癌  (解答1)  (解説 食道癌の初期では無症状である。固形物を食べたときに、のどのつかえから初めて気がつくことがよくある。これは癌が少し大きくなって食道の内側が狭くなったためである。数週間もすると軟らかい食物や水分も飲みこみづらくなる。この状態が続くと食欲はあっても体重が減少してくる。癌が進行すると周囲のさまざまな神経、組織、器官を障害する。腫瘍が反回神経を障害すると嗄声、頸部交感神経節を障害するとホルネル症候群を呈する。)  (第26回 問題69) 問題224 肺癌の診断に有用でないのはどれか。  1.喀痰検査  2.気管支ファイバースコピー  3.肺CT検査  4.スパイログラフィー  (解答4)  (解説 スパイログラフィーとは呼吸運動を記録する方法である。)  (第10回 問題83) 問題225 肺癌の所見と浸潤部位との組合せで誤っているのはどれか。  1.嗄声 ーー 反回神経  2.顔面浮腫 ーー 上大静脈  3.縮瞳 ーー 迷走神経  4.呼吸困難 ーー 気管支  (解答3)  (第19回 問題70) 問題226 肺癌患者にみられる所見と浸潤部位の組合せで正しいのはどれか。  1.嗄声 ーー 交感神経  2.顔面浮腫 ーー 上大静脈  3.縮瞳 ーー 反回神経  4.腰痛 ーー 横隔神経  (解答2)  (解説 嗄声→反回神経が障害され声帯が麻痺して起こる。 縮瞳→交感神経の障害により起こる(ホルネル症候群)。ホルネル症候群の3主徴:縮瞳・眼裂狭小・眼球後退 腰痛→骨への転移でみられる。)  (第25回 問題61) 問題227 気胸を疑う必要のある症状は、どれか  1.刺激性の咳  2.嘔気  3.呼吸数減少  4.めまい  (解答1)  (第1回 問題79) 問題228 原発性自然気胸について誤っているのはどれか。  1.若年者に多い。  2.肥満者に多い。  3.喫煙者に多い。  4.再発率が高い。  (解答2)  (第16回 問題65) 問題229 気胸について正しい記述はどれか。  1.突然嗄声が出現する。  2.肥満は危険因子である。  3.自然気胸は成人女性に多い。  4.緊張性気胸は緊急処置が必要となる。  (解答4)  (解説 緊張性気胸は胸腔に漏れ出した空気が対側の肺や心臓を圧迫し、頻脈、低血圧、チアノーゼ、冷汗等のショック症状を呈する緊急度が高い気胸。) 問題72) 問題230 自然気胸について正しいのはどれか。  1.女性に多い。  2.肥満者が多い。  3.胸痛をきたすことが多い。  4.緊張性気胸となることはない。  (解答3)  (第23回 問題71) 第6章 循環器疾患 問題231 心電図では、診断できない病態はどれか。  1.心房細動  2.心臓弁膜症  3.期外収縮  4.狭心症  (解答2)  (第4回 問題70) 問題232 心電図で異常Q波が出現する疾患はどれか。  1.心筋梗塞  2.狭心症  3.急性心膜炎  4.慢性収縮性心膜炎  (解答1)  (解説 心筋梗塞の心電図検査ではST上昇,異常Q波,陰性T波の経時的変化が特徴的である.)  (第10回 問題75) 問題233 虚血性心疾患の危険因子(リスク要因)はどれか。  1.蛋白尿  2.不整脈  3.高尿酸血症  4.高脂血症  (解答4)  (第6回 問題80) 問題234 心房中隔欠損症で誤っている記述はどれか。  1.欠損は卵円孔型が多い。  2.肺動脈領域に収縮期雑音を聴取する。  3.右房の拡大がみられる。  4.肺血流量が体血流量より少ない。  (解答4)  (第19回 問題68) 問題235 ファロー四徴症で認められないのはどれか。  1.肺動脈狭窄  2.大動脈騎乗  3.右室肥大  4.大血管転位  (解答4)  (解説 ファロー四徴症とは、肺動脈狭窄、心室中隔欠損、右心室肥大、大動脈騎乗の4つの奇形を合併している疾患である。)  (第18回 問題74) 問題236 心房細動について正しいのはどれか。  1.若年者で罹患率が高い。  2.僧帽弁狭窄症は原因となる。  3.くも膜下出血の発症リスクとなる。  4.心電図では異常Q波の出現が特徴である。  (解答2)  (解説 心房細動:正常な人の脈は「トン、トン、トン、トン」と規則正しいリズムを刻んでいるが、心房細動ではこの脈の間隔が不規則となる。年齢が上がるにつれて発生率が高くなり、女性よりも男性に多く発生する。 心房細動を起こしやすいのが、僧帽弁狭窄症と僧帽弁閉鎖不全症である。僧帽弁に障害があり強い逆流があると、心臓の左心房にかかる負担が大きくなる。そのため長期に放置すると、左心房の壁が傷み心房細動が起こりやすくなる。 心房細動が持続すると心房内に血液の流れがよどみ、血栓(血液の塊)ができやすくなる。特に左房でできた血栓が脳にとび脳の主要な血管(脳動脈)が閉塞されると脳梗塞(脳塞栓)を引き起こしてしまう。脳梗塞の約30%が心房細動によるといわれている。 心筋梗塞の心電図所見:ST上昇,異常Q波,冠性T波等(異常Q波は心筋梗塞の既往をしめす所見となって残る)  (第24回 問題68) 問題237 房細動に合併しやすい脳血管障害はどれか。  1.脳血栓症  2.脳塞栓症  3.脳出血  4.クモ膜下出血  (解答2)  (第9回 問題74) 問題238 脳塞栓を起こしやすい不整脈はどれか。  1.心房細動  2.心室細動  3.期外収縮  4.房室ブロック  (解答1)  (第4回 問題81) 問題239 心不全について正しいのはどれか。  1.左心不全では下肢の浮腫は顕著である。  2.左心不全では臥位で症状が軽快する。  3.心拍出量が低下する。  4.血中ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)値が低下する。  (解答3)  (解説 心不全:心臓の働きが衰えた状態を「心不全」と総称して呼んでいる。さまざまな理由で心臓が持つポンプ機能が低下し、血液を送りだす力が弱まる(心拍出量の低下)と、全身に送りだされる血液の量も減少する。 それにより息切れ・体のだるさ・むくみ・呼吸困難・疲れやすいといった症状がおこり、それらが発症している病態を心不全と言う。 なお、むくみや呼吸困難は心臓の機能が低下することで、血液がうっ滞して起こる。 下肢の浮腫を特徴とするのは右心不全である。右心室の機能が低下すると、全身から右心房に戻ってきた静脈血を肺動脈に拍出できなくなり、全身に血液が溜まる。すると、下肢の浮腫や肝臓腫大などの症状として現れる。左心不全では、起坐呼吸で症状が軽快する(仰臥位では静脈還流量が増加することにより、 肺うっ血が強くなるため、夜間就寝中に呼吸困難を自覚するようになる)。 ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP):主に心室から分泌されるホルモン。このホルモンは、血管拡張や利尿作用を及ぼし、体液(血液)量や血圧の調節を行っている。 心臓に負担がかかると、増加するため、血中濃度を測定することで心不全や心肥大といった心臓病の診断・早期発見が可能になる。20年ほど前から臨床検査項目となっている。 心臓から分泌されるホルモンにもかかわらず「脳性」というのは、初めて発見されたのがブタの脳からだったためと言われる。)  (第25回 問題66) 問題240 僧帽弁狭窄症について正しい記述はどれか。  1.梅毒によるものが多い。  2.肺うっ血を生じることは少ない。  3.心房細動を起こしやすい。  4.左心室の拡張を伴う。  (解答3)  (第3回 問題70) 問題241 僧帽弁狭窄症について正しいのはどれか。  1.先天性が多い。  2.心拍出量は増加する。  3.左房圧は低下する。  4.心房細動の合併が多い。  (解答4)  (第23回 問題67) 問題242 僧帽弁狭窄症について正しいのはどれか。  1.男性に多い。  2.先天性が多い。  3.心拍出量が増加する。  4.心房細動の合併が多い。  (解答4)  (第26回 問題68) 問題243 大動脈弁狭窄症で誤っているのはどれか。  1.拡張期雑音  2.左室肥大  3.肺うっ血  4.心拍出量低下  (解答1)  (解説 拡張期雑音は、僧帽弁狭窄、動脈弁閉鎖不全で聴かれる。)  (第17回 問題75) 問題244 大動脈弁狭窄症でみられるのはどれか。  1.収縮中期のクリック音  2.オープニングスナップ  3.遅脈  4.大脈  (解答3)  (第20回 問題74) 問題245 心臓弁膜疾患と症状との組合せで誤っているのはどれか。  1.僧帽弁狭窄症 ーー 起坐呼吸  2.僧帽弁閉鎖不全症 ーー 易疲労性  3.大動脈弁狭窄症 ーー 失神発作  4.大動脈弁閉鎖不全症 ーー 拡張期血圧上昇  (解答4)  (第13回 問題76) 問題246 心臓弁膜症と聴診所見との組合せで正しいのはどれか。  1.僧帽弁閉鎖不全症 ーー 頸動脈雑音  2.大動脈弁閉鎖不全症 ーー 拡張期雑音  3.僧帽弁狭窄症 ーー 収縮期雑音  4.大動脈弁狭窄症 ーー ランブル  (解答2)  (解説 心臓弁膜症と聴診所見との関係は 僧帽弁狭窄症:I音の亢進、僧帽弁開放音(II音の後)、拡張期ランブル、前収縮期雑音、グラハム・スティール雑音がある 僧帽弁閉鎖不全症:I音の低下、II音の幅広い分裂、III音の聴取、拡張期ランブル、全収縮期雑音 大動脈弁狭窄症:収縮期駆出性雑音、II音の奇異性分裂、駆出音、IV音があることもある 大動脈弁閉鎖不全症:II音の亢進、III音聴取、拡張期灌水様雑音、収縮期駆出性雑音、オースティンフリント雑音 心房中隔欠損症:収縮期駆出性雑音、II音固定性分裂、拡張期ランブル 心室中隔欠損症:全収縮期雑音、II音の病的分裂、III音、拡張期ランブル、グラハムスティール雑音)  (第18回 問題67) 問題247 拡張型心筋症で誤っている記述はどれか。  1.原因は不明である。  2.胸部レントゲンは診断上有用である。  3.心電図で特徴的所見がある。  4.心筋の生検が診断の決め手となる。  (解答3)  (第2回 問題72) 問題248 閉塞性肥大型心筋症でみられるのはどれか。  1.大動脈圧上昇  2.突然死  3.胸部大動脈瘤  4.肺動脈弁狭窄症  (解答2)  (解説 閉塞性肥大型心筋症は、大動脈弁付近の壁肥厚により心室からの血液流出炉が狭窄する疾患なので、 1.、 3.、 4.は考えにくい。)  (第20回 問題67) 問題249 細菌性心内膜炎の所見で誤っているのはどれか。  1.発熱  2.心雑音  3.抗核抗体出現  4.オスラー結節  (解答3)  (解説 オスラー結節とは、細菌性心内膜炎の患者の手足の指の掌側に生じる、紅斑様あるいは青みがかった有痛性の小結節である。)  (第7回 問題78) 問題250 細菌性心内膜炎で誤っている記述はどれか。  1.歯科治療が誘因となりやすい。  2.心雑音が聴取される。  3.顕微鏡的血尿が出現する。  4.多血症となる。  (解答4)  (解説 細菌性心内膜炎では発熱と共に,脾腫,オスラー結節などを所見として認める.白血球数が増加し,顕微鏡的血尿を生ずる.)  (第8回 問題76) 問題251 階段を上がる時、前胸部に圧迫感が生じ、数分の安静で軽快するという症状を訴えた場合、最も考えられる疾患はどれか。  1.労作時狭心症  2.安静時狭心症  3.異型狭心症  4.心筋梗塞  (解答1)  (第1回 問題84) 問題252 狭心症で異常を示さない検査はどれか。  1.安静時心電図  2.運動負荷心電図  3.冠状動脈造影  4.血中GOT  (解答4)  (第2回 問題71) 問題253 労作性狭心症発作の特徴でない記述はどれか。  1.食事によっても誘発される。  2.安静によって軽快する。  3.持続時間は30分以上である。  4.ニトログリセリンが有効である。  (解答3)  (第6回 問題78) 問題254 狭心症について正しいのはどれか。  1.心電図ではP波の変化が特徴である。  2.発作時にはニトログリセリンが有効である。  3.冠攣縮型による狭心症は日中に起こりやすい。  4.不安定狭心症は心筋梗塞へ移行しにくい。  (解答2)  (第23回 問題68) 問題255 狭心症について正しいのはどれか。  1.異型狭心症は日中に起こりやすい。  2.狭心痛は大動脈壁の内膜に生じた亀裂に血液が流入することで生じる。  3.心エコー検査で心臓の動きは正常である。  4.発作時の治療に抗血小板薬が用いられる。  (解答3)  (解説 心臓超音波検査(心エコー検査)では、心臓の大きさ、心筋の動き、弁の機能などを評価することができる。狭心症では、虚血状態が一過性(数分〜5分)で心筋に壊死が起こらないため、心エコー検査で心臓の動きは正常である。これに対し、心筋梗塞では、心筋の虚血状態が長く続くことで心筋の壊死が起こる。このため、心エコー検査では、心筋の壁運動に異常がみられ、収縮運動をしない心筋の部位や、その範囲がわかる。)  (第26回 問題67) 問題256 心筋梗塞の心電図変化で誤っているのはどれか。  1.ST上昇  2.異常Q波  3.冠性T波  4.PQ時間短縮  (解答4)  (第17回 問題76) 問題257 急性心筋梗塞の所見で、誤っているのはどれか。  1.GOTの上昇  2.軽度または中等度の発熱  3.白血球減少  4.赤沈促進  (解答3)  (第1回 問題83) 問題258 心筋梗塞の診断上、有用でない酵素はどれか。  1.GPT  2.GOT  3.CK  4.LDH  (解答1)  (第4回 問題69) 問題259 心筋梗塞について正しいのはどれか。  1.血清GPT上昇  2.ニトログリセリンが有効  3.白血球減少  4.心電図異常Q波  (解答4)  (第5回 問題70) 問題260 心筋梗塞で誤っているのはどれか。  1.心電図異常Q波  2.CRP陽性  3.AST(GOT)高値  4.赤血球数増加  (解答4)  (第11回 問題73) 問題261 急性心筋梗塞の検査項目で最も有用性が高いのはどれか。  1.赤血球数  2.コリンエステラーゼ  3.トロポニンT  4.ALP  (解答3)  (解説 トロポニンTは心筋にのみ存在するタンパク質で心筋梗塞や心筋炎などの心筋障害疾患で高値を示す。)  (第22回 問題65) 問題262 動脈硬化症を増悪しない血中因子はどれか。  1.総コレステロール  2.中性脂肪  3.HDLコレステロール  4.LDLコレステロール  (解答3)  (第2回 問題69) 問題263 下肢静脈瘤に認められないのはどれか。  1.静脈弁の不全  2.静脈の蛇行  3.間欠跛行  4.潰瘍形成  (解答3)  (第12回 問題79) 問題264 高血圧症の臨床所見でみられないのはどれか。  1.蛋白尿  2.心肥大  3.血中ナトリウム上昇  4.眼底細動脈狭細  (解答1)  (第12回 問題78) 問題265 二次性高血圧の原因とならない疾患はどれか。  1.褐色細胞腫  2.アルドステロン症  3.アジソン病  4.バセドウ病  (解答3)  (第2回 問題70) 問題266 高血圧がみられない疾患はどれか。  1.原発性アルドステロン症  2.クッシング症候群  3.アジソン病  4.褐色細胞腫  (解答3)  (第7回 問題76) 問題267 低血圧がみられる疾患はどれか。  1.クッシング症候群  2.コン症候群  3.シモンズ病  4.レイノー病  (解答3)  (第12回 問題77) 問題268 動脈疾患とその症状との組合せで誤っているのはどれか。  1.解離性大動脈瘤 ーー 体幹部激痛  2.閉塞性動脈硬化症 ーー 虚血性潰瘍  3.レイノー病 ーー 間欠性跛行  4.大動脈炎症候群 ーー 橈骨動脈拍動減弱  (解答3)  (第8回 問題79) 第7章 血液・造血器疾患 問題269 鉄欠乏性貧血の症状でないのはどれか。  1.スプーン状爪  2.舌乳頭萎縮  3.チアノーゼ  4.頻脈  (解答3)  (第11回 問題75) 問題270 鉄欠乏性貧血の原因として適切でないのはどれか。  1.大腸癌  2.過多月経  3.妊娠  4.痛風  (解答4)  (第16回 問題73) 問題271 鉄欠乏性貧血について適切でない記述はどれか。  1.息切れ・動悸の訴えがある。  2.妊娠時に起こりやすい。  3.ビタミン剤の投与が有効である。  4.血清フェリチン値は減少する。  (解答3)  (解説 フェリチンは貯蔵鉄と結合しているタンパク質で、貯蔵鉄の量に比例して血清フェリチンが測定できる。)  (第17回 問題73) 問題272 鉄欠乏性貧血について正しい記述はどれか。  1.男性に多くみられる。  2.ハンター舌炎がみられる。  3.フェリチンが減少する。  4.総鉄結合能が減少する。  (解答3)  (解説 総鉄結合能は、鉄が結合できる能力の全量のことである。)  (第20回 問題72) 問題273 血小板が減少する貧血はどれか。  1.鉄欠乏性貧血  2.悪性貧血  3.再生不良性貧血  4.溶血性貧血  (解答3)  (第3回 問題73) 問題274 貧血とその原因との組合せで誤っているのはどれか。  1.鉄欠乏性貧血 ーー 慢性出血  2.悪性貧血 ーー 赤血球の崩壊亢進  3.遺伝性球状赤血球症 ーー 赤血球の浸透圧抵抗減弱  4.再生不良性貧血 ーー 骨髄の低形成  (解答2)  (解説 球状赤血球症とは、正常赤血球は円板状形態を示すが,形態維持エネルギーの欠乏や膜構成成分の変化により赤血球が球状になることがある.この球状赤血球の比率が増加した状態をいう.遺伝性球状赤血球症が有名であるが,自己免疫性溶血性貧血や保存血液でもみられる。)  (第7回 問題77) 問題275 貧血について誤っている組合せはどれか。  1.鉄欠乏性貧血 ーー 大球性正色素性赤血球  2.悪性貧血 ーー ビタミンB12欠乏  3.再生不良性貧血 ーー 白血球減少  4.溶血性貧血 ーー 黄疸  (解答1)  (解説 鉄欠乏性貧血では小赤血球となる。)  (第8回 問題77) 問題276 汎血球減少症をきたすのはどれか。  1.腎性貧血  2.溶血性貧血  3.鉄欠乏性貧血  4.再生不良性貧血  (解答4)  (解説 汎血球減少:総ての血球(白血球・赤血球・血小板)が減少した状態をいう。再生不良性貧血でみられる。 血液は骨髄でつくられるが、骨髄のはたらきが衰え、赤血球が十分つくれなくなるためにおこる貧血を、再生不良性貧血という。 骨髄では、赤血球のほかに、白血球や血小板などもつくられており、これらも減少してしまう。このため、白血球の減少によって感染がおこりやすく、血小板の減少によって血液が固まりにくく、出血しやすくなる。)  (第25回 問題63) 問題277 急性白血病の症状で誤っているのはどれか。  1.貧血  2.出血傾向  3.白血球増多  4.血小板増多  (解答4)  (第5回 問題72) 問題278 特発性血小板減少性紫斑病の症状で適切でないのはどれか。  1.関節内血腫  2.鼻出血  3.歯肉出血  4.皮膚の点状出血  (解答1)  (第18回 問題72) 問題279 血小板が減少する疾患はどれか。  1.鉄欠乏性貧血  2.血友病  3.再生不良性貧血  4.慢性白血病  (解答3)  (解説 慢性白血病では血小板は減少しない。)  (第6回 問題69) 問題280 血友病について誤っているのはどれか。  1.遺伝性疾患  2.血小板数減少  3.毛細管抵抗正常  4.凝固時間延長  (解答2)  (第11回 問題76) 問題281 血友病について正しい記述はどれか。  1.関節内血腫がみられる。  2.血小板数の減少がみられる。  3.免疫抑制薬を投与する。  4.女性に多い。  (解答1)  (第19回 問題71) 問題282 血液疾患について、誤っているのはどれか。  1.鉄欠乏性貧血は、ヘモグロビン産生量の減少により生じる  2.悪性貧血は、ビタミンB1の欠乏により生じる  3.急性白血病では、白血球が急激に無制限に増殖する  4.血友病では、第8凝固因子が欠乏している  (解答2)  (第1回 問題85) 問題283 血液疾患と原因との組み合わせで誤っているのはどれか。  1.血友病 ーー 凝固因子欠乏  2.悪性貧血 ーー ウイルス感染  3.白血病 ーー 放射線被曝  4.鉄欠乏性貧血 ーー 子宮筋腫  (解答2)  (第2回 問題74) 問題284 血液疾患と症状との組合せで最も関連の低いのはどれか。  1.白血病 ーー 発熱  2.悪性リンパ腫 ーー 貧血  3.血小板減少性紫斑病 ーー リンパ節腫大  4.血友病 ーー 関節内出血  (解答3)  (解説 続発性自己免疫性溶血製貧血の原因疾患には、SLEや関節リウマチなどの膠原病、悪性リンパ腫やホジキン病、エイズなどがある。)  (第13回 問題77) 問題285 感染症に罹患しやすいのはどれか。  1.血友病  2.悪性リンパ腫  3.鉄欠乏性貧血  4.遺伝性球状赤血球症  (解答2)  (解説 悪性リンパ腫とは、血液細胞に由来する癌の1つで、白血球の1種であるリンパ球が癌化した疾患である。細菌やウイルスなど病原体を排除するなどの機能をつかさどる免疫システムの一部であるリンパ系組織とリンパ外臓器(節外臓器)から発生する。リンパ球(B細胞・T細胞など)が癌化するため免疫機能が著しく低下し、感染症に罹患肢安くなる。)  (第26回 問題64) 問題286 悪性リンパ腫について誤っているのはどれか。  1.有痛性のリンパ節腫脹がみられる。  2.化学療法が有効である。  3.発熱がみられる。  4.CRPが陽性となる。  (解答1)  (解説 悪性リンパ腫とは、全身のリンパ組織に原発するリンパ球系細胞の悪性腫瘍の総称である。 悪性リンパ腫はホジキン病とそれ以外の非ホジキンリンパ腫に分類される。我が国では1:10の発生比率で非ホジキンリンパ腫の発生率が圧倒的に高い。 ホジキン病とは、リンパ組織の腫瘍性疾患のうち、発生リンパ組織にリード・ステルンベルグ細胞やホジキン細胞が出現する特徴を持つ疾患である。 非ホジキン病とは、ホジキン病以外のリンパ組織の腫瘍性増殖性疾患の総称である。 ホジキン病の初発症状は無痛性の頸部リンパ節腫脹であることが多い。リンパ節の腫脹が隣接したリンパ節に連続性に進展していくのが特徴である。 非ホジキン病では、無痛性のリンパ節腫脹が初発症状である。初期から多発性に腫脹がみられることが多い。 以上のように悪性リンパ腫では、無痛性のリンパ節腫脹がみられる。)  (第27回 問題61) 問題287 血液疾患と検査所見との組合せで誤っているのはどれか。  1.急性白血病 ーー 白血病裂孔  2.慢性白血病 ーー 血小板増加  3.本態性血小板減少性紫斑病 ーー ルンベル・レーデ試験陽性  4.血友病 ーー プロトロンビン時間延長  (解答4)  (解説 慢性骨髄性白血病の慢性期にある症例の末梢血では芽球,前骨髄球,骨髄球,後骨髄球,成熟好中球と各成熟段階にある細胞がピラミッド状に出現しているのに対し,急性白血病の末梢血では芽球と成熟好中球のみがみられ,その中間の成熟段階の細胞がみられない.この所見を白血病裂孔という. ルンペル・レーデ試験《猩紅熱皮膚反応〔試験〕》とは出血性素因の有無およびその程度を知る方法で、猩紅熱,敗血症などで陽性にでる. 方法は血圧測定用マンシェットで上腕を緊縛し,最高血圧と最低血圧の中間圧で5分間うっ血させ,出血点の有無を検する.陽性時は腕帯下縁より肘窩に,強陽性のときは伸側まで点状出血をみる. 血友病は部分トロンボプラスチン時間(PTT)延長となる。)  (第12回 問題76) 問題288 疾患と原因との組合わせで誤っているのはどれか。  1.成人T細胞白血病 ーー ウイルス  2.血友病 ーー 血小板減少  3.粘液水腫 ーー 甲状腺機能低下  4.痛風 ーー 高尿酸血症  (解答2)  (第3回 問題77) 第8章 腎・泌尿器疾患 問題289 低カリウム血症の症状でないのはどれか。  1.腱反射亢進  2.四肢麻痺  3.腹部膨満  4.脱力感  (解答1)  (解説 低カリウム血漿の症状は非特異的で,食欲不振,悪心,嘔吐,脱力感,知覚鈍麻などがみられる.筋力低下,麻痺性イレウス,ジギタリス中毒の誘発,心筋収縮障害が出現し,心電図上ST低下,T波平低化,U波出現が特徴的である.高カリウム血漿では筋緊張低下,心機能異常が出現し,心電図上ではテント状T波,P波の消失,QRSの延長がみられ,著明な高カリウム血症では心停止をきたす.)  (第9回 問題81) 問題290 急性糸球体腎炎の症状で正しいのはどれか。  1.多尿  2.細菌尿  3.血尿  4.糖尿  (解答3)  (第5回 問題71) 問題291 急性糸球体腎炎について正しい記述はどれか。  1.溶血性連鎖球菌感染が原因となる。  2.先行感染から数か月後に発症する。  3.血清補体価は高値となる。  4.発症直後は高蛋白食を与える。  (解答1)  (第14回 問題70) 問題292 ネフローゼ症候群の特徴でないのはどれか。  1.全身浮腫  2.ミオグロビン尿症  3.低蛋白血症  4.高脂血症  (解答2)  (第13回 問題81) 問題293 ネフローゼ症候群をきたす疾患はどれか。  1.膀胱炎  2.間質性腎炎  3.ループス腎炎  4.腎盂腎炎  (解答3)  (第19回 問題75) 問題294 腎前性急性腎不全の病因はどれか。  1.脱水  2.ミオグロビン尿症  3.尿管結石  4.糸球体腎炎  (解答1)  (解説 腎不全とは、腎機能の急激な低下により、生体の内部環境の恒常性が維持できなくなり急速に血液尿素窒素、血清クレアチニンの上昇がみられる病態で、多くは可逆性である。原因は3型に分類できる。  1.腎前性:脱水、ショックなどにより腎血流量が減少し、糸球体濾過値が低下する。  2.腎性:急性尿細管壊死など腎実質の器質障害。  3.腎後性:結石などによる腎盂以下の尿路閉塞。 2、4は腎性、3は腎後性である。)  (第16回 問題67) 問題295 腎前性急性腎不全の病因はどれか。  1.広範囲熱傷  2.前立腺癌  3.急性糸球体腎炎  4.ミオグロビン尿症  (解答1)  (解説 広範囲熱傷による腎不全は、熱傷が生体の体表面の広範囲に及ぶことで、大量の血液の血漿成分が急速に喪失するために生ずるものであり、腎前性腎不全である。 広範囲熱傷とは、一般的には熱傷した面積が、その人の全体表面積の15〜20%以上のものをいう。)  (第27回 問題60) 問題296 慢性腎不全でみられるのはどれか。  1.多血症  2.血清尿素窒素低値  3.低リン血症  4.高血圧症  (解答4)  (第20回 問題73) 問題297 慢性腎不全でみられるのはどれか。  1.低カリウム血症  2.高ナトリウム血症  3.高リン血症  4.高カルシウム血症  (解答3)  (第23回 問題72) 問題298 慢性腎不全で、適切でない検査所見はどれか。  1.血清尿素窒素高値  2.血清クレアチニン高値  3.尿濃縮力増加  4.代謝性アシドーシス  (解答3)  (第4回 問題74) 問題299 慢性腎不全で低値を示す検査値はどれか。  1.血清尿素窒素  2.クレアチニンクリアランス  3.血清尿酸  4.血清カリウム  (解答2)  (解説 クリアランスとは腎において血中の老廃物などを尿中へ排出する機能のことである。)  (第3回 問題71) 問題300 慢性腎不全で高値を示すのはどれか。  1.血中エリスロポイエチン  2.糸球体ろ過値  3.血中カルシウム  4.血中カリウム  (解答4)  (第11回 問題69) 問題301 慢性腎不全の検査所見で誤っているのはどれか。  1.糸球体ろ過値(GFR)の上昇  2.血清クレアチニン値の上昇  3.高カリウム血症  4.正球性正色素性貧血  (解答1)  (解説 腎臓が尿をつくる仕組みの基本は、腎臓に流れ込んだ血液が糸球体で濾過されること。ところが腎臓の病気になり、糸球体がさまざまな原因によって障害を受けると、次第に硬化してついには血流が停止する。糸球体につながる尿細管は繊維化する。こうして糸球体の構造が破壊され、血液を濾過する機能を果たさなく なる。いったん破壊された糸球体は回復することはない。 糸球体は腎臓1個あたり約100万個あるが、糸球体が破壊される数に比例して、腎臓の尿をつくる能力が低下して行くわけではない。ある程度の数の糸球体が破壊され機能しなくなっても、残りの糸球体がカバーするので全体としての腎臓の働きは維持される。したがって 腎機能が50%くらいに低下するまでは、特に症状が出ない。しかし残って働いている糸球体には過剰な負担がかかるため、糸球体が破壊されるスピードは速まり、腎機能は低下し続けて、やがて慢性腎不全となる。 腎不全の進行をできるだけ抑えるためには、残った糸球体の負担を減らし、できるだけ破壊が進まないようにすることが大切である。このため、食事療法でたんぱく質や食塩を制限したり、さまざまな薬が使われる。 それでも腎不全が進行し、末期腎不全の段階に至った場合は、老廃物が体に蓄積されて全身に尿毒症の症状が起き、透析によって腎臓機能を代替するか腎臓移植をしなければ、生きていくことはできない。 血清クレアチニン値が8mg/dl以上、または血清尿素窒素(BUN)が100mg/dL以上が透析開始の目安である。)  (第25回 問題72) 問題302 腎疾患で高血圧を特徴としないのはどれか。  1.ネフローゼ症候群  2.慢性糸球体腎炎  3.急性糸球体腎炎  4.腎硬化症  (解答1)  (解説 ネフローゼ症候群は蛋白尿・低蛋白血漿・高脂血症・浮腫を主徴とする病態をいうので高血圧は必ずしも伴わなくてもよい。)  (第5回 問題73) 問題303 腎疾患と所見との組合せで正しいのはどれか。  1.急性糸球体腎炎 ーー 低血圧  2.ネフローゼ症候群 ーー 低コレステロール血症  3.急性腎不全 ーー 代謝性アシドーシス  4.慢性腎不全 ーー 低リン血症  (解答3)  (第22回 問題71) 問題304 急性腎盂腎炎の尿所見で適切でないのはどれか。  1.細菌尿  2.脂肪円柱  3.白血球円柱  4.蛋白尿  (解答2)  (第6回 問題70) 問題305 腎盂腎炎を起こしにくいのはどれか。  1.馬蹄腎  2.尿路結石  3.膀胱尿管逆流現象  4.尿崩症  (解答4)  (解説馬蹄人とは腎の先天性奇形であり、左右両腎がその下極で実質性または線維性に連続する(峡部とよぶ)もので,左右腎と峡部が馬蹄鉄の形態を示すところから名づけられた.尿流停滞のため,水腎症,結石形成などを生じやすい。)  (第8回 問題70) 問題306 側腹部の疼痛と血尿とがみられる疾患はどれか。  1.膀胱炎  2.急性腎炎  3.尿路結石症  4.膀胱腫瘍  (解答3)  (第2回 問題87) 問題307 排尿異常で、適切でない記述はどれか。  1.膀胱炎では頻尿になりやすい。  2.尿管結石では多尿になりやすい。  3.神経因性膀胱では切迫性尿失禁になりやすい。  4.前立腺肥大では尿閉になりやすい。  (解答2)  (第4回 問題75) 問題308 症状と疾患との組合せで誤っているのはどれか。  1.血尿 ーー 腎結石症  2.頻尿 ーー 膀胱炎  3.無尿 ーー 前立腺肥大症  4.多尿 ーー 尿崩症  (解答3)  (第9回 問題69) 問題309 次の文で示す患者で最も考えられるのはどれか。 「35歳の男性。口渇、多飲、多尿(低比重尿)、水制限試験で尿量の減少はみられなかった。」  1.糖尿病  2.心因性多尿  3.尿崩症  4.原発性アルドステロン症  (解答3)  (解説 低比重尿で1、4が消去され、水制限試験で2が消去される。)  (第12回 問題73) 第9章 内分泌疾患 問題310 クッシング病でみられやすいのはどれか。  1.月経異常  2.るいそう  3.低血圧  4.恥毛脱落  (解答1)  (第18回 問題73) 問題311 巨人症でみられないのはどれか。  1.発汗過多  2.高血圧  3.筋緊張亢進  4.月経異常  (解答3)  (解説 巨人症の原因として、下垂体性巨人症、マルファン症候群、性腺機能低下症などがある。これらから3が解答と思われる。)  (第14回 問題71) 問題312 先端巨大症の原因とならないのはどれか。  1.膵頭部腫瘍  2.胃ポリープ  3.下垂体腺腫  4.気管支カルチノイド  (解答2)  (第27回 問題63) 問題313 成長ホルモン分泌不全性低身長症(下垂体性低身長症)について正しい記述はどれか。  1.身体各部の均整はとれている。  2.知能の発達障害がみられる。  3.器質性が80%である。  4.器質性の原因では脳炎が最も多い。  (解答1)  (第16回 問題68) 問題314 下垂体性尿崩症について誤っている記述はどれか。  1.バゾプレッシンの分泌が低下している。  2.続発性尿崩症の頻度が高い。  3.高血糖を認める。  4.多飲となる。  (解答3)  (第18回 問題70) 問題315 バセドウ病でみられる症候はどれか。  1.手指振戦  2.寒がり  3.眼瞼下垂  4.徐脈  (解答1)  (第6回 問題86) 問題316 メルゼブルクの三主徴でないのはどれか。  1.発汗過多  2.頻脈  3.眼球突出  4.甲状腺腫大  (解答1)  (第22回 問題72) 問題317 甲状腺機能低下症でみられないのはどれか。  1.テタニー  2.嗄声  3.便秘  4.言語緩慢  (解答1)  (第13回 問題69) 問題318 甲状腺機能低下症でみられるのはどれか。  1.頻脈  2.眼球突出  3.粘液水腫  4.発汗過多  (解答3)  (第26回 問題71) 問題319 甲状腺機能亢進症でよくみられる症状はどれか。  1.体重減少  2.発汗量減少  3.食欲低下  4.記憶力低下  (解答1)  (第23回 問題59) 問題320 甲状腺刺激ホルモンが高値となるのはどれか。  1.アジソン病  2.バセドウ病  3.粘液水腫  4.胞状奇胎  (解答3)  (第16回 問題69) 問題321 粘液水腫について、誤っている記述はどれか。  1.甲状腺機能の低下である。  2.寒がりとなる。  3.頻脈がみられる。  4.甲状腺刺激ホルモンが増加する。  (解答3)  (第4回 問題78) 問題322 テタニー症状をきたす疾患はどれか。  1.巨人症  2.尿崩症  3.バセドウ病  4.副甲状腺機能低下症  (解答4)  (第4回 問題79) 問題323 原発性アルドステロン症で正しいのはどれか。  1.低血圧  2.アルカローシス  3.高マグネシウム血症  4.血漿レニン活性高値  (解答2)  (解説 近医尿細管でのHCO3-の再吸収が亢進し、血液はアルカリ性に傾く。)  (第20回 問題68) 問題324 原発性アルドステロン症でみられるのはどれか。  1.高マグネシウム血症  2.低ナトリウム血症  3.アシドーシス  4.血漿レニン活性低値  (解答4)  (第22回 問題73) 問題325 四肢麻痺をきたす疾患はどれか。  1.褐色細胞腫  2.尿崩症  3.アジソン病  4.原発性アルドステロン症  (解答4)  (第8回 問題72) 問題326 次の文で示す患者で最も考えられるのはどれか。 「45歳の男性。高血圧、多尿、四肢麻痺、低カリウム血症、高ナトリウム血症を認めた。」  1.尿崩症  2.原発性アルドステロン症  3.褐色細胞腫  4.副甲状腺機能亢進症  (解答2)  (第13回 問題70) 問題327 アジソン病の症状でないのはどれか。  1.易疲労性  2.色素沈着  3.高血圧  4.無月経  (解答3)  (第3回 問題75) 問題328 アジソン病の症状でACTH増加によるのはどれか。  1.腋毛脱落  2.色素沈着  3.低血圧  4.低血糖  (解答2)  (第13回 問題71) 問題329 アジソン病でみられないのはどれか。  1.多毛  2.黒色斑点  3.低血圧  4.月経異常  (解答1)  (第19回 問題67) 問題330 肥満をきたす内分泌疾患はどれか。  1.バセドウ病  2.クッシング症候群  3.アジソン病  4.シーハン症候群  (解答2)  (解説 分娩時の大出血,ショックに引き続き下垂体壊死が生じ,下垂体機能低下症を呈するものをシーハン症候群という.)  (第5回 問題83) 問題331 四肢の筋力低下をきたさないのはどれか。  1.バセドウ病  2.褐色細胞腫  3.原発性アルドステロン症  4.低カリウム血症  (解答2)  (第10回 問題74) 問題332 疾患と血清カリウムとの組合せで正しいのはどれか。  1.アジソン病 ーー 低カリウム血症  2.コン症候群 ーー 低カリウム血症  3.クッシング病 ーー 高カリウム血症  4.バセドウ病 ーー 高カリウム血症  (解答2)  (解説 副腎皮質機能低下で高カリウム血症となり、機能亢進で低カリウム血症となる。アルドステロンは遠位尿細管でカリウムを分泌しナトリウムを吸収する。)  (第10回 問題76) 問題333 内分泌疾患について、誤っているのはどれか。  1.バセドー病は男性に多い  2.粘液水腫では、甲状腺ホルモンの分泌障害がある  3.尿崩症では、抗利尿ホルモンの分泌障害がある  4.褐色細胞腫では、血圧が上昇する  (解答1)  (第1回 問題87) 問題334 内分泌疾患とその症状との組合せで誤っているのはどれか。  1.糖尿病 ーー 多尿  2.褐色細胞腫 ーー 高血圧  3.バセドウ病 ーー 眼球陥凹  4.先端巨大症 ーー 舌の肥大  (解答3)  (第5回 問題86) 問題335 内分泌疾患と検査値の組合せで正しいのはどれか。  1.褐色細胞腫 ーー 血中カテコールアミン低値  2.アジソン病 ーー 血中ACTH低値  3.原発性アルドステロン症 ーー 血漿レニン活性低値  4.原発性甲状腺機能低下症 ーー 血中TSH低値  (解答3)  (解説 原発性アルドステロン症:副腎皮質ステロイドホルモンのひとつ、アルドステロンの分泌が過剰になるために起こる病気。原発性アルドステロン症ではアルドステロンが過剰に産生されるので、負のフィードバックによってレニンは抑制される。 褐色細胞腫:副腎髄質細胞,交感神経節細胞などクロム親和性細胞から発生する腫瘍。カテコールアミンが過剰に産生・分泌される。 アジソン病:副腎に病変が原発する慢性副腎皮質機能低下症の病態。血液検査で副腎皮質ホルモン低値を示す。このことに脳下垂体が反応して副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の産生を増やす。副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の高値により色素沈着を来す。 原発性甲状腺機能低下症:甲状腺の直接的な損傷によって生じる。血液検査で高いTSH(甲状腺刺激ホルモン)値を示す。甲状腺が損傷を受けたせいでT4とT3が正常値よりも低くなり、そのことに脳下垂体が反応してTSHの産生を増やすためである。)  (第25回 問題71) 問題336 副腎の疾患と症状との組合せで正しいのはどれか。  1.原発性アルドステロン症 ーー 高カリウム血症  2.クッシング症候群 ーー 高血糖  3.褐色細胞腫 ーー 低血圧  4.アジソン病 ーー 多毛  (解答2)  (第17回 問題74) 第10章 男性生殖器疾患 問題337 前立腺肥大で誤っているのはどれか。  1.直腸内指診では正常の固さである。  2.残尿感は飲酒によって強くなる。  3.老人に多い。  4.性腺摘出術を行なう。  (解答4)  (第1回 問題71) 問題338 前立腺肥大症について正しいのはどれか。  1.若年者に多い。  2.夜間頻尿がみられる。  3.蛋白尿がみられる。  4.下腹痛を伴うことが多い。  (解答2)  (第24回 問題60) 問題339 前立腺肥大症について正しいのはどれか。  1.蛋白尿がみられる。  2.夜間頻尿がみられる。  3.直腸指診では石のように硬く触れる。  4.骨転移がみられる。  (解答2)  (第27回 問題62) 第11章 代謝・栄養疾患 問題340 糖尿病と関係のないのはどれか。  1.遺伝的素因  2.プリン代謝異常  3.多尿  4.蛋白尿  (解答2)  (第3回 問題74) 問題341 1型糖尿病の原因でないのはどれか。  1.ウイルス感染  2.遺伝性素因  3.妊娠  4.自己免疫異常  (解答3)  (第15回 問題64) 問題342 2型糖尿病について正しいのはどれか。  1.若年者に多い。  2.肥満者に多い。  3.インスリン療法が必須である。  4.1型糖尿病より罹患者数が少ない。  (解答2)  (解説 2型糖尿病:日本人の糖尿病患者の90%以上を占める。中年以後に緩徐に発症。肥満しているか、過去に肥満していた者が多い。インスリン非依存性のことが多い。 治療→適切な食事、肥満の解消、運動などによリインスリン抵抗性を軽減する。それでも高血糖が改善しない時は、インスリン分泌不全やインスリン抵抗性を改善する経口薬を服用する。さらに、インスリン注射が必要になることもある。)  (第25回 問題67) 問題343 糖尿病について正しい記述はどれか。  1. 2型糖尿病は若年者に多い。  2. 乏尿がみられる。  3. グリコアルブミンは過去1〜2か月の血糖値を反映する。  4. 1型糖尿病患者にはインスリン療法を行う。  (解答4)  (第19回 問題74) 問題344 糖尿病の合併症で、適切でないのはどれか。  1.網膜症  2.ニューロパチー  3.くも状血管腫  4.腎障害  (解答3)  (第4回 問題77) 問題345 糖尿病の合併症で誤っているのはどれか。  1.網膜症  2.末梢動脈閉塞  3.末梢神経障害  4.急性糸球体腎炎  (解答4)  (第7回 問題71) 問題346 糖尿病の3大合併症でないのはどれか。  1.網膜症  2.心筋症  3.腎症  4.末梢神経障害  (解答2)  (第10回 問題87) 問題347 糖尿病性網膜症について誤っている記述はどれか。  1.失明の原因となる。  2.レーザーによる光凝固治療が行われる。  3.硝子体出血をきたす。  4.閃輝暗点がみられる。  (解答4)  (第16回 問題82) 問題348 糖尿病患者に合併しやすいのはどれか。  1.結膜出血  2.甲状腺腫大  3.下肢の知覚鈍麻  4.アキレス腱反射亢進  (解答3)  (第17回 問題68) 問題349 高脂血症で増加しないのはどれか。  1.プリン体  2.LDL  3.トリグリセリド  4.コレステロール  (解答1)  (第7回 問題70) 問題350 高尿酸血症について正しいのはどれか。  1.ヒスタミンと関連がある。  2.尿管結石の原因となる。  3.痛風発作の初発部位は手の指節間関節である。  4.自己免疫疾患である。  (解答2)  (解説 痛風:プリン代謝の異常により高尿酸血症(血清尿酸値7.0mg/dL以上)が起こる。それが長期間持続すると、尿酸結晶の析出による急性関節炎および腎障害を主症状とする痛風が発症する。急性関節炎の症状を「痛風発作」と呼び、激烈な疼痛と発赤を伴い、通常1〜2週間内で自然緩解する。 原因は、遺伝要因、環境要因(高プリン食、アルコール多飲、肥満、激しい運動、ストレス、脱水)等である。 患者の95%は成人男性で、30歳代が最も多い。発作の好発部位は、第1中足指節関節である。 患者の10〜30%に尿路結石がみられる。発作の局所や耳介の皮下には、硬い結節(痛風結節)が現われる。  (第24回 問題69) 問題351 続発性高尿酸血症の原因とならないのはどれか。  1.白血病  2.腎不全  3.狭心症  4.多発性骨髄腫  (解答3)  (解説 高尿酸血症とは、尿酸塩沈着症(痛風関節炎・腎障害等)の病因であり,血清尿酸値が7.0mg/dLを超えるものと定義される。 ※高尿酸血症の分類 (原因による分類) 分類 内容  ・原発性高尿酸血症:高尿酸血症を呈するような特定の原疾患が無く、遺伝要因、環境要因(高プリン食、アルコール多飲、肥満、激しい運動、ストレス等が関与して高尿酸血症を生ずるものをいう。  ・続発性高尿酸血症:白血病や一部の悪性腫瘍に続発するもの、薬剤の副作用によるもの、腎不全によるもの等、原因が明らかで、それに続発して二次性に高尿酸血症を生ずるものをいう。 続発性高尿酸血症は全体の数%以下にすぎず、多くは原発性である。   ・多発性骨髄腫と高尿酸血症:多発性骨髄腫とは、血液の癌の一種で、骨髄の中のリンパ球の一種である形質細胞が腫瘍化して異常に増殖する疾患である。 多発性骨髄腫による腎障害の機序は、癌化した骨髄腫細胞から出るM蛋白という蛋白質が、腎臓の機能を低下させるためである。骨髄腫細胞からは、M蛋白と呼ばれる蛋白質や、患者によってはM蛋白よりももっと小さな蛋白質(小蛋白質)が出ている。これらの蛋白質が体内に増加すると、生体に種々な悪影響をおこすようになる。その1つが腎臓の機能を低下させることである。M蛋白は血液といっしょに腎臓まで運ばれるが、糸球体に引っかかり、そこに沈着するため、老廃物が濾過されなくなり、腎臓の機能が低下してしまう。一方、小蛋白質の場合は、糸球体には引っかからずに尿細管まで達するが、尿細管に蓄積したり、目詰まりを起こしたりするため、これによっても、腎臓の機能が低下する。このように、多発性骨髄腫によって腎障害が起こる。 その結果、尿酸が尿中に充分、排泄されず高尿酸血症を呈するようになる。)  (第27回 問題64) 問題352 尿酸の代謝障害が原因となる急性関節炎はどれか。  1.慢性関節リウマチ  2.痛風  3.変形性関節症  4.乾癬性関節炎  (解答2)  (第8回 問題73) 問題353 痛風の食事療法で摂取制限をするのはどれか。  1.糖分  2.アルコール  3.水分  4.塩分  (解答2)  (第21回 問題75) 問題354 ビタミンB2欠乏による症状はどれか。  1.皮膚炎  2.精神障害  3.神経炎  4.貧血  (解答1)  (第20回 問題75) 問題355 ビタミンB12欠乏による疾患はどれか。  1.骨軟化症  2.ウェルニッケ脳症  3.巨赤芽球性貧血  4.脂漏性皮膚炎  (解答3)  (解説 骨軟化症:ビタミンD欠乏 ウェルニッケ脳症:ビタミンB1欠乏 脂漏性皮膚炎:ビタミンB2・B6欠乏)  (第25回 問題68) 問題356 ビタミン欠乏で膝蓋腱反射減弱をきたすのはどれか。  1.ビタミンA  2.ビタミンB1  3.ビタミンC  4.ビタミンE  (解答2)  (第12回 問題75) 問題357 食習慣と起こりやすい疾病との組合せで正しいのはどれか。  1.脂質が多い ーー 痛風  2.糖質が多い ーー 胆石症  3.蛋白質が多い ーー 肝硬変  4.摂取エネルギー量が多い ーー 脂肪肝  (解答4)  (第17回 問題67) 問題358 脂肪肝に関係ないのはどれか。  1.肥満  2.糖尿病  3.肝硬変  4.胆嚢ポリープ  (解答4)  (第26回 問題63) 問題359 代謝疾患について誤っている組合せはどれか。  1.高尿酸血症 ーー 腎不全  2.高コレステロール血症 ーー 急性膵炎  3.糖尿病 ーー 起立性低血圧  4.肥満症 ーー 睡眠時無呼吸症候群  (解答2)  (第14回 問題72) 第12章 膠原病・膠原病類似疾患 問題360 膠原病でないのはどれか。  1.痛風  2.全身性エリテマトーデス  3.慢性関節リウマチ  4.皮膚筋炎  (解答1)  (解説 膠原病とは全身性エリテマトーデス,全身性進行性硬化症,結節性多発性動脈炎,皮膚筋炎,リウマチ熱,慢性関節リウマチの6疾患を包括的にさす.)  (第9回 問題77) 問題361 関節リウマチの関節内初期病変部位はどれか。  1.靱帯  2.骨  3.関節軟骨  4.滑膜  (解答4)  (第21回 問題67) 問題362 関節リウマチでみられないのはどれか。  1.スワンネック変形  2.ボタン穴変形  3.デュピュイトレン拘縮  4.尺側偏位  (解答3)  (第11回 問題77) 問題363 関節リウマチに合併しない変形はどれか。  1.スワンネック変形  2.ボタン穴変形  3.マレット変形  4.尺側偏位  (解答3)  (解説 関節リウマチでもマレット変形は足の指にあらわれるという説もある。)  (第13回 問題74) 問題364 関節リウマチと関係ないのはどれか。  1.朝のこわばり  2.関節の強直  3.対称性関節腫脹  4.関節血腫  (解答4)  (第12回 問題80) 問題365 関節リウマチについて正しいのはどれか。  1.男性に多い。  2.関節のこわばりは夕方に多い。  3.対称性の関節腫脹を認めることが多い。  4.遠位指節間関節の腫脹を認めることが多い。  (解答3)  (第26回 問題72) 問題366 関節リウマチの血液検査所見で誤っているのはどれか。  1.赤血球数減少  2.CRP陽性  3.血小板数減少  4.赤沈値促進  (解答3)  (第15回 問題70) 問題367 関節リウマチの関節外症状として適切でないのはどれか。  1.間質性肺炎  2.皮下結節  3.血管炎  4.陰部潰瘍  (解答4)  (第17回 問題72) 問題368 SLE(全身性エリテマトーデス)について誤っているのはどれか。  1.慢性炎症性疾患である。  2.中年で発症することが多い。  3.赤沈促進が見られる。  4.寛解と再燃増悪とを繰り返す。  (解答2)  (解説 全身性エリテマトーデスは10〜30歳代の妊娠可能な女性に好発する。)  (第1回 問題75) 問題369 全身性エリテマトーデスについて誤っているのはどれか。  1.女性に多い。  2.白血球が増加する。  3.抗核抗体が陽性である。  4.蝶形紅斑を認める。  (解答2)  (解説 全身性エリテマトーデス(SLE)では、赤血球、白血球、血小板の成分に対しても攻撃をすることがある。その攻撃の対象が白血球ではリンパ球が減少し、赤血球であると貧血が起こり、血小板では血が止まりにくくなる。)  (第25回 問題70) 問題370 全身性エリテマトーデスの症状で適切でないのはどれか。  1.蝶形紅斑  2.関節痛  3.ホルネル徴候  4.レイノー現象  (解答3)  (第5回 問題74) 問題371 全身性エリテマトーデスでみられないのはどれか。  1.皮下結節  2.けいれん  3.脱毛  4.口腔粘膜潰瘍  (解答1)  (第12回 問題74) 問題372 全身性エリテマトーデスで誤っている記述はどれか。  1. 高脂血症を合併する。  2. 20〜40歳代の女性に好発する。  3. 関節痛がみられる。  4. 蝶形紅斑が特徴的である。  (解答1)  (第16回 問題76) 問題373 全身性エリテマトーデスについて正しい記述はどれか。  1.男性に多い。  2.増悪と寛解を繰り返す。  3.白血球が増加する。  4.陰部潰瘍がみられる。  (解答2)  (第19回 問題73) 問題374 全身性エリテマトーデスについて正しい記述はどれか。  1.血清γ-グロブリン値は低下する。  2.末梢白血球数は減少する。  3.補体価は高値となる。  4.HLA-B51が陽性である。  (解答2)  (第21回 問題64) 問題375 全身性エリテマトーデスについて正しいのはどれか。  1.関節変形がみられる。  2.高齢女性に発症頻度が高い。  3.血清補体価上昇を認める。  4.白血球数減少がみられる。  (解答4) 解説 全身性エリテマトーデス:男女比は1対9〜10で20〜30歳代の女性に多い。リウマチ様の多発性関節痛を示すが、関節腫脹や変形はあまりみられない。血液検査で溶血性貧血、白血球や血小板の減少がみられる。 全身性に高度の免疫複合体が形成されるため補体価は著しく低下する(補体」という免疫を担うタンパク質が炎症のために使われてしまうため、血液中では補体の値が下がる)。  (第24回 問題59) 問題376 全身性硬化症(強皮症)でみられるのはどれか。  1.出血傾向  2.ブドウ膜炎  3.肺線維症  4.リンパ節腫脹  (解答3)  (第22回 問題66) 問題377 皮膚筋炎でみられるのはどれか。  1.ヘリオトロープ疹  2.コプリック斑  3.スワンネック変形  4.ソーセージ様手指  (解答1)  (第23回 問題60) 問題378 ベーチェット病について正しい記述はどれか。  1.アフタ性潰瘍ができる。  2.目の症状はない。  3.外陰部は正常である。  4.高齢者に多く発症する。  (解答1)  (第3回 問題76) 問題379 ベーチェット病の特徴的な症状でないのはどれか。  1.ブドウ膜炎  2.中耳炎  3.口腔内アフタ性潰瘍  4.陰部潰瘍  (解答2)  (第18回 問題71) 問題380 ベーチェット病について正しい記述はどれか。  1.高齢者に多い。  2.病的骨折がみられる。  3.ブドウ膜炎がみられる。  4.ビタミンB12の不足が原因である。  (解答3)  (第19回 問題72) 問題381 疾患と症状との組合せで正しいのはどれか。  1.全身性エリテマトーデス ーー ヘリオトロープ疹  2.ベーチェット病 ーー 陰部潰瘍  3.皮膚筋炎 ーー 仮面様顔貌  4.全身性硬化症 ーー ブドウ膜炎  (解答2)  (解説 ヘリオトロープ疹は、多発性筋炎に見られる発疹である。)  (第14回 問題81) 問題382 疾患と検査所見との組合せで誤っているのはどれか。  1.痛風 ーー 血清尿酸値上昇  2.動脈硬化症 ーー 総コレステロール値上昇  3.全身性エリテマトーデス ーー 抗核抗体陽性  4.慢性関節リウマチ ーー LE細胞現象陽性  (解答4)  (解説 LE細胞現象は、全身性エリテマトーデスの特徴である。)  (第5回 問題85) 問題383 アレルギー疾患について、誤っているのはどれか。  1.アレルギー鼻炎では、発作性のくしゃみや鼻閉がある  2.アトピー性皮膚炎は、内因性のアレルギー機序で発生する  3.じんま疹は、しばしば気管支喘息を合併する  4.食事性アレルギーは、レアギン型アレルギー反応でおこる  (解答3)  (第1回 問題88) 第13章 一般外科 問題384 創傷感染症について正しい記述はどれか。  1.せつ、ようの原因は連鎖球菌が多い。  2.ひょう疽は四肢の慢性炎症をいう。  3.蜂巣織炎とは筋肉の感染症である。  4.破傷風菌の毒素は中枢神経を障害する。  (解答4)  (解説 せつ・ようの原因は葡萄球菌である。 ひょう疽は化膿性炎症である。 蜂巣炎は皮下粗性結合組織の化膿性炎症である。蜂巣炎または蜂窩織炎といい蜂巣織炎とはあまりいわない。)  (第3回 問題87) 問題385 皮膚化膿症の主な原因となる菌はどれか。  1.緑膿菌  2.ブドウ球菌  3.ガス壊疽菌  4.大腸菌  (解答2)  (第4回 問題80) 問題386 ショックについて誤っている組合せはどれか。  1.心原性ショック ーー 循環血液量の減少  2.敗血症性ショック ーー エンドトキシン  3.神経原性ショック ーー 血管壁の緊張低下  4.アナフィラキシーショック ーー 抗原抗体反応  (解答1)  (解説 循環血液量とは、総血液量から、肝や脾などの諸臓器および皮下に貯留している血液(血清成分)を除いた、いわゆる血管系を常に循環している血液量をいう。 ふつう、循環血液量は体重の約6〜8%であるが、身長・体重・体表面積などにより値はかなりの幅がある。心不全や腎不全などの循環機能不全で増加し、逆に炎症性熱性疾患やショックなどの血管麻痺によるものでは減少する。)  (第14回 問題82) 問題387 出血性ショックの症状で誤っているのはどれか。  1.頻脈  2.血圧低下  3.尿量増加  4.意識レベル低下  (解答3)  (第8回 問題82) 問題388 出血性ショックを起こす出血量で正しいのはどれか。  1.循環血液量の約1/3  2.循環血液量の約1/5  3.循環血液量の約1/7  4.循環血液量の約1/10  (解答2)  (第10回 問題84) 問題389 出血性ショックの症状でないのはどれか。  1.意識障害  2.頻脈  3.血圧低下  4.頻尿  (解答4)  (第11回 問題81) 問題390 出血性ショックでみられないのはどれか。  1.脈拍微弱  2.皮膚温上昇  3.血圧低下  4.呼吸促迫  (解答2)  (第15回 問題81) 問題391 一次救命処置で誤っているのはどれか。  1.気道の確保  2.人工呼吸  3.心マッサージ  4.損傷部の安静固定  (解答4)  (第5回 問題81) 問題392 一次救命処置でないのはどれか。  1.血管確保  2.気道確保  3.人工呼吸  4.心マッサージ  (解答1)  (第10回 問題88) 問題393 成人の胸骨圧迫心臓マッサージで正しい組合せはどれか。  1.圧迫の回数 ーー 1分間60回  2.圧迫の深さ ーー 2〜3cm  3.加圧と除圧との比 ーー 1:01  4.心臓マッサージと人工呼吸との比 ーー 10:01  (解答3)  (解説 圧迫の回数: 100回/分 圧迫の深さ:3.5〜5cm 心臓マッサージと人工呼吸との比: 15:2)  (第11回 問題84) 問題394 自動体外式除細動器(AED)について誤っている記述はどれか。  1.薬事法に定められた医療機器である。  2.除細動の時は対象者の体に触れない。  3.使用するには医師の指示が必要である。  4.AEDは自動的に心室細動を判定し除細動する。  (解答3)  (第21回 問題73) 問題395 3−3−9度方式で、大声で呼びかけると開眼する意識状態はどれか。  1.3  2.1  3.2  4.3  (解答3)  (解説 3−3−9度方式による意識障害の分類 1)刺激しないでも覚醒している状態(1桁で表現) 1)大体意識清明だが、いま1つはっきりしない。 2)見当識障害(時・場所・人)がある。 3)自分の名前、生年月日がいえない。 2)刺激すると覚醒する−刺激をやめると眠り込む状態。(2桁で表現) 10)普通の呼びかけで容易に開眼する。 20)大声または体をゆさぶることにより開眼する。 30)痛み刺激を加えつつ呼びかけを繰り返すと辛うじて開眼する。 3)刺激をしても覚醒しない。(3桁で表現) 100)痛み刺激を払いのけるような動作をする。 200)痛み刺激で少し手足を動かしたり、顔をしかめたりする。 300)痛み刺激に反応しない。)  (第9回 問題87) 問題396 熱傷時最初に行う処置はどれか。  1.水で冷却する。  2.包帯で覆う。  3.消毒薬を塗布する。  4.軟膏を塗布する。  (解答1)  (第11回 問題83) 問題397 重傷熱傷でみられないのはどれか。  1.低蛋白血症  2.循環血漿量増加  3.腎障害  4.十二指腸潰瘍  (解答2)  (第3回 問題84) 問題398 熱傷の重症度に関係しないのはどれか。  1.年齢  2.性別  3.受傷面積  4.損傷の深さ  (解答2)  (第7回 問題84) 問題399 熱傷について誤っている記述はどれか。  1.第1度は表皮のみの損傷である。  2.第2度では水疱を生じる。  3.第3度では皮膚移植が必要となる。  4.低温熱傷は治りやすい。  (解答4)  (第9回 問題76) 問題400 熱傷について正しい記述はどれか。  1.第1度の熱傷では最初にステロイド軟膏の塗布を行う。  2.「9の法則」では頭部は総体表面積の18%にあたる。  3.広範囲の熱傷では早期に輸液療法を開始する。  4.第3度の熱傷では水疱形成が主体である。  (解答3)  (解説 「9の法則」とは、熱傷の広さを求める方法の一つ。頭頸部9%、前後体幹部はそれぞれ18%、各下肢18%、各上肢9%、会陰部1%として計算するものである。)  (第14回 問題83) 問題401 重症熱傷の初期治療で正しいのはどれか。  1.全身の冷却  2.頭部の挙上  3.輸液  4.輸血  (解答1)  (第10回 問題86) 問題402 感染が原因でない疾患はどれか。  1.化膿性骨髄炎  2.大動脈炎症候群  3.ひょう疽  4.よう  (解答2)  (第9回 問題88) 第14章 麻酔科とペインクリニック 問題403 全身麻酔はどれか。  1.脊椎麻酔  2.硬膜外麻酔  3.表面麻酔  4.吸入麻酔  (解答4)  (第2回 問題85) 問題404 麻酔について誤っている記述はどれか。  1.吸入麻酔には酸素が使用される。  2.脊椎麻酔は下肢の手術に適用できる。  3.静脈麻酔は全身麻酔である。  4.硬膜外麻酔には気道内挿管が必要である。  (解答4)  (第3回 問題88) 問題405 意識が保たれる麻酔法はどれか。  1.静脈麻酔  2.硬膜外麻酔  3.吸入麻酔  4.直腸麻酔  (解答2)  (第7回 問題88) 問題406 手術の麻酔で使用されない神経ブロックはどれか。  1.星状神経節ブロック  2.腕神経叢ブロック  3.硬膜外ブロック  4.指神経ブロック  (解答1)  (第20回 問題61) 問題407 硬膜外麻酔について正しいのはどれか。  1.局所麻酔薬をくも膜下腔に注入する。  2.出血性素因のある患者でも安全に行える。  3.頸部に用いることができる。  4.効果発現は脊椎麻酔よりも早い。  (解答3)  (解説 硬膜外麻酔:脊柱管内の硬膜外腔に麻酔薬を注入し、注入レベル以下の麻酔を行う。脊椎麻酔では困難な頸部・胸部・上腹部の手術や、バランス麻酔として全身麻酔に併用される。また注射部他から細いカテーテルを持続的に留置し、癌性疼痛などの疼痛管理などに使用される。必要に応じて麻酔範囲を決めることができる。 脊椎麻酔:脊柱管内のクモ膜下腔に麻酔薬を注入し、脊髄および脊髄神経の前根・後根を麻酔する方法で、クモ膜下ブロックともいう。また腰椎部から刺人するので腰椎麻酔とも呼ばれる。下腹部以下の手術に使用される。 硬膜外麻酔は「硬膜外腔」まで、脊椎麻酔(脊髄くも膜下麻酔)は、硬膜の奥の「くも膜下腔」まで針をすすめる。 脊椎麻酔(脊髄くも膜下麻酔)は、麻酔薬が直接、脊髄に作用するので、効果発現が早く強力、といった利点がある。一方、血圧低下といった副作用も(硬膜外麻酔より)出やすいので、注意深く全身管理をする必要がある。  (第24回 問題66) 問題408 脊椎麻酔で手術が可能な骨折の部位はどれか。  1.鎖骨  2.上腕骨  3.肋骨  4.大腿骨  (解答4)  (第9回 問題86) 問題409 脊椎麻酔で可能な手術はどれか。  1.脳腫瘍摘出術  2.甲状腺全摘術  3.上腕骨骨折骨接合術  4.虫垂切除術  (解答4)  (第13回 問題79) 問題410 ペインクリニックの対象となる疾患はどれか。  1.胆石症  2.狭心症  3.レイノー病  4.大動脈瘤  (解答3)  (第5回 問題80) 問題411 硬膜外ブロックがよい適応である神経痛はどれか。  1.三叉神経痛  2.舌咽神経痛  3.後頭神経痛  4.坐骨神経痛  (解答4)  (第18回 問題83) 問題412 肋間神経ブロック後に突然の咳、胸痛、呼吸困難を生じた。最も考えられるのはどれか。  1.気胸  2.気管支喘息発作  3.急性心筋梗塞  4.解離性大動脈瘤破裂  (解答1)  (第15回 問題76) 問題413 正しい組み合わせは、どれか。  1.筋緊張性頭痛 ーー 顔面神経ブロック  2.三叉神経第二枝神経痛 ーー 下顎神経ブロック  3.三叉神経第一枝帯状疱疹 ーー 星状神経節ブロック  4.五十肩 ーー 肋間神経ブロック  (解答3)  (第1回 問題80) 問題414 疾患と神経ブロックとの組合せで、正しいのはどれか。  1.後頭神経痛 ーー 硬膜外ブロック  2.坐骨神経痛 ーー 星状神経節ブロック  3.三叉神経痛 ーー 顔面神経ブロック  4.五十肩 ーー 肩甲上神経ブロック  (解答4)  (第4回 問題85) 問題415 末梢性顔面神経麻痺に有効な神経ブロックはどれか。  1.顔面神経ブロック  2.上顎神経ブロック  3.浅頸神経ブロック  4.星状神経節ブロック  (解答4)  (第19回 問題83) 問題416 悪性腫瘍による痛みの治療で正しい組合せはどれか。  1.上顎癌 ーー くも膜下腔ブロック  2.舌癌 ーー 顔面神経ブロック  3.子宮癌 ーー 閉鎖神経ブロック  4.膵臓癌 ーー 腹腔神経叢ブロック  (解答4)  (第10回 問題77) 問題417 痛みの治療を目的としない神経ブロックはどれか。  1.三叉神経ブロック  2.顔面神経ブロック  3.大後頭神経ブロック  4.肩甲上神経ブロック  (解答2)  (第8回 問題83) 問題418 血行障害の治療に用いる神経ブロックはどれか。  1.三叉神経ブロック  2.星状神経節ブロック  3.肋間神経ブロック  4.坐骨神経ブロック  (解答2)  (第16回 問題81) 問題419 星状神経節ブロックの適応でないのはどれか。  1.末梢性顔面神経麻痺  2.顔面の帯状疱疹後神経痛  3.手の反射性交感神経性萎縮症  4.片側顔面けいれん  (解答4)  (第13回 問題80) 第15章 皮膚科疾患 問題420 皮膚疾患について、正しいのはどれか。  1.円形脱毛症は、ウイルス感染が原因である  2.脂漏性湿疹は、油脂を取り扱う人に多い  3.接触性皮膚炎は、ウイルスとの接触によりおこる  4.帯状疱疹は、分節性神経炎である  (解答4)  (第1回 問題82) 問題421 アトピー性皮膚炎について誤っているのはどれか。  1.U型アレルギーである。  2.季節により症状が変動しやすい。  3.気管支喘息と合併しやすい。  4.家系内発症がみられやすい。  (解答1)  (第22回 問題67) 問題422 帯状疱疹の治療に用いられるのはどれか。  1.抗菌薬  2.抗真菌薬  3.抗ウイルス薬  4.抗寄生虫薬  (解答3)  (第23回 問題69) 問題423 直径10mm以下の限局性隆起性の発疹はどれか。  1.丘疹  2.紅斑  3.痂皮  4.鱗屑  (解答1)  (第27回 問題68) 第16章 眼科疾患 問題424 流行性角結膜炎について誤っているのはどれか。  1.細菌感染  2.潜伏期は約1週間  3.耳前リンパ節腫脹  4.点状表層角膜炎  (解答1)  (解説 流行性角結膜炎はアデノウイルスによりおこる。)  (第11回 問題70) 問題425 流行性角結膜炎を起こすのはどれか。  1.黄色ブドウ球菌  2.緑膿菌  3.アデノウイルス  4.帯状疱疹ウイルス  (解答3)  (第15回 問題82) 問題426 アデノウイルス感染症はどれか。  1.伝染性単核球症  2.流行性角結膜炎  3.手足口病  4.突発性発疹  (解答2)  (解説 疾患と原因病原体  ・ 伝染性単核症:EBウイルス  ・手足口病:コクサッキーウイルスA16型やエンテロウイルス71型  ・突発性発疹:ヒトヘルペスウイルス61あるいは72(HHV‐6あるいはHHV‐7)  (第27回 問題67) 問題427 アレルギー性結膜炎の症状で適切でないのはどれか。  1.眼瞼浮腫  2.視力低下  3.掻痒感  4.流涙  (解答2)  (第5回 問題76) 問題428 結膜炎について誤っている記述はどれか。  1.アレルギー性結膜炎では、かゆみが強い。  2.クラミジア性結膜炎は難治性である。  3.細菌性結膜炎は大型濾胞が特徴である。  4.ウイルス性結膜炎は院内感染が起こりやすい。  (解答3)  (第18回 問題76) 問題429 緑内障でみられるのはどれか。  1.結膜の炎症  2.眼球の陥凹  3.水晶体の混濁  4.視野の障害  (解答4)  (第22回 問題70) 問題430 疾患とその治療に用いる眼鏡との組合せで正しいのはどれか。  1.近視 ーー 凸レンズ  2.遠視 ーー 凹レンズ  3.老視 ーー プリズムレンズ  4.乱視 ーー 円柱レンズ  (解答4)  (第10回 問題69) 問題431 眼疾患とその徴候との組合せで誤っているのはどれか。  1.緑内障 ーー 眼圧上昇  2.白内障 ーー 角膜混濁  3.眼性疲労 ーー 調節異常  4.麦粒腫 ーー 眼瞼腫脹  (解答2)  (第6回 問題72) 問題432 眼疾患について正しい組合せはどれか。  1.白内障 ーー ブドウ膜炎  2.ベーチェット病 ーー 色覚異常  3.網膜色素変性症 ーー 水晶体白濁  4.緑内障 ーー 眼圧亢進  (解答4)  (第8回 問題88) 問題433 眼疾患と所見との組合せで正しいのはどれか。  1.アレルギー性結膜炎 ーー 眼瞼腫脹  2.緑内障 ーー 水晶体混濁  3.白内障 ーー ブドウ膜炎  4.角膜炎 ーー 眼圧亢進  (解答1)  (第21回 問題66) 第17章 耳鼻科疾患 問題434 メニエール病について適切でないのはどれか。  1.内リンパ水腫  2.聴力正常  3.めまい発作  4.耳鳴り  (解答2)  (解説 メニエール病では難聴となる。)  (第5回 問題75) 問題435 メニエール病の症状でないのはどれか。  1.めまい  2.耳鳴り  3.難聴  4.耳漏  (解答4)  (第11回 問題80) 問題436 メニエール病の症状としてみられないのはどれか。  1.耳漏  2.耳鳴り  3.難聴  4.眩暈  (解答1)  (第22回 問題83) 問題437 メニエール病について誤っている記述はどれか。  1.伝音性難聴をきたす。  2.発作は反復消長する。  3.めまい発作をきたす。  4.自発眼振が出現する。  (解答1)  (第14回 問題85) 問題438 突発性難聴の症状で適切でないのはどれか。  1.伝音難聴  2.耳鳴り  3.耳の閉塞感  4.めまい  (解答1)  (解説 突発性難聴とは、原因不明の突発的に発症する感音性難聴で、耳鳴、耳閉感、ときにめまい、嘔気、嘔吐などを伴う。)  (第6回 問題71) 問題439 突発性難聴で誤っているのはどれか。  1.突然に発症する。  2.感音難聴である。  3.耳鳴りを伴う。  4.顔面神経麻痺を伴う。  (解答4)  (第9回 問題84) 問題440 突発性難聴について正しい記述はどれか。  1.伝音難聴である。  2.頭痛を伴う。  3.耳鳴りを伴う。  4.抗菌薬が有効である。  (解答3)  (第21回 問題83) 問題441 アレルギー性鼻炎について誤っている記述はどれか。  1.発作性のくしゃみがある。  2.水様性鼻汁を特徴とする。  3.IgG抗体が関与する。  4.手術療法が行われる。  (解答3)  (解説 レーザーによる鼻粘膜の焼灼手術が行われている。)  (第17回 問題82) 問題442 アレルギー性鼻炎の診断に有用なものはどれか。  1.IgA抗体  2.IgE抗体  3.IgG抗体  4.IgM抗体  (解答2)  (第19回 問題65) 問題443 慢性副鼻腔炎に関して正しい記述はどれか。  1.ウイルス感染が多い。  2.水様性鼻汁が特徴である。  3.エックス線検査が有用である。  4.内視鏡下手術の適応ではない。  (解答3)  (第18回 問題82) 問題444 扁桃肥大でみられない症状はどれか。  1.いびき  2.難聴  3.アデノイド顔貌  4.嗄声  (解答4)  (解説 アデノイド顔貌とは咽頭扁桃の肥大により鼻閉塞が起こり口呼吸となる。咽頭扁桃の肥大は口蓋扁桃肥大と合併することが多く、その際口唇肥厚、鼻唇溝の消失、顔面筋の緊張低下が起こり特有の顔貌を呈し、これをいう。)  (第10回 問題72) 第18章 婦人科疾患 問題445 月経の発現に関係しないのはどれか。  1.脳下垂体  2.卵巣  3.卵管  4.子宮内膜  (解答3)  (第11回 問題82) 問題446 月経異常の原因とならないのはどれか。  1.ネフローゼ症候群  2.クッシング症候群  3.子宮筋腫  4.神経性食思不振症  (解答1)  (第24回 問題58) 問題447 子宮筋腫で見られないのはどれか。  1.貧血  2.皮膚色素沈着  3.排尿困難  4.不妊  (解答2)  (第1回 問題69) 問題448 子宮筋腫について誤っている記述はどれか。  1. 50歳以後に好発する。  2. 悪性に変化することは少ない。  3. 子宮体部に好発する。  4. 粘膜下筋腫では過多月経を伴う。  (解答1)  (第6回 問題84) 問題449 子宮筋腫について正しいのはどれか。  1.20歳代に好発する。  2.子宮頚部に好発する。  3.不妊症の原因となる。  4.過少月経となる。  (解答3)  (第8回 問題69) 問題450 子宮筋腫について誤っている組合せはどれか。  1.好発部位 ーー 子宮頸部  2.好発年齢 ーー 30〜40歳代  3.病理組織 ーー 平滑筋腫  4.症状 ーー 月経過多  (解答1)  (第11回 問題71) 問題451 更年期障害の症状でないのはどれか。  1.頭痛  2.動悸  3.咳嗽  4.不眠  (解答3)  (第10回 問題85) 問題452 子宮頸癌の原因と考えられているのはどれか。  1.ヒト乳頭腫ウイルス  2.単純ヘルペスウイルス  3.帯状ヘルペスウイルス  4.風疹ウイルス  (解答1)  (解説 ヒト乳頭腫ウイルスとは、ヒトの皮膚や粘膜の上皮に発生する良性の腫瘍(いぼ:疣贅)から分離されるウイルス。 最近、良性腫瘍ばかりでなく、子宮頸癌組織やある種の皮膚癌組織中に存在していることが明らかにされた。)  (第14回 問題84) 問題453 子宮癌で正しい記述はどれか。  1.頚癌よりも体癌が多い。  2.初発症状は腰痛が多い。  3.組織診断が重要である。  4.ホルモン療法が第一選択である。  (解答3)  (第9回 問題85) 問題454 疾患とその特徴で正しい組合せはどれか。  1.子宮筋腫 ーー 過多月経  2.子宮体癌 ーー ヒトパピローマウイルス  3.子宮頸癌 ーー 卵胞ホルモン服用者  4.卵巣嚢腫 ーー 月経困難症  (解答1)  (第19回 問題76) 問題455 乳癌について正しいのはどれか。  1.腫瘤は痛みを伴う。  2.多くはホルモン依存性ではない。  3.自己検診は推奨されていない。  4.乳房の外上部の発生が多い。  (解答4)  (解説 乳癌のしこりの特徴→石ころのように硬い・痛くない。 乳がんの60〜70%は、女性ホルモン(エストロゲン)の影響を受けて、分裂・増殖する。つまり、エストロゲンが乳がん細胞の中にあるエストロゲン受容体と結びつき、がん細胞の増殖を促す。このように、エストロゲンを取り込んで増えるタイプの乳がんを「ホルモン感受性乳がん」という。 好発部位→乳房の上外方1/4 乳癌は、触ってわかる癌なので、早期発見・早期治療のためにも自己検診が推奨されている。  (第25回 問題60) 第19章 精神科疾患 問題456 心身症として適切でない疾患はどれか。  1.本態性高血圧症  2.気管支喘息  3.うつ病  4.アトピー性皮膚炎  (解答3)  (第5回 問題82) 問題457 心身症の特徴として適切でない記述はどれか。  1.させられ体験がある。  2.不安感を伴う。  3.愁訴が多い。  4.心理的要因に影響される。  (解答1)  (第13回 問題87) 問題458 うつ病の症状でないのはどれか。  1.知能障害  2.不眠  3.意欲の欠如  4.自殺念慮  (解答1)  (第9回 問題75) 問題459 うつ病に最も関連の深い神経伝達物質はどれか。  1.アセチルコリン  2.セロトニン  3.ヒスタミン  4.グルタミン酸  (解答2)  (解説 近年SSRIとよばれるセロトニン代謝に関係した薬物の売り上げ増加に伴い、セロトニン仮説が語られるようになった。ただ、臨床的治療場面を大きく変えるほどの影響力のある生物学的な基礎研究はなく、決定的な結論は得られていない。)  (第15回 問題83) 問題460 うつ病に特徴的な訴えはどれか。  1.考えが抜きとられる。  2.自分の悪口が聞こえる。  3.頭が働かず考えが進まない。  4.誰かが自分を監視している。  (解答3)  (第16回 問題83) 問題461 精神科疾患について、誤っているのはどれか。  1.不安神経症は、過度の不安を主徴とする  2.心身症では心理的、情動的因子が発生に関与している  3.躁欝病では、正常状態に復する時期がある  4.精神分裂病は初老期に発病することが多い  (解答4)  (第1回 問題86) 問題462 疾患と症状との組合せで正しいのはどれか。  1.ヒステリー ーー 自殺念慮  2.躁うつ病 ーー 過呼吸発作  3.不安神経症 ーー 感情の高揚  4.統合失調症 ーー 自我障害  (解答4)  (第12回 問題88) 問題463 させられ体験がみられるのはどれか。  1.統合失調症  2.単極性障害  3.双極性障害  4.広汎性発達障害  (解答1)  (解説 させられ体験とは、われわれの心的過程には知覚であれ思考であれ,つねに〈私がしている〉という意識がともなっているが、この自我の能動性の障害であり、自己の思考、意志、衝動、感情などが、他者によって操られていると感ずる体験をいう。作為体験ともいう。患者は「外から……される」とか「他人に……させられる」と、ありありと体験することが特徴的である。思考面でのさせられ体験はさせられ思考とよばれ、他人に考え「させられる」とか、自分の思考が干渉「される」と確信する。これらは統合失調症の自我意識の障害とされる。)  (第26回 問題70) 問題464 思考制止がみられる精神疾患はどれか。  1.不安神経症  2.うつ病  3.心身症  4.統合失調症(精神分裂病)  (解答2)  (第11回 問題88) 問題465 失立・失歩がみられるのはどれか。  1.不安神経症  2.恐怖症  3.抑うつ神経症  4.ヒステリー  (解答4)  (第10回 問題73) 問題466 過換気症候群の症状とその病態との組合せで誤っているのはどれか。  1.呼吸困難 ーー 動脈血二酸化炭素分圧の低下  2.失神発作 ーー 脳血流量の増加  3.テタニー症状 ーー 血中カルシウム低下  4.手足のしびれ ーー アルカローシス  (解答2)  (第11回 問題74) 問題467 過換気症候群で誤っている記述はどれか。  1.心因性要素が関与する。  2.発作持続は短時間である。  3.若い女性に好発する。  4.動脈血炭酸ガス分圧が低下する。  (解答2)  (第12回 問題84) 問題468 パニック障害の症状はどれか。  1.息苦しさ  2.嗄声  3.妄想  4.幻聴  (解答1)  (第23回 問題70) 問題469 アルコール依存症の離脱症状として適切でないのはどれか。  1.手指振戦  2.幻視  3.発汗  4.四肢のしびれ  (解答4)  (第17回 問題64) 第20章 小児科疾患 問題470 小児の上腕骨顆上骨折について誤っている記述はどれか。  1.肘を伸ばして転倒したときに起こる。  2.筋皮神経が損傷されやすい。  3.上腕末端部に強い自発痛が生じる。  4.フォルクマン拘縮の予防が必要である。  (解答2)  (解説 フォルクマン拘縮とは、前腕の血行不全による屈筋群の壊死や麻痺のため発生した手の特有な拘縮をいう。 上腕骨顆上骨折、前腕部外傷などによる主要動脈の損傷、圧迫、攣縮のため動脈性血行障害を生じ、さらに静脈系のうっ血も加わり、前腕の主に屈筋群に壊死を生じる。 壊死筋の瘢痕化による拘縮と神経麻痺のため、手関節掌屈、母指内転、MP関節伸展、PIP、 DIP関節の屈曲拘縮など、変形、拘縮を生じる。)  (第8回 問題81) 問題471 小児期の上腕骨外顆骨折後、成人になって起こる神経障害はどれか。  1.腋窩神経麻痺  2.橈骨神経麻痺  3.正中神経麻痺  4.尺骨神経麻痺  (解答4)  (解説 外顆骨折では整復が困難であるため観血的な整復固定を要することが多い。処置が不十分であると発育障害をきたして変形治癒して外反肘となり、骨折後10〜20年後に尺骨神経の摩擦性神経炎を生ずることがある。)  (第18回 問題66) 問題472 小児の骨折について正しい記述はどれか。  1.不全骨折の比率が低い。  2.骨端線損傷は成長障害の原因にならない。  3.自家矯正能は旺盛である。  4.骨癒合が遅い。  (解答3)  (第21回 問題61) 問題473 小児のピーナッツによる気道異物で誤っているのはどれか。  1.一瞬の吸気とともに吸いこまれる。  2.呼吸困難を呈する。  3.咳嗽が消失したら排出されたと考える。  4.肺炎を起こしやすい。  (解答3)  (第12回 問題69) 問題474 小児神経症の症状で、適切でないのはどれか。  1.遺尿  2.指しゃぶり  3.昏睡  4.痙攣  (解答3)  (第4回 問題88) 問題475 感染症について正しい記述はどれか。  1.大量の抗菌薬を投与しないと日和見感染が起こる。  2.メチシリン耐性黄色ブドウ球菌は院内感染の原因になる。  3.腸管病原性大腸菌で起こる感染症を菌交代症という。  4.生命に対する危険度が最も高いものは5類感染症に分類される。  (解答2)  (第20回 問題82) 問題476 院内感染と関連が深いのはどれか。  1.メチシリン耐性黄色ブドウ球菌  2.A群溶血連鎖球菌  3.肺炎球菌  4.破傷風菌  (解答1)  (第21回 問題63) 第21章 感染症 問題477 感染症について正しいのはどれか。  1.ムンプスウイルスは空気感染する。  2.MRSAは院内感染の原因となる。  3.ボツリヌス菌による食中毒の主たる症状は血便である。  4.風疹は精巣炎を合併する。  (解答2)  (解説 MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)は、院内感染の原因となる。  流行性耳下腺炎は、感染力の強いムンプスウイルスによっておこる発熱と耳下腺の腫脹を特徴とする感染症である。ウイルスが全身の臓器や神経組織を侵して、無菌性髄膜炎・脳炎・難聴・精巣炎等の合併症をおこす。 ムンプスウイルスの感染経路は飛沫感染と接触感染であり、空気感染はしない。これに対し、麻疹や水痘の感染経路は飛沫感染、接触感染であると共に空気感染がある。)  (第27回 問題69) 問題478 破傷風について正しい記述はどれか。  1.破傷風菌は好気性である。  2.菌の内毒素によって発症する。  3.経口的な感染が多い。  4.予防にワクチンが有効である。  (解答4)  (第13回 問題84) 問題479 食中毒の原因で致死率が最も高いのはどれか。  1.ボツリヌス菌  2.サルモネラ属  3.腸炎ビブリオ  4.黄色ブドウ球菌  (解答1)  (第14回 問題66) 問題480 潜伏期が最も短い食中毒の原因菌はどれか。  1.ブドウ球菌  2.腸炎ビブリオ  3.サルモネラ属  4.ボツリヌス菌  (解答1)  (第18回 問題81) 問題481 細菌性食中毒で正しい記述はどれか。  1.サルモネラ属は潜伏期が1週間である。  2.腸炎ビブリオによる食中毒はボツリヌスより発症頻度が低い。  3.ボツリヌス菌毒素は高温加熱によっても不活性化されない。  4.腸管病原性大腸菌ではベロ毒素によって発症する。  (解答4)  (第20回 問題81) 問題482 エイズ感染の原因とならないのはどれか。  1.性交渉  2.輸血  3.握手  4.針刺し事故  (解答3)  (第2回 問題88) 問題483 エイズについて正しい記述はどれか。  1.予防接種が有効である。  2.食物からも感染する。  3.ウイルスが原因である。  4.感染者は隔離の必要がある。  (解答3)  (第7回 問題82) 問題484 ヘルペスウイルスの感染症でないのはどれか。  1.手足口病  2.帯状疱疹  3.水痘  4.突発性発疹  (解答1)  (解説 手足口病とは幼少児にみられる伝染性ウイルス疾患。特有な皮疹と口腔粘膜疹が特徴である。皮疹は、手掌、足蹠、指趾の腹側などにみられ、丘疹ないし水疱を形成する。口腔粘膜疹は、軟口蓋、硬口蓋、頬粘膜、舌にみられ、米粒大の水疱で、まもなく破れて紅暈をもったアフタ性潰瘍となり疼痛を伴う。発熱は一般に軽度である。約1週間の経過で治癒し、予後は良好である。近年はコクサッキーA16型とエンテロ71型ウイルスによる流行がみられている。 突発性発心とは生後6カ月〜2歳までの乳幼児にみられる予後良好な急性発疹性疾患。病原はヒトヘルペスウイルス‐6(HHV‐6)の感染であることが示された。特別な前駆症状をみとめることなしに、突然の高熱をもって始まる。)  (第7回 問題69) 問題485 帯状疱疹について誤っているものはどれか。  1.神経痛様疼痛  2.悪寒を伴う高熱  3.皮膚の発赤  4.小水疱を伴う発疹  (解答2)  (第2回 問題86) 問題486 性行為感染症でないのはどれか。  1.梅毒  2.副睾丸結核  3.クラミジア感染症  4.淋病  (解答2)  (第9回 問題82) 問題487 疾患と病原体との組合せで誤っているのはどれか。  1.水痘 ーー 帯状庖疹ウイルス  2.猩紅熱 ーー A群溶血性連鎖球菌  3.流行性耳下腺炎 ーー サイトメガロウイルス  4.急性灰白髄炎 ーー ポリオウイルス  (解答3)  (第15回 問題75) 問題488 感染症とその特徴との組合せで正しいのはどれか。  1.麻疹 ーー イチゴ舌  2.帯状疱疹 ーー 痂皮  3.猩紅熱 ーー 精巣腫脹  4.流行性耳下腺炎 ーー コプリック斑  (解答2)  (第19回 問題82) 問題489 疾患と症状との組合せで誤っているのはどれか。  1.猩紅熱 ーー コプリック斑  2.破傷風 ーー 牙関緊急  3.細菌性赤痢 ーー 膿粘血便  4.ジフテリア ーー 咽頭・喉頭偽膜  (解答1)  (第17回 問題81) 問題490 感染症で誤っている記述はどれか。  1.単純性疱疹は再発する。  2.腸炎ビブリオ食中毒の潜伏期は数日間である。  3.カリニ肺炎はエイズに合併する。  4.伝染性単核症では頚部リンパ節が腫脹する。  (解答2)  (解説 伝染性単核症とはヘルペスウイルス群に属するEBウイルスが唾液を介して傾向飛沫感染し、2週間前後持続する発熱,全身のリンパ節腫脹,10%以上の異型リンパ球を含む絶対的リンパ球増加を三主要徴候とするものである.)  (第9回 問題71) 問題491 感染症について正しいのはどれか。  1.インフルエンザウイルス感染は迅速な検査が可能である。  2.麻疹は「三日ばしか」と言われている。  3.帯状疱疹は単純ヘルペスウイルスによる感染である。  4.梅毒はクラミジアによる感染である。  (解答1)  (第26回 問題65) 問題492 疾患と病原体との組合せで誤っているのはどれか。  1.アスペルギルス症 ーー 真菌  2.トキソプラズマ症 ーー マイコプラズマ  3.トラコーマ ーー クラミジア  4.エイズ ーー HIV  (解答2)  (解説 アスペルギルス症とは真菌のアスペルギルスにより生ずる化膿性壊死性、あるいは肉芽腫性の病変である. トキソプラズマ症とはトキソプラズマのオーシストや生肉内のシストの経口摂取により起こる原虫感染症である.)  (第10回 問題70) 第22章 検査法 問題493 溶血性連鎖球菌感染を特異的に示す検査はどれか。  1.ASO  2.CRP  3.寒冷凝集素価  4.血沈  (解答1)  (解説 CRP試験は炎症や組織破壊性病変を伴う病態の活動性を判断するために有用な指標とされている. 寒冷凝集素とは37℃では凝集させないが,寒冷状態で細菌や赤血球を凝集させる抗体である.マイコプラズマ肺炎,伝染性単核症などで高値をとる. 血沈は貧血、アルブミンの減少、フィブリノーゲンの増加、γグロブリンの増加などで亢進する。)  (第3回 問題72) 問題494 癌と腫瘍マーカーとの組合せで正しいのはどれか。  1.大腸癌 ー CEA  2.子宮体癌 ー SCC  3.胃癌 ー CYFRA  4.乳癌 ー AFP  (解答1)  (解説 腫瘍マーカーとは、癌の進行とともに増加する生体因子のことである。主に血液中に遊離してくる因子を抗体を使用して検出する。また、生検検体や摘出された腫瘍の病理組織標本を免疫染色し、腫瘍の確定病理診断や組織型の鑑別に用いられる。 多くの腫瘍マーカーは健康人であっても血液中に存在するので、腫瘍マーカー単独で癌の存在を診断できるものはPSA(前立腺癌のマーカーに用いる)など少数であるといわれている。しかし、癌患者の腫瘍マーカーを定期的に検査することは、再発の有無や病勢、手術で取りきれていない癌や画像診断で見えない程度の微小な癌の存在を知る上で、確実ではないが有用な方法である。 代表的な腫瘍マーカーと主な陽性疾患としては、 肝臓癌:α‐フェトプロテイン(AFP) 大腸癌:胎児性抗原(CEA) 膵臓癌:膵癌細胞抗原(CA19-9) 卵巣および精巣の腫瘍:人絨毛性ゴナドトロピン(HCG) 前立腺癌:前立腺特異抗原(PSA)  (第20回 問題65) 問題495 疾患と検査結果との組合せで適切なのはどれか。  1.関節リウマチ ー CRP値上昇  2.悪性リンパ腫 ー フィラデルフィア染色体陽性  3.全身性硬化症 ー HLA−B51陽性  4.悪性貧血 ー ビタミンB6欠乏  (解答1)  (解説 フィラデルフィア染色体は慢性骨髄性白血病でみられ、HLA−B51はベーチェット病で多く出現し、悪性貧血はビタミンB12欠乏で起こる。)  (第20回 問題71) 問題496 疾患と症状との組合せで正しいのはどれか。  1.再生不良性貧血 ーー ハンター舌炎  2.悪性リンパ腫 ーー レイノー現象  3.皮膚筋炎 ーー 陰部潰瘍  4.ベーチェット病 ーー 口腔内アフタ性潰瘍  (解答4)  (第21回 問題65) 第23章 総合問題 問題497 次の文で示す事例について、問1、問2、問3に答えよ。 「施術後、患者の血液の付いた鍼を廃棄する時に誤って施術者の指に刺さった。」 問1 鍼刺し事故後、感染率が最も高いのはどれか。  1.成人T細胞白血病  2.B型肝炎  3.C型肝炎  4.HIV感染症  (解答2)  (第14回 問題78) 問2 HBウイルス陽性患者であった場合の対応で最も適切なのはどれか。  1.穿刺部位のアルコール消毒  2.抗生物質の投与  3.HBワクチン投与  4.抗HB免疫グロブリン投与  (解答4)  (第14回 問題79) 問3 誤刺および感染を回避する方法として適切でないのはどれか。  1.単回(1回)使用毫鍼を使用する。  2.施術には指サックを使用する。  3.手指の消毒には20%(体積百分率)イソプロピルアルコールを用いる。  4.使用後の鍼は感染性廃棄物として専用容器に捨てる。  (解答3)  (第14回 問題80) 問題498 次の文で示す症例について、問1、問2に答えよ。 「40歳の女性。3か月前から歩行時のふらつき、めまいが出現した。また、2か月前から左の難聴、耳鳴りと左顔面の感覚が鈍いことを自覚している。四肢の筋力低下はない。」 問1 この患者でみられないのはどれか。  1.指鼻試験は拙劣である。  2.つぎ足歩行は不能である。  3.角膜反射は消失する。  4.深部腱反射は亢進する。  (解答4)  (第15回 問題77) 問2 最も考えられる疾患はどれか。  1.メニエール病  2.突発性難聴  3.聴神経腫瘍  4.脊髄空洞症  (解答3)  (解説 聴神経腫瘍とは、 聴神経の神経鞘から発生する成人の良性脳腫瘍。主に内耳道付近から発生し小脳橋角部を占拠する。小脳橋角部腫瘍の大部分は本腫瘍である。患側の耳鳴、難聴、眩暈、顔面知覚麻痺、顔面神経麻痺、小脳症状、言語障害、嚥下障害などを引き起こす。また中脳水道や第四脳室を圧迫閉塞するため水頭症をきたす。摘出術により治癒する。)  (第15回 問題78) 問題499 次の文で示す症例について、問1、問2に答えよ。 「25歳の男性。1年前から飲酒量が増加し、食事回数は減少した。1か月前から下腿浮腫、息切れ、膝蓋腱反射の消失がみられ、今朝から意識消失もみられるようになった。」 問1 この意識障害について最も考えられるのはどれか。  1.ゲルストマン症候群  2.ギランバレー症候群  3.ウェルニッケ脳症  4.ペラグラ  (解答3)  (解説 ゲルストマン症候群とは、手指失認、左右障害、失書、失算の4症候を示すものをいう。左の頭頂、後頭葉移行部の病巣により生じる。 ウェルニッケ脳症とは、慢性アルコール中毒の病型としてみられる以外に、慢性胃炎、栄養障害、胃切除後などにも発現することがある。ビタミンB1の欠乏症が共通原因と考えられている。症状は急激に始まり、意識障害、健忘症候群、振戦、せん妄様の精神症状、および種々の程度の動眼神経麻痺、小脳失調、眼振などの神経症状がみられ、多発神経炎、視神経炎などを伴うこともある。病変は間脳から中脳に及び、壊死巣、小出血巣、小血管増生、グリア細胞増生などがみられる。 ペラグラとは、ニコチン酸欠乏が原因の疾患。日光照射が誘因となって発症する。露光部(特に手背)に対称性に境界鮮明な赤紫色の紅斑を生じ、そう痒,灼熱感がある。下痢などの胃腸障害を伴い、舌乳頭は赤く腫脹する。頭痛、不安、耳鳴、幻覚などの精神神経症状も現れる。皮膚症状、胃腸症状、神経症状の三徴候で診断は容易である。)  (第15回 問題79) 問2 原因と考えられるのはどれか。  1.ビタミンB1欠乏  2.ニコチン酸欠乏  3.ウイルス感染  4.脳腫瘍  (解答1)  (第15回 問題80) 問題500 次の文で示す症例について、問1、問2に答えよ。 「20歳の男性。10日前、バイク事故により頸椎を損傷し脊髄損傷となった。上肢下肢に麻痺がある。」 問1 この患者で現在みられないのはどれか。  1.呼吸障害  2.血圧の変動  3.消化性潰瘍  4.異所性骨化  (解答4)  (第16回 問題77) 問2 この患者の病態管理で適切でないのはどれか。  1.頸部保護  2.体温管理  3.体位変換  4.持続導尿  (解答4)  (第16回 問題78) 問題501 次の文で示す症例について、問1、問2に答えよ。 「72歳の男性。以前より発作性心房細動を指摘されていた。事務作業中に倒れたが、呼びかけには何とか返答できた。右上下肢は全く動かず、頭痛、嘔吐はなかった。」 問1 最も考えられるのはどれか。  1.クモ膜下出血  2.脳血栓  3.脳塞栓  4.一過性脳虚血発作  (解答3)  (第16回 問題79) 問2 入院後3日目から意識レベルは低下し、4日目には半昏睡となった。この原因として最も疑わなければならないのはどれか。  1.急性心不全  2.出血性梗塞  3.徐脈  4.脳動脈瘤破裂  (解答2)  (解説 出血性梗塞とは、脳梗塞の合併症の一つである。 血栓性脳梗塞や心原性塞栓性脳梗塞において塞栓子が融解や遠位側へ移動することによって壊死組織に血流が再開通することがある。壊死組織では血管壁の透過性が上昇しているため、再開通を機に血管性浮腫が増悪したり、あるいは梗塞により脆くなった血管壁があると、そこから出血がおこることがある。これを再潅流障害という。出血が起こった場合を出血性梗塞という。 出血性梗塞は急性期の再灌流傷害時(目安として2〜5日)と発症2週間後以降の側副血行路により血液供給が行われる時期や、血管が新しく作られる際に起こりやすいとされている。)  (第16回 問題80) 問題502 次の文で示す症例について、問1、問2に答えよ。 「60歳の男性。糖尿病発症から15年経過、現在腎機能は正常。収縮期血圧は180mmHg、拡張期血圧は90mmHgである。」 問1 早期糖尿病性腎症を最も示唆するのはどれか。  1.クレアチニンクリアランス低下  2.微量アルブミン尿  3.HbA1C高値  4.血尿  (解答2)  (第17回 問題77) 問2 最近下肢の冷感が出現している。最も優先度の高いスクリーニング検査はどれか。  1.心電図  2.頸動脈超音波検査  3.足背動脈拍動の確認  4.両側アキレス腱反射  (解答3)  (第17回 問題78) 問題503 次の文で示す症例について、問1、問2の問いに答えよ。  「50歳の男性。主訴は体重減少。口渇、下肢の感覚鈍麻を認める。BMI30。空腹時血糖180mg/dL、HbA1c8.9%。」 問1 本症例の神経学的所見で正しいのはどれか。  1.感覚障害は左右非対称である。  2.振動覚は正常である。  3.アキレス腱反射は亢進する。  4.発汗異常を認める。  (解答4)  (解説 患者は所見から糖尿病である。  糖尿病性神経障害 多発性ニューロパチー、単ニューロパチー、自律神経障害として現われる。 多発性ニューロパチーは、四肢、特に下肢の遠位部より対称性に痛み、しびれ、知覚異常が現われる。また、腱反射の減弱・消失、下肢遠位部の振動覚の減弱・消失が現われる。 自律神経障害では、頻脈、起立性低血圧、下痢、無緊張性膀胱、インポテンス、発汗異常などが現われる。)  (第27回 問題75) 問2 本疾患について正しいのはどれか。  1.免疫機能は亢進する。  2.HbA1cは過去2週間の平均血糖値を反映する。  3.急性合併症には昏睡がある。  4.大血管障害には腎症がある。  (解答3)  (解説 糖尿病性昏睡  急激なインスリンの作用不全により体内にケトン体(アセトンなど)が蓄積してアシドーシスを生じ(糖尿病性ケトアシドーシス)、昏睡に至る。)  (第27回 問題76) 問題504 次の文で示す症例について、問1、問2の問いに答えよ。  「50歳の男性。主訴は下肢の浮腫。血液検査は総蛋白5.2g/dl、アルブミン2.5g/dl、総コレステロール280mg/dl。尿検査は尿糖3+、尿蛋白4+であった。」 問1 下肢浮腫の触診部位で最も適切なのはどれか。  1.脛骨前面  2.内果  3.外果  4.アキレス腱  (解答1)  (第26回 問題75) 問2 本症例でみられる浮腫の主な原因はどれか。  1.静水圧の上昇  2.血漿膠質浸透圧の低下  3.血管透過性亢進  4.リンパ液のうっ滞  (解答2)  解説 ネフローゼ症候群の診断基準 @たんぱく尿 1日の尿たんぱくは3.5g以上を持続する。 A低たんぱく血症 血清総たんぱく量は6.0g/dl以下、低アルブミン血症とした場合は、血清アルブミン量3.0g/dl以下。 B高脂血症 血清総コレステロール量230mg/dl以上。 C浮腫 患者はこの基準に当てはまる。浮腫はたんぱく尿、低たんぱく血症による血漿膠質滲透圧の低下による。)  (第26回 問題76) 問題505 次の文で示す症例について、問1、問2に答えよ。 「69歳の女性。10年前から高血圧症にて内服加療中。時々右上下肢のしびれを自覚していたが、最近物忘れがひどくなってきた。また、わけもなく泣いたりすることも多い。物忘れが多いわりには判断力は保たれている。」 問1 最も考えられるのはどれか。  1.アルツハイマー病  2.脳血管性認知症  3.ピック病  4.プリオン病  (解答2)  (第17回 問題79) 問2 この症例に対する対応で適切でないのはどれか。  1.要求があった場合は、それを満たすように対応する。  2.失敗した時は叱る。  3.外出を希望した場合は、断らず付き合う。  4.簡単な仕事を与え、それができればほめる。  (解答2)  (第17回 問題80) 問題506 次の文で示す症例について、問1、問2の問いに答えよ。  「80歳の男性。1年前から夜間に人や子どもが見え、本当に人がいるように話しかけることもある。半年前から次第に動作が鈍くなってきた。最近は物忘れも出現している。」 問1 本症例で動作が鈍くなってきた原因として正しいのはどれか。  1.下肢筋力の低下  2.歩行失行  3.パーキンソニズム  4.深部感覚障害  (解答3)  (解説 患者は所見からレビー小体型認知症である。  レビー小体型認知症とは、認知症の原因疾患として変性性認知症の中では、アルツハイマー型認知症に続き、2番目に多い認知症である。認知症の原因として約20%と報告されている。アルツハイマー型認知症とレビー小体型認知症に脳血管性認知症を加えた3つは、三大認知症といわれている。  レビー小体型認知症は、主に65歳以上の高齢者に多くみられるが30〜50歳代で発症する場合もある。男性に多い傾向がある。  原因は、レビー小体と呼ばれる異常な構造物が脳の種々な部位に蓄積することである。レビー小体とは、α?シヌクレインという線維性のタンパク質が凝集した円形の構造物であり、レビー小体が脳に蓄積すると、神経細胞の変性が起き、神経細胞脱落が生じる。  レビー小体認知症では、以下の4つの症状が中核的特徴である。  ・注意や明晰さの著明な変化を伴う認知機能の変動  ・繰り返し現れる構築された具体的な幻視  ・認知機能の低下に先行することもあるレム睡眠行動異常症(RBD)  ・特発性のパーキンソニズムの以下の症状のうちひとつ以上:動作緩慢、寡動、安静時振戦、筋強剛。 認知機能の動揺とは、認知機能が時間経過とともによくなったり悪くなったりを繰り返すことをいう。レビー小体型認知症では、1日の間(日内変動)や1週間、または1カ月の中で変動するのが特徴である。頭がはっきりしているときと、していないときの差が激しく、調子がいいときには通常通りの会話が成立するが、頭の機能が鈍くなると集中力や注意力が低下することになる。また、虫や人などの幻視の症状を見ることも特徴である。)  (第27回 問題77) 問2 本症例でさらに確認すべき症状はどれか。  1.物盗られ妄想  2.認知機能の日内変動  3.症状の階段状の悪化  4.欲動的な行動  (解答2)  (第27回 問題78) 問題507 次の文で示す症例について、問1、問2に答えよ。 「60歳の男性。軽度呼吸困難で来院。腹部膨隆と女性化乳房とがみられ、上部消化管内視鏡検査で食道・胃静脈瘤を認める。血液検査で血小板と白血球に減少が認められ、C型肝炎ウイルス陽性であった。」 問1 この疾患で血小板減少をきたす原因となる病変臓器はどれか。  1.肺  2.肝臓  3.脾臓  4.腎臓  (解答3)  (解説 肝細胞の線維化により肝血流量が減少し、上流の脾臓に鬱血がおこり、その結果血小板の破壊が亢進して血小板減少をきたす。)  (第18回 問題77) 問2 この疾患に合併する悪性腫瘍の早期発見に有用な腫瘍マーカーはどれか。  1.AFP  2.CEA  3.CA19−9  4.PSA  (解答1)  (第18回 問題78) 問題508 次の文で示す症例について、問1、問2に答えよ。 「35歳の男性。発熱、乾性咳嗽および呼吸困難で入院。胸部エックス線写真で両側の中・下肺野にびまん性すりガラス状陰影を認め、喀痰細胞診でニューモシスチス肺炎と診断された。」 問1 この患者で陽性と考えられるのはどれか。  1.ライノウイルス  2.ヒト免疫不全ウイルス  3.成人T細胞白血病ウイルスI型  4.単純ヘルペスウイルス  (解答2)  (第18回 問題79) 問2 本疾患で減少するのはどれか。  1.単球  2.好中球  3.Bリンパ球  4.Tリンパ球  (解答4)  (第18回 問題80) 問題509 次の文で示す症例について、問1、問2の問いに答えよ。  「67歳の女性。胸部エックス線写真で右上肺野の末梢側に2cm大の結節影があり、気管支内視鏡検査で肺癌と診断された。」 問1 最も可能性が高い組織型はどれか。  1.腺癌  2.小細胞癌  3.大細胞癌  4.扁平上皮癌  (解答1)  (解説 組織型による肺癌の分類  肺癌は組織の性質や型により、腺癌(43.8%)、扁平上皮癌(31.2%)、小細胞癌(15.8%)、大細胞癌(9.2%)に分類される。 腺癌は女性に多くみられるもので、末梢肺野部に生じることが多い。 扁平上皮癌は喫煙に関係して起こることが多く、肺門部(中枢部)に生じることが多い。 小細胞癌は喫煙に関係して起こり、肺門部に生じ進行が最も速いホルモン産生腫瘍である。 大細胞癌は末梢肺野部に生じ、比較的進行が速い。 このように喫煙との関係が強い肺癌は扁平上皮癌と小細胞癌で肺門部に生じやすく、画像診断では発見しにくいため、喀痰検査や気管支鏡検査が必要である。)  (第27回 問題79) 問2 遠隔転移を調べる上で必要な検査はどれか。  1.呼吸機能  2.冠動脈造影  3.脳造影MRI  4.心エコー  (解答3)  (第27回 問題80) 問題510 次の文で示す症例について、問1、問2に答えよ。 「8歳の男児。サッカー中に前方へ転倒、肘をついて倒れた。直後から右肘の疼痛、運動障害があり、次第に腫脹も強くなってきた。明らかな皮膚の外傷はない。」 問1 まず、考えるべき病態はどれか。  1.捻挫  2.脱臼  3.疲労骨折  4.外傷性骨折  (解答4)  (第19回 問題77) 問2 発育期に転倒により起こりやすい骨折はどれか。  1.上腕骨近位端骨折  2.上腕骨顆上骨折  3.肘頭骨折  4.コーレス骨折  (解答2)  (第19回 問題78) 問題511 次の文で示す症例について、問1、問2に答えよ。 「7歳の女児。主訴は歩行異常。トレンデレンブルグ徴候がみられた。」 問1 罹患関節の種類はどれか。  1.鞍関節  2.ラセン関節  3.臼状関節  4.楕円関節  (解答3)  (解説 先天性股関節脱臼(発育性股関節形成不全)が考えられ、罹患間接は股関節である。股関節は、臼状関節である。)  (第25回 問題75) 問2 本症例で筋力低下をきたした筋の主な運動はどれか。  1.罹患関節の伸展  2.罹患関節を屈曲しながらの外転  3.罹患関節の内旋  4.罹患関節の外転  (解答4)  (解説 症例では、トレンデレンブルグ徴候がみられたとなっている。トレンデレンブルグ徴候とは、股関節外転筋力の低下で低下側とは反対側の骨盤が下がる徴候である。股関節の外転筋は、中、小殿筋である。)  (第25回 問題76) 問題512 次の文で示す症例について、問1、問2に答えよ。 「78歳の男性。5年前に高血圧を指摘されたが、自覚症状がないため放置していた。早朝、安静時に突然強い胸背部痛が出現し、救急搬送された。その際に胸部エックス線検査で上縦隔の著明な拡大を認めたが、心電図上有意な変化はみられなかった。」 問1 本疾患の診断のため、直ちに施行すべき検査はどれか。  1. 24時間ホルター心電図  2. 運動負荷心筋シンチ  3. 胸腹部造影CT  4. 気管支内視鏡  (解答3)  (第19回 問題79) 問2 本疾患による合併症はどれか。  1.気胸  2.間質性肺炎  3.大動脈弁狭窄症  4.心タンポナーデ  (解答4)  (第19回 問題80) 問題513 次の文で示す症例について、問1、問2に答えよ。 「65歳の男性。3週間前に転倒し、前頭部を強打した。その時以後両上肢のしびれ感と歩行困難が出現している。」 問1 最も考えられるのはどれか。  1.頸椎骨折  2.頸髄中心性損傷  3.頸髄腫瘍  4.腕神経叢障害  (解答2)  (解説 頸椎骨折では命にかかわるような重篤な症状があらわれる。 頸髄中心性損傷とは頚髄不全損傷のうち、受傷時当初から、又はその回復過程において、上肢の運動障害が下肢のそれに比べてより著明なものをいう。脊柱管の狭小化がもともと存在していたところに、過伸展といった外力が加わり、頚髄が損傷を受けて発症すると考えられている。 頸髄腫瘍では徐々に症状があらわれる。 腕神経叢障害では下肢症状はあらわれない。)  (第20回 問題77) 問2 この患者の症状で誤っている記述はどれか。  1.横隔膜呼吸が消失する。  2.両上肢の脱力がみられる。  3.膝蓋腱反射が亢進する。  4.排尿困難がある。  (解答1)  (解説 横隔膜呼吸消失は受傷直後にあらわれる。)  (第20回 問題78) 問題514 次の文で示す症例について、問1、問2に答えよ。 「78歳の女性。大腿骨頸部骨折の術後3日間ベッド上安静であったが、突然胸痛、呼吸困難が出現した。胸部単純エックス線写真でうっ血所見はなく、肺野の透過性増大がみられた。血清クレアチンキナーゼ値は正常、D−ダイマー値上昇が認められた。」 問1 本疾患の発症を予測するのに最も有用な検査はどれか。  1.ホルター心電図  2.負荷心筋シンチグラフィ  3.頸動脈超音波検査  4.下肢静脈超音波検査  (解答4)  (解説 本症は肺梗塞が疑われる。この原因として、骨節による脂肪塞栓と下肢静脈からの血栓が考えられる。術後三日後に発症したことより脂肪塞栓は考えにくい。よって安静臥床時に下肢静脈に血栓が形成されたものと考えられる。また、D−ダイマー値は血栓症の判定に用いられる。)  (第20回 問題79) 問2 本疾患の危険因子として最も重要なのはどれか。  1.脱水  2.貧血  3.運動  4.徐脈  (解答1)  (第20回 問題80) 問題515 次の文で示す症例について、問1、問2に答えよ。 「55歳の女性。夕食にてんぷらを摂取後、悪心、嘔吐、右季肋部痛が出現し、救急外来を受診した。血液検査データで白血球数19,500/μl、CRP高値、赤沈亢進を認めた。」 問1 本患者で予測される所見はどれか。  1.視診で皮膚線条がみられる。  2.聴診で血管雑音が聴取される。  3.打診で肋骨脊柱角に叩打痛がある。  4.触診で筋性防御がみられる。  (解答4)  (第21回 問題77) 問2 本患者でまず行う検査はどれか。  1.腹部超音波検査  2.消化管内視鏡検査  3.血管造影検査  4.PET(ポジトロンCT)検査  (解答1)  (第21回 問題78) 問題516 次の文で示す症例について、問1、問2に答えよ。 「71歳の女性。1週間前から労作時の胸痛を自覚していたが、安静で症状は軽減したため放置していた。しかし、昨日より安静時でも胸痛が起こるようになり、救急受診した。」 問1 本疾患の危険因子として最も重要なのはどれか。  1.低血糖  2.低血圧  3.低HDL血症  4.低アルブミン血症  (解答3)  (第21回 問題79) 問2 本疾患の合併症としてよくみられるのはどれか。  1.僧帽弁狭窄症  2.心室性期外収縮  3.心房中隔欠損症  4.気胸  (解答2)  (第21回 問題80) 問題517 次の文で示す症例について、問1、問2に答えよ。 「26歳の男性。全身倦怠感を主訴に来院した。視診上、黄疸を認め、ウイルスマーカー検査ではIgM−HA抗体陽性、HBs抗原陰性、HCV−RNA陰性であった。」 問1 感染の原因として最も考えられるのはどれか。  1.ハンバーガー  2.いずし  3.生ガキ  4.鶏生肉  (解答3)  (解説 A型肝炎の国内での感染は糞便中に排泄されたHAVに汚染された生ガキなどの魚介類を食べることによる経口感染が多い。)  (第22回 問題77) 問2 本疾患で正しいのはどれか。  1.発熱を前駆症状として発症する。  2.インターフェロン療法が有効である。  3.慢性化する。  4.輸血によっても発症する。  (解答1)  (第22回 問題78) 問題518 次の文で示す症例について、問1、問2に答えよ。 「58歳の女性。数年前から左手の第4指の近位指節間関節の腫脹に気がついた。特に疼痛はなかったが、今年になって右手の第4指近位指節間関節の腫脹もみられるようになった。」 問1 本疾患について適切でないのはどれか。  1.女性に多い。  2.家族歴がある。  3.皮下結節がみられる。  4.骨棘形成がみられる。  (解答3、4)  (第22回 問題79) 問2 本患者の治療で有効なのはどれか。 4561.非ステロイド系抗炎症薬  2.カルシトニン  3.ビタミンD製剤  4.ビタミンB6  (解答1)  (第22回 問題80) 問題519 次の文で示す症例について、問1、問2に答えよ。 「20歳の女性。呼吸困難、全身倦怠感の精査のため受診。胸部レントゲン写真で心拡大と肺うっ血を認めた。心エコー検査では左室内腔は著明に拡大し、心室中隔と左室後壁は薄くなっていた。」 問1 本疾患の所見で適切なのはどれか。  1.尿量増加  2.頸静脈怒張  3.左房径縮小  4.肺動脈圧低下  (解答2)  (解説 本疾患を拡張型心筋症と仮定すると、疾患の進行により右心不全の症状である頸静脈怒張はあらわれる。左心室の菲薄化と拡大は、しばしば僧帽弁の機能性逆流および心房拡大につながる。  (第23回 問題75) 問2 本疾患に最も有用な血液検査項目はどれか。  1.ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド  2.アルカリフォスファターゼ  3.ロイシンアミノペプチダーゼ  4.リパーゼ  (解答1)  (解説 ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチドは心臓から分泌される利尿作用をもつホルモンで、心不全の状況をすみやかに反映すると考えられている。  (第23回 問題76) 問題520 次の文で示す症例について、問1、問2に答えよ。 「45歳の男性。高血圧、頻拍発作の精査で受診。血中ナトリウム、カリウム値は正常範囲内であったが、腹部CTにて右副腎部に腫瘍病変を認めた。」 問1 本患者によくみられる所見はどれか。  1.頭痛  2.発汗量減少  3.低血糖  4.貧血  (解答1)  (第23回 問題77) 問2 本疾患の診断に最も有用な測定項目はどれか。  1.尿中アルブミン  2.尿中アミラーゼ  3.血中カテコールアミン  4.血中CK  (解答3)  (第23回 問題78) 問題521 次の文で示す症例について、問1、問2に答えよ。 「45歳の男性。最近、心窩部から背中の皮膚にかけて痛みが起きる。胸やけ、食欲不振もある。上部消化管内視鏡検査では、胃角部に潰瘍を認め、ヘリコバクター・ピロリの感染を疑った。」 問1 本症例の背中の皮膚の痛みで最も適切なのはどれか。  1.空腹時に起こる。  2.関連痛である。  3.体性痛である。  4.内臓痛である。  (解答2)  (解説 関連痛:臓器の痛みを伝える神経が皮膚の痛みを伝える神経と合流することで発生する。痛みの発生源となっている臓器から離れた部位への放散痛や痛みの部位が移動することもある。例えば、胆道系の異常では右肩や右側胸部に、膵臓や十二指腸の異常では背部に、心筋梗塞や狭心症では左肩や下顎に、痛みを感じることがある。)  (第25回 問題79) 問2 ヘリコバクター・ピロリの検査はどれか。  1.尿素呼気検査  2.胃液測定  3.尿沈渣検査  4.血清ペプシノーゲン測定  (解答1)  (解説 尿素呼気検査:呼気検査は正確には尿素呼気試験法と呼ばれる検査。尿素を含んだ検査薬を内服し、息を吹いて20分待つだけで結果がわかる。尿素呼気試験法は服用前後で呼気に含まれる二酸化炭素の量を比較する検査方法。 ピロリ菌は、胃粘液の成分である尿素を、アンモニアと二酸化炭素に分解して、アルカリ性のアンモニアを体にまとい、酸性の胃の中を動き回る。そのため、大量に残った二酸化炭素は呼気として排出される。この二酸化炭素の量を尿素呼気試験法では測る。  1.検査薬を飲んでいない状態の息を採取する。 2.検査薬を飲んで、口をゆすぐ。 3.5分間、左を下にして横になり、胃に検査薬を広げる。 4.15分間、座った姿勢で胃の中の化学反応を待つ。5.再度、息を採取して、機械で成分を分析する(息の採取は袋に息を吹き込むだけで簡単)。 ウレアーゼ試験:ピロリ菌感染の有無の検査。内視鏡下でを行う。 尿素とpH指示薬が混入された検査試薬内に、胃生検組織を入れる。胃生検組織中にヘリコバクター・ピロリ( ピロリ菌)が存在する場合には、ピロリ菌が有するウレアーゼにより尿素が分解されてアンモニアが生じる。 この検査によってピロリ菌の存在が間接的に診断することができる。)  (第25回 問題80) 問題522 次の文で示す症例について、問1、問2に答えよ。 「70歳の男性。嚥下障害と体重減少で来院し、食道癌と診断された。さらに右眼瞼下垂と縮瞳が認められた。」 問1 本疾患について適切なのはどれか。  1.腺癌が多い。  2.中部食道に多い。  3.化学療法は用いられない。  4.予後は良い。  (解答2)  (第23回 問題79) 問2 本症例にみられる合併症はどれか。  1.上大静脈症候群  2.反回神経麻痺  3.顔面神経麻痺  4.ホルネル症候群  (解答4)  (第23回 問題80) 問題523 次の文で示す症例について、問1、問2に答えよ。 「48歳の女性。2年前、左手のこわばりがみられ、その後、近位指節間関節から始まる左指の関節痛と腫れが生じ、さらに右指の関節も痛みだした。現在では、両側の手・膝関節にも関節炎がみられる。光過敏や嚥下障害はない。」 問1 本疾患で陽性となるのはどれか。  1.リウマトイド因子  2.LE細胞  3.抗Jo-1抗体  4.抗トポイソメラーゼT抗体(抗Scl-70抗体)  (解答1)  (解説 LE細胞→全身性エリテマトーデス(SLE) ・ 抗Jo-1抗体→多発性筋炎(または皮膚筋炎) ・ 抗トポイソメラーゼT抗体(抗Scl-70抗体)→進行性全身性硬化症(強皮症)  (第24回 問題75) 問2 本疾患でよくみられるのはどれか。  1.ハンマー指  2.ヘバーデン結節  3.Z型変形  4.プシャール結節  (解答3)  (解説 ダックネック変形(Z型変形):親指の第1関節が過伸展により反り上がり、付け根の中手指節関節が曲がった状態で、アヒルの首のように見えるのでダックネック変形と呼ばれる。Z型を呈するのでZ型変形とも呼ばれる。関節リウマチ特有の関節変形の一つ。病気が進行すると、関節に変形がみられるようになる。  (第24回 問題76) 問題524 次の文で示す症例について、問1、問2の問いに答えよ。  「40歳の女性。数年前より手指のこわばりを自覚していた。最近、症状の増悪と手指の関節痛、腫脹が認められ来院した。冷たいものに触ると手指が白くなることがある。検査では抗トポイソメラーゼT抗体(抗Scl-70)が陽性であった。」 問1 本症例の手指の所見はどれか。  1.ゴットロン徴候  2.ばち指  3.レイノー現象  4.スプーン状爪  (解答3)  解説 患者は所見から全身性強皮症であり、冷たいものに触ると手指が白くなることから、手指の症状はレイノー現象である。  (第26回 問題77) 問2 本疾患の合併症として最も多いのはどれか。  1.ブドウ膜炎  2.ネフローゼ症候群  3.逆流性食道炎  4.シェーグレン症候群  (解答3)  (解説 抗トポイソメラーゼ I(Scl-70)抗体は、細胞の核にあるトポイソメラーゼ Iという酵素に対する自己抗体である。抗トポイソメラーゼ I抗体は、以前は抗Scl-70抗体と呼ばれていた。全身性強皮症の患者では約30%が陽性となる。ルロイとメズガーらによる分類の、全身性強皮症として典型的な、びまん皮膚硬化型全身性強皮症で高率に陽性となる。したがって、この抗体を持っている患者は、ほぼ確実に全身性強皮症と診断できる。この抗体は、比較的広い範囲に及ぶ皮膚硬化や肺線維症などの内臓病変と関連がある。この抗体が陽性の場合、肺線維症は約80%で認められる。)  (第26回 問題78) 問題525 次の文で示す症例について、問1、問2に答えよ。 「28歳の女性。上肢の痛み、だるさ、しびれを訴える。上肢下垂時に症状が増悪する。首が長く、姿勢が悪い。モーレイテスト、アドソンテスト陽性。」 問1 最も考えられる疾患はどれか。  1.変形性頸椎症  2.頸椎椎間板ヘルニア  3.頸椎捻挫  4.胸郭出口症候群  (解答4)  (第24回 問題77) 問2 本症例で治療対象となる筋はどれか。  1.小胸筋  2.斜角筋  3.胸鎖乳突筋  4.肩甲挙筋  (解答2)  (第24回 問題78) 問題526 次の文で示す症例について、問1、問2の問いに答えよ。  「62歳の男性。右側の腰から下肢にかけての痛み、しびれがある。歩くと痛みは強くなり歩けなくなるが、休むと再び歩けるようになる。足関節・上腕血圧比は1.0であった。」 問1 本症例の徒手検査所見で陽性を示すのはどれか。  1.SLRテスト  2.ケンプ徴候  3.大腿神経伸展テスト  4.K・ボンネットテスト  (解答2)  (解説 ABI検査(足関節上腕血圧比)は、足関節と上腕の血圧を測定し、その比率すなわち、(足関節収縮期血圧)÷(上腕収縮期血圧)を計算したものである。 この値により、アテローム動脈硬化の進行度合い、血管の狭窄や閉塞などの程度が推定できる。下肢の動脈に狭窄や閉塞があると足関節部分の血圧は低下するため、この値は1以下となる。患者のこの値は1.0であることから下肢の閉塞性動脈硬化症が除外される。間欠性跛行などの所見から患者は脊柱管狭窄症であり、ケンプ徴候が陽性所見である。)  (第26回 問題79) 問2 歩行中に右下肢痛が起こったときの対応として、体幹の姿位で最も適切なのはどれか。  1.前屈  2.後屈  3.右側屈  4.左側屈  (解答1)  (第26回 問題80) 問題527 次の文で示す症例について、問1、問2に答えよ。 「50歳の男性。大酒家である。軽度の意識障害で受診した。眼球の黄染、胸部のクモ状血管拡張と著明な腹水がみられた。また、上肢の不規則な運動が認められた。」 問1 本症例でみられる上肢の所見はどれか。  1.けいれん  2.バリスム  3.アテトーゼ  4.振戦  (解答4)  (解説 羽ばたき振戦:肝性脳症の一つの症状。手先が小刻みに震える状態。よく、アルコール中毒の人が手が震えるというのは、この症状を指している。 これは、脳機能が障害されているための症状の一つで、悪化すれば意識の低下や昏睡(肝性昏睡)にまで至る。 肝臓の機能が低下することで脳の機能障害が起きるのは2つのメカニズムが言われている。 ひとつは、血液中のアンモニウムイオンの増加。タンパク質を構成しているアミノ酸は分解されるとアンモニアを生じる。通常は、肝臓で尿素に変換され、小便に出されるが、肝機能が低下すると尿素へ変換されなくなり血液中にアンモニアが蓄積し、脳の機能を障害する。 もう一つは、肝臓で分解されるべき余分なアミノ酸が血液中に多くなってしまうことで、これが脳に擬性神経伝達物質として働く機序である。 両方とも、肝臓で余分あるいは毒性のあるものが分解されなくなった結果である。 アテトーゼ:手足や頭をゆっくりとくねらせるような動きをする不随意運動。錐体外路障害・脳性麻痺・代謝異常などでみられる。 バリズム:急速に、激しく継続して起こり、両腕と両脚全体を投げ出すような、または大きく振り回すような不随意運動。錐体外路障害・ハンチントン病などでみられる。  (第24回 問題79) 問2 本疾患でよくみられる合併症はどれか。  1.大動脈瘤  2.食道静脈瘤  3.マロリー・ワイス症候群  4.大腸憩室炎  (解答2)  (解説 肝硬変の門脈圧亢進症状:門脈亢進で鬱血した血液が、肝臓を経由しないで大静脈系へに環流する側副路(バイパス)となる経路が3つある。 @食堂の下部を通り大静脈へ A直腸の下部を通り総腸骨静脈へ B肝臓の下面から臍の周囲の皮静脈を経て上大静脈・下大静脈へ この3カ所の静脈に大量の血液が流れると、 @食道静脈瘤とその破綻による大出血 A直腸静脈叢の拡張による痔核と痔出血 B臍を中心とした方丈線の静脈の怒張(メズサの頭)を生ずる ※静脈怒張→静脈が拡張・鬱滞して、膨れあがって 見える状態。  マロリー・ワイス症候群:食道内圧または胃内圧が上昇した結果、食道粘膜が障害されて出血を来した状態のことである。上部消化管出血の4〜14%にみられる。腹圧の急激な上昇が誘因であり、大量飲酒後の悪心・嘔吐、激しい咳嗽、妊娠悪阻などで発症する。 1929年、マロリーとワイスという医師が飲酒後、嘔吐を繰り返すうちに吐血した患者を調べたところ、胃の噴門部に縦走する裂創からの出血であったことがわかり、これを報告した。それ以来、飲酒後、繰り返して嘔吐・出血し、検査で胃に縦走潰瘍を認める場合を、マロリー・ワイス症候群と呼んでいる。 大腸憩室炎:憩室とは大腸の壁の腸管の内壁の弱い一部が外側に向かって袋状にとびだしたもの。多くはS状結腸や左側結腸にできるが、大腸のあらゆる部位にできることもある。 憩室炎とは、憩室に便が溜まり細菌が繁殖し炎症を起こしたり、穿孔(腸管に穴があくこと)が起こった状態のことをいう。原因は、食事の欧米化や食物繊維の少ない食事を長年摂取しつづけると、便秘などで腸管内の圧が高くなり、その結果憩室を生じる。 主な症状としては、腹痛(多くは左下腹に起こる)、下痢、仙痛、排便習慣の変化などがあげられる。  (第24回 問題80) 問題528 次の文で示す症例について、問1、問2に答えよ。 「78歳の男性。手がふるえ、動作が緩慢で、表情がなく、前かがみになりやすく、筋肉がこわばる。」 問1 本症例でみられる症状と所見の組合せで正しいのはどれか。  1.手がふるえる ーー 企図振戦  2.表情がない ーー 満月様顔貌  3.前かがみになる ーー 起坐位  4.筋肉がこわばる ーー 固縮  (解答4)  (解説 パーキンソン病が考えられる。錐体外路系の疾患で姿勢異常と不随意運動を呈する疾患。特徴的症状は、安静時振戦、丸薬まるめ運動、固縮(筋固縮)、歯車運動、鉛管現象、無動、寡動 、仮面様顔貌 など。歩行の特徴は、すくみ足歩行、小刻み歩行、突進歩行など。 企図振戦は、小脳障害でみられる。満月様顔貌(ムーンフェイス)は、クッシング病・クッシング症候群でみられる。)  (第25回 問題77) 問2 本症例の原因で適切なのはどれか。  1.錐体路障害  2.炎症性脱髄  3.ドパミン欠乏  4.アセチルコリン受容体障害  (解答3)  (解説 パーキンソン病の原因は、線条体におけるドパミンの減少(中脳の黒質の変性萎縮に伴うドパミンの生成障害)である。)  (第25回 問題78)