病理学国家試験問題(はり・きゅう) 第1編 病理学の基礎 第1章 病理学の意義と分類 第2章 疾病の意義と分類 問題1 胎児の異常と原因との組み合わせで正しいのはどれか。  1.ターナー症候群 ーー 常染色体異常  2.胎児性水俣病 ーー 無機水銀  3.クラインフェルター症候群 ーー ウイルス感染  4.アザラシ肢症 ーー サリドマイド  (解答4)  (第2回 問題56) 問題2 原因疾患とその続発症との組み合わせで適切でないのはどれか。  1.糖尿病 ーー 網膜症  2.動脈硬化症 ーー 心筋梗塞  3.高血圧症 ーー 脳出血  4.扁桃炎 ーー 慢性関節リウマチ  (解答4)  (第9回 問題50) 問題3 疾患の分類について誤っているのはどれか。  1.急性と慢性  2.先天性と続発性  3.器質的と機能的  4.限局性と全身性  (解答2)  (第1回 問題50) 問題4 疾患の分類と疾患名の組合せで正しいのはどれか。  1.遺伝性疾患……先天性梅毒  2.局所性疾患……敗血症  3.急性疾患……肺結核  4.小児疾患……ポリオ  (解答4)  (第25回 問題38) 問題5 病原体と感染を受けやすい臓器との組合せで誤っているのはどれか。  1.ポリオウイルス ーー 脊髄  2.帯状疱疹ウイルス ーー 末梢神経  3.結核菌 ーー 肺  4.赤痢菌 ーー 小腸  (解答4)  (第13回 問題51) 問題6 疾病と一般素因との組合せで最も適切なのはどれか。  1.網膜芽腫 ーー 高齢者に多い  2.全身性エリテマトーデス ーー 男性に多い  3.胃癌 ーー 欧米人に多い  4.結核症 ーー 肺に多い  (解答4)  (第21回 問題45) 問題7 遺伝する疾患はどれか。  1.ダウン症候群  2.進行性筋ジストロフィー症  3.猫鳴き症候群  4.アザラシ肢症  (解答2)  (第6回 問題56) 問題8 常染色体優性遺伝について誤っているのはどれか。  1.子供に疾患が出現する確率は50%である。  2.どの世代にも患者が出現する。  3.男女同数に発症する。  4.保因者がみられる。  (解答4)  (第10回 問題50) 問題9 疾患と染色体異常との組み合わせで正しいのはどれか。  1.クラインフェルター症候群 ーー XO  2.ターナー症候群 ーー XXY  3.慢性骨髄性白血病 ーー フィラデルフィア染色体  4.ダウン症候群 ーー G22トリソミー  (解答3)  (解説 ダウン症候群は21トリソミーである。)  (第3回 問題56) 問題10 染色体核型が45Xとして表現される疾患はどれか。  1.ターナー症候群  2.クラインフェルター症候群  3.ダウン症候群  4.猫鳴き症候群  (解答1)  (第14回 問題48) 問題11 クラインフェルター症候群の性染色体はどれか。  1.X  2.XXX  3.XXY  4.XYY  (解答3)  (第22回 問題48) 問題12 ホルモンと機能亢進による疾患との組合せで誤っているのはどれか。  1.成長ホルモン ーー 先端肥大症  2.コルチゾール ーー クッシング症候群  3.サイロキシン ーー バセドウ病  4.アルドステロン ーー 乳漏症  (解答4)  (解説 乳漏症とは、授乳期間以外に乳汁分泌がみとめられる症状。下垂体前葉よりのプロラクチンの過剰分泌に起因すると考えられている。)  (第14回 問題50) 問題13 下垂体前葉機能亢進症はどれか。  1.尿崩症  2.クッシング病  3.シモンズ病  4.バセドウ病  (解答2)  (第23回 問題38) 第3章 外因 問題14 ビタミンとその欠乏症との組合せで誤っているのはどれか。  1.ビタミンA ーー 夜盲症  2.ビタミンB1 ーー 脚気  3.ビタミンC ーー 悪性貧血  4.ビタミンD ーー 骨軟化症  (解答3)  (第13回 問題50) 問題15 骨のカルシウム代謝に関与しない物質はどれか。  1.ビタミンD  2.有機水銀  3.リン酸塩  4.上皮小体ホルモン  (解答2)  (第3回 問題50) 問題16 無機塩類の欠乏と疾患との組合せで誤っているのはどれか。  1.カリウム ーー 不整脈  2.鉄 ーー 貧血  3.銅 ーー ウィルソン病  4.ヨウ素 ーー 甲状腺腫  (解答3)  (第15回 問題46) 問題17 ミネラルの異常と病態との組合せで正しいのはどれか。  1.カルシウム過剰 … テタニー  2.鉄過剰 … ヘモクロマトーシス  3.カリウム不足 … ウィルソン病  4.銅不足 … くる病  (解答2)  (第22回 問題45) 問題18 放射性ヨウ素の被曝によって最も生じやすい腫瘍はどれか。  1.胃癌  2.肺癌  3.前立腺癌  4.甲状腺癌  (解答4)  (第21回 問題50) 問題19 粉塵となるのはどれか。  1.青酸  2.珪酸  3.サリン  4.ベンゼン  (解答2)  (第23回 問題39) 問題20 粉じんが吸気と共に肺に侵入して引き起こされる疾患はどれか。  1.珪肺症  2.肺胞蛋白症  3.肺塞栓症  4.気管支拡張症  (解答1)  (第17回 問題45) 問題21 少量でも生体に強い毒性を有する金属はどれか。  1.鉄  2.銅  3.水銀  4.亜鉛  (解答3)  (第6回 問題51) 問題22 原因と疾患との組合せで誤っているのはどれか。  1.カドミウム ーー 病的骨折  2.有機水銀 ーー 気管支喘息様発作  3.6価クロム ーー 鼻中隔穿孔  4.アスベスト ーー 中皮腫  (解答2)  (解説 体腔(胸、腹、心嚢など)は、中胚葉起源で表面を一層におおった中皮細胞と、その下の結合組織により囲まれている。この部位より発生した腫瘍が中皮腫である。アスベストとの関係が問題にされている。)  (第14回 問題49) 問題23 感染症を引き起こす寄生体のうち生きた細胞内でのみ増殖するのはどれか。  1.ウイルス  2.細菌  3.原虫  4.真菌  (解答1)  (第11回 問題55) 問題24 ウイルス感染症でないのはどれか。  1.伝染性単核球症  2.C型肝炎  3.クロイツフェルト・ヤコブ病  4.成人T細胞白血病  (解答3)  (第18回 問題45) 問題25 リケッチアが原因で起こる疾患はどれか。  1.マラリア  2.エイズ  3.ワイル病  4.ツツガムシ病  (解答4)  (第5回 問題50) 問題26 病原体と疾患との組み合わせで誤っているのはどれか。  1.ウイルス ーー 成人T細胞白血病  2.細菌 ーー 結核  3.リケッチア ーー 破傷風  4.原虫 ーー マラリア  (解答3)  (解説 病原微生物には  1.ウイルス DNAウイルス(B型肝炎、天然痘、ヘルペスウイルス、アデノウイルス、など) RNAウイルス(ポリオウイルス、A型肝炎ウイルス、手足口病、流行性お多福風邪、麻疹、風疹、成人T細胞白血病、エイズなど)  2.クラミジア トラコーマ・オーム熱・鼠径リンパ肉芽腫など  3.リケッチア 節足動物を媒介とする。ツツガムシ・発疹チフス・Q熱  4.細菌 その形状から球菌・桿菌・らせん菌に分類 球菌 黄色ブドウ球菌が有名。そのほか溶血性連鎖球菌・双球菌など。 桿菌 ほとんどの細菌がこれ。 らせん菌 さらにスピロヘータ(梅毒、回帰熱、ワイル病)・カンピロバクターに分けられる。  4.真菌 白癬、しらくも、水虫、アスペルギルス症、カンジダ症など。アフラトキシン・マイコトキシンなどの毒素を賛成する。  5.原注 アメーバー赤痢、マラリア、トキソプラズマ、ニューモシスチス、カリニ肺炎など)  (第2回 問題51) 問題27 病原微生物と疾患との組み合わせで誤っているのはどれか。  1.クラミジア ーー オウム病  2.リケッチア ーー マラリア  3.スピロヘータ ーー ワイル病  4.原虫 ーー ニューモシスチス・カリニ肺炎  (解答2)  (第7回 問題50) 問題28 病原体と感染症との組合せで誤っているのはどれか。  1.細菌 ーー結核症  2.ウイルス ーーツツガムシ病  3.真菌 ーーアスペルギルス症  4.原虫 ーーアメーバ赤痢  (解答2)  (第16回 問題45) 問題29 病原体と疾患との組合せで誤っているのはどれか。  1.ヘリコバクター・ピロリ ーー 胃炎  2.クロストリジウム ーー 偽膜性腸炎  3.大腸菌 ーー 出血性大腸炎  4.クラミジア ーー 帯状疱疹  (解答4)  (解説 帯状疱疹は水痘ウイルスによる。)  (第17回 問題48) 問題30 病原体が最も大きいのはどれか。  1.梅毒  2.エボラ出血熱  3.アニサキス症  4.クリプトコッカス症  (解答3)  (解説 アニサキスは寄生虫の一つで線虫類に属する。サケやマス等の魚の生食でヒトに寄生することがある。大きさは体長2cmから3cm位である。 魚を生で食べたとき、まれにヒトの胃や腸壁に侵入し、多くが8時間以内に、主に激しい腹痛を生じる。吐き気、おう吐、ジンマシンなどの症状を伴う場合もある。)  (第25回 問題39) 問題31 感染症と感染経路との組合せで誤っているのはどれか。  1.A型肝炎 ーー 接触感染  2.インフルエンザ ーー 飛沫感染  3.急性灰白髄炎 ーー 経口感染  4.日本脳炎 ーー 節足動物媒介感染  (解答1)  (解説 A型肝炎は経口感染)  (第17回 問題49) 問題32 刺鍼により感染する危険のない疾患はどれか。  1.A型肝炎  2.B型肝炎  3.C型肝炎  4.エイズ  (解答1)  (解説 A型肝炎は経口感染である。)  (第6回 問題50) 問題33 感染伝播経路の観点から接触感染の予防が最も有効なのはどれか。  1.インフルエンザ  2.風疹  3.結核  4.MRSA  (解答4)  (第24回 問題41) 問題34 日和見感染症の病原微生物として最も関連の低いのはどれか。  1.カリニ原虫  2.インフルエンザウイルス  3.緑膿菌  4.サイトメガロウイルス  (解答2)  (第15回 問題48) 問題35 プリオン病に分類される疾患はどれか。  1.クロイツフェルト・ヤコブ病  2.エボラ出血熱  3.オウム病  4.ワイル病  (解答1)  (第21回 問題46) 問題36 高齢者に多い疾患はどれか。  1.胸腺肥大  2.骨粗鬆症  3.骨肉腫  4.アデノイド増殖症  (解答2)  (第2回 問題53) 問題37 年齢素因がみられるのはどれか。  1.結核  2.水痘  3.赤痢  4.腸チフス  (解答2)  (第11回 問題50) 問題38 高齢者における疾患の特徴で誤っているのはどれか。  1.恒常性維持に異常をきたしやすい。  2.定型的な経過を呈しやすい。  3.慢性化しやすい。  4.精神症状を呈しやすい。  (解答2)  (第12回 問題51) 問題39 老化と最も関連の低いのはどれか。  1.脳萎縮  2.もやもや病  3.骨髄低形成  4.骨粗鬆症  (解答2)  (解説 もやもや病とは、内頸動脈終末部、前および中大脳動脈近位部の狭窄または閉塞と、その部から脳底部にかけてのもやもやした特有の異常血管網が両側性に脳血管撮影でみとめられる疾患。圧倒的にわが国に多く、約半数は15歳以下の小児が占めている。小児例では一過性脳虚血発作および梗塞が、成人例では頭蓋内出血が初発症状である場合が多い。)  (第14回 問題51) 問題40 加齢に伴う病変と最も関連の低いのはどれか。  1.脳血管障害  2.骨粗鬆症  3.再生不良性貧血  4.嚥下性肺炎  (解答3)  (第15回 問題47) 問題41 老化に伴った疾患に該当しないのはどれか。  1.骨粗鬆症  2.白内障  3.伝染性単核症  4.アルツハイマー病  (解答3)  (第16回 問題46) 問題42 病因のうち外因に属するのはどれか。  1.ビタミン  2.年齢  3.免疫  4.ホルモン  (解答1)  (第15回 問題45) 第3編 病変 第1章 循環障害 問題43 静脈血が門脈に流入しないのはどれか。  1.小腸  2.脾臓  3.膵臓  4.腎臓  (解答4)  (第17回 問題46) 問題44 循環障害について誤っている記述はどれか。  1.充血は動脈から過剰の血液が流れ込んだ状態である。  2.うっ血は静脈血の流出が妨げられて起こる。  3.血栓症は血管外で血液が凝固する現象である。  4.梗塞は終末動脈の閉塞により生じる。  (解答3)  (第16回 問題48) 問題45 左心不全によって肺に最も生じやすいのはどれか。  1.充血  2.うっ血  3.塞栓  4.梗塞  (解答2)  (第22回 問題46) 問題46 肝硬変患者の脾臓に最も生じやすいのはどれか。  1.出血  2.うっ血  3.水腫  4.梗塞  (解答2)  (第27回 問題42) 問題47 貧血とその原因との組み合わせで誤っているのはどれか。  1.悪性貧血 ーー ビタミンC欠乏  2.鉄欠乏性貧血 ーー 月経過多症  3.再生不良性貧血 ーー 原爆症  4.溶血性貧血 ーー Rh血液型不適合  (解答1)  (第5回 問題51) 問題48 喀血の出血部位はどれか。  1.鼻腔  2.咽頭  3.喉頭  4.気管支  (解答4)  (第11回 問題53) 問題49 出血部位と出血の種類との組合せで正しいのはどれか。  1.胃 ーー 喀血  2.肺 ーー 吐血  3.結腸 ーー 血便  4.膀胱 ーー 下血  (解答3)  (第18回 問題46) 問題50 黒色の下血をきたした患者がいる。原因疾患はどれか。  1.直腸癌  2.潰瘍性大腸炎  3.虫垂炎  4.胃・十二指腸潰瘍  (解答4)  (第7回 問題53) 問題51 門脈圧亢進症で生じやすい出血はどれか。  1.吐血  2.喀血  3.血尿  4.血胸  (解答1)  (第21回 問題48) 問題52 ショックと最も関連の低いのはどれか。  1.熱傷  2.出血  3.敗血症  4.浮腫  (解答4)  (解説 ショックとは急性循環不全状態のことである。 出血や細菌毒や心臓自体の病変、あるいはアナフィラキシーや薬物の反応によって、心機能が高度に抑制されて、生体機能を維持するのに必要な心拍出量が減少し、組織循環の不全を起こして組織細胞の低酸素症をきたし、細胞代謝が障害され、アシドーシスの発生や乳酸の蓄積などの諸症状が出現する。 適切な治療を早期に行わないと悪循環に陥り、不可逆性の重要臓器不全が起こって死亡するに至る症候群である。 神経性、出血性、細菌性、心原性、熱傷、アレルギー性、その他の分類には薬物性、外傷性ショックと称するものがある。)  (第13回 問題53) 問題53 ショックとその原因との組合せで誤っているのはどれか。  1.心原性ショック ーー 急激な心拍出量減少  2.出血性ショック ーー 末梢血管の透過性亢進  3.熱傷性ショック ーー 大量の血漿成分喪失  4.細菌性ショック ーー 内毒素による血管内皮細胞障害  (解答2)  (第18回 問題47) 問題54 血栓を起こしやすい疾患として誤っているのはどれか。  1.動脈瘤  2.血友病  3.動脈硬化症  4.血管炎  (解答2)  (第16回 問題47) 問題55 脳血栓の溶解療法は、発生後3時間を過ぎると危険を伴うという。考えられる理由の中で適切でないのはどれか。  1.一度酸素欠乏に陥っていた脳血管が破れて出血する。  2.好中球が動員されて脳の損傷が進む。  3.血栓形成が更に進む。  4.脳浮腫が進んで脳圧が亢進する。  (解答2)  (解説 3は、溶解した血栓は完全に溶解せず他の部位に流れていって新たな血栓を作る核となるのではないかと考える。)  (第9回 問題52) 問題56 最も頻度の高い塞栓はどれか。  1.腫瘍  2.血栓  3.空気  4.脂肪  (解答2)  (第20回 問題46) 問題57 塞栓症について誤っている組み合わせはどれか。  1.心弁膜症 ーー 脳の血栓性塞栓  2.外傷性複雑骨折 ーー 肺の脂肪性塞栓  3.スキューバダイビング ーー 脳のガス塞栓  4.大腿静脈血栓 ーー 肝臓の血栓性塞栓  (解答4)  (第3回 問題51) 問題58 肺の脂肪塞栓症の原因とならないのはどれか。  1.早期胎盤剥離  2.大腿骨骨折  3.肥満体の腹部手術  4.交通事故による挫滅  (解答1)  (第8回 問題51) 問題59 循環障害について正しい組合せはどれか。  1.レイノー病 ーー 皮膚温上昇  2.奇異塞栓症 ーー 卵円孔開存  3.バージャー病 ーー 炎症性充血  4.肺高血圧症 ーー 左心室肥大  (解答2)  (解説 静脈系に発生した血栓などの塞栓子は、血流によって肺循環に運ばれ補捉されるため、動脈系に塞栓症を起こすことはない。しかし、心房または心室中隔欠損症などで右−左短絡を呈する疾患においては、ときに静脈系の塞栓子がシャントを通過して動脈系に流入し、動脈塞栓を起こすことがあり、奇異塞栓症あるいは交差性塞栓症といわれる。)  (第21回 問題49) 問題60 奇異塞栓がみられるのはどれか。  1.心室性期外収縮  2.心房中隔欠損症  3.大動脈弁狭窄症  4.感染性心内膜炎  (解答2)  (第26回 問題41) 問題61 出血性梗塞を最も起こしやすい臓器はどれか。  1.脳  2.肺  3.心臓  4.腎臓  (解答2)  (第13回 問題52) 問題62 出血性梗塞を最も起こしやすい臓器はどれか。  1.脳  2.脾臓  3.小腸  4.腎臓  (解答3)  (第19回 問題46) 問題63 出血性梗塞を最も起こしやすいのはどれか。  1.心臓  2.小腸  3.脾臓  4.腎臓  (解答2)  (解説 出血性梗塞は血管の二重支配を受ける臓器で起こりやすく、肺(肺動脈と気管支動脈)、肝(肝動脈と門脈)、小腸や大腸などの腸管(多数の腸間膜動脈枝が吻合している)がその代表である。これらの臓器では、梗塞部に他方の血管系からの血流が加わって出血性梗塞となり、肺出血、腸閉塞等を起こすことがある。)  (第25回 問題41) 問題64 誤っているのはどれか。  1.貧血性梗塞は心臓には起こりにくい。  2.肺の出血性梗塞は肺動脈の塞栓症が主な原因である。  3.播種性血管内凝固症(DIC)では全身の細血管に血栓が形成される。  4.脳軟化症は梗塞の結果である。  (解答1)  (解説 貧血性梗塞は脾・心臓・腎・脳にみられ,肺では出血性梗塞が多い.) (第1回 問題51) 問題65 誤っている組み合わせはどれか。  1.血栓形成 ーー 血液凝固亢進  2.脳出血 ーー 動脈破たん  3.脳軟化 ーー 動脈閉塞  4.血友病 ーー 第5凝固因子欠如  (解答4)  (第1回 問題53) 問題66 鼠径部から腹壁を上行性に静脈の怒張がみられた。閉塞がある血管はどれか。  1.肝静脈  2.腎静脈  3.門脈  4.下大静脈  (解答4)  (第9回 問題51) 問題67 腹水が滲出液となる疾病はどれか。  1.肝硬変  2.右心不全  3.ネフローゼ症候群  4.腹膜炎  (解答4)  (第4回 問題52) 問題68 水腫の原因はどれか。  1.毛細血管静水圧の低下  2.毛細血管透過性の低下  3.血漿膠質浸透圧の低下  4.血液凝固能の低下  (解答3)  (第23回 問題40) 第2章 退行性病変 問題69 アミロイドの沈着する原疾患として適切でないのはどれか。  1.アルツハイマー病  2.骨髄腫  3.間質性肺炎  4.慢性関節リウマチ  (解答3)  (解説 アミロイドーシスとは、線維構造をもつ特異な蛋白であるアミロイド線維を主とするアミロイド物質が、全身諸臓器の細胞外に沈着することによって機能障害を引き起こす一連の疾患群である。 これらは次のように分類される。 @免疫細胞性アミロイドーシス(原発性アミロイドーシスおよび骨髄腫に伴うアミロイドーシス): 免疫グロブリン由来のアミロイドが全身諸臓器に沈着するもので、骨髄腫やマクログロブリン血症以外の基礎疾患が認められないもの。 A反応性AAアミロイドーシス(続発性アミロイドーシス): 、急性期蛋白である serum amyloid A由来のアミロイドが沈着し、慢性の炎症性疾患(例えば、慢性関節リウマチ、結核、癩、気管支拡張症、SLEなど)に続発する。 B家族性アミロイドーシス: 家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP)I 型に代表され、特有の感覚障害、運動障害及び自律神経障害を呈するものであり、ポルトガル、日本、スウェーデン、英国、米国、フィンランドなどからの家系が報告されている。そのアミロイド蛋白は異型トランスサイレチン(点突然変異によるアミノ酸置換)である。2003年10月の時点で約100カ所のアミノ酸置換が発見されている。 我が国では熊本県北部と長野県北部にFAP家系の集積地があるが、この他に散発的な家系が80家系以上見出されている。また遺伝子差異は21種類報告されている。最近FAPW型(前駆体蛋白:ゲルソリン)が数家系報告されている。 C長期透析患者にβ2−ミクログロブリン由来のアミロイドーシス症例が増加している。 D脳アミロイドーシスにはアルツハイマー病、脳血管アミロイドによる皮下出血、クロツフェルト・ヤコブ病などがある。 内分泌性アミロイドーシスにはII型糖尿病に伴う膵島やインスリノーマに沈着するアミリン由来のAIAPP、心房に沈着するAANFなどがある。) 問題70 動脈粥状硬化症の誘因として適切でないのはどれか。  1.高脂血症  2.多血症  3.糖尿病  4.高血圧症  (解答2)  (第5回 問題52) 問題71 褐色萎縮のときに沈着する色素はどれか。  1.ヘモジデリン  2.メラニン  3.ビリルビン  4.リポフスチン  (解答4)  (第20回 問題47) 問題72 誤っている組合せはどれか。  1.痛風 ーー 尿酸  2.黄疸 ーー ビリルビン  3.アミロイドーシス ーー ヘモジデリン  4.ゴーシェ病 ーー 類脂質  (解答3)  (解説 ゴーシェ病とは、グルコシルセラミド(通称グルコセレブロシド)を分解する酵素の欠損のために、この糖脂質が細胞内に多量に蓄積する先天性代謝異常症。蓄積は主に網内系細胞に起こり、そのため細管状構造物をつくって腫大した細胞をGaucher細胞とよぶ。中枢神経症状を欠き、肝・脾腫と造血機能の障害(貧血,出血傾向)を示す成人型が主であるが、稀に乳児期に神経症状を発する急性型、亜急性型がある。)  (第12回 問題50) 問題73 疾患とその原因となる代謝障害との組合せで正しいのはどれか。  1.ウィルソン病 ーー 核酸代謝障害  2.アミロイドーシス ーー 蛋白代謝障害  3.骨粗鬆症 ーー 色素代謝障害  4.痛風 ーー 脂質代謝障害  (解答2)  (第18回 問題48) 問題74 融解壊死がよくみられる疾患はどれか。  1.心筋梗塞  2.脳梗塞  3.腎梗塞  4.肺壊疽  (解答2)  (第21回 問題47) 問題75 植物状態を引き起こす障害部位はどれか。  1.大脳  2.中脳  3.延髄  4.脊髄  (解答1)  (第26回 問題40) 問題76 ヒトの植物状態として適切でない記述はどれか。  1.自発呼吸がある。  2.経管栄養が必要である。  3.大脳の高次機能が失われている。  4.脳波が平坦化している。  (解答4)  (解説 植物状態とは、大脳の高次機能が失われているが、自律神経系は比較的性状に機能している病態で、これが3ヶ月以上続いているものと定義されている。また、脳死の判定基準に自発呼吸消失、平坦脳波などがあげられているので、植物状態では平坦脳波は適切でない。)  (第10回 問題51) 問題77 植物状態について正しい記述はどれか。  1.脳死状態である。  2.人工呼吸器が必要である。  3.意思の疎通ができる。  4.脳幹の機能は保たれている。  (解答4)  (第19回 問題48) 問題78 臓器の移植に関する法律における脳死判定で誤っているのはどれか。  1.移植医が判定する。  2.急性薬物中毒による深昏睡は除外される。  3.自発呼吸は停止している。  4.判定は2回行う。  (解答1)  (第22回 問題47) 問題79 死体現象のうち血液の分布の片寄りで生じるのはどれか。  1.死冷  2.死斑  3.死後硬直  4.自己融解  (解答2)  (第24回 問題39) 第3章 進行性病変 問題80 右心室肥大をきたす疾患はどれか。  1.肺性心  2.大動脈弁狭窄  3.大動脈弁閉鎖不全  4.高血圧症  (解答1)  (解説 肺性心とは各種の肺疾患や肺血管性疾患などにより、二次的に生じた心臓障害で、主として右心系の障害を引き起こす。)  (第4回 問題50) 問題81 右心室肥大をきたす疾患はどれか。  1.大動脈弁狭窄症  2.大動脈瘤  3.原発性肺高血圧症  4.本態性高血圧症  (解答3)  (第20回 問題48) 問題82 左心室肥大をきたすのはどれか。  1.肺性心  2.僧帽弁狭窄  3.肺動脈弁狭窄  4.大動脈弁狭窄  (解答4)  (第6回 問題53) 問題83 生理的再生を示す組織はどれか。  1.結合組織  2.神経膠組織  3.腸粘膜上皮  4.毛細血管  (解答3)  (第5回 問題54) 問題84 再生の最も盛んな組織はどれか。  1.赤色骨髄  2.心筋  3.神経  4.平滑筋  (解答1)  (第2回 問題54) 問題85 再生能力が最も低いのはどれか。  1.肝細胞  2.心筋細胞  3.神経膠細胞  4.血管内皮細胞  (解答2)  (第27回 問題40) 問題86 神経組織の再生について正しい記述はどれか。  1.神経細胞には再生能力がない。  2.神経膠細胞には再生能力がない。  3.末梢神経の軸索は伸長しない。  4.シュワン細胞は再生しない。  (解答1)  (第7回 問題52) 問題87 化生について誤っているのはどれか。  1.腫瘍性変化  2.組織適応  3.上皮間変化  4.形態変化  (解答1)  (解説 化生とは、 十分に分化した組織細胞が、異常な刺激下で別の分化した組織に転換することをいう。最もふつうにみられる化生は円柱上皮または線毛上皮が扁平上皮に変わる現象。)  (第10回 問題55) 問題88 最も成功率の低い移植はどれか。  1.自家移植  2.同系移植  3.同種移植  4.異種移植  (解答4)  (第3回 問題52) 問題89 親子間で行われる移植はどれか。  1.自家移植  2.同系移植  3.異系移植  4.異種移植  (解答3)  (第21回 問題51) 問題90 骨髄移植後のGVHD(移植片対宿主病)で宿主を攻撃する細胞はどれか。  1.好中球  2.B細胞  3.T細胞  4.形質細胞  (解答3)  (第11回 問題52) 問題91 GVH反応が最も起きやすい移植臓器はどれか。  1.角膜  2.肝臓  3.腎臓  4.骨髄  (解答4)  (解説 拒絶反応:拒絶反応とは、臓器や骨髄移植の際に起こる生体反応のこと。 移植した細胞に対し、患者(宿主)の免疫細胞が反応する「HVG反応(宿主帯移植片反応)」と、移植した臓器・骨髄内の細胞が患者(宿主)の細胞に対して反応する「GVH反応(移植片対宿主反応)」の2種類がある。HVG反応は肝臓、腎臓等の臓器移植の際に起こるケースが多く、GVH反応は骨髄移植の際に起こることが多い。 ※GVH反応 ・急性GVH:移植後100日以内に発症。症状は、皮膚・消化管・肝臓等の障害、皮疹、下痢等。 ・慢性GVH:移植後100日以降に発症する。症状は多数の臓器の障害、自己免疫疾患に似た病態等。)  (第25回 問題43) 問題92 瘢痕組織の主体を占めるのはどれか。  1.毛細血管  2.膠原線維  3.遊走細胞  4.再生上皮  (解答2)  (第8回 問題55) 問題93 創傷治癒を最も抑制するのはどれか。  1.解熱薬  2.抗菌薬  3.向精神薬  4.副腎皮質ステロイド薬  (解答4)  (第11回 問題51) 問題94 組織内異物処理について誤っている組み合わせはどれか。  1.炭粉 ーー 貪食  2.ナイロン糸 ーー 融解  3.折れた鍼 ーー 被包  4.血栓 ーー 器質化  (解答2)   (第9回 問題54 問題95 異物とその処理方法との組合せで適切でないのはどれか。  1.炭粉 ーー貪食  2.血栓 ーー器質化  3.折れた鍼 ーー被包化  4.ナイロン糸 ーー融解  (解答4)  (第16回 問題50) 問題96 異物を処理する機転はどれか。  1.器質化  2.化生  3.変性  4.膿瘍  (解答1)  (第25回 問題40) 第4章 炎症 問題97 急性炎症の局所で最初に起こるのはどれか。  1.滲出  2.充血  3.線維化  4.白血球遊走  (解答2)  (第26回 問題42) 問題98 炎症担当細胞とその分泌する物質との組み合わせで誤っているのはどれか。  1.マスト細胞 ーー ヒスタミン  2.好中球 ーー ライソゾーム(リソソーム)酵素  3.単球 ーー 免疫グロブリン  4.Tリンパ球 ーー リンホカイン  (解答3)  (解説 単球はマクロファージと動揺にプロスタグランジンなどのサイトカインを放出する。)  (第9回 問題53) 問題99 炎症の経過で最も初期にみられる現象はどれか。  1.炎症巣への白血球の遊走  2.細動脈の収縮  3.血漿成分の血管外への流出  4.線維芽細胞の増生  (解答2)  (第20回 問題49) 問題100 急性炎症の際、好中球が血管外に遊走するのに必要な要件でないのはどれか。  1.細胞接着分子の活性化  2.血栓の形成  3.血流の減速  4.サイトカインの放出  (解答2)  (第10回 問題54) 問題101 類上皮細胞はどれか。  1.マクロファージ  2.リンパ球  3.肥満細胞  4.好中球  (解答1)  (第23回 問題41) 問題102 線維素性炎に分類される疾患はどれか。  1.劇症肝炎  2.大葉性肺炎  3.カタル性鼻炎  4.蜂巣炎(蜂窩織炎)  (解答2)  (第19回 問題49) 問題103 連鎖球菌に汚染した鍼が皮下組織に及んだ場合に起こりやすい化膿性炎はどれか。  1.寒性膿瘍  2.蜂窩織炎(蜂巣織炎)  3.膿性カタル  4.膿疱  (解答2)  (第7回 問題54) 問題104 炎症の分類について適切でない組み合わせはどれか。  1.火傷 ーー 漿液性炎  2.結核 ーー 変質性炎  3.暴飲暴食 ーー カタル性炎  4.ブドウ球菌感染症 ーー 化膿性炎  (解答2)  (第3回 問題53) 問題105 炎症にかかわる細胞とそれらが主役をなす炎症との組合せで誤っているのはどれか。  1.好中球 ーー 化膿性炎症  2.好酸球 ーー アレルギー性炎症  3.形質細胞 ーー 結核性炎症  4.リンパ球 ーー 慢性炎症  (解答3)  (解説 結核は細胞性免疫が関与する。)  (第17回 問題47) 問題106 肉芽腫を形成しないのはどれか。  1.アスベストーシス  2.サルコイドーシス  3.結核症  4.ネコひっかき病  (解答1)  (解説 ネコひっかき病とは、主としてネコの掻傷による良性のリンパ節炎である。病原体はいまだ確立されていない(クラミジア,ウイルス説)。多くは受傷1〜2週目に所属リンパ節の腫大をきたし、組織学的には特有な肉芽性膿瘍の形成を示す。)  (第15回 問題49) 問題107 肉芽組織の構成要素はどれか。  1.上皮細胞  2.内皮細胞  3.神経細胞  4.平滑筋細胞  (解答2)  (第24回 問題40) 問題108 肉芽組織の構成要素はどれか。  1.線維芽細胞  2.平滑筋細胞  3.横紋筋細胞  4.上皮細胞  (解答1)  (解説 肉芽組織の形成は、進行性病変の一つである。組織に創傷などの物質欠損が生じた場合、その部に鮮紅色の軟らかい組織が新生される。この新生された組織を肉芽組織という。組織学的にみると、肉芽組織は毛細血管(血管内皮細胞)に富む若い結合組織で、線維芽細胞、組織球、さまざまな白血球、リンパ球、形質細胞といった多種の細胞成分から構成されている。また、肉芽組織は再生力の不十分な組織にかわって欠損部位を補填するために生ずるほか、生体の外部から移入された、あるいは生体内で形成された異物を処理する機転の反応として生ずることもある。異物の処理の例として、被包、器質化などがある。さらに、肉芽組織は慢性炎症の場合にも形成される。肉芽組織は、古くなると線維化が著明となり、硬い灰白色の瘢痕となる。)  (第27回 問題41) 問題109 結核菌について誤っている記述はどれか。  1.結核菌に感染した者はすべて発症する。  2.幼児と老人の結核は全身散布されやすい。  3.結核菌はマクロファージ内でも分裂増殖する。  4.結核菌に対する免疫反応はTリンパ球が主体である。  (解答1)  (解説 結核菌や癩病菌などは細胞内で分裂増殖するのでTリンパ球が免疫の主体となる。)  (第8回 問題53) 問題110 結核結節で診られないのはどれか。  1.リード・ステルベルグ巨細胞  2.類上皮細胞  3.リンパ球  4.乾酪壊死  (解答1)  (解説 リード・ステルベルグ巨細胞とは、ホジキン病に出現する多核巨細胞。核染色質が核膜付近に凝集して核質は空胞状となり、それぞれの核中央には好酸性の巨大封入体様核小体をもつものを診断的リード・ステルベルグ巨細胞といい、ホジキン病の診断に不可欠の細胞である。)  (第4回 問題53) 問題111 結核結節にみられないのはどれか。  1.類上皮細胞  2.乾酪壊死巣  3.アショフ小体  4.ラングハンス型巨細胞  (解答3)  (第18回 問題49) 問題112 誤っている組み合わせはどれか。  1.線維素性炎 ーー 偽膜形成  2.漿液性炎 ーー 膿瘍  3.梅毒 ーー ゴム腫  4.脊椎カリエス ーー 冷膿瘍  (解答2)  (第1回 問題54) 問題113 炎症の分類と疾患との組合せで誤っているのはどれか。  1.化膿性炎 ーー 淋病  2.肉芽腫性炎 ーー 結核  3.漿液性炎 ーー じんま疹  4.壊死性炎 ーー インフルエンザ  (解答4)  (第14回 問題52) 問題114 出血性炎はどれか。  1.カタル性鼻炎  2.上気道ジフテリア  3.インフルエンザ肺炎  4.歯槽膿漏  (解答3)  (第22回 問題50) 問題115 炎症について誤っている組合せはどれか。  1.肉芽腫性炎 ーー 肉芽組織形成  2.化膿性炎 ーー 蜂巣炎病変  3.漿液性炎 ーー 炎症性浮腫  4.線維素性炎 ーー偽膜形成  (解答1)  (第18回 問題50) 問題116 急性炎症に最も関連の深いのはどれか。  1.結核結節  2.肉芽組織  3.膿瘍  4.瘢痕組織  (解答2)  (第13回 問題54) 問題117 慢性炎症に最も関係の深い組織変化はどれか。  1.血管拡張  2.好中球浸潤  3.滲出性変化  4.肉芽組織形成  (解答4)  (第12回 問題53) 第5章 腫瘍 問題118 腫瘍の間質について誤っている記述はどれか。  1.肝細胞癌の間質は毛細血管からなる。  2.硬性癌には膠原線維が多い。  3.肉腫では腫瘍細胞と間質の境界が明瞭である。  4.浸潤性発育を示すのは悪性腫瘍である。  (解答3)  (解説 硬性癌とは、線維性の間質結合織(基質)の増生が著明で、肉眼的に正常組織よりも硬い結節または浸潤性瘢痕様の所見を示すものをいう。)  (第8回 問題56) 問題119 胃癌の転移と関係ないのはどれか。  1.クルーケンベルグ  2.リード・ステルンベルグ  3.シュニッツラー  4.ウィルヒョウ  (解答2)  (解説 リード・ステルンベルグ細胞はホジキン病の診断に用いられる。 シュニッツラーの転移は胃癌の小骨盤腔表面への播種をいう。)  (第7回 問題56) 問題120 癌が最も転移しやすい臓器はどれか。  1.心臓  2.脾臓  3.肝臓  4.腎臓  (解答3)  (第24回 問題44) 問題121 癌と前癌病変との組合せで正しいのはどれか。  1.子宮頸癌 ーー 子宮頸部異形成  2.胃癌 ーー 胃潰瘍  3.乳癌 ーー 乳腺症  4.前立腺癌 ーー 前立腺肥大  (解答1)  (第20回 問題51) 問題122 悪性腫瘍について正しいのはどれか。  1.増殖が遅い。  2.転移する。  3.膨張性発育をする。  4.異型性が弱い。  (解答2)  (第1回 問題56) 問題123 組織学的悪性度の評価で重要度が最も低いのはどれか。  1.成熟度  2.間質量  3.核分裂像  4.核異型  (解答2)  (第11回 問題56) 問題124 腫瘍の壊死によって引き起こされる病態はどれか。  1.発熱  2.悪液質  3.免疫異常  4.内分泌異常  (解答1)  (第12回 問題56) 問題125 ウイルスが原因となる腫瘍はどれか。  1.ウィルムス腫瘍  2.成人T細胞白血病  3.移行上皮癌  4.ユーイング肉腫  (解答2)  (第4回 問題56) 問題126 ウイルスが関与しない腫瘍はどれか。  1.腎癌  2.肝細胞癌  3.成人T細胞白血病  4.バーキットリンパ腫  (解答1)  (解説 バーキットリンパ腫とは、アフリカ原住民に多発する悪性リンパ腫で、下顎骨に初発し、低年齢層に多い。Epstein‐Barrウイルスと関連して発症することが知られているが、直接原因ではないと考えられている。)  (第9回 問題56) 問題127 発がん因子として適切でないのはどれか。  1.赤外線  2.ダイオキシン  3.アスベスト  4.EBウイルス  (解答1)  (解説 EBウイルスとは、ヘルペスウイルス群に属し、伝染性単核症の原因ウイルスで、症状は発熱、咽頭痛、リンパ腺腫脹、異型リンパ球の出現である。Burkittリンパ腫、上咽頭癌との関係も重要視されている。)  (第13回 問題56) 問題128 男性よりも女性に多い癌はどれか。  1.膵臓癌  2.胆嚢癌  3.肝臓癌  4.食道癌  (解答2)  (第17回 問題51) 問題129 上皮内癌が発生する部位はどれか。  1.胃  2.結腸  3.胆嚢  4.子宮腟部  (解答4)  (第5回 問題56) 問題130 腺癌の好発部位として誤っているのはどれか。  1.肺  2.胃  3.結腸  4.子宮腟部  (解答4)  (第7回 問題55) 問題131 生命予後が良好なのはどれか。  1.線維腫  2.中皮腫  3.膠芽腫  4.白血病  (解答1)  (第26回 問題44) 問題132 非上皮性腫瘍に属するのはどれか。  1.乳頭腫  2.腺腫  3.腺癌  4.線維腫  (解答4)  (解説 腫瘍の発生した組織による分類は上皮性と非上皮性に分ける。 悪性上皮性腫瘍 癌腫 悪性非上皮性腫瘍 肉腫・悪性リンパ腫・白血病など 良性上皮性腫瘍 乳頭腫・腺腫 良性非上皮性腫瘍 筋腫・脂肪腫・軟骨腫・骨腫・線維腫など)  (第1回 問題55) 問題133 上皮性腫瘍はどれか。  1.乳頭腫  2.線維腫  3.膠芽腫  4.白血病  (解答1)  (第25回 問題44) 問題134 悪性腫瘍細胞の特徴として誤っている記述はどれか。  1.核分裂像が多い。  2.細胞質に対する核の面積比(N/C比)が小さい。  3.極性を欠く。  4.核小体が明瞭である。  (解答2)  (第14回 問題53) 問題135 悪性腫瘍の特徴として誤っているのはどれか。  1.浸潤性発育を示す。  2.境界が明瞭である。  3.転移を起こす。  4.出血壊死を伴う。  (解答2)  (第15回 問題51) 問題136 腫瘍の良性・悪性を判定するための所見として適切でないのはどれか。  1.腫瘍病変境界の性状  2.転移の有無  3.核分裂像の頻度  4.蜂窩状構造の有無  (解答4)  (第18回 問題51) 問題137 腫瘍について正しい記述はどれか。  1.線維腫は悪性非上皮性腫瘍である。  2.乳頭腫は良性非上皮性腫瘍である。  3.血管肉腫は悪性上皮性腫瘍である。  4.腺腫は良性上皮性腫瘍である。  (解答4)  (第3回 問題54) 問題138 腫瘍について正しい記述はどれか。  1.非上皮性腫瘍は蜂巣構造を示す。  2.上皮性腫瘍は実質と間質との境界が不鮮明である。  3.悪性腫瘍は異型性が強い。  4.良性腫瘍は浸潤性に発育する。  (解答3)  (第2回 問題55) 問題139 腫瘍とその好発部位との組み合わせで誤っているのはどれか。  1.乳頭腫 ーー 膀胱  2.腺腫 ーー 大腸  3.横紋筋腫 ーー 子宮  4.脂肪腫 ーー 皮下組織  (解答3)  (第6回 問題55) 問題140 腫瘍とその好発部位との組み合わせで正しいのはどれか。  1.嚢胞腺腫 ーー 卵巣  2.乳頭腫 ーー 肝臓  3.扁平上皮癌 ーー 大腸  4.腺癌 ーー 膀胱  (解答1)  (第5回 問題55) 問題141 扁平上皮癌が好発するのはどれか。  1.食道  2.胃  3.小腸  4.大腸  (解答1)  (第22回 問題49) 問題142 扁平上皮癌が最も発生しやすいのはどれか。  1.舌  2.胃  3.胆嚢  4.膵臓  (解答1)  (第27回 問題44) 問題143 肝臓の悪性腫瘍で誤っている記述はどれか。  1.転移性腫瘍が多い。  2.原発性腫瘍の大部分は肝細胞癌である。  3.中心性壊死は肝細胞癌の特徴である。  4.日本人の肝細胞癌の大部分はC型肝炎ウイルスの持続感染がある。  (解答3)  (第10回 問題56) 問題144 小児に好発する腫瘍でないのはどれか。  1.神経芽腫  2.髄膜腫  3.骨肉腫  4.白血病  (解答2)  (第15回 問題50) 問題145 我が国における最近のがん死亡統計について正しい記述はどれか。  1.男性死亡者数は肝がんが最も多い。  2.女性死亡者数は乳がんが最も多い。  3.肺がん死亡者数は増加している。  4.大腸がん死亡者数は減少している。  (解答3)  (第19回 問題51) 問題146 癌の病期分類の決定に必要な項目はどれか。  1.悪液質  2.腫瘍マーカー  3.組織型  4.リンパ節転移  (解答4)  (第23回 問題43) 問題147 乳癌の確定診断に最も重要なのはどれか。  1.触診  2.超音波検査  3.エックス線検査  4.生検  (解答4)  (第24回 問題38) 問題148 癌と腫瘍マーカーの組合せで最も適切なのはどれか。  1.肝細胞癌 ーー HCG  2.胃癌 ーー CEA  3.食道癌 ーー CA19−9  4.肺癌 ーー PSA  (解答2) (第23回 問題44) 問題149 腫瘍マーカーはどれか。  1.αフェトプロテイン  2.組織適合抗原  3.ヒスタミン  4.シクロオキシゲナーゼ  (解答1)  (第16回 問題51) 問題150 腫瘍に属さないのはどれか。  1.腺腫  2.カルチノイド  3.肉芽腫  4.ホジキン病  (解答3)  (解説 肉芽腫とは、ある種の微生物・寄生虫・異物などの組織内への侵入に反応して形成される結節状の肉芽組織。周囲に線維結合組織の増生、リンパ球等の浸潤を伴う。結核・梅毒・ブルセラ症・真菌症・住血吸虫・リウマチ、種々の異物反応に見られ、サルコイドーシスなど原因不明のものもある。多く慢性に経過。)  (第4回 問題55) 第6章 免疫異常 問題151 免疫反応の特徴として適切でないのはどれか。  1.自己と非自己の識別  2.抗原の記憶  3.主役はBリンパ球  4.抗原抗体結合の特異性  (解答3)  (第6回 問題54) 問題152 健常成人の血液中で最も多い免疫グロブリンはどれか。  1.IgA  2.IgD  3.IgE  4.IgG  (解答4)  (第16回 問題44) 問題153 抗原に対する初回の反応で最初に増加する免疫グロブリンはどれか。  1.IgA  2.IgE  3.IgG  4.IgM  (解答4)  (第22回 問題51) 問題154 胎盤を通過する免疫グロブリンはどれか。  1.IgA  2.IgE  3.IgG  4.IgM  (解答3)  (第24回 問題42) 問題155 マクロファージの役割で正しいのはどれか。  1.自己・非自己の認識  2.抗原情報の提示  3.免疫グロプリンの産生  4.リンホカインの放出  (解答2)  (第5回 問題53) 問題156 アレルギー反応の型について正しい組み合わせはどれか。  1.I型反応 ーー アナフィラキシー型  2.II型反応 ーー アルサス型  3.III型反応 ーー 細胞免疫型  4.IV型反応 ーー 細胞障害型  (解答1)  (解説アレルギーは次のように分類される。 T型:アナフィラキシー型 花粉症、アトピー IgEが関与する。肥満細胞に作用し、ヒスタミンやセロトニンを放出させ炎症を引き起こす。全身性にショックを起こすこともあり、アナフィラキシーショックといわれる。ショックの例としては、薬物アレルギーのペニシリンショック、蜂の毒によるショックなどがある。 U型:細胞障害型 新生児溶血病、重症筋無力症 IgGが関与する。IgGが直接細胞に作用して障害を起こす。血液型不適合による溶血、IgGの胎盤通過による新生児溶血など。 V型:免疫複合体型(アルサス型) 慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス 抗体が抗原と結合してできた免疫複合体が組織に接触することにより2次的な障害を起こす。IgG、IgM、IgAが関与する。 W型:遅延型(ツベルクリン型) ハンセン病、接触性皮膚炎、移植の拒絶反応 細胞免疫により起きるアレルギーであるので、T細胞が主体となる。 X型:刺激型(機能亢進型)バセドウ病、U型の特殊系。 通常障害としては機能低下が起きるが、機能が亢進する場合がある。U型の中で、機能が亢進するものをX型という場合がある。)  (第3回 問題55) 問題157 アレルギーの型と疾患との組合せで誤っているのはどれか。  1.T型 ーー 花粉症  2.U型 ーー じんま疹  3.V型 ーー 糸球体腎炎  4.W型 ーー 接触性皮膚炎  (解答2)  (第12回 問題54) 問題158 アレルギー反応と疾患との組合せで正しいのはどれか。  1.T型アレルギー ーー バセドウ病  2.U型アレルギー ーー アトピー性皮膚炎  3.V型アレルギー ーー 全身性エリテマトーデス  4.X型アレルギー ーー グッドパスチャー症候群  (解答3)  (第20回 問題50) 問題159 V型アレルギーによる疾患はどれか。  1.気管支喘息  2.花粉症  3.急性糸球体腎炎  4.甲状腺機能亢進症  (解答3)  (第27回 問題39) 問題160 肥満細胞が主役となる疾患はどれか。  1.花粉症  2.結核  3.橋本病  4.関節リウマチ  (解答1)  (第24回 問題43) 問題161 免疫とアレルギーとに共通しない記述はどれか。  1.二度目の暴露によって起こる  2.特定の抗原に対して起こる  3.リンパ球が主役である  4.死に至る現象である  (解答4)  (第4回 問題54) 問題162 免疫について誤っている組み合わせはどれか。  1.免疫学的記憶 ーー 免疫二次反応  2.細胞性免疫 ーー 結核  3.先天性免疫不全 ーー エイズ  4.I型アレルギー ーー 気管支喘息  (解答3)  (第2回 問題52) 問題163 ヘルパーT細胞のうちTh2細胞の役割はどれか。  1.抗原の提示  2.細胞性免疫  3.抗原刺激の記憶  4.抗体応答の活性化  (解答4)  (第23回 問題42) 問題164 分葉状の核をもつ細胞はどれか。  1.好中球  2.リンパ球  3.形質細胞  4.肥満細胞  (解答1)  (解説 感染症等における血液検査の項目の一つに好中球の核の左方移動がある。好中球には、桿状核球と分葉核球の2種類が存在する。桿状核球とは、桿状の核を持っている好中球で、分葉核球とは、桿状核球の核が、3〜4つに分葉した核をもっている好中球である。桿状核球が成熟するにつれて分葉核球となる。通常の血液中には、成熟した分葉核球が好中球の大半を占めるが、細菌感染の際には、骨髄に蓄えられているまだ分葉核球になる前の桿状核球も多数動因されるため、血液中の桿状核球の割合が増える。このように、好中球の成熟過程を左(桿状核球)から右(分葉核球)としてみた場合、感染症では、核の割合の高い部分は右側から左方向に移動することになる。これを、核の左方移動という。)  (第25回 問題42) 問題165 自己免疫異常による疾患はどれか。  1.全身性エリテマトーデス  2.後天性免疫不全症候群  3.播種性血管内凝固症候群  4.全身性炎症反応症候群  (解答1)  (第13回 問題55) 問題166 自己免疫疾患とその障害臓器との組合せで誤っているのはどれか。  1.橋本病 ーー 甲状腺  2.悪性貧血 ーー 胃  3.進行性全身性硬化症 ーー 中枢神経  4.全身性エリテマトーデス ーー 腎臓  (解答3)  (解説 進行性全身性硬化症は、皮膚,滑膜,指尖動脈,内臓(消化管,肺,心,腎など)に線維化と変性がみられる全身性疾患である。)  (第17回 問題50) 問題167 自己免疫疾患と合併病変との組合せで正しいのはどれか。  1.全身性エリテマトーデス ーー 糸球体腎炎  2.関節リウマチ ーー 内臓悪性腫瘍  3.橋本病 ーー アフタ性口内炎  4.進行性全身性硬化症 ーー 胆汁うっ滞  (解答1)  (第19回 問題50) 問題168 二次性高血圧症に関与しない疾患はどれか。  1.急性糸球体腎炎  2.甲状腺機能亢進症  3.急性肝炎  4.褐色細胞腫  (解答3)  (第11回 問題54) 問題169 痛風について誤っている記述はどれか。  1.中高年の男性に多く発症する。  2.蓚酸塩結晶の沈着によって起こる。  3.関節や腱鞘の滑膜に肉芽腫を作る。  4.発作性の激しい痛みを伴う。  (解答2)  (第6回 問題52) 問題170 糖尿病について誤っている記述はどれか。  1.1型糖尿病は高齢者に多い。  2.1型糖尿病は自己免疫疾患である。  3.2型糖尿病は遺伝的要因の関与が強い。  4.2型糖尿病はインスリンに対する反応性が低下している。  (解答1)  (第16回 問題49) 問題171 I型(インスリン依存型)糖尿病の特徴として適切でないのはどれか。  1.インスリン分泌が不足している。  2.自己免疫によるものが多い。  3.肥満型が大部分を占める。  4.日本人には少ない。  (解答3)  (第10回 問題52) 問題172 糖尿病の合併症の中で細小血管障害によらないのはどれか。  1.腎症  2.白内障  3.網膜症  4.ニューロパチー  (解答2)  (第8回 問題52) 問題173 女性の全身に紫斑が発生した時に考えられる疾病として適切でないのはどれか。  1.特発性血小板減少性紫斑病  2.血友病  3.敗血症  4.アレルギー性紫斑病  (解答2)  (第10回 問題53) 問題174 エイズについて正しい記述はどれか。  1.飛沫感染する。  2.病原体はヘルペスウイルスである。  3.好中球の極度の減少が主な病変である。  4.死因は日和見感染が主である。  (解答4)  (第8回 問題54) 問題175 潜伏期間が最も長いのはどれか。  1.風疹  2.エイズ  3.A型肝炎  4.インフルエンザ  (解答2)  (第26回 問題38) 問題176 ヒト免疫不全ウイルスが主に感染する免疫担当細胞はどれか。  1.B細胞  2.ヘルパーT細胞  3.細胞傷害性T細胞  4.NK細胞  (解答2)  (第26回 問題43) 問題177 免疫不全症でHIVによるのはどれか。  1.無γグロブリン血症  2.重症複合性免疫不全症  3.後天性免疫不全症候群  4.ディジョージ症候群  (解答3)  (第27回 問題43) 問題178 原因と結果との組み合わせで誤っているのはどれか。  1.肝硬変症 ーー 腹水  2.冠状動脈閉塞 ーー 心筋梗塞  3.凝固因子欠除 ーー 血栓形成  4.胃切除 ーー 貧血  (解答3)  (第2回 問題50) 問題179 放射線障害を最も受けやすいのはどれか。  1.神経  2.腎臓  3.性腺  4.軟骨  (解答3)  (第26回 問題39) 問題180 心疾患で関連の少ない組合せはどれか。  1.心室中隔欠損 ーー 左心室肥大  2.心不全 ーー 肺水腫  3.狭心症 ーー 冠動脈硬化症  4.心筋炎 ーー 高安病(脈なし病)  (解答4)  (解説 高安病とは大動脈炎症候群のことであり、大動脈およびその基幹分枝動脈の非特異的炎症のために生じた病変に起因する諸症候の総称。病因は不明。20〜40歳の東洋女性に好発。脈が触れず、眼底血圧が低下することによって、虚血性網膜症をきたす。)  (第12回 問題55) 問題181 吐血の患者で食道静脈瘤を認めた。最も考えられる原因はどれか。  1.肝硬変  2.肺うっ血  3.腹膜炎  4.心臓弁膜症  (解答1)  (第19回 問題47) 問題182 疾患とその原因との組合せで正しいのはどれか。  1.ウイルソン病 ーー 鉄  2.壊血病 ーー ビタミンB1  3.イタイイタイ病 ーー 有機水銀  4.偽膜性腸炎 ーー クロストリジウム ディフィシレ  (解答4)  (第19回 問題45) 問題183 骨の再生に必要な元素はどれか。  1.リン  2.鉄  3.カリウム  4.銅  (解答1)  (第9回 問題55) 問題184 踵の足底面中央への米粒大の透熱灸で、熱傷害が瘢痕を形成するのに最も関与するのはどれか。  1.表皮  2.真皮表層  3.真皮深層  4.皮下組織  (解答4)  (第12回 問題52) 問題185 熱傷による作用として誤っているのはどれか。  1.タンパク質の凝固  2.細胞膜の崩壊  3.酵素の活性化障害  4.DNAの溶解  (解答4)  (第8回 問題50) 問題186 誤っている組み合わせはどれか。  1.ツベルクリン反応 ーー 結核  2.拒絶反応 ーー 異型臓器移植  3.免疫グロブリン ーー 細胞性免疫  4.自己免疫疾患 ーー 橋本病  (解答3)  (第1回 問題52) 問題187 溶血性黄疸の原因として最も適切なのはどれか。  1.肝炎  2.胆石  3.血液型不適合輸血  4.先天性胆道閉塞症  (解答3)  (第4回 問題51) 問題188 生存している患者から病変部の組織を採取するのはどれか。  1.生検診断  2.細胞診断  3.剖検診断  4.機能診断  (解答1)  (解説 病理診断には、以下のものがある。  ・生検:生きている人間、すなわち生体から組織の一部を採取し、その組織学的形態像から悪性腫瘍などの診断を行う方法である。皮膚生検のように体表から生検を行う場合には、その方法は比較的簡単であるが、体内の臓器から生検をする場合には、ファイバースコープを代表とする内視鏡を介して生検する。たとえば食道、胃、小腸および大腸のような消化管では、ファイバースコープによる直視下生検が行われている。また、肝臓に対しては腹腔鏡直視下に行う肝生検などが行われている。なお、胃癌とくに早期胃癌の診断には胃生検が不可欠である。  ・細胞診:針で吸引したりブラシでこすったりして細胞を採取したり、あるいは尿や痰などのなかにはがれ落ちてくる細胞を、顕微鏡で細胞が悪性かどうかを調べる検査である。生検に比べ簡便で患者への負担も軽くなる。ただ、細胞診は少数の細胞を顕微鏡でみて検査をするため、組織をみる病理診断よりは診断の精度は低くなる。細胞診の結果により、必要であれば精密検査を行う。   ・剖検:死因,病変などを追究するために、死体を解剖,検査することである。病理学の立場から行う剖検と法医学の立場から行う剖検とがある。剖検所見と剖検記録は、客観性の高い資料として重視されている。)  (第27回 問題38)