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李登輝さんと藤枝東高校
7月30日(木)の夜、台湾の李登輝・元総統が97歳で死去されました。当日から翌31日(金)にかけて、テレビのニュースや新聞で大々的に取り上げられましたので、御存じの方も多いと思います。李登輝さんは台湾出身者の初の総統で、在任中に総統直接選挙を実現させるなど台湾に民主政治を定着させた人物として知られています。一方、李さんは日本の占領下で育ち、日本の文化に精通した親日家でした。日台の交流拡大に尽力した方で、日本人の知己も多かったということです。

その李登輝さんと藤枝東高校がもっとも接近したのは平成26年12月3日でしょう。修学旅行で台湾を訪れていた2年生と李登輝さんとの出会いです。その日、台北の中正紀念堂を会場として、李登輝さんが藤枝東高生(のみ)を対象に講演会を開いてくれることになっていました。それぞれグループ研修を終え、集合時間に中正紀念堂に集まってくる生徒たち。時間になり、会場に入ろうとしたまさにそのとき、李登輝さんが体調不良となり、救急車で運ばれ入院したとの連絡が入ったのでした。
李登輝さんは日本語で講演をしてくださる予定でした。その時駆け付けた李登輝さんの日本人秘書の方が、会場に入った我々の前で、講演原稿を代読する形で、李登輝さんのメッセージを我々に伝えてくれました。その時のメッセージは平成26年度の生徒会誌「誠」に全文掲載されています。また「藤枝東高新聞」にも全文掲載され、それは図書館の「李登輝コーナー」にありますので、興味のある人は御覧ください。

 


その後、体調を回復された李登輝さんは、我々に直筆の色紙を贈ってくださいました。これは渡り廊下に設置されている台湾との交流ケースに保管されています。「誠実自然」…私たちの校訓である「至誠一貫」につながっていますね。ケースの中を探してみてください。すぐに見つかりますよ。
また、図書館には李登輝さんの直筆サイン入り本が展示されています。興味のある生徒さんは手に取ってみてはいかがでしょうか。

 


李登輝さんの講演は翌年の平成27年度修学旅行でも企画されましたが、残念ながらかなうことはありませんでした。
しかし、歴史上の人物が、「藤枝東高校の生徒にはぜひ講演したい」ということで、高齢をおして旅行社の依頼を快諾してくださったことは忘れられません。
李登輝さん、ありがとうございました。ご冥福をお祈り申し上げます。