静岡県立熱海高等学校ホームページ
 

学校紹介中学生のみなさんへ部活動各種証明書交通アクセス最新ニュースおしらせ在校生へ通信高校生ホテル学校裁量枠志願者へ
 
ホーム>学校紹介>校長挨拶

  • 校長挨拶
  • 学校案内
  • 校訓・校歌
  • 沿革
  • 学校経営計画
  • 学校関係者評価
  • 4つのコース
  • 特色ある授業キャリアアップ
  • 行事予定
  • 進路状況
校長挨拶
 本校に赴任して以来、今年度で3年目を迎える校長の杉山です。よろしくお願いします。
 様々な教育活動を通じ、本校では次のような生徒を育てたいと考えています。

1 自発的に学習し、自主的に判断し、自律的に行動できる生徒(=自分を大切にする生徒)
2 敬愛と協力の精神を持ち、誠実かつ健康に生活する生徒(=仲間を大切にする生徒)
3 地域を愛し、将来的に地域を支えていく生徒(=地域を大切にする生徒)

 これらの育てたい生徒像は、本県教育の目指す姿「有徳の人(=個人として自立し、人とのかかわりあいを大切にし、よりよい社会づくりに参画する人)」そのものであると言ってもよいと思います。
現材の本校は、「個に応じた丁寧な教育」と「地域と連携した教育」を中心に据え、特色ある教育活動を展開しています。
 まず、一人ひとりを大切にする丁寧な関わりを基盤とした個に応じた教育に関しては、今年で7年目を迎えた学校設定科目「キャリアアップ」という特色ある学び直しの授業が挙げられます。この授業を通して義務教育段階での学習内容の定着を図ることにより、生徒の学習意欲の向上につなげ、充実した高校生活を送らせることをねらいとしています。また、全国で10数校が対象となっている「高校生の基礎学力の定着に向けた学習改善の実践研究校」として県内で唯一の指定を受け、教材の開発や授業改善に取り組んでいます。さらには、生徒がいつでもどこでも学び直しに取り組めるよう、全校生徒を対象として「学習アプリ」を導入し、学びに対する支援体制も充実させています。
 続いて地域と連携した教育に関しては、一昨年、全国初の取組として実施した「高校生ホテル」において、生徒たちの生き生きと活動する姿が様々なメディアに取り上げられ、県内外から大きな反響をいただいています。また、地域の方々に講師として授業を担当していただいたり、生徒が積極的に地域に出ていき課題を解決したりするといった場面も盛んに設けています。さらに、エイサー部や吹奏楽部、ボランティア部による、週末や長期休業を活かした地域貢献や、有志による地域の伝統行事参加や、学童保育の補助などは、多方面から高い評価をいただいています。
 こうした活動を通じ、生徒たちには自分自身の存在を認める気持ちが高まり、将来にわたり地域の発展に寄与しようという自覚が芽生えているように思います。これからも、熱海高校に入って良かったと心から思えるような学校、ぜひ入学したい・させたいと思えるような学校、勤務する教職員が充実感を味わえるような学校、そんな学校を目指し、教職員・生徒・保護者の方々が一丸となって頑張っていきます。
 生徒たちが健やかに成長するためには、学校、家庭、地域が連携し、支えていくことが必要です。何かお気づきの点がありましたら、遠慮なくご意見をお寄せください。我々も、熱海高校のことをみなさんに少しでも理解していただくために、これからも積極的に情報を発信していきたいと思います。



平成30年度 1学期始業式校長講話
 皆さん、進級おめでとうございます。

 先ほど、新年度から新しく本校に勤務される教職員の方々を紹介させていただきました。日本人は古来から、節目節目を大切にして生活してきました。1月には、新年を迎えるお正月があり、4月には年度が改まります。それらには、過去を振り返り、反省すべき点は改め、新たな気持ちでスタートを切るという意味があります。いわば、先人たちの生活の知恵だといって良いでしょう。明日は入学式が予定されており、皆さんにとっての後輩たちを本校に迎え入れます。この一年、生徒全員で力を合わせ、この熱海高校が今より少しでもよい学校になるよう頑張ってください。
 さて、皆さんは「自己肯定感」という言葉を聞いたことがありますか。簡単に言うと、自分にはこんないい所がある、自分の行動が社会のために役になっているといった、自分という存在を認めてあげることのできる気持ちのことです。
 日本人は、他の国民と比べて、自己肯定感が非常に低いと言われています。国際的な調査でも、その傾向ははっきりと出ています。言い換えると、それが「謙虚」「奥ゆかしさ」といった日本人の美徳として評価されることもあります。私が思うに、「謙虚」な姿勢も、決して悪いことではありませんが、ことさら、自分を低く見るのもどうかと思います。というのは、このありのままの自分を認めてあげるということこそ、何かの壁にぶつかったとき、逃げずに立ち向かう原動力になり、簡単にはあきらめない粘り強さの根源となると考えるからです。
 この「自己肯定感」に関し、私にはとても印象的な光景があります。それは、今から20年以上前、オリンピックの女子マラソンで活躍した有森裕子さんという選手が、インタビューに答えて語った場面です。有森選手は、高校、大学時代は無名の選手でしたが、社会人になって大きく花を開き、初めて出場したバルセロナオリンピックで、見事銀メダルを獲得し、一躍世界のトップに躍り出ました。しかし、その後は、相次ぐ故障に見舞われ、両足の手術という決断も余儀なくされ、4年後のアトランタオリンピックには、出場さえも危ぶまれる状態でした。それでも何とかオリンピックの出場権はつかんだのですが、「なぜ彼女が選ばれるのか」という疑問の声も大きく、選考の手続きをめぐって日本中を巻き込む大論争となりました。そういった厳しい状況の中、有森さんは本番のレースで日本人トップの3位でゴールし、2大会連続のメダルを獲得するという快挙を果たしました。そのレース直後のインタビューで、有森さんは涙ながらに、こう答えたのです。「メダルの色は銅かもしれないけど、走り終えたとき、ああすればよかったと後悔するレースだけはしたくなかった。初めて自分で自分をほめたいと思います」
 私はそのインタビューを中継で見ていて、そこに至るまでの快挙の裏側に隠された努力や苦悩が目に浮かぶようで胸が熱くなると同時に、オリンピックで連続してメダルを獲得するという偉業を果たさなければ、「自分で自分をほめたい」という境地に至らないのかと、自己に対する評価の厳しさに、驚かされたものでした。
 さて、皆さんはどうですか。自分で自分をほめてやりたいと、実感した経験はどれくらいあるでしょうか。やはり、有森さんのように、あまりそういう場面はないかもしれません。しかし、私はこうも思うのです。もしかしたら、自分が気づいている以上に、皆さんの行動を周りが評価していたり、知らないところで人の役に立ったりしているということも、たくさんあるのではないかと。
 実は、今日の始業式で、もう一つ紹介したいことがあります。それは、一昨日の静岡新聞の朝刊に掲載された記事です。「ひろば」という一般の読者からの投稿を集めたページに、伊東市にお住まいの野田章子さんとおっしゃる95歳の御老人の方が、こんな記事を寄せてくださいました。タイトルは「高校生舞踏団の慰問に感謝」です。
小気味よい太鼓の大音響が会場いっぱいに響き渡ると、日頃はテレビを友に沈思黙考の施設入居者は一瞬たじろぎました。
黄色と黒の着衣に紫の帯をきりりと締めた男性が、紅型染の着衣の女性2人と共に現れると、沖縄舞踊(ぶよう)による慰問団と私たちは気づきました。
次の瞬間、一糸乱れぬその合奏に、日頃の倦怠感を忘れ、手拍子足拍子で会場は高揚感に包まれました。
若さと迫力に満ちた所作に高齢者ものりのり。30分の演奏が終わり、ヘルパーさんたちがお礼にと、慰問団にカメラを向けると、自分の部屋も忘れる女性が団員の中に割り込んで行き、一同を驚かせました。
熱海高校の芸能研究部の皆様が春休みを利用しての慰問だと聞き、勉学で忙しい中の御奉仕に感謝します。若く規律ある皆様の動きに、私たちの心も大いに活性化されました。
 あまり変化のない日常の中で、時に寂しい思いを抱えながら生活しているであろう施設の入居者の方々が、皆さんのパフォーマンスによって元気や希望を実感する。本当に素晴らしいことだと思います。現在、私たちが大きな目標として目指している「地域から愛される学校づくり」に向けて、こうした一人一人の行動が大きく影響を与えているのだと強く思います。
 今回、私が紹介したのは、ほんの一例ですが、皆さんの意識していないところで、皆さんの頑張りを評価する人がいて、皆さんの行動に救われている人がたくさんいると思います。皆さんのこうした素晴らしい面を、自らの自信に代え、充実した高校生活を送ってください。
 そして、もう一つ付け加えて言うならば、自分を認めてあげるということは、自分自身を大切にするということです。さらに、自分自身を大切にするということは、今、自分にできる精一杯の力を出し切って努力をするということです。皆さんの高校生活に照らし合わせて言うならば、まずは、「授業を大切にすること」です。そして、さらなる高みを目指して、「自宅に帰ったら机に向い家庭学習の時間を確保すること」です。
この一年の皆さんの頑張りを、私たち教職員も精いっぱい応援したいと思っています。